鉄分が持つ美肌への大きな役割。ターンオーバーの乱れは鉄分不足!?

「鉄分不足」と聞くと、多くの方がすぐに思い浮かべるのが「貧血」ではないでしょうか。でも実は、鉄分不足は肌にも大きな影響を与えるといわれています

どんなに化粧品を変えても、睡眠をたっぷりとっても休息しても、「なかなか肌荒れが治らないのはなぜ?」「たるみやシワやシミが気になって仕方ないの」そんなお悩みを抱えているなら、一度体内の鉄分不足を疑ってみてはいかがでしょうか。思いもかけない効果が期待できるかもしれませんよ。

 

そもそも鉄分ってどんな成分?体内でどう働くの?

「鉄分」とは、人が生きる上で欠かせない大切なミネラルです。血液や筋肉、内臓など体内のいたるところに存在しますが、そのうち7割が赤血球の中のヘモグロビンに含まれます。

ヘモグロビンは、全身に酸素を運び、同時に不要になった二酸化炭素を回収する、いわば酸素の運送屋さんのような存在です。ヘモグロビンが不足すると、全身の細胞に酸素が行き渡らなくなると同時に、不要になった二酸化炭素が体内にたまってしまうため、様々な不具合が引き起こされます。

「貧血」の症状として知られているめまいはもちろん、肩こりや全身のだるさ、動悸・息切れ、また冷え性や便秘、むくみなどの症状にも、ヘモグロビンの減少が影響していることがわかっています。

また健康な肌色のバロメーターともいえる「肌の赤み」は、実は酸素を運ぶ際のヘモグロビンの色が皮膚を透かして見えているもの。ヘモグロビンが不足していると、肌色はどんよりとトーンダウンしてしまいます。

ヘモグロビンが体にとってどれくらい大切な機能を果たしているかがわかりますね。そしてこのヘモグロビンが減少する大きな要因の一つが鉄分不足です。

これらの症状は一見すると鉄分不足とは結びつかないため、薬などを飲んで治そうとしがちですが、根本的な解決にならないため、長く辛い思いをすることになってしまいます。

「最近なんだか顔色が冴えないな」「なんだか調子が出ないな」と感じていたら、鉄分不足を疑ってみる必要もありそうですね。

 

鉄分不足で肌のハリ、シミにも大きな影響が!

鉄分が不足すると、美容面にもとても大きな影響が出てきます。上でお伝えした肌色のトーンダウンはもちろん、その他にも数々のトラブルに、鉄不足が関係していると考えられます。

ターンオーバーが阻害される

ヘモグロビンが減少し、肌の細胞に酸素が行き渡らないため、細胞の生まれ変わりの仕組みが滞ってしまいます。その結果、肌荒れが生じたり、角質肥厚の原因になったりします。

シミが増える

あまり知られていないことですが、シミの予防や改善にも鉄分は欠かせません。体内には、シミの原因になる活性酸素を除去する抗酸化酵素カタラーゼが存在しますが、鉄分が不足すると、このカタラーゼの合成がストップしてしまうのです。こうなると体内では活性酸素が大暴れ。肌にはシミが作られてしまうということになります。

コラーゲンの生成が滞る

さらに鉄分は、肌のハリや弾力をつかさどるコラーゲンの生成プロセスにも大きな力を発揮しています。コラーゲンの生成には、タンパク質、ビタミンCとともに鉄分が補給されていることが大切です。コラーゲン生成がうまく働かないと、肌がたるんだり、深いシワの原因にもなったり…。一気に老け込んでしまいそうです。

ツメの変形

鉄分が不足すると、ツメにも酸素が行き渡らないことによる弊害が出てきます。その一つが、先端が薄く剥がれる二枚ヅメ。ひどくなるとツメがスプーン状に反り返ってしまうという症状も出るといいます。そこまでいかなくても、ツメに縦線や横線が入ったり、表面が凸凹するので、ネイルにも影響が出てきますね。

薄毛や抜け毛

艶やかな髪の毛のためには、頭皮、特に髪の毛を生み出す毛母細胞が健康でなければなりません。毛母細胞が細胞分裂する際には、血液から酸素を十分に受け取る必要があります。鉄分が不足すると、この酸素を運搬するヘモグロビンの量が減ってしまうため、結果的に髪の毛の生育にも悪影響を与えてしまうのです。

そのほか、生きるためのエネルギーを生み出すATPの生成にも鉄分が大きな役割を担うなど、若さを保つ上でも鉄分はなくてはならない存在です。

 

女性のほとんどは危険領域?!隠れ貧血急増中!

このような鉄不足による害を聞いても、 『血液検査で貧血とは言われてないから私は大丈夫。鉄分は足りているわ』という方もいらっしゃるかもしれません。でも実は、健康診断などで問題がないという結果でも実際には体内の鉄分が不足している、そんな「隠れ貧血」の疑いのある女性が、今急増しています。

というのも、血液検査でわかるのは主にヘモグロビンに含まれる鉄分の割合。体内全体で鉄分が不足しているかどうかを知るためには、通常の血液検査では測定できない「フェリチン」の値に着目する必要があるのです。

フェリチンとは肝臓や脾臓、骨髄や小腸壁など存在する、いわば鉄の貯蔵庫。いざという時のために、体内のあちこちで鉄を貯めています。

たとえばヘモグロビンの鉄分が足りなくなれば、脳へ酸素を運ぶこともできなくなります。一大事ですね。そんなことになる前に、フェリチンはヘモグロビンに鉄分を補給します。

つまりヘモグロビンは常に優先的に鉄分を確保しているということ。だから多くの人は血液検査で「鉄分不足」が問題にならないのですね。

一方、そんな風に鉄分をどんどん補給していれば、フェリチンに貯蔵されている鉄は足りなくなるばかりです。

しかも怪我による出血や生理など一気に血液が必要になるときにも、フェリチンに貯蔵した鉄が使われます。女性は特に毎月かなりの鉄分を失っていることになりますね。

「隠れ貧血」とは、このようにフェリチンに貯蔵された鉄分が減り続けている状態を指しています。医師によっては「女性の9割は鉄分不足」と言い切る人もいるほどです。

貧血の症状がなくても、肌荒れや爪の状態の悪化、また疲れが取れづらかったり、ダルさが消えなかったり…などの症状がある方は、一度フェリチン値を測定してみるのも一案です。通常の血液検査とは別に依頼する必要があり、基本的には有料ですが、ご自身の体の状態を知るための有益な情報になるかもしれません。医療機関によって値段は違いますが、1000円から2000円で測定できることが多いようです。

 

体内の鉄分をふやすために何を食べたらいい?

健康はもちろん美容にとっても、鉄分が欠かせない存在であることはご理解いただけたのではないかと思います。では、体内の鉄分を増やすためにはどうしたらいいのでしょうか。

答えはズバリ「毎日コツコツと体内に鉄分を補給すること」。鉄分を多く含む食品をしっかり摂ることが大切です。

ただここで知っておきたいのは、一口に「鉄分」といっても、体に吸収されづらいものもあるということです。

鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。

ヘム鉄は動物性食品に含まれる鉄分です。

【ヘム鉄を含む食品】

レバー、赤身肉、卵黄、マグロ、カツオ、あさりなどの貝類など

一方非ヘム鉄は植物性の食品に含まれます。

【非ヘム鉄を含む食品】

ほうれん草、ひじきなどの海藻、野菜、穀類、豆類、プルーンなど

この非ヘム鉄はヘム鉄に比べて体内での吸収率が低いのです。同じ量の鉄分を摂ったとしても、非ヘム鉄はヘム鉄のおよそ5分の1程度しか体に吸収されません。

よく「貧血ならほうれん草やプルーンを」といわれますが、実は体内に鉄分を増やすという点では、これらはちょっと効率の悪い食品なのです。

鉄分はビタミンCを一緒に摂取すると吸収率がUPすることが知られていますので、特に非ヘム鉄を含む食品は、ビタミンCを含む食品を一緒に摂るとよいでしょう。

 

もっと効率よく鉄分を摂取するならサプリメントも

特に体内のフェリチンが不足しているような時は、食物だけで鉄分を補おうとしてもなかなか難しい場合もあります。そんな時はサプリメントを取り入れるのも一つの方法です。

ただし国産の鉄サプリメントは、キレート加工(アミノ酸でコーティングし、体内で吸収されやすいようにする加工)をしていないものが多いため、吸収の面でやや効果が薄れるという意見もあります。

 

下記の2点はキレート加工が施され、吸収がよい形で鉄分が配合されています。

 

 

まとめ

美と健康に深い関わりのある「鉄分」について、体内でどのような働きをするか、不足するとどのような弊害があるのかなど、様々な角度から見てきました。いかがでしたでしょうか。

「私は大丈夫」と思っていても、知らない間に体が鉄不足となっているケースも多いようです。美肌のためにも、イキイキとした毎日のためにも、鉄分を体内に効率よく取り入れる、そのための工夫に役立てていただければと思います。

 

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