“乾燥肌対策として保湿ケアはとても重要です。肌の保湿ケアを怠ると、肌のバリア機能が衰え、新陳代謝が乱れます。その結果乾燥肌になってしまいます。保湿ケアと言えば、保湿美容液や保湿クリームを塗ることですが、毎日保湿ケアをしているのに、肌がカサカサしている、ということであれば、保湿化粧品の選び方に問題があるのかもしれません。
化粧品売り場にも、インターネットにおいてもさまざまな保湿化粧品が売られています。価格もさまざまで、どれを選べばいいか迷ってしまいます。中には保湿化粧品と書いてあっても、保湿成分がほんの少ししか配合されていない場合もあり、それを使っていても、保湿効果が期待できない場合もあります。保湿効果が期待できる保湿化粧品を選ぶことが必要です。また、せっかく保湿美容液やクリームを使っていても、正しく使わないと効果が得られません。効果が得られる保湿化粧品の選び方と、正しい使い方を知ることが大事です。
さまざまな化粧品メーカーが、保湿美容液や保湿クリームなどの保湿化粧品について研究を重ねています。保湿化粧品の構造、肌への効果について積み重ねられてきた研究の成果を発揮して作られた保湿化粧品を紹介します。それはどのような化粧品なのか、肌にはどのような効果が期待できるのか、を理解したうえで、自分に合った保湿化粧品を選びましょう。また、保湿化粧品の特性を把握することで、その効果を十分に発揮させる使い方についても紹介します。
保湿化粧品の必要性
乾燥肌になったり、シワやシミなどの肌トラブルを引き起こしたりする原因は、肌の水分が足りなくなることです。水分が足りなくなったからといって、化粧水をたくさんつけても乾燥した肌に水分は浸透することなく、蒸発してしまいます。そうならないためには、肌の水分保持機能を高めることが必要です。
水分を保持する働きをしているのが皮脂、天然保湿因子や角質細胞間脂質といった保湿成分です。保湿成分が少なくなると肌のバリア機能が低下し、新陳代謝が乱れ、乾燥肌になってしまいます。
肌の保湿成分が減少する原因は?
肌にはもともと保湿成分を作り出す機能が備わっていますが、加齢とともにその量は減少していきます。さらに気候や環境、睡眠不足や疲労、ストレス、不規則な生活、偏った食事、運動不足といった生活習慣などによって保湿成分が減少します。そのままでは肌は乾燥してしまいます。保湿成分を補給して、肌の水分保持機能を高めることが必要です。
成分から見るおススメ保湿化粧品の選び方
肌の水分保持機能の役割を担う細胞間脂質が80%、天然保湿成分が18%、皮脂が2%という割合で存在します。保湿化粧品の選び方の一つとしては、細胞間脂質の成分が配合されているものを選ぶことです。
●セラミド配合化粧品の選び方
中でもセラミドは水分保持力が高い成分の一つです。湿度に関係なく、水分を保持する性質があります。角質細胞間脂質の約40%がセラミドで構成されていて、保湿には欠かせないものです。乾燥がひどい時にはセラミド配合の化粧品を選ぶといいでしょう。
ただし、セラミドは高価な成分です。そのため、セラミド化粧品には石油などを合成して作れたセラミド、植物性セラミド、などがあります。保湿力が高いのは、ヒト型セラミドです。セラミド配合の化粧品を選ぶ時には、セラミド2、セラミド3のように番号がついているものを選ぶようにしましょう。
保湿力の高いセラミドを配合すると高価になるため、セラミド配合とされていてもわずかしか配合されていない場合があります。特に低価格のものは、ほんの少ししか配合されていないということもあります。最低でも3,000円以上のものを目安に選ぶ方がいいでしょう。
●水分を角質層の間に挟み込む保湿成分
角質層において細胞間脂質は層を構成します。その間に水分を挟み込んで水分を逃がさないようにするのです。そういった働きをする保湿成分には次のような成分があります。
◆スフィンゴ脂質、ステアリン酸コレステロール
セラミドほど保湿力は高くありませんが、人の肌になじみやすいという特性があります。
◆水素添加大豆レシチン
大豆から抽出されるレシチンに水素を添加した成分で、水分保持力が高いと言われています。
◆リピジュア
細胞膜を構成するリン酸脂質と似た構造を持つ成分。保湿力はヒアルロン酸の約2倍とも言われています。
●水分を抱え込む性質の保湿成分
水分を挟み込む性質の保湿成分よりも保湿力が劣ると言われていますが、価格が手頃なものが多いです。真皮に存在するヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンなどがあります。これらの成分は化粧品などにもよく配合されている保湿成分ですが、分子量が大きく、肌から浸透しにくいと言われています。現在では低分子のヒアルロン酸など、浸透しやすい構造になっているものがありますので、そういった開発がされている成分を配合している化粧品を選ぶといいでしょう。
●水と相性のいい保湿成分
天然保湿因子は水と相性がいいため、水分を吸着するという性質があります。ただし、セラミドやヒアルロン酸と比べると保湿保持力は低め。湿度が低い環境においては、保湿力が低下する傾向にあります。
天然保湿因子は、アミノ酸、乳酸塩、尿素、ピロリドンカルドン酸、クレアチン、クエン酸、尿酸などで構成されています。性質上、化粧水として使用するのが効果的と言われています。
●油分で水分を逃がさない保湿成分
フタの役割をして水分が蒸発するのを防ぐ保湿成分が、ホホバオイル、ツバキ油、ミンクオイル、ワセリン、スクワランオイルなどです。
・ホホバオイル
肌への刺激が少なく、浸透力もあると言われています。ビタミンEも豊富。マッサージやクレンジングなどに向いているオイルです。抗酸化作用も高いです。防腐剤などの添加物が配合されていなくても、長期保存が可能です。
◆ワセリン
ホホバオイルやオリーブオイルを同じ様に使うことができます。ハンドクリームやリップクリームとして使うと効果的と言われています。
◆スクワランオイル
深海鮫の肝臓から抽出した成分に水素を加えた成分。酸化しにくく、肌へのなじみがよいのが特徴です。肌への刺激も少ないので安心して使うことができます。
◆ミンクオイル
ミンクの皮下脂肪から採取されるオイルです。オレイン酸やパルミチン酸などが配合され、肌をやわらかくする効果もあると言われています。
◆ツバキオイル
酸化しにくく、肌なじみのいいオイルです。
化粧水より美容液を選ぶ
保湿成分が配合されている化粧品には、化粧水、乳液、美容液、クリームなどいろいろありますが、おススメは美容液やクリームです。特に保湿効果の高いセラミドは水に溶けにくい性質なので化粧水には適してしません。クリームは油分が多くなるので、美容液の方がおススメです。
効果的な保湿化粧品の使い方
保湿成分がしっかりと配合された美容液は高価なものが多くなります。そのため、使う際にもったいないからと量を加減しては効果が半減してしまいます。また、2日置きに使う、1週間に1度使う、といった使い方も保湿効果が期待できません。美容液は毎日使うことが必要です。そのためには、継続できる価格の美容液を選ぶことも大切です。効果なものはそれだけさまざまな成分が配合されているなど、浸透力が高いものです。しかし、使い続けることができなければ意味がないので、自分のできる範囲の美容液を選ぶようにしましょう。
肌が乾燥している時や敏感になっている時は、ちょっとした刺激が負担になります。そのような状態の時には、あまりいろいろなスキンケアをしない方がいいでしょう。美容液は乳液やクリームの役割を果たすものでもあります。化粧水と美容液だけ、といったケアも選択肢の一つです。
保湿効果がある美容液の他にも美白美容液もあります。これらを一度に塗るのは肌にも負担になるので、朝と夜、など使いわけをするといいでしょう。保湿美容液においても、紫外線防止効果のあるもの、下地の働きも兼ねている美容液などもあります。両方の美容液を朝と夜に使い分けをするといいでしょう。
保湿化粧品という名前だけで、効果のない化粧品を使っているだけでは乾燥肌対策になりません。さまざまな種類のある保湿化粧品の中で、効果的な化粧品を選ぶには、保湿成分の配合率や価格などを含めて、自分の肌に合った化粧品を選ぶことが乾燥肌対策としては必要なことです。また、肌への浸透力や使い心地なども選ぶ際のポイントとして大切なこと。保湿化粧品を購入する時には、成分がどのように肌に働きかけるのかを確認し、使い心地も試してみてから決めるといいでしょう。正しく化粧品を選び、正しい使い方をすることで、乾燥肌が改善され、みずみずしい、うるおいのある肌を手に入れることができるはずです。