ウェブブラウザのJavaScript(ジャバスクリプト)の設定が無効になっています。Javascriptが無効になっていると、サイト内の一部機能がご利用いただけません。 ヤンデレ木舌さんと田噛。(前)2016年3月26日 13:03お久々の今シリーズ。木舌×田噛なんですが……まさかの分かれるというね!次回、後編で最終回ですが…きっと、他のより(今の所)最もグロくなりそうです(`・ω・´)さて、今回の木舌さんのキャラなんてブレッブレのドロッドロ←?です。田噛の出番は少なめです。最後の方で察した方、多分正解です。なんでも許せる方、幻滅しない方、向けです。好きだと自覚したのはいつだったか。その小さな猫背を追いかけて、兄の面を被り、笑っていたのは、いつからだろうか。いつから…………こんなに狂ってしまったのだろうか。[newpage]その命を受けたのは夏頃だったか。木舌は大斧を担ぎ、森の奥地に向かっていた。虐待で死んだ動物たちが亡者と化し、周辺の散策者を襲っているようだ。そして、その討伐命令を受けた田噛が囚われたと言う。共にいた平腹が泣きながら肋角に縋り付いていたのを鮮明に覚えている。『た、たが………田噛が……っ!』『あし…足を引きちぎ、られて……』『俺を、庇って……それでっ!』全く……田噛らしいと言えばらしい。瞬時の判断だっただろう。動ける平腹を戻らせ、応援を要請する。フフッと笑えば、隣から声が上がる。普段からバカッ正直で生真面目な今日の相棒、斬島は木舌の顔を真顔で覗く。「何か面白い事でもあったのか?」「んー…まぁ、面白いかなぁ?」「谷裂なら今頃怒っているぞ。」斬島は両人差し指のみを立たせ、頭に乗せる。角、に見立てたそれを見た木舌は笑いを堪えながら言葉をかける。「そwそれじゃあ怖くないよww」「む、怖くないか。」少々ションボリしながらも露わになっている木の根に足を取られないように2人は森の中を進んでいた。カーカァー数羽のカラスが鳴いている。「カラスってなんだか不吉だね。」「死骸を啄むからな。」「いや、答えになってないよw」「むっ……見えたぞ。」斬島が指差す方向を目で追えば、壊れかけの木造建築物がヒッソリの建っていた。丁度、谷の底。よく見ると至る所に骸が転がっている。力尽きて死んだ動物たちのものだろうか?「痛い………」「うん…恐ろしいほどの殺気だ。」チクチクと針山を何度も突かれているような痛みが皮膚を刺激する。この距離で感じるのだ。中にいる田噛の痛みは計り知れないだろう。「行く?それとも帰る?」「中に田噛がいる。大切な仲間だ…見捨てる訳にはいかない。」(大切な仲間…ねぇ……)よいせっと斧を担ぎ直し、木舌は一歩前進する。そのあとに続き、斬島も歩を進める。歩く度に重くなる空気と殺気が2人を緊張状態にさせる。「距離40……動く気配が無いね。」「……このまま一気に行くか?」「そうだね…30で気付かれなかったら一気に行こう。」「了解した。」建物が谷底にあるためか、気付かれないようにするためか、自然と歩幅が狭くなる。そしてもうすぐ30メートルに着くだろう頃に、突然。空気が淀んだ。「作戦変更、戦闘態勢に!」「………数、12…」建物から飛び出た禍々しい亡者を斬島は躊躇なく斬る。真っ二つに分かれたが地面に落ちるのを合図に、木舌も周りにいる亡者を刻む。流石に2対12は分が悪い。少しづつ敵の数を減らしてゆくも、全て排除した2人は既に傷まみれだった。「いてて…斬島、大丈夫?」「あぁ…なんとか……」斬島は肋角の部屋から盗み取ったであろう、絆創膏をペタペタ貼っている。「余ったら少し頂戴?」「む、良いぞ。」渡された絆創膏を擦り傷に貼る。ある程度の休息を取ったところで、建物を見据える。まだ殺気が和らいでいない。中にはもっと強い亡者がいるのだろうか。「困ったねぇ……」「困ったな。」任務には怪我が付きものだ。だが獄卒だって痛みを感じるし、疲労も覚える。「一刻を争う、突撃しよう。」「そうだね。もうバレてるみたいだし……じゃあ、おれは田噛の保護。」「俺は道を開く、行くぞ…!」ダッと駆け出した斬島の背中を追う。さすが早い。しかもこの坂道だ。ブレーキが効かずに思い切り扉に激突し、転がり込む。中には2体の亡者がおり、奥には暗い世界が広がっている。「斬島‼︎」「む、」反応に遅れた1体を斬島は斬り捨てる。もう1体は強いようで、手こずっている。「先に行け」斬島が首で合図する。木舌は意を決して闇の中に入った。グルルルル………獣の威嚇行為が四方から聞こえる。耳をそばだて、周囲を見渡す。殺気の数が3体。他の奴とは比べ物にならないのがもう1体。奥にいるのか、微かに田噛の気配もする。「やぁ田噛、迎えに来たよぉ〜」「……ぅ、せぇ…」噎せながらも応答する田噛。辛うじて生きている。半殺しぐらいだろうか。「生きてて良かったよ。」「…だる、ぃ…」ある程度、目が暗さに慣れてきた。3体は猫や犬、鳥などを合わせ持ったキメラで、奥にいるのはどうやら人型のようだ。後ろから斬島がやって来る。「行くかい?」「行く、しかないだろう。」グッと足に力を込め、斬島と木舌は左右に跳ぶ。それに反応した3体は容赦無く攻撃してくるがサラリとかわし、隅に追い詰めていく。ここは斬島との連携だ、と木舌は亡者の足や腕を重点的に攻撃する。斧は身体を突き刺すことは出来ない。しかも重く、単に振り回すだけでは無駄に体力を消費するだけだ。だから、敵の攻撃力や瞬発力を落とす為にも手足の攻撃は重要なのだ。と、木舌は考えている。『ウる、さイ……うルさィ、煩イ‼︎』突然の衝撃波に巨体が空を飛ぶ。なんの抵抗も出来ず背中が壁に激突し、肺中の空気が強制的に吐き出される。「ぐえぇ〜」「大丈夫か?」斬島は俊敏なおかげで壁を地に変え、木舌の方に跳ぶ。それから動けない木舌に襲いかかるキメラを蹴り飛ばし、一刺し。耳に響く悲鳴をあげながら倒れる一体を踏み越え、二、三体を次々と斬り刻む。『可哀想、可哀想、可哀想、』「あ゛ぁ…‼︎」ギリギリと何かが締まる音、田噛の呻き声が聞こえる。奥で大人しくしていた亡者が動き出す。漆黒のドレスに黒白のニーハイ、上げ底のヒールを身に付けた少女が田噛の首回りに腕を回し、まるで人形を持っているかのように現れた。『可哀想。』凡そ5m手前で立ち止まる。田噛の身体はあちこち怪我をしている。今は首を絞められている状態なので昏睡状態にある。見ているだけで胸が苦しくなる惨状だった。「お前は罪を犯したな。」『知らないわ、私は何も知らない。』「生者を手にかけたのは御法度……お前は裁かれなければならない。」斬島は刀を握り締め一歩、前進する。木舌も大斧を構え、戦闘の準備をする。『裁く?誰が私を裁くの?』「う〜ん…閻魔様とか偉い人、かな?」『うふふ……』「何が可笑しい。」田噛の黒髪で顔を隠し、少女は静かに笑う。その声色に恐怖の色も絶望の色も無く、ただ何かを楽しんでいる様だ。『ご存知かしら…この小屋の過去。』「ここで動物の虐待があった事か?」『まぁ…40点の解答ね。』ふふっと再び笑う少女に斬島はもう着いていけないと木舌の方に視線を向ける。「それじゃあ、完璧な解答は?」『バラバラになった彼らの身体を修復していたの。』そこで木舌がハッと田噛を見た。倒れているキメラは少女が作ったと言う俄かに信じられないが、平腹の言っていた言葉を思い出した。『た、たが………田噛が……っ!』『あし…足を引きちぎ、られて……』『俺を、庇って……それでっ!』そう、田噛は足を引きちぎられていた。しかし現在、田噛の足は綺麗に治っている。縫い付けた痕も見えない。「なるほど…」心の底に沈めておいた狂気が目を覚ます。今にも口が緩みそうなのをキツく結び付け、斬島に密かに指示を出す。(おれが隙を作るから斬島は田噛を。)そう言えば斬島はコクリと頷く。木舌は近くに落ちていた石を拾い上げ、少女の足に投げつける。まだ幼い少女の上に成人体型の田噛を抱きかかえているのだ。少女は突如襲われた足の痛みに田噛を抱く力が緩む。その隙を突いて斬島がすかさず田噛を回収する。「斬島!そのまま田噛を連れて行って!おれは亡者を連れてく!」「了解した。」光の如く出て行った斬島を尻目に木舌は呆気にとられている少女を見下ろす。その瞳には冷たさがありながらも狂気じみたものも含んでいた。「おれの【弟】に手を出すなんて、君も観る目があるねぇ。」『ひっ!』少女が短い悲鳴をあげる。それもそうだ。木舌の声色は先程よりもずっと冷淡で低く、あの谷裂でさえ肩を竦めるであろう声だった。「安心して、大丈夫。君を傷付けるような事はしないよ、まぁ………」木舌は大斧を担ぎ、ヘタリと座っている少女の前に立つ。「大人しくしていたら、ね?」少女の悲鳴が小屋を震えさせた。[newpage]「それじゃあ、帰りますか。」所々、切れ目のある緑系統の軍服。紅に染まる大斧。血が滲み出る麻袋。少し黒ずんだ翠の瞳。彼の中で狂気の卵が孵化した。【続く】と信じてる…