(2012年10月20日配信)
第98回 『コーヒーとニキビについて(2) ~カフェインとコーヒーミルク類には注意しましょう~ 』
こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。
最近、ガレージの手動のシャッターが重くなり、開閉に苦労するようになりました。
さすがにこれでは良くないなと感じ、重い腰を上げて対策を講じました。
15年以上経過したシャッターは、シャッターを巻き上げるバネや軸受けが錆びていたのでした。でも、高い所にある、錆びた部品に油を差すのは大変です。
そこで取り出したのが、ドアの蝶番の摩擦を軽減するために使用していたシリコンスプレー。ホームセンターで100円程で販売されているものです。
ものは試しと、背伸びして、たっぷりめにスプレーしてみました。
結果は、良好。開閉はかなり楽になりました。
でもこれは、一時的なもの。近い内、専門業者さんにメンテナンスをお願いするつもりです。
そうそう、ちょっとした工夫にチャレンジしてみることは大切ですね。小さな工夫がきっかけになって、あるいは積み重ねられて、気がつくと大きな成果をあげていることも多いですね。
『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。日々、小さな工夫にチャレンジしてみましょう。このメルマガが、月に1度必ず届く、『ニキビ改善の情報提供便』になれば幸いです。
ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。
このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、自分自身が一歩でも前に進むつもりで、毎月お届けさせていただいています。
とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を毎月発行しております。
そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)
ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)
今日から私は以下の4つを良く守り、
ニキビ改善を目指すことに決めました!
- (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
- (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
- (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
- (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。
これは私が皮膚科診療を22年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。
ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて解説してきました。
第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連したこと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。
前回は、最近、新たな効能・効果が話題になっている『コーヒー』についてお話しさせていただきました。
今回は、ニキビとコーヒーの関連性について考えたいと思います。
コーヒーの最大の効能・効果を発揮させる成分と考えられるコーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)とニキビについては次回に譲ります。
今回は、
イ)コーヒーに含まれるカフェイン
ロ)コーヒーに入れるコーヒーミルク類(代表:◯ジャー◯など)
とニキビの関係についてお話しさせていただきます。
まず、イ)コーヒーに含まれるカフェイン について。
前回取り上げた、米国立がん研究所のNeal D. Freedman博士らが行った50~70歳の米国男女40万人以上を対象にした研究では、
『カフェイン含有の有無にかかわらず、
コーヒーをよく飲む人では、
コーヒーを飲まない人より全死亡リスクが低かった』
と発表されました。
しかしながら、ニキビとカフェインについては、別の観点から考えてみる必要があります。
コーヒーを飲むとニキビが出来るわけではありませんが、コーヒーに含まれるカフェインによってニキビが悪化したり、治りが悪くなる可能性があります。 いくつか理由をあげてみます。
1)カフェインの覚醒作用で生活リズムが乱れる
カフェインには覚醒作用があります。眠気防止のためにコーヒーを飲むことも多いです。 しかし、飲み過ぎや飲む時間などにより、不眠傾向となり、生活リズムが乱れ、ニキビが悪化することがあります。
2)カフェインの胃酸の分泌を高める作用で胃腸の調子が悪くなる
カフェインには胃酸の分泌を高める作用があります。そのため、胃酸過多の人や胃が弱い人などではカフェインによって胃腸の調子が悪くなることがあるようです。 消化器官と肌は密接に関係しているため、ニキビが悪化することがあります。
3)カフェインでビタミンC・Bや亜鉛が不足し肌に悪影響
カフェインには体内のビタミンやミネラルを排出する働きがあります。特に、体内に長く貯蔵することができない水溶性ビタミンのビタミンCやビタミンB群が不足してしまう可能性があります。
また、カルシウムや鉄、亜鉛などのミネラルの中で、亜鉛は、細胞の形成に必要な[蛋白質]の合成や分解に関わる重要な成分。これが不足すると肌の新陳代謝がうまく行かなくなります。
水溶性ビタミンの不足も重なると、結果的に皮脂が増加し、ニキビやニキビ跡の治りが悪くなる可能性があります。
ニキビが気になる方は、ノンカフェインのコーヒーにするか、1日2~3杯までにした方が良いでしょう。
次の問題へ移ります。
ロ)コーヒーに入れるコーヒーミルク類(フレッシュクリーム)について
コーヒーを飲む時に、胃への負担を軽くするために、何気なく、◯ジャー◯や、クリープ、ブライトなど、コーヒーミルク類(フレッシュミルク)を入れる方は多いと思います。
これは、いろいろ考える必要があります。
第33回、38回、39回のコラムで取り上げさせていただいた、『トランス脂肪酸』の問題です。
『トランス脂肪酸』は、マーガリンなどを製造する過程で発生し、体内では代謝されにくいものです。『トランス脂肪酸』を過剰に摂取すると、悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減少させるほか、心疾患のリスクを高めることが分かっています。
アトピー性皮膚炎などのアレルギーを引き起こし易くしているとの報告もあり、私はニキビの悪化原因の一つと考えています。
トランス脂肪酸が含まれる食品はマーガリン以外に、ショートニングを使用する食品のほとんどに含まれ、揚げ菓子やケーキ、チョコレートなどにも含まれます。
また、ファーストフードの揚げ油にも含まれています。
2005年のちょっと古い記事になりますが、以下で引用します。
ということもあり、私はコーヒーはブラック派です。時々、牛乳があれば少し入れることもありますが、それ以外は一切入れません。
ポーションタイプでも粉末状の製品でも、原材料が書かれたラベルを見てみて下さい。多くの添加物が入っています。
最近 2012年6月の記事
を是非お読み下さい。最後に、
『トランス脂肪酸を注意する前に、適切な量を食べ、栄養バランスに気を配るのが先決。食生活全体に関心を持ち適度においしく食べて、健康な毎日を! 』
と結ばれていますが、『トランス脂肪酸』は個人的には避けています。
コーヒーの胃もたれ対策には、食後に飲むことを考えるとか、牛乳を少し入れるぐらいが良いと思います。
今回のポイントは以下の通りです。
【今回の4決め!落ち穂拾い】 「落ち穂 その82」
『コーヒーとニキビについて(2) ~カフェインとコーヒーミルク類には注意しましょう~』
- •今回は、ニキビとコーヒーの関連性について考えました。
- •イ)コーヒーに含まれるカフェインについて
- •コーヒーを飲むとニキビが出来るわけではありません。コーヒーに含まれるカフェインによってニキビが悪化したり、治りが悪くなる可能性があります。
- •ニキビが気になる方は、ノンカフェインのコーヒーにするか、1日2~3杯までにした方が良いでしょう。
- •ロ)コーヒーに入れるコーヒーミルク類について
- •胃への負担を軽くするため、◯ジャー◯や、クリープ、ブライトなど、コーヒーミルク類を入れる前に、ちょっと考えてみましょう。
- •『トランス脂肪酸』や各種の添加物の問題があり、ニキビが悪化する可能性があります。
- •基本はブラック。コーヒーの胃もたれ対策には、食後に飲んだり、牛乳を少し入れるぐらいが良いでしょう。
先日、たまたまテレビをつけたらびっくりしました。高校の同級生ドリカムの吉田美和さんが、ネスカフェのCM「♪ダバダ~」を歌っていました。
ネスレのホームページについて、前回のコラムでご紹介しましたが、これはすごい偶然!
長く生きているといろいろな経験ができるものですね。
次回は、ニキビとコーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)について考えたいと思います。
それでは。
おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)