アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎

◆ アトピーとは
 出された薬を塗った時は治るが、しばらくすると同じ場所に皮膚炎を繰り返し、激しいかゆみに襲われることもあります。このような薬塗りとかゆみは、本人のみならず家族にとっても日常生活の重荷となります。一方、皮膚の症状より診断される病気ですので、皮膚炎が穏やかですと何度か診察しないとアトピーと分からないこともあります。これ以上良くなる様子が感じられない場合は、どの皮疹に何を塗るか薄く塗っていないか再確認するのもポイントです。良くなるが治りにくい、治りにくいが治る病気です。

◆ 原因
 皮膚炎を繰り返す原因は敏感肌にあり、敏感肌の本質は保湿成分が少ないドライスキンです。アトピー性皮膚炎では、正常に見える皮膚でも保湿成分が少ないため、何も無い部分に保湿剤を塗ると敏感肌が健康な肌へ補正され皮膚炎を起こしにくくなります。
 皮膚炎を繰り返すもう一つの原因は、ステロイドを塗ってきれいになっても目に見えない皮膚炎が残っていることです。このような潜在する皮膚炎には、タクロリムス(プロトピック)が有効です。過去に繰り返したところ、無意識にかゆみで手が行くところは、タクロリムス(プロトピック)を塗ると良くなります。具体的には,首回りや肘の内側に残って消えない黒ずみに塗ると,何ヶ月もかかりますが回りと同じ白い肌に徐々に戻っていきます。まぶたのかゆみや小じわ,黒ずみもタクロリムス(プロトピック)が効果を発揮しやすい病変です。

◆ ぬり薬の使い方
 ステロイドには治りにくい皮疹をその力強さと即効性で良くする特長がありますが、それで良くなったら更にタクロリムス(プロトピック)や保湿剤を使って繰り返しにくくします。アトピー性皮膚炎は、いずれは自然に治ります。しかしそれまでは、慢性の経過をたどり、そう簡単には繰り返さなくはなりません。繰り返しを減らし良い状態を保つためには、プロトピックと保湿剤を塗り続けることが大切です。これらの薬は、ステロイドのように塗った翌日に効果を実感できなくても。
 
◆ 人それぞれ異なる治療への取り組み方|患者会のご紹介
 アトピーへの思いは、人それぞれです。その背景には、長年病院にかかっていても良くならない、医者から言われる標準治療が自分には合わない、多忙や仕事などのストレスが病気を悪化させる、薬の副作用が心配など様々あります。このようなそれまで抱えていた疑問や、自分にしか分からない苦しみを人に伝えると、胸の中にあったモヤモヤしたものが取れ、その後の治療に前向きになるきっかけとなります。標準治療は医者が作った理想であり、きっちりと継続できるものではありません。完璧でなくても、標準治療でなくてもいいから自分のスタイルで続けたり、医者にたわい無いことであっても話したり尋ねてみることが、アトピーの治療には意外と大切ではないかと私は考えています。ご自身の思いや経験を診察室や患者会など、何かの機会に思い切って話すことは良くする足がかりとなります。
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つらい症状に一人で悩んでいませんか|患者会|認定NPO法人 日本アレルギー友の会

【子供のアトピー】
◆ 幼児から小学生
 肘の内側や膝の裏側をよく掻いたり、あせもが出来やすいといった症状をお持ちのお子さんはアトピー性皮膚炎のことがあります。このようなお子さんの中には、小児科で背中に貼るホクナリンテープや保湿剤をもらったことがあったり、水いぼやとびひになり易い傾向をお持ちです。アトピーのある肌を健康な状態に保つには、保湿剤やプロトピックが役立ちますので、ステロイドだけではなくこれらの薬も手元に用意し使い分けます。薬を塗る時には、見えている発疹やかゆみが無くなったところで良しとせず、さらに進んで見かけが正常な状態を維持し発疹やかゆみをぶり返さないことを目標にします。例えば、首やまぶたに手が行くのは癖ではなく、アトピーが原因のむずがゆさのせいですのでプロトピックで治します。アトピー特有のかさついた梨の皮の様に見える肌は、保温剤を全身に塗り続けていると次第にしっとりとし、皮膚科医がみてもアトピーと分からなくなります。夜中にかゆがり、親が起こされ背中をさすってあげるような場合は医師にご相談ください。
 アトピーのために、プールや林間学校などを制限する必要はありません。
 
◆ 小学校高学年から中高校生
 受験やクラブで忙しくなり、親が言っても薬を塗らない塗らせなくなります。近づきすぎず、離れすぎずの適度な距離感を保ち、完璧でなくても良いので中断することなく治療を継続するようサポートします。親元を離れて過ごす全寮制の学校の場合は、自宅に帰った時に手持ちの薬の量を確認するといったことに配慮します。一旦良くなっても、男子は大学入学後の下宿や、男女問わず就職後の長時間勤務による生活の乱れとストレスが原因で、悪化することが経験されます。また、女子は育児や家事を始めると、手が荒れ易くなります。学業や仕事への影響を最小限にくい止めるためにも、親元を離れる前のこの時期に治療習慣の体得が望まれます。

    

プロトピック

小児用プロトピック

クリームタイプの保湿剤

さらさらタイプの保湿剤




アレルギー相談センター|厚生労働省アレルギー相談センター事業

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