【扉温泉 明神館】がルレ・エ・シャトーに加盟できた理由とは?

パリに本部を置く「ルレ・エ・シャトー」というホテル&レストランの会員組織があります。現在、世界60カ国以上、約530のホテル&レストランが加盟している団体です。加盟にはCourtesy ・Charm・Character・Calm・Cuisineの「5つのC」と呼ばれる厳格な審査基準があり、加盟が認められても3年に1度の覆面審査で除名されることもある厳しい団体です。日本国内では今のところ僅か10軒しか加盟が認められていません。信州松本の山奥にある「明神館」はそんなルレ・エ・シャトー加盟の貴重な宿です。ここでは渓谷のハイクラス一軒宿「明神館」をご紹介します。

神秘の森に佇む温泉宿、「扉温泉 明神館」

松本ICより東南へ車で40分。樹々に囲まれた細い峠道を登っていくと緑の合い間にスタイリッシュな建物が見えてきます。明神館の周辺は八ヶ岳中信高原国定高原となっていて人家や店舗はありません。有名な日本神話『天の岩戸伝説』ゆかりの地であり、山中には岩戸と伝わる15メートルの巨岩があります。明神館はそんな神秘の森に佇む一軒宿です。

明神館は1931年に開業された温泉旅館です。現在はラグジュアリーホテルのような表情を持ちつつ、同時に日本の伝統美も息づくとてもユニークな宿になっています。老舗旅館らしい木の温もりを大事にしながら、ロビーには格調高い調度品が設えられ瀟洒な雰囲気です。

こちらは廊下のお花です。一輪挿しもどこか洋風なテイスト。神秘的な渓谷のロケーションに加え、和と洋が織りなすインテリアなどはルレ・エ・シャトーの基準の一つ「character=特色や個性あるスタイル」に適っていますね。そして「Courtesy=心のこもったおもてなし」を到着した瞬間から受けられます。

運転していた彼は疲れたからすぐに横になりたいと思ってしまうほどでした。そのためチェックイン時にベッドタイプのお部屋に空室状況を確認したところスタッフの方が丁寧に対応してくださり、ベッドタイプのお部屋を利用することができました。

自然の声が聴こえる麗しの客室

館は4階建で総客室数は44室。本格的な書院造の純和室からシーリー社ベットを備えた洋室、広々とした檜風呂や露天風呂を設えたお部屋もあります。今回は標準的な客室の「お鷹棟洋室」をご紹介します。広さは56平米、ベッドルームとリビングが繋がっています。

リビングには暖炉があり照明などのインテリアも素敵ですね。広い窓からは原始の森を眺望でき、夏には眩しいほどの緑、冬には白銀の世界と四季折々の自然の光景に心癒されます。眼下には薄川(すすきがわ)の源流が流れており、耳を澄ますと静かなせせらぎや野鳥のさえずりが聴こえてきます。時には鷹が舞う姿も見られます。

ふかふかのソファーで自然の景色や音色にリラックス。リビングに水道やオリジナルのハーブティーも用意されています。ルレ・エ・シャトー基準の「Calm=落ち着きやリラックスできる場所」を実感できるお部屋ですね。

温泉ではありませんがバスルームも魅力です。懐かしさを感じるタイル張りの広いお風呂。館内着に作務衣・浴衣・足袋、バスローブも用意されています。

魅力あふれる館内施設

お部屋の快適性だけでなく館内施設の充実も明神館の特色です。5Cの1つ「Charm=洗練された魅力あるスペース」が複数あります。上の写真は1Fオープンテラス。館外に突き出た形になっていて山の清涼な空気を感じられるシックな空間です。

隣には専属パティシエが創る極上スイーツを味わえる「サロン1050」があります。冬には暖炉に薪がくべられ北欧の家のような雰囲気です。

こちらは2Fオープンテラス。ウッドデッキの開放感あふれるスペースになっています。手の届く距離に緑が茂り、渓流のせせらぎが聴こえてきます。

3回目の宿泊から利用できるクラブラウンジ「雪月花」も魅力です。リピーターになる楽しみがありますね。

白の革張りのソファー、棚にはワイングラスが並び、シャンパン、赤白ワイン、ジュースがフリーで飲める。図書室の棚には百科事典や小説などがインテリアのように並べられている。ワインを頂く、盛り付けられた生ハムや地物の漬け物などがサーブされる。ワインを飲みながらゆっくり本を読む、時間を忘れる空間がそこにはある。

館内には他にも談話室やエステルームもあります。館内ショップにはみつろうキャンドルやスイーツ等の明神館オリジナル商品がたくさんありショッピングもオススメです。館外には渓流沿いに散歩道が整備されています。多彩なステイスタイルを楽しめる宿です。

神々が湯治に訪れたパワースパ

明神館のお風呂に注がれる「扉温泉」。この不思議なネーミングは天の岩戸伝説に由来しています。天の岩戸を開いた力持ちの神様「天手力男命(アマノタヂカラオノミコト)」が戸隠に岩戸を運ぶ途中に扉温泉に浸かり、岩戸を山中に忘れていってしまったそうです。温泉でほっこりしてうっかりしてしまったのかもしれませんね。八百万の神々が湯治に訪れたという伝説もあります。いわばパワースパ!上の写真は大浴場「白龍」です。内湯の外には露天風呂もあります。

明神館には3ヶ所の湯殿があります。こちらはわさび沢の渓谷を望む立ち湯「雪月花」。立った姿勢で腰上まで浸かることができます。グリーンシーズンには眩しい緑が温泉に映りファンタスティックな雰囲気。扉温泉の泉質はph8.81のアルカリ性。神秘の森のマイナスイオンとアルカリの湯に満たされる爽快なお風呂です。秋の紅葉や冬の雪景色もいいですね。

こちらは寝湯「空山」。枕木に頭をのせて横たわりながら入れるお風呂です。半身浴にもおすすめ。眼前には森が広がっていて山の清涼な空気も味わえます。屋根付きですが湯から上がれば星空も見渡せますよ。休憩しながら繰り返し湯に浸かるのもいいですね。

寝湯、立湯、露天風呂とありますが、立湯は何度も利用したくなる絶景でした。どのお風呂も体が温まる良質の温泉でした。深夜早朝と変化する景色を眺めながらの入浴はとても贅沢な気分になれました。

Cuisine 質の高い料理

ルレ・エ・シャトーはホテル組織とトップシェフの組織が合併され誕生しました。そのため5Cの1つ「Cuisine=質の高い料理」の基準は特に厳しかったでしょう。明神館の料理は自家栽培の有機野菜を使っています。器も合わせ趣向を凝らした繊細なオーガニック料理をフレンチor和食で頂けます(選択制)。

フレンチはマクロビオティックをコンセプトにしたオーガニックコース料理。フレンチというと重いイメージがありますが、こちらは野菜本来の旨味を丹念に引き出しており、最後までおいしく頂けます。松本の山地が育んだ食材とフレンチを融合させた個性的なお料理です。盛り付けも綺麗ですね。

お食事はどれも美味しくいただけましたが、メインディッシュの鶏肉の料理は、見た目は地味ですが、ハツやレバーを含む鶏の部位を楽しめるだけでなく、レバーの食感、もも肉の皮の焼き具合が絶妙で大変美味しくいただけました。

ワインは地物ワインからフランスワインも取り揃えていた。食事の量はかなりのボリューム、普段からかなり沢山食べる方だがお腹が一杯になった。女性には多いかもしれない。味は素材を活かした素晴らしく美味しかった。

和食は松本の食文化・日本料理の伝統を基軸にしながら前衛さも取り入たモダンさが薫る献立です。夕食後にはお部屋に夜食のおにぎりも用意されています。

「行灯抱く」はデミグラスソースで煮込まれた信州牛のお料理で、濃いめの味付けでご飯が食べたくなりましたが、とてもおいしかったです。また、「風冴ゆる」は自家製の二八そばで、青首大根のおろしが付いていたのであっさりと食べることができました。また、デザートは盛り合わせで提供されたので、見た目にも華やかで楽しむことができました。飲み物のメニューが豊富で、女将の実家で作られている宿オリジナルの日本酒などもありました。

朝食も和食or洋食の選択になります。洋食はエッグベネディットとパンケーキから選べ、和食は料理長手作りの汲み出し豆腐などが付いた和定食。和食・洋食どちらにするか悩んでしまいますね。まさに美食の宿です。

最後まで満足な宿だった。世界中で限られた宿やホテルしか登録されないRelais&Chateaux、日本では数件しか登録されていない。明神館は流石にこのステイタスに登録されているだけはあった。納得の滞在だった。

さすがは世界的なホテル&レストラン団体に認められた宿ですね。神秘の森の渓谷沿いというロケーション、雄大な自然の風景と音色に満たされる客室&館内施設、全44室のみなのに個性的な3つの湯殿でパワースパの扉温泉を満喫できるのも魅力です。お料理も圧巻でオーガニック料理は女子旅の方にも好評を博しています。松本は首都圏からのアクセスがよく松本駅から送迎もありますので、都心の生活に疲れたら週末にふらりと訪れることも可能です。もちろん記念日の宿泊にも最適の宿です。明神館で癒しのひとときをお過ごしください。

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