アトピーで出来る色素沈着とは?

アトピーを繰り返していると黒く色素沈着することがあり、悩んでいる人も多いようです。

実はアトピーに限らず、皮膚が炎症を起こすと、治った後に色素沈着して肌が黒ずんでしまうことがよくあります。
美白が流行っている昨今ですし、黒ずんでいると美しさが半減するので、できるだけ早く元の肌色に戻したいものです。

ステロイドで色素沈着は起こらない!?

「アトピー治療でステロイドを使用すると色素沈着が起こる」
と、結構勘違いしている方がいます。
結論から言うと、
ステロイドには色素沈着を起こす副作用はありません。
例えると、ステロイドは消火剤で、湿疹が火事、色素沈着が燃えカスになります。
つまり、火事(湿疹)が起こった場所に消火剤(ステロイド外用)で鎮火すると、火事で焼けた黒い燃えカス(色素沈着)が残るということです。
燃えカス(色素沈着)は火事(湿疹)のせいであり、消火剤(ステロイド外用)のせいではなく、
火事(湿疹)の最中は赤い炎のため焼けた黒い部分(色素沈着)は目立たないが、火事(湿疹)がおさまると黒い焼けた部分(色素沈着)が目立つということです。
燃えカス(色素沈着)を作らないためには、いかに早い段階で火事(湿疹)を抑えることができるかが重要となります。
このように、湿疹が原因の色素沈着を「炎症後色素沈着」と呼び、
色素沈着を残したくなければ、湿疹を早めに治療することが重要です。
そして、色素沈着の原因となるのは、メラニンです。

色素沈着を起こす、皮膚とメラニンの関係とは?

色素沈着を起こす原因はメラニンだと言われています。

色素沈着を治すためには、
「そもそも、皮膚とはどういったものか?」
「メラニンとはどういったものか?」

知る必要があります。

そもそも皮膚とはどういったものか?

皮膚は「最も大きな臓器」と言われるくらいとても重要で、人間の体の大きな割合を占めるのが臓器なのです。
皮膚は、外側から表皮、真皮、皮下組織の3層に分かれています。

1.表皮
表皮は最も外側に位置しており、外界との接点になっており、
角層を含めてほとんどがケラチノサイト(表皮角化細胞)という細胞によって構成されています。
ケラチノサイトのほかにはメラノサイトというメラニンをつくる細胞やランゲルハンス細胞という免疫の機能を担っている細胞も存在しています。
表皮の面白いところは、ケラチノサイトが表皮の一番底の部分(基底層)で細胞分裂をして増殖し、だんだんと表面に向かって押し出される間に形態や性質を変化させ、分化しながら移動することです。

2.真皮
真皮は表皮の下にあります。
真皮はコラーゲンを多量に含む厚い組織で、表皮の約40倍の厚さがある巨大器官です。
表皮との間に食い込んでいる部分を乳頭層といい、毛細血管や知覚神経終末が存在しています。
その下は細胞外マトリックスが主成分です。
細胞外マトリックスは細胞や線維の間を満たすゲル状の成分(基質)や繊維成分からなっています。
線維成分の大部分がコラーゲンで、非常に強靭な線維で伸展に強く皮膚を支持します。コラーゲンのほかには弾性線維(エラスチン)があり、強靭さはありませんが弾力性に富んでいます。
基質はヒアルロン酸などのグリコサミノグリカンやプロテオグリカン、糖タンパク質などからなり、水分保持や線維成分の安定化を担っています。

真皮には、線維芽細胞やマクロファージ、肥満細胞、形質細胞などの細胞が存在しています。
線維芽細胞はコラーゲンやエラスチンなどの線維成分を産生する細胞です。
マクロファージや肥満細胞、形質細胞は免疫に関係しており、肥満細胞はアレルギーに関係しています。
真皮で大切なことは、コラーゲンなどの皮膚の弾力を担っている成分が作られる大切な場所であることと、免疫に関係している細胞が多数存在していることです。

3.皮膚組織
皮下組織は、大部分が皮下脂肪です。
皮下脂肪はクッションの役割をして外部からの刺激や衝撃をやわらげたり、熱を伝えにくいという性質から断熱・保温の働きをしたり、エネルギーを脂肪のかたちで蓄える役割もしています。
脂肪というと「ぜい肉」などの悪いイメージがあるかもしれませんが、実は、体を守る大切な働きを担っています。

黒ずみを起こすメラニンとは?

メラニンは人間だけでなく、他の動物、植物、また一部の菌類などに形成される色素です。
メラニンには、黒色メラニン(ユーメラニン)と肌色メラニン(フェオメラニン)の2種類があります。
世界各国で肌の色や髪の色に違いがあるのは、黒色メラニン(ユーメラニン)と肌色メラニン(フェオメラニン)の量が異なるためです。
黒色メラニンの量が多いほど、肌や髪の色が黒く濃くなります。
また、加齢によって黒髪が白髪になっていくのは、メラノサイトを生み出す幹細胞の衰えにより、毛根でメラニンが生産されなくなるためだと考えられています。

メラニンは、表皮の基底層にあるメラノサイトによって生成されます。
メラノサイトは紫外線などの刺激を受けるとメラニンを作り出すのですが、メラニンを含む表皮細胞でバリア―ゾーンを形成します。
これは、肌細胞が紫外線の刺激を受けないようにするためであり、紫外線によるDNAの破壊や皮膚癌の発生を、未然に防いでいるのです。
つまり、メラニン色素は肌トラブルや病気を防ぐためになくてはならない物質と言えます。

メラニンは、真皮との境界にある表皮の基底層に分散しているメラノソームから周囲の表皮ケラチノサイトに受け渡されて肌が黒く見えるようになるのが、日焼けや色素沈着と言うことです。
しかし、人間の皮膚は常に表皮基底細胞で作られていて、徐々に表面に上がってきて、最後はあかとなって剥がれ落ちるというサイクルを繰り返しています。
この皮膚の新陳代謝を「ターンオーバー」と呼んでいます。
皮膚がターンオーバーを続けているので、メラニン色素で黒くなった細胞もゆくゆくは剥がれ落ちていき、元の肌色にもどるのです。

色素沈着が起こるのは?

表皮で作られたメラニンは、基本的には表皮側の細胞に取り込まれますが、真皮側に受け渡されてしまうことがあります。
それは、強い炎症などの異常があると、表皮と真皮の間の基底膜が崩れて、メラニンが真皮側にも取り込まれるからです。
真皮を構成する細胞はターンオーバーが起こらないので、メラニン色素を取り込んだ細胞は入れ替わらずにシミとなって見えるのです。

したがって、なかなか薄くならない色素沈着は、このように真皮の細胞にメラニンが取り込まれてしまったからだと考えられます。

色素沈着の対策、治すには

皮膚と色素沈着を起こす原因であるメラニンの説明をしましたが、
色素沈着を起こさないようにするには、治すにはどうすればいいのでしょうか?

規則正しい生活


夜更かしや徹夜後に肌荒れが生じることなどからよくわかると思いますが、
やはり、肌のターンオーバーのためにも規則正しい生活が大切です。
特に睡眠リズムを整えることが必要です。
人間は、22時〜2時の間は成長ホルモンが分泌されるので、
その時間帯に睡眠を取るといいそうです。

糖分の摂りすぎは控える

糖分を取り過ぎるとアトピー性皮膚炎のかゆみが起こりやすくなります。
食事は、野菜を多く摂るようにして、バランスのよいメニューとなるように注意しましょう。
果物や野菜には美白や美肌に役立つビタミンCやE、B群、ミネラルが多く含まれています。
やはり、バランスの良い食生活を心がけることがアトピーや黒ずみの改善に効いてくるということです。

腸内環境を整える


腸内環境と皮膚環境は密接な関係です。
そのため、便秘なども肌の状態に影響します。
食物繊維を多く摂ったり、ヨーグルトなどの乳酸菌を摂ったりして、腸内環境を改善するようにしましょう。

紫外線対策をしっかりと


紫外線は色素沈着を悪化させます。
なので、日焼けを防ぐように日傘や帽子を活用し、
また場合によっては、肌の露出を少なくすることも必要です。
肌に合うものであれば日焼け止め化粧品を使いましょう。

化粧品を使う

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スキンケアはアトピー性皮膚炎に欠かせないので、美白効果のある化粧品を活用するのもよいと思います。
ただし、アトピー性皮膚炎の人の肌は、そうでない人の肌と比べて敏感で炎症を起こしやすいです。
炎症を起こすと、また色素沈着を起こすことにつながってしまいますので、炎症を抑えながら美白効果もある化粧品が理想的です。

まとめ

アトピーで出来る色素沈着とは?についてまとめますと、
・ステロイドの副作用で色素沈着は起こらない
・色素沈着は、真皮の細胞にメラニンが取り込まれるからであり、真皮はターンオーバーが起こらないため細胞が入れ替わらずメラニンがシミになる。
・色素沈着の対策や治すためには、健康的な生活を送り、化粧品で色素沈着の対策をする
ということがわかりました。