塗料(ED)管理
2017年05月12日
滅菌装置(滅菌塔)効果
以前の記事にも記載しておりますが、今までのバクテリア対策は
スライムコントロール剤によるバクテリアの除去で凌いでおりましたが
薬剤が高くつき、また手強いバクテリアは一時的な抑制はできても長期間の効果は期待できませんでした。
そこで設置した滅菌装置‼
全量更新し抑制剤を投入した直後の純水槽(左)・第4水洗槽(右)
カメラと角度の違いで分かりにくい写真ですが
滅菌装置設置後、1ヵ月半が経過した純水槽(左)・第4水洗槽(右)
槽内の壁面に、早期に付着していた藻も全くなく
底面が完全に見えるまで透き通ったきれいな状態を維持しております。
写真では写せませんが、純水タンク内の様子もバクテリアが見られず
タンク・配管内全ての純水が、この状態を維持していると推察できます。
装置の設置費用に対し、処理水の更新費用(工程費含む)を考えると
費用対効果は十分にあるものと思われます。
2015年06月02日
電着塗料の不良と要因、その未然対処
数ページで取り上げておりますが、電着塗装は一般的な焼付塗装などと違い
水溶液である電着塗料に素材を通電させ、塗膜を析出させることで一定の均一な膜厚が塗装されます。
塗料は純水で溶解するため雑イオンなど不純物には過敏に反応し、
また素材要因となる油脂も大敵であるため、十二分な管理で前処理が形成されなければ
外観に大きく影響されるわけです。
新設された塗装設備に新液(バージン塗料)を建浴し塗装された完成品は、まず問題ない仕上がりで塗装されると思います。
しかし数年の経過で塗装肌が荒れたり、ゴミとは違う異物が多く付着したり
また平滑な面に液タレが発生したりなど、様々な外観異常が見られだすことがありますが
大方で外観レベル上、問題ないと判断されるとそのまま放置されるケースも少なくありません。
単にゴミが付着した程度であれば塗膜としての影響はありませんが、
肌荒れや異物の原因は塗料中に問題が発生している信号です。
人間の肌も老化や疲れ、寝不足で肌荒れを起こしますし
ニキビや吹き出物も多くなり、また油脂分が多いと化粧もキレイにできません。
電着塗料は常に新液塗料を補給するため老化はありませんが劣化はあるわけです。
塗料中に前処理などの雑イオンが混入→蓄積され、前処理不良により油分が混入
置換率低下により塗料が劣化
問題ないように感じられても溶剤分や電着特性値が異常に上下したりなど
様々な管理値が正常でない場合、必ず外観に影響してくると思います。
そういった外観塗膜は塗膜性能にも影響がでます。
正常であれば800hrを問題なくクリアするSSTも、480hr程度で著しく発錆したり
二次密着性能が悪かったりと、パイロットでも試験しなければその性能劣化すら気づきません。
少しでも「おかしい」「変わった」と感じたならば、早急に原因を突き止め対処しなければ
完治も長引き、手遅れとなる場合もあるわけです。
単なる『肌荒れ』『たかがタレ』『異物もこの程度なら』→緊急入院になる前に処方箋で簡単に治療してしまうことが一番重要と考えております。
そして全てを記録することで同じ現象が発生した場合、メーカーに頼ることなく自社で対処できる。
「我が社の塗料・設備・管理は問題なし!!」
その考え自体が命取り
2014年07月29日
電着塗料と人間の体
昨日今日は湿度もさほど高くなく、外気温も33~34℃と
少しだけ過ごしやすくはありますが、工場内の温度は高温の連日です。
20年前、こんなに暑かっただろうか…と感じておりますが
焼付された完成品が50℃を超えてでてくるため無理もありません。
今年は工場搬入通路に紫外線を遮る防熱シートを設置し
完成品置場の屋根として、工場内への直射を防いで少しだけ気温が下がってはくれましたが
まだまだ体温より高く、大型クーラーも効き目ないのが現状です。
できるだけ早く計画中の井戸水(復帰)散布を実行に移さねば…と焦っております。
こうも毎日高温が続くと人間の体調も低下しますが
現場で頑張っていただいてる社員には、少しでも休憩をとり水分は常に補給するようにと朝礼で言っているとはいえ、バテ気味なのは仕方ありません。
ところで電着塗料は生き物と書いてまいりましたが
いつも思うこと、人間の体と全く同じだなぁ…とつくづく感じる日々です。
例えるならば心筋梗塞
ED塗料内に蓄積した雑イオンによる凝集ブツなどが多く発生し
循環経路で常に存在している場合、通常であればフィルターで除去できるはずであるが
万が一熱交換器で蓄積したとする。
熱交換器内で詰まりを生じると考えても恐ろしい結果に繋がることは言うまでもない。
例えば高体温症
何かのきっかけでチラーが機能せずED塗料が異常上昇したとする。
早期発見でチラーを復帰し通常温度まで下がれば問題ないが
発見が遅れ、そのままEDを続けていれば塗料温度は上昇の一途…
例えば高血圧や原因不明の病
ED塗料が低ターンオーバーであったり雑イオンの混入で不調が続く
日常の塗装には特に問題はなかったが、以前に比べると肌が荒れているような…
まぁ客先様より指摘もなく、パイロットで品質性能もせず続けていると
気がついた時には手遅れで、肌荒れは激しくなり耐食性能も信じられないほど低下。
挙句、塗料を相当廃棄し新しい塗料を建浴しなければならない結果に…
等などと、体に例えると実に似ている現象がEDにはありえる。
早期発見すれば薬(添加剤)や簡易手術(機器メンテ等)で治癒できることが
「まぁ大丈夫だろう」の思い込みで手遅れになることは避けられません。
常に現状の塗料状態と設備状態を管理記録し、
去年・先月・先週・先日と違いがないか?
違いがあれば、何がどう違うか?
日々確認することが健康管理の秘訣だと信じております。
人と違うこと
それは塗装を続ける限り
『EDには寿命がない』ことだと思います
2014年04月18日
ED定例品質会議
定着した中で、常に緊張感をもちマンネリ化しないような会議を進めております。
今月の定例会も塗料販売店様が進行役となり、塗料メーカー様・薬品メーカー様それぞれがライン状況のチェックを実施してから始まりましたが、
前回議題となった事項から2か月間の状況を確認しあい、
特に問題ない場合、現在の状況による問題点などを議題にして話し合います。
今月も特に問題視する内容もなく、言うなれば塗料・薬品も正常に管理され
塗装外観も問題ない状態にあることが確認できたわけですので弊社にとってはベストな状態にあるということです。
しかしながら「問題ありません」で会議を終了してしまうと折角の定例会も無駄となります。
それぞれに各専門分野の意見を聞くことも勉強のひとつ
その中で塗料販売店として営業力も強化されていくと信じております。
最後には、弊社の今後の受注状況=処理面積の想定などをご説明して終了となりますが
その背景には、受注計画の中で各メーカー様のアシストが大きな力になるわけです。
弊社の客先様にとって我々塗装メーカーの単独に対し、関係会社の技術力がバックに存在ことが大きな信頼となると信じております。
特に電着塗料では、塗料状態が如何なる変化をするか想像つきません。
・いち早く変化に気づき対応できるか
・原因を素早く判断し、的確な対処ができるか
・内容を記録・管理し、再発する前に防止できるか
塗膜品質・外観品質を維持するために、この定例会議を有意義に継続したいと考えております。
2013年08月27日
カチオン電着塗装品質の拘り
今やその大半であるC-ED(カチオン電着塗装)も、エポキシとアクリルの樹脂に分類されますが
国内多くの塗装ラインではエポキシC-ED 黒色であり、
最近ではEDの品質要求に加え、外観品質も求められるようになってきました。
EDは樹脂と顔料の固形分で塗膜が形成されますが、その比率により見た目も変わり
もちろん塗料や前処理によっても肌感は大きく変わってきます。
言うまでもなく少しザラツキ気味の肌感を求めるなら顔料リッチにすることで有効となりますが
そういった顔料・樹脂配分(Ash)を気にしつつ管理するケースは数少ないと思います。
ただ塗料状態や前処理状態による塗膜の肌荒れは、そういった求める外観品質と違い
本来の塗膜品質さえも安定していない表れとして受け止めなければなりません。
弊社ではEDに求められる塗膜品質を最大限発揮できるべく前処理や塗料管理を重要視しつつ
上塗りによるレべリングをより良くするために、フラットな塗膜を追及し
また、その状態を維持することで塗料(塗膜)の安定性を確認することとしております。
外観品質のこだわりは各社によって違うわけですから、弊社の外観が良いとは限りませんが
よりフラットな仕上がりをEDに求められるとしたら、一度完成品をご覧いただければと思います。