飼い主さまの声
その名も「玉石混交ダイエット」!
- 飼い主さまのHN: 久坂 さま
- 鳥さんの種類:セキセイインコ
- お名前:青ちゃん・男の子
- 生年月日:2009年6月生まれ
1) 青ちゃんのダイエット前の体重
36g
2)ダイエットを決意させた経緯
2才9カ月(本記事執筆時は5才3カ月:2014年9月現在)の頃より吐き戻しを始め、それがだらだらと続き、途切れる時期がないようになりました。吐き戻すシードの量もどんどん増え、一時は、ニワトリ玉子くらいのサイズで、床板から積もったシードがフンきり網の高さを超えるほどにもなりました。まるで、口から入れてはすぐに吐き出すポンプのようで、顔は吐いたもので汚れ、いつもカピカピ。トヤ(換羽)も重なると見るからに辛そうで可哀想で、年齢的にそろそろ精巣腫瘍が気になる時期でもありますし、こんなことが続いて良いわけがないと常々危機感がありました。 それで、以下のような方法を試しました。
- ケージ位置や部屋を転々と変えて、もう一羽の飼い鳥(オカメインコ)と離してみた
カゴを斜めにして置いてみた
早く寝かせた
見知らぬ物体をケージに入れたり、ワンワン吠える犬のぬいぐるみを近づけて脅かしてみた
HideAwayというフォージングのエサ入れを使った
ケージを新しいものにしてみた
どれも最初こそびっくりして神妙な様子になるものの、すぐに慣れて、結局あまり効果が出ませんでした。青はメンタルが強いようで、何をやってもへっちゃらでした。
いくらフォージングのエサ入れを使って食べにくくなっていても、量がたっぷり入っていればあるだけ食べてしまい、それを全部見事に吐き戻します。しかし私は一人暮らしで、万が一何かあって帰宅できなかったりした場合に、エサがすぐ底をつくような分量しか置いていかない事には抵抗がありました。そんなとき、BGS(Birds' Grooming Shop)でディスプレイしていた、「食べられないおもちゃをごちゃごちゃエサ入れに詰め込んで、食べにくくしてしまう」フォージング法が目に留まりました。
3)ダイエットで取り組んだ内容
ちょうどそのころBGSのセミナーで「食餌量は体重の一割が目安」という話を聞き、青の普通の体重は33~34g(その頃は36gになっていました)ので、皮つきシードで大体4g目安くらいでやってみようかな、という気になりました。
4gを毎回計るのは面倒だと思いましたが、いつも使っているスプーンに軽く盛って2g(*1)だということがわかりましたので、軽く二杯分を透明で浅いエサ入れに入れ、その上に、セキセイで動かせる大きさの、あるいは少々難しいかも、と思われる大小様々の障害物(おもちゃ)を乗せて(*2)、どけたりほじくり返さないとエサが食べられないようにしました。ねらいは、簡単には完食できないようにすることです。限られたシードを時間をかけて食べてもらう。透明で浅いエサ入れを使ったことでエサが下にあるのが見えますし、くちばしも届きやすいので、この容器を使ったことは大変良かったです。
そのようにして、私の出勤時(朝)にシードは4g、そのほかに補助的な意味合いで、ペレットをコーヒーミルで砕いて置いておきました。青はペレットもよく食べます。シード7、ペレット3ほどの割合で食べているように見えます。しかし、ペレットは、食べても吐き戻しに直結しないように感じましたので、こちらは好きなだけ食べてもらっていいと思いました。
また、皮つきで4gに制限したシードではやはり満腹にならないようで、可哀想ですし、これから長期戦でやっていくことを考え、夜も別に2gのシードを与えることにしました。
食餌量を量ることは大切だと分かっていても、日々の忙しい日常ではひと手間に感じる飼い主さんも少なくないと思います。そこで、久坂さまのように、スプーン1杯でこの重さ、と言う風にひと手間を省けるような工夫を探していかれると時間を効率的に使えるのではないでしょうか。
軽く盛って2gのスプーン
(*1)
大小様々の障害物(おもちゃ)をのせて一気食い防止!(*2)
補助食としてのペレットは
常時設置
4)ダイエットを行う上で、難しかった点や失敗した点
青ちゃん(左)と、ととろちゃん(右)。
青ちゃんはととろちゃんと仲良くしたい
けど、ととろちゃんは結構です、
といった関係性の様子
特になかったです。
5)成功した点
すぐに効果が出ました。 吐き戻しの量が激減! ほとんど「ない」と言えるところまで改善しました。
その結果はいいことずくめです。
青ちゃんの現在の吐き戻し。
ダイエット前の最大時は、上記画像の
8~10倍だったそう
- シードの在庫がなかなか減らなくなった(経済的効果)
- 青が以前のようにきれいな顔になって、酸っぱいにおいもしなくなり、大満足
- 放鳥するとすぐに空腹になるようで、自発的にケージに戻りたがる
- 体重が減った
- 見るからに健康そうで明るく、飼い主として、見ていて安心する
健康診断で、「この年齢で、問題なく良くやっている」と、ほめられた
6)ダイエットを開始して2か月後の現在(2014年9月)の体重
かずら橋を利用した放鳥中の遊び場
32g
バッチリ遮光の様子
7)今回の取り組みで感じたことや、なかなかダイエットできずにいる飼い主さんへのメッセージをお願いします
食餌制限、今食べている量が何gだからどれだけ減らして…. なんて、面倒でやっていられない!と敬遠してきましたが、自分に合ったやり方で(単に、吐き戻しやすいシードだけを、決まった量のみあげる。そこを制限する分、ペレットは好きに食べさせる)、やってみたら簡単でした。幸いなことに、青の場合、食べ過ぎるのは常にシードで、ペレットは食べるけれど、そこまで「大好き」ではないようでしたので、そのあたりのバランスで「制限した分のシードを食べ尽くしたら、あとは絶食」といった厳しさで臨まずに済みました。それは、一日家を空ける飼い主の私にとっても、安心できる方法でした。
この「玉石混交ダイエット」は、簡単でお金もさしてかからず、有効な方法だと思います。
初めに列記したさまざまな対策法のほかに、もうひとつ試してみて効果があったのが、「しっかり遮光すること」でした。
我が家では、就寝時、使っていない二枚の遮光カーテンを重ねてケージをぐるりと包んでしまいます。その他に、窓。もともと遮光カーテンを使用していましたが、カーテンを見直し、遮光一級、厚手で黒めの色(濃いこげ茶)、下も長めに床に引きずるくらいにし、光が入り込まないようにしました。これで外が明るくなっても部屋の中は真っ暗。(明るい色のカーテンと比べると、黒色系では遮光の効果がグンと高まります。)私が起こすまでしっかり就寝させられて、初めはこれだけでも、数週間吐き戻しが止まりました。(青の睡眠時間は夜10時~朝6時半、8時間半ほどです。)
また、別ケージですが、我が家にはもう一羽、オカメのととろがいます。ととろは、発情、吐き戻し、体重など、特に困っていることはありませんが、ケージの中でのQOLを向上させるためにフォージングを取り入れて、遊んでもらっています。
気の小さい鳥ですが粟穂が大好きで、初めて対面してどんなにビビりまくりのフォージングトーイでも、粟穂を入れさえすれば(切って小さくすることもあります)、必ずその日のうちに食べに来ます。「好きなエサ」の力はすごいです。
しばらく遠巻きに観察しながら近寄ってきて、引けた腰のまま粟穂をついばもうとするのを見るのは飼い主冥利に尽きますが、反面、どんなに高いおもちゃでも、すぐに慣れてしまうという欠点もあります。
しかし、こういったフォージングを試してみるまで、ととろがこんなに「本当はけっこう強い」ところがあるなんて想像もしませんでした。自分の鳥のまた違う面も見られるので、長い鳥生と飼い主との付き合いにおいて、ただ可愛がるだけではなく少し制限をかけてみるのも、ちょっといい刺激になって良いな、と思いました。
クルクル回して中身を
ゲットする
フォージング中~♪
クルクル~♪
クルクル~♪
粟穂のためなら
え~んやこ~ら~♪
青ちゃんのストーリーはいかがでしたか?
飼い主さまは、実はじっくりご相談をさせていただいたというわけではなく、お店でちょこっとお話したことを持ち帰って、ご自身で考え、工夫された成果が今回のダイエットの成果に現れました。ダイエットだけでなく、鳥さんの健康やQOLの向上、そして懐にも優しいといういいことづくめの結果につながっています。
人も鳥さんも肥満は万病の元です。
「どういう風な鳥生を送らせてあげたいか」と考えることは、飼い主さまそれぞれのお考えになりますが、後々、肥満からくる病気で鳥さんに苦しい思いをさせたくないとお考えの方にはぜひとも適正体重で健康で楽しく暮らしてもらえたらと思っています。
鳥さんは与えられた環境でしか生きていけません。
食餌もそう、生活環境もそうです。
これら環境の中でも大きな部分を占める食餌について、今一度見直す機会になっていただけましたら幸いです。
「お互い元気で楽しく長生きしようねぇ」 from 青ちゃん(セキセイインコ)&ととろちゃん(オカメインコ)