血の巡りが悪くなる「お血(おけつ)」がシミやそばかすの原因

実年齢よりも老けた印象を与えるシミやそばかすは、顔や手足だけでなく、バストやデリケートゾーンにも現れます。この原因の一つに、血液の循環が悪くなっていることが挙げられます。東洋医学では、これを「お血(おけつ)」と呼び、身体の内側から血液の循環を改善して、シミやそばかすを解消します。

ここでは、東洋医学の考え方やお血について、詳しく解説していきます。改善する方法もあわせて紹介します。

シミやそばかすの原因を、東洋医学で解明!

西洋医学と東洋医学では、そもそもの考え方に大きな違いがあります。身体の各器官に起こるさまざまな症状に対して、検査やデータを取り、治療として医薬品を使ったり外科手術などを施したりするのが、西洋医学です。

西洋医学では「人の命を救う治療」という考え方に基づき、薬剤や手術法、検査機器などの技術が研究・開発されています。それに対し、中国やインドを発祥とする東洋医学では、人間の健康は自然界や自分自身のエネルギーに左右されると考えます。

気と呼ばれるエネルギーや血液の流れを整えることによって、病気や健康のトラブルを改善するのが主な方法です。いわば、西洋医学が「人命救助」であることに対し、東洋医学は「自己治癒力」を高める方法だと言えるでしょう。

まずは、女性の肌にシミやそばかすができてしまう原因を、東洋医学の考え方によってしっかりと理解しましょう。

東洋医学の考え方

東洋医学とは、中国の伝統医療である中国医学、日本の漢方医学、インドのアーユルヴェーダなどを起源とする、アジアの伝統医学を指す名称です。

中国に古くから伝わる哲学思想である「陰陽」「五行」「天人合一」といった考え方と、長い間に起こった自然発生的な医療術が結びつき、さらに研究が重ねられて、現在の東洋医学が成立しました。

日本では、古典医学に基づく薬物治療としての漢方医学と、私たちが「ツボ」と呼んでいる経穴などを鍼や灸で刺激する物理的な治療法である鍼灸医学をあわせて、東洋医学と呼んでいます。東洋医学において、人間の健康は「血」「水」「気」の3つのバランスで成り立つと考えられています。

この3つのバランス・陰陽を整えることによって身体の自然治癒力を高め、病気や体質を改善するという考え方が、東洋医学の基本です。

「血」は女性に一番大切な要素

「血」は、身体中に流れる血液と、その血液が運ぶ栄養素のことです。血液は、私たちの身体を構成し、生命を維持するとても重要なものです。健康な「血」が足りていると、顔色が良く筋肉も充実し、髪の毛にもツヤと潤いがあります。逆に「血」が不足すると、血虚という貧血によるさまざまな症状が出ます。

「水」は老廃物を外に出す

「水」とは、体内の水分のほか、汗やリンパ液、皮脂など血液以外のすべての体液を指します。生命維持に重要な成分でありながら、身体の中の不要な老廃物を排出する役割もあります。

「水」が不足すると、便秘や胃腸炎、皮膚の乾燥、発熱などの症状が出ます。また、「水」が循環せずに身体の中に滞ると、代謝が落ちて毒素が身体の中にたまってしまいます。それが、身体の痛みやむくみ、下痢、頭痛、肩こりの原因になります。

「気」は生命エネルギー

「気」とは、私たちがよく口にする「元気」「鋭気」などといった名前で表される、生命のエネルギーのことです。東洋医学では、呼吸や心臓の働き、血液の循環、体温や汗を調整する働きは、すべて「気」によって行われると考えられています。

「気」が不足すると、内臓の働きや肌の新陳代謝が低下し、肌のたるみや胃下垂などを引き起こします。また、「気」の流れが滞ると血液の流れが悪くなり、身体の器官や肌に栄養が行き届かなくなります。

お血とは

東洋医学では、流れが悪く滞りがちになっている血液をお血と呼びます。お血になっている血液は、正常な血液と比べて粘り気があるため、さらに循環が悪くなってしまいます。

血が滞ると血液が新鮮さを失うため、不定期愁訴と呼ばれている身体の不調や病気、肌のトラブルを引き起こす原因になります。具体的には、頭痛やめまい、情緒不安定、むくみ、肌のシミ、そばかすなどの症状が現れます。

お血になると、血液によって酸素が全身に運ばれるという大切な役割がスムーズに働かなくなるので、新陳代謝が低下して身体が冷え、免疫も落ちてしまいます。

このお血は、婦人科系疾患の原因の一つと考えられています。特に女性は、月経という「血」によって起こるサイクルがあるため、俗に言われる「血の道」が悪くなる月経不順を代表に、貧血や低血圧、冷え、のぼせ、肩こりなどが起こりやすいと言えます。

お血になると、シミやそばかすができる?

普段から日焼けを気にしてUV防止をしたり美白用の化粧品を使っていたりするのに、なぜかシミやそばかすが増える…などと感じたことはありませんか?その原因は、身体が血の巡りが悪いお血状態になっているからかもしれません。

肌には、毛細血管がたくさん集中しています。末梢血管は血液中の赤血球の大きさよりもさらに細いため、赤血球が細く変形して血管を通るしかありません。ところが、身体がお血状態にあると、この赤血球の変形機能が低下してしまいます。

それによって血の流れが滞ると、酸素や栄養を身体の各器官や肌に十分に供給できなくなってしまいます。さらにお血は、新陳代謝や免疫力の低下、身体の冷えを招きます。そうなると肌が新しく生まれ変わるターンオーバーを阻害し、老化を早めます。

紫外線などが原因でできたシミやそばかすは、健康な肌であれば、ターンオーバーによって肌表面から消え落ちます。ところが、お血によって代謝が落ちた肌は、シミやそばかすを定着させてしまいます。

肌の奥にある真皮層の働きも衰えるため、肌表面にできたメラニン色素が真皮層にまで入り込んで定着してしまい、シミやそばかすがだんだん濃くなったり増えたりするようになります。

東洋医学によるお血の改善方法

東洋医学ではお血を体質の一つとして考えます。症状を改善する方法としては鍼灸や漢方が代表的ですが、ほかにも東洋医学による運動法や食事管理、生活改善法などもあります。自分にあった改善方法を選ぶ際の参考にしてみましょう。

鍼灸

血の巡りを良くするツボである気穴などに、鍼や灸によって刺激を与え、お血を改善する方法です。鍼灸院で施術を受けます。定期的に通うことで、徐々に改善に導けるでしょう。

漢方

漢方医学では、お血になる身体のタイプが2種類あると考えられています。がっちりとした筋肉質タイプで普段から脂っこいものを好んで食べるタイプと、貧血で冷え性という、血が足りていないタイプでは、使用する漢方薬が異なります。

漢方は薬局やインターネットでも購入することができますが、自分の体質に合った漢方を選ぶためには、漢方医学を取り入れている婦人科やクリニックを受診しましょう。または、漢方薬局など専門家のいるところでアドバイスを受けることをおすすめします。

気功

気功術による運動は、自分の「気」をコントロールすることで身体の中の「血」と「水」の流れも改善する方法です。気功術による呼吸法と運動によって、血液の循環が良くなると、お血を改善することが期待できます。

気功を行っている道場以外にも、女性の身体の健康を目的とした気功クラスなどもあるので、運動不足な人は体験などに出かけてみると良いでしょう。

食事管理

お血を改善するためには、食事管理も大切です。血の巡りを良くするためには、まず身体を冷やしてしまう冷たいものを控えましょう。朝食を抜かずに食べることも、血を巡らせて代謝を上げる大切なポイントです。

ドロドロした血をつくらないために、脂っこいものや塩分を控え、野菜や魚中心のバランスの良い食事をすることをおすすめします。

生活改善

血の巡りを良くして健康な身体と美しい肌を手に入れるためには、生活習慣の見直しがとても重要です。以下のような項目に心当たりがあれば、生活の改善に取り組んでください。できるだけお血になってしまう要素を取り除くよう心がけましょう。

  • 運動不足、または運動が好きではない
  • ジャンクフードやスナック菓子、インスタント食品を摂ることが多い
  • 甘いものや脂肪分の多い食べ物が好き
  • ついつい暴飲暴食してしまうことが多い
  • 睡眠不足や不規則な生活が続いている
  • ストレスが多い
  • 疲れがたまっている、働きすぎと感じる
  • ミニスカートや素足でいることが多い

シミやそばかすの原因が、血の巡りが悪くなるお血なら、今日から努力できることはたくさんあります!まずは、ここで解説した東洋医学の考え方をしっかりと理解して、自分に合った方法でお血を改善し、シミやそばかすのない美肌を手に入れましょう。