鏡を見たら、目の周りが赤くなっていたり、まぶたが腫れぼったくなっていたり。
ただでさえ外見的にも気になるのに、それに加えてかゆみが強いと、けっこう辛いですよね。
かゆいと、つい擦りたくなってしまうと思いますが、ちょっと待ってください!
目の周りの皮膚はとってもデリケートなので、擦ると余計に悪化してしまうかもしれません。
目の周りとまぶたが赤くかゆくなる原因
目の周りの皮膚は刺激に弱いため、大切に扱う必要があります。
乾燥
目の周りの皮膚はとってもデリケート
まぶたの皮膚の薄さは、頬の皮膚の薄さの1/3しかありません。
実際に頬を触って想像してみると、まぶたの皮膚がどれだけ薄いか、わかってもらえると思います。
皮膚が薄い分、目の周りは刺激に対して弱く、また乾燥しやすいということ。
かなり気を付けてケアしなくては、すぐに肌のバリア機能が弱まって、水分が逃げていってしまいます。
強い刺激には注意!
実際に目の周りが乾燥してしまう原因には、どのようなことが考えられるのでしょう。
まずは女性なら身に覚えのある人も多い、アイメイクとクレンジング。
メイクを落とすのって時間がかかるので、つい急いでゴシゴシ擦ってしまってはいませんか?
強く擦ってしまうと肌を傷めてしまいますし、逆にメイクを落とし切れていなくても、刺激になってしまいます。
紫外線も大敵なので、日差しの強い時期は帽子やサングラスなどで日焼け対策をしたいですね。
肌が乾燥してカサカサしていると、つい気になって頻繁に触ってしまいますが、それも皮膚にとっては刺激になってしまいます。
目の周りの乾燥が気になる場合は保湿をしっかりして、できるだけそっとしておくことが大切なのです。
接触性皮膚炎
接触性皮膚炎とは、“かぶれ”のこと。
皮膚が赤くなって腫れ、かゆみを伴ったり、涙目や充血したりすることもあります。
接触性皮膚炎は大きく分けて2つあり、刺激によるものかアレルギーによるものかで分けられます。
刺激性接触皮膚炎
紫外線や摩擦、安い石鹸や化粧品に含まれる有害な成分によって、目の周りの皮膚が刺激を受けることで、皮膚炎を起こします。
症状は、接触してから比較的早い段階で出ることが多いですが、中には継続的に接触を続けることで症状が出るというタイプもあります。
特徴としては肌が乾燥しているなど、肌の状態や体調が悪いと症状が出やすくなるようです。
アレルギー性接触皮膚炎
アレルギーなら、まず点眼薬や化粧品の成分が考えられます。
ほかには金属アレルギーを持っていて、ビューラーが触れることでアレルギー反応を起こしたりすることも考えられますね。
症状はアレルギー物質に接触してから、2~3日で出ることが多いようです。
またアレルギー物質に触れるだけでは症状は現れず、光が当たることで発症する「光接触皮膚炎」というタイプのものもあります。
特徴は刺激性接触皮膚炎とは違い、肌の状態や体調に関係なく症状が現れるということです。
アトピー性皮膚炎
強いかゆみと湿疹をくりかえすアトピー性皮膚炎。
アレルギーと混同されがちですが、体調やストレス、疲労、肌状態などの様々な要因が重なることで発症します。
フィラグリンの遺伝子変異
アトピー性皮膚炎になる原因としては、肌バリアを作っているたんぱく質の一つ(フィラグリン)が遺伝子変異を起こし、肌のバリア機能が低下していることがあげられます。
最近では大気汚染物質が深く関わっている、ということも分かってきました。
健康な人と比べると肌が弱いために皮膚炎を起こしやすく、敏感肌や乾燥肌で悩んでいる方も多いようです。
アトピー素因
アトピー性皮膚炎の人の多くは、「アトピー素因」というものを持っています。
アトピー素因とは家族歴であったり、既往歴(気管支喘息や結膜炎など)であったり、IgE抗体(アレルギーへの抗体)を作りやすいことだったりします。
眼合併症の危険性も
目の周りでアトピー性皮膚炎をくりかえして重症化してしまうと、眼瞼皮膚炎や角結膜炎、白内障、網膜剥離などの、目の合併症のリスクも高まります。
アトピー性皮膚炎の人は皮膚症状だけでなく、眼病にも気を付けなくてはいけません。
ものもらい(麦粒腫)
“ものもらい”や“めばちこ”と呼ばれますが、正式には「麦粒腫」という病名です。
汚れた手で目を擦ったり、顔を拭くタオルが不潔だったことにより、ブドウ球菌という細菌が瞼に感染して発症します。
ブドウ球菌は誰の皮膚にでもあるような常在菌なので、人にうつるということはありません。
睡眠不足や疲労などで身体が弱っていると、感染してしまうようです。
瞼の内側、または外側に黄色っぽい膿の点ができ、炎症を起こして赤く腫れ、人によってかゆみや痛みが出ます。
原因が細菌なので、抗菌剤の飲み薬を服用したり、抗炎症作用のある点眼薬を使ったりします。
完治までは1週間ほどかかりますが、症状がひどいときは簡単な手術で切開して膿を出すこともあります。
眼瞼炎
“眼瞼”とは“まぶた”のこと。
眼瞼炎は、まつ毛の根元にできるか、まぶたの皮膚にできるかで2種類に分けられます。
まぶたに炎症が起きることで、赤く腫れ、かゆみやピリピリとした痛み、ゴロゴロとした不快感などがあります。
人によっては小さな湿疹ができて、かさぶたになってポロポロと剥がれ落ちることも。
眼瞼縁炎
眼瞼縁炎とは、まつ毛の根元にできる眼瞼炎のこと。
原因はブドウ球菌がまつ毛の毛根や脂腺、汗腺などに感染することか、皮脂が過剰分泌されることがあげられます。
皮脂の過剰分泌なら酷くはなりませんが、原因がブドウ球菌の場合は重症化することがあるので注意しなくてはいけません。
まぶたの腫れが酷くなって、まつ毛が抜け落ちたり、逆さまつ毛になったり、まぶたが変形してしまうこともあります。
眼瞼皮膚炎
眼瞼皮膚炎とは、まぶたの皮膚にできる眼瞼炎のこと。
原因は眼瞼縁炎とは違い、目薬や石鹸の成分が合わないなどのアレルギーによるもの。
アレルギー物質を特定し、触れないようにすることが大切です。
スティーブンス・ジョンソン症候群
とても珍しい病気ですが、命に関わることもあるので知っておきましょう。
スティーブンス・ジョンソン症候群は、「皮膚粘膜眼症候群」とも呼ばれ、全身の皮膚や粘膜に症状が広がる病気です。
全身の皮膚に紅斑や水ぶくれができ、それらが繋がって真っ赤になります。
また全身の粘膜(口や眼、鼻、外陰部など)にも、ただれができ、高熱や倦怠感も伴います。
それらの症状が全身の10%以上にまで広がると「中毒性表皮壊死症」となります。
皮膚粘膜眼症候群と中毒性表皮壊死症を合わせても、年間発症者数は10万人に1~10人ほどですが、病気の兆候が見られたらできるだけ早く受診し、専門医の治療を受けることが重要になります。
発症の原因は特定の感染症にかかることや、薬の副作用などがあげられます。
市販薬を含め、どんな薬でもかならず薬剤師の説明や添付文書をよく読むなどして、副作用には注意しなくてはいけません。
目の周りやまぶたが赤くてかゆい時の対策
こすらない!刺激しない!
目の周りの皮膚はとても薄く、デリケートな部分なので特に注意して扱わなくてはいけません。
かゆいからと擦ったり、アイメイクを落とすためにゴシゴシ擦ってしまっては、皮膚が弱って、皮膚炎や乾燥なども起こしやすくなってしまいます。
また目の周りのマッサージにも注意。
血行のためにやっている方も多いと思いますが、グイグイ押したり引っ張ったりするのはNGです。
血行を良くしたいなら、マッサージよりもホットタオルなどを目元に当てたほうが効果的です。
強くこすったり押したりすると、まぶたの下にある眼球が歪んでしまうこともあります。
網膜剥離をはじめとした眼病のリスクも高くなってしまうので、極力触れないことがポイントなのです。
保湿はセラミドで
目の周りは清潔にしておく必要がありますが、洗顔は優しくしたいですね。
もともと目の周りは皮脂腺も少ないので、洗いすぎて油分を失わないようにしましょう。
保湿化粧品(化粧水、乳液、美容液など)を選ぶ時のポイントは、セラミドが入っているかどうか。
セラミドは皮膚の奥まで入って、そこで水分を保持してくれるので、化粧水をつけたあとに水分が蒸発するのを防いでくれます。
化粧水は頬にはしっかり付けるけど、目の周りって忘れがちですよね。
目の周りは顔の中でも特に乾燥しやすい部分なので、念入りにケアしたい部分です。
薬品は目の周り専用のものを
皮膚炎になって強いかゆみがあると「そういえば前に、足に湿疹ができた時にもらった薬があったような・・・」なんて、他の部位で使っていた薬を塗ることは絶対にやめてください。
目元には、弱い塗り薬を使う必要があります。
そのためには皮膚科や眼科に行って、きちんと診察してもらって適した薬を貰うこと。
かゆみ止めなどで使うステロイドも、目元には一番弱いタイプのものを使用します。
ほかには、症状を抑えてくれる抗ヒスタミン剤なども処方してもらえるので、医師に診てもらってくださいね。