リフレッシュ効果やストレス解消の作用があるハーブティーは、ノンカフェインのものが多く、妊婦さんにも人気の飲み物です。しかしハーブティーのなかには、妊娠中の体に悪影響を与えてしまうものもあります。特に妊娠初期は影響を受けやすいため、注意が必要です。今回は、妊娠中に飲めるハーブティーと飲んではいけないハーブティー、飲むときの注意点についてご説明します。
ハーブティーとは?
ハーブティーとは、乾燥させたハーブを煮出した飲み物で、「西洋の漢方」とも呼ばれています。ハーブの種類によって香りや効能が異なるため、好みや体調に合わせて飲むことができます。
ハーブティーは、ほとんどがノンカフェインです。妊娠中はカフェインの摂取を控えたほうが良いので、ハーブティーは妊娠中にぴったりの飲み物と思われがちです。しかし、ハーブの種類によっては、子宮収縮を促して流産や早産リスクを高めてしまうものもあるので注意が必要です。
妊婦はハーブティーを飲んでもいいの?妊娠初期は?
妊娠中に飲むことを禁止されていないハーブティーであれば、妊婦が飲んでも問題はありません。妊娠中の体の不調を緩和する効果やストレス解消の作用があるハーブティーは、積極的に取り入れたいものです。
しかし前述のとおりハーブティーのなかには、妊娠中に飲むと子宮収縮作用など流産の危険を及ぼすものもあります。特に妊娠初期はまだ体調が不安定なため、注意が必要です。
また、ハーブティーは香りや味に特徴のあるものが多いので、味覚や嗅覚が敏感になりやすいつわりの時期は気をつけて飲むようにしましょう。
妊娠中にハーブティーを飲むときは、パッケージの注意書きをよく読んで妊婦が飲んでも良いか確認しましょう。飲んでいて異常を感じたときや心配な場合は、念のため医師や助産師に相談し、どのハーブティーなら飲んでも良いか、どのハーブティーは控えるべきかを確認すると安心ですね。
妊娠中に飲めるハーブティーは?
ここでは、妊娠中におすすめのハーブティーをまとめました。妊娠中の体にうれしい効果があるものを、体調や好みに合わせて選んでみましょう。
ルイボスティー
ルイボスティーは、亜鉛、カルシウム、鉄分など妊娠中に不足しがちな栄養素を補う効果があるといわれています。香りが強すぎないので、比較的飲みやすいハーブティーです。
抗酸化作用もあるため、免疫力がアップし、風邪や感染症の予防にもつながります。また、リンパや血液の巡りを良くし、余分な水分や老廃物を排出する作用があるため、むくみの改善やデトックスにも効果的です。
ちなみに、湯冷ましでルイボスティーを薄めてあげれば、産まれたばかりの赤ちゃんに飲ませることもできますが、うんちがゆるくなる場合があるので、様子を見ながら与えるようにしてください。心配であれば、離乳食が始まった頃を目安に飲ませてあげると良いかもしれません。
ローズヒップティー
ローズヒップは、レモンの約20倍のビタミンCが含まれており、免疫力アップによる風邪やインフルエンザの予防、ストレス対策に効果があります。また、利尿作用によるむくみ解消や、ゆるやかに排便を促す緩下作用による便秘改善も期待できます。
ローズヒップティーは、原産国のチリでは「若返りの秘薬」と呼ばれるほど美肌効果が高く、肌荒れに悩まされている妊婦さんにはうれしいですね。お茶に溶け出さない栄養素も多いので、ローズヒップの実も一緒に食べるのもおすすめです。
ラズベリーリーフティー(※妊娠初期は注意)
ラズベリーリーフは別名「安産のお茶」といわれ、子宮周りの骨盤や筋肉に作用し、お産をスムーズにしてくれる効果があります。妊娠8ヶ月を迎えた頃から飲むと良いでしょう。
しかし、子宮収縮作用があるため、ママの子宮や胎児の状態が安定していない妊娠初期~中期には飲まない方が良いとされています。妊娠8ヶ月以降でも、お腹の張りが強いときや切迫早産と診断されているとき、また鉄剤を処方されているときは飲むのを控えましょう。
ダンデライオンルートティー
別名「たんぽぽ茶」や「たんぽぽコーヒー」とも呼ばれるダンデライオンルートティーは、むくみの解消に効果があります。コーヒーに似た香りと味がするので、コーヒー好きの妊婦さんはカフェインを気にせず飲めますね。
血液の巡りや母乳の出を良くする作用もあるため、産後にもおすすめです。ただし、たんぽぽはキク科の植物なので、ブタクサなどキク科アレルギーがある人は注意してくださいね。
ジンジャーティー
血流・代謝を良くして体を温めてくれる「しょうが湯」として親しまれ、つわり中の妊婦さんや冷え性の女性にとておもすすめです。
しかし、ドライジンジャーを摂りすぎると消化器官へ悪影響を与えたり、止血作用を妨げたりする可能性があるので、飲み過ぎないように気をつけてくださいね。
ネトルティー
ネトルの葉(地上部)は古くから「血をつくるハーブ」と呼ばれ、昔から浄血・造血ハーブとして子宮出血や鼻血の治療に使われてきました。鉄分・カルシウムなどのミネラルやビタミンが豊富に含まれているので、貧血予防にも効果的です。
他にも、ホーステール、エルダーベリー、クリーバース、エルダーフラワー、オートストロー、レモンバーベナ、ハイビスカスなども妊婦さんにおすすめのハーブティーです。
妊婦が飲まないほうが良いハーブティーは?カモミールは?
特に、子宮収縮作用があるハーブティーは流産や早産のリスクを高めるので、妊娠中は控えた方が良いとされています。また、神経系に影響を及ぼす作用があるといわれているものも注意が必要です。
具体的には、次に挙げるハーブティーは妊娠中に飲まないようにしましょう。
カモミールティー
カモミールティーは、リラックス効果や血行促進効果があるため、妊娠中にぴったりのハーブティーだと思われがちでが、カモミールには子宮を収縮させる作用があるため、妊娠中は控えたほうが良いでしょう。特に、妊娠初期は注意が必要です。
セントジョーンズワートティー
セントジョーンズワートは、商業的に栽培されている地域はあるものの、世界20ヶ国以上で毒草に指定されています。
精神を安定させる作用のあるセントジョーンズワートティーですが、妊婦さんが飲むと子宮の筋肉が緊張し、流産や早産のリスクが高まる恐れがあります。
ベニバナ茶
ベニバナは、キク科ベニバナの花で、別名「紅花(こうか)」「サフラワー」とも呼ばれています。子宮興奮作用があるため、漢方では無月経の治療に用いられます。しかし、妊娠中や月経過多出血の人には悪影響を及ぼすため、妊娠中は控えましょう。
ハトムギ茶
ハトムギは、利尿作用や抗腫瘍作用があることから、漢方や民間療法に用いられ、様々なお茶にブレンドされますが、子宮収縮作用があるため、妊娠中は飲まないようにしましょう。市販飲料にもハトムギが含まれているものがあるので、飲む前に成分表示を確認しましょう。
アロエ茶
アロエの皮に含まれるアロインは子宮収縮作用があるため、妊婦さんが飲むのは避けたほうがいいといわれています。アロインはアロエティーだけでなく、サプリメントなどにも含まれている場合があるので、妊娠中にサプリメントを摂るときは注意が必要です。
この他にも、アンジェリカ、ウコン、オレガノ、カバ、コーンフリー、コルツフット、サフラン、シナモン、センナ、ジャスミン、ジュニパー、セージ、チェストベリー、ニーム、バーベイン、バレリアン、フィーバーフュー、フェヌグリーク、ブラックコホシュ、マザーズワート、マテ、ヤロー、リコリス、レモングラス、ローズマリーなども、飲む量に注意をしたり、控えたりすることが必要といわれています。
妊娠中にハーブティーを飲むときの注意点は?
ハーブティーを飲むときは、妊娠中でも飲めるかどうかパッケージなどを確認し、分からない場合は、医師や助産師に確認したうえで飲むようにしましょう。
ハーブティーの効能には個人差があり、妊婦の体質や体調によっては母体やお腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性もあります。もともとハーブティーが体に合わない人や飲み慣れていない人は、体調が安定しない妊娠初期は控えるようにしましょう。
ハーブティーは香りや味が強いものが多いので、一度にたくさん飲み過ぎないように注意することも大切です。体調が悪くなったら、すぐに飲むのを止めて医師に相談しましょう。
妊娠中はハーブティーの効能をよく知っておこう
妊娠中にハーブティーを飲むときは、ハーブの効能と飲んでも良い時期を確認して選ぶようにすると安心です。体の不調を解消したり、お産をスムーズにしたりする効果があるハーブティーを、妊娠生活に効果的に取り入れられるといいですね。
また、妊娠中に飲むことを禁止されているハーブティーを頭に入れておけば、外出先で飲むときも慌てずに済みますよ。
ただし、万が一飲んでしまったとしても、少量であれば問題はないので心配しすぎないようにしましょう。もし飲んだ後にお腹の張りなどが気になるようであれば、産婦人科医に相談してみてください。
ハーブティーは、効果や効能も大切ですが、好みに合わない味や香りのものを無理に飲むことはおすすめできません。自分の好みに合った、心地良いと思えるハーブティーをセレクトしてくださいね。