医薬品情報
添付文書情報
| 販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
|---|---|---|---|---|---|
| RENIVACE Tablets 2.5 | MSD | 2144002F1024 | 32.4円/錠 | 処方箋医薬品 | |
| RENIVACE Tablets 5 | MSD | 2144002F2020 | 60.7円/錠 | 処方箋医薬品 | |
| RENIVACE Tablets 10 | MSD | 2144002F3027 | 122.7円/錠 | 処方箋医薬品 |
禁忌
次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)〔高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがある。〕
デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者〔「相互作用」の項参照〕
アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者〔「相互作用」の項参照〕
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
アリスキレンを投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)〔非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。〕〔「重要な基本的注意」の項参照〕
効能・効果及び用法・用量
効能効果
本態性高血圧症、腎性高血圧症、腎血管性高血圧症、悪性高血圧
下記の状態で、ジギタリス製剤、利尿剤等の基礎治療剤を投与しても十分な効果が認められない場合
慢性心不全(軽症〜中等症)
用法用量
高血圧症
通常、成人に対しエナラプリルマレイン酸塩として5〜10mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
但し、腎性・腎血管性高血圧症又は悪性高血圧の患者では2.5mgから投与を開始することが望ましい。
通常、生後1ヵ月以上の小児には、エナラプリルマレイン酸塩として0.08mg/kgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慢性心不全(軽症〜中等症)
本剤はジギタリス製剤、利尿剤等と併用すること。
通常、成人に対しエナラプリルマレイン酸塩として5〜10mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
但し、腎障害を伴う患者又は利尿剤投与中の患者では2.5mg(初回量)から投与を開始することが望ましい。
用法用量に関連する使用上の注意
重篤な腎機能障害のある患者〔本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇し、過度の血圧低下、腎機能の悪化が起きるおそれがあるので、クレアチニンクリアランスが30mL/分以下、又は血清クレアチニンが3mg/dL以上の場合には、投与量を減らすか、もしくは投与間隔をのばすなど慎重に投与すること。〕
小児等に投与する場合には、1日10mgを超えないこと。
使用上の注意
慎重投与
両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者〔「重要な基本的注意」の項参照〕
高カリウム血症の患者〔「重要な基本的注意」の項参照〕
重篤な腎機能障害のある患者〔〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照〕
脳血管障害のある患者〔過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させることがある。〕
高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
重要な基本的注意
両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。
アリスキレンを併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
高血圧症の場合
本剤の投与によって特に次の患者では、初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、投与は少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。
重症の高血圧症患者
血液透析中の患者
利尿降圧剤投与中の患者(特に最近利尿降圧剤投与を開始した患者)
厳重な減塩療法中の患者
慢性心不全(軽症〜中等症)の場合
ジギタリス製剤、利尿剤等の基礎治療剤で十分な効果が認められない症例にのみ、本剤を追加投与すること。なお、本剤の単独投与での有用性は確立されていない。
重症の慢性心不全に対する本剤の有用性は確立されていない。〔使用経験が少ない。〕
初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、血圧等の観察を十分に行うこと。特に次の患者では、投与は少量より開始し、血圧が安定するまで観察を十分に行うこと。
腎障害のある患者
利尿剤投与中の患者
厳重な減塩療法中の患者
手術前24時間は投与しないことが望ましい。
降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
併用禁忌
| デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行: リポソーバー イムソーバTR セルソーバ 等 | 血圧低下、潮紅、嘔気、嘔吐、腹痛、しびれ、熱感、呼吸困難、頻脈等のショック症状を起こすことがある。 | 陰性に荷電したデキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートにより血中キニン系の代謝が亢進し、ブラジキニン産生が増大する。更にACE阻害薬はブラジキニンの代謝を阻害するため、ブラジキニンの蓄積が起こるとの考えが報告されている。 |
| アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた透析: AN69 | アナフィラキシーを発現することがある。 | 多価イオン体であるAN69により血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積すると考えられている。 |
併用注意
| カリウム保持性利尿剤: スピロノラクトン トリアムテレン カリウム補給剤: 塩化カリウム | 血清カリウム値が上昇することがある。 | 本剤はアルドステロン分泌抑制に基づく尿中へのカリウム排泄抑制作用を有するため、併用によりカリウム貯留作用が増強する。腎機能障害のある患者には特に注意すること。 |
| アリスキレン | 腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。 | 併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
| アンジオテンシンII受容体拮抗剤 | 腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。 | 併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
| 利尿降圧剤、利尿剤: ヒドロクロロチアジド | 初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こすことがある。(「重要な基本的注意」の項参照) | 利尿降圧剤服用中の患者では、ナトリウム利尿により血中レニン活性が上昇し、本剤の降圧効果が増強することがある。 本剤より先に利尿降圧剤を投与中の患者(特に最近投与を開始した患者)には特に注意すること。 |
| リチウム: 炭酸リチウム | リチウム中毒が報告されているので、血中リチウム濃度に注意すること。 | 本剤のナトリウム排泄作用により、リチウムの蓄積がおこると考えられている。 |
| アドレナリン作働性ニューロン遮断薬: 硫酸グアネチジン | 降圧作用が増強されることがある。 | 機序不明 |
| ニトログリセリン | 降圧作用が増強されることがある。 | 機序不明 |
| 非ステロイド性消炎鎮痛剤: インドメタシン等 | 降圧作用が減弱されることがある。 | インドメタシンは血管拡張作用を有するプロスタグランジンE2、I2の生成を抑制するため、本剤のプロスタグランジン生成促進作用による降圧作用を減弱させる可能性があると考えられている。 |
| 非ステロイド性消炎鎮痛剤: インドメタシン等 | 腎機能が悪化している患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。 | プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。 |
| リファンピシン | 降圧作用が減弱されることがある。 | 機序不明 |
| カリジノゲナーゼ製剤 | 本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある。 | 本剤のキニン分解抑制作用とカリジノゲナーゼ製剤のキニン産生作用により、血中キニン濃度が増大し血管平滑筋の弛緩が増強される可能性がある。 |
副作用
副作用発現状況の概要
臨床試験(治験)
高血圧症及び慢性心不全における臨床試験の総症例1,106例中、副作用が報告されたのは116例(10.48%)であり、主な副作用はめまい20件(1.81%)、咳嗽11件(0.99%)であった。また、主な臨床検査値異常は血清カリウム上昇9件(0.81%)、血清クレアチニン上昇3件(0.33%)であった。
使用成績調査(再審査結果)
高血圧症及び慢性心不全における使用成績調査の総症例10,616例中、副作用が報告されたのは456例(4.30%)であり、主なものは咳嗽226件(2.13%)、めまい32件(0.30%)、BUN上昇25件(0.24%)、血清クレアチニン上昇22件(0.21%)、血清カリウム上昇17件(0.16%)であった。
重大な副作用及び副作用用語
重大な副作用
血管浮腫(頻度不明)
呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、アドレナリン注射、気道確保等適切な処置を行うこと。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管の血管浮腫があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ショック(頻度不明)
ショックがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
心筋梗塞、狭心症(いずれも頻度不明)
心筋梗塞、狭心症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
急性腎不全(0.1%未満)
定期的に検査を実施するなど、観察を十分に行うこと。
汎血球減少症、無顆粒球症(いずれも頻度不明)、血小板減少(0.1%未満)
重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
膵炎(頻度不明)
血中のアミラーゼ、リパーゼの上昇等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、本剤の投与を直ちに中止し適切な処置を行うこと。
剥脱性皮膚炎、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、天疱瘡(いずれも頻度不明)
剥脱性皮膚炎、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、天疱瘡があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
錯乱(頻度不明)
錯乱があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
肝機能障害、肝不全(いずれも頻度不明)
肝機能障害、肝不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
高カリウム血症(0.22%)
重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
その他の副作用
| 頻度不明 | 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | |
| 腎臓 | BUN上昇、クレアチニン上昇 | ||
| 血液 | ヘモグロビン低下、ヘマトクリット低下、貧血 | 白血球減少、好酸球増多 | |
| 皮膚 | 光線過敏症、多汗、脱毛 | 発疹 | そう痒、蕁麻疹 |
| 精神神経系 | 抑うつ | めまい | 頭痛、眠気、いらいら感、不眠 |
| 循環器 | 低血圧 | 動悸、起立性低血圧、胸痛、調律障害(頻脈、徐脈) | |
| 消化器 | 舌炎、便秘 | 腹痛 | 食欲不振、嘔気、嘔吐、下痢、消化不良、口内炎 |
| 肝臓 | AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇 | 黄疸 | |
| 呼吸器 | 咳嗽、咽(喉)頭炎 | 喘息、嗄声 | |
| その他 | 耳鳴、筋肉痛、低血糖 | 倦怠感 | ほてり、発熱、潮紅、口渇、味覚異常、疲労、脱力感、しびれ、インポテンス、血清ナトリウム値低下 |
高齢者への投与
高齢者では低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。〔一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。〕
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。〔妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。〕
本剤投与中は授乳を中止させること。〔ヒト母乳中へ移行することが報告されている。〕
小児等への投与
低出生体重児、新生児及び糸球体ろ過量(値)が30mL/分/1.73m2未満の小児等に対する安全性は確立していない。〔使用経験がない。〕
過量投与
過量投与時にみられる主な症状は過度の低血圧である。これに対しては生理食塩液の静脈注射等適切な処置を行うこと。本剤の活性代謝物は血液透析により血中から除去できる。ただし、アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析を行わないこと。〔「禁忌」及び「相互作用」の項参照〕
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕
その他の注意
インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。
外国において、本剤服用中の患者が膜翅目毒(ハチ毒)による脱感作中にアナフィラキシーを発現したとの報告がある。
薬物動態
血中濃度
健康成人にエナラプリルマレイン酸塩5及び10mgを1回経口投与した場合、速やかに吸収され、活性体ジアシド体の血漿中濃度は投与約4時間でピークに達し、半減期は約14時間である。[1]
腎機能正常な本態性高血圧症患者及び慢性腎不全を伴う本態性高血圧症患者にエナラプリルマレイン酸塩10mgを1回経口投与した場合、慢性腎不全患者の血漿中濃度は、腎機能正常患者に比べ半減期の延長、最高血中濃度と血中濃度曲線下面積の増大が認められる。[2]
健康成人にエナラプリルマレイン酸塩5及び10mgを1日1回7日間連続経口投与した場合の血漿中濃度から、蓄積性は認められない。[3]
生後2ヵ月〜15歳の小児の高血圧症患者に、エナラプリルマレイン酸塩(6歳未満:0.15mg/kg、6歳以上で体重28kg未満:2.5mg、6歳以上で体重28kg以上:5mg、12歳以上:5mg)を1日1回7日間反復経口投与した試験において、活性体ジアシド体のAUC0-24hr及びCmaxは年齢によらず同程度であった。体重あたりの用量に換算したAUC0-24hr及びCmaxは年齢に伴って増加したが、体表面積あたりの用量に換算したAUC0-24hr及びCmaxに増加は認められなかった。定常状態で活性体ジアシド体の半減期は14時間であった(外国人データ)。[4]
代謝・排泄
健康成人にエナラプリルマレイン酸塩5及び10mgを1回経口投与した場合、主に尿中に排泄され、投与後48時間までの総エナラプリルマレイン酸塩(未変化エナラプリルマレイン酸塩+ジアシド体)の尿中排泄率は約52及び64%である。[1]
臨床成績
各種高血圧症
国内241施設で実施された二重盲検比較試験を含む総計935例(降圧効果解析対象例)の臨床試験の概要は次のとおりである。
| 疾患名 | 例数 | 下降以上の例数(有効率) |
| 軽・中等症本態性高血圧症 | 734 | 561(76.4) |
| 重症本態性高血圧症 | 67 | 61(91.0) |
| 腎性高血圧症 | 83 | 67(80.7) |
| 腎血管性高血圧症 | 36 | 28(77.8) |
| 悪性高血圧 | 15 | 12(80.0) |
| 計 | 935 | 729(78.0) |
なお、軽・中等症本態性高血圧症患者を対象とした二重盲検比較試験及び重症本態性高血圧症患者を対象とした比較試験[5]の結果、本剤の有用性が認められている。
慢性心不全
国内46施設で実施された二重盲検比較試験を含む総計138例(全般改善度解析対象例)の臨床試験において、改善以上の改善率は43.5%(60/138例)であった。なお、プラセボを対照とした二重盲検比較試験の改善率は49%(32/65例)であり、プラセボに比べ有意に優れており、本剤の有用性が認められている。[6]
薬効薬理
高血圧に対する作用
エナラプリルマレイン酸塩は経口吸収後ジアシド体に加水分解され、このジアシド体がアンジオテンシン変換酵素を阻害し、生理的昇圧物質であるアンジオテンシンIIの生成を抑制することによって降圧効果を発揮する。
アンジオテンシン変換酵素阻害作用
in vitro試験においてエナラプリルマレイン酸塩のジアシド体はブタの血漿から精製したアンジオテンシン変換酵素、正常血圧ラットの血漿及び組織中のアンジオテンシン変換酵素に対して強い阻害作用を示す。また、ラット及びイヌにエナラプリルマレイン酸塩を経口投与すると外因性のアンジオテンシンIに対する昇圧反応を抑制する。
降圧作用
エナラプリルマレイン酸塩は高血圧自然発症ラット、1腎型腎性高血圧ラット、2腎型腎性高血圧ラットの血圧を下降させ、その作用はカプトプリルの約3〜5倍強い。なお、その降圧効果は2腎型腎性高血圧ラットにおいて特に著明である。[7]また、ヒドロクロロチアジド、メチルドパ、ヒドララジンとの併用により降圧効果の増強を示す。
エナラプリルマレイン酸塩を2腎型腎性高血圧ラット、高血圧自然発症ラットに連続経口投与すると投与期間中安定した降圧効果が得られ、また、投与中止に伴う血圧のリバウンド現象は生じない。[7][8]
イヌを用いた試験で、エナラプリルマレイン酸塩は血圧下降と共に全末梢血管抵抗の低下、心拍出量のわずかな増加をもたらすが、心拍数には変化がみられない。また、臓器血流を減少させることなく、逆に腎血流量を増加させる。
慢性心不全に対する作用
エナラプリルマレイン酸塩の活性体であるジアシド体が、亢進したレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系を抑制することによって、主に末梢血管抵抗を減少させ、前負荷及び後負荷を軽減する。その結果、血行動態が改善され、心拍出量の増大あるいは長期投与による延命効果、心肥大の改善が認められる。
血行動態に及ぼす影響
ラットの慢性心不全モデルにおいて、ジアシド体は心拍数、心収縮性にはほとんど影響を与えることなく、前負荷(左室拡張末期圧)及び後負荷(平均動脈圧)を軽減させ、心機能を改善する。[9]
イヌの慢性心不全モデルにおいて、エナラプリルマレイン酸塩は心拍数にはほとんど影響を与えることなく、末梢血管抵抗を減少させ、心拍出量を増大させる。[10]
なお、イヌの急性心不全モデルにおいて、ジアシド体は、上昇した血漿アンジオテンシンII及びアルドステロン濃度を抑制することによって、前負荷(肺動脈楔入圧)及び後負荷(平均動脈圧)を軽減し、心拍出量を増大させることが認められる。[11]
延命効果
有効成分に関する理化学的知見
包装
レニベース錠2.5 1錠2.5mg
PTP
100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)
レニベース錠5 1錠5mg
PTP
100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)
700錠(14錠×50)、1,000錠(10錠×100)
瓶
500錠
レニベース錠10 1錠10mg
PTP
100錠(10錠×10)
| 中島光好 他, 薬理と治療, 12 (8), 3357, (1984) |
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作業情報
| 改訂履歴 | 2013年11月 改訂 |
| 文献請求先 | MSD株式会社 |
| お問い合わせ先 | MSD株式会社 |
| 業態及び業者名等 | 製造販売元 |