「下痢で痩せる」という話を聞いたことがありませんか?ネットなどでは、下剤ダイエットなるものも語られることがあるようですが、最初にはっきりといっておきます。下痢では痩せられません!下痢で痩せるというウソについてお伝えします。
下痢をすると痩せるのはなぜ?
下痢が続いて痩せた経験のある人が続出?
SNS等で「下痢 痩せる」などのワードで検索をかけると、確かに下痢で痩せたという人の話をたくさん見ることができます。
ダイエットとして痩せたというよりも、風邪や食あたりで大変な目にあったというものが多いようです。季節によっては、ノロウィルスの可能性を疑ってしまうような体験談もあります。
下痢で痩せるダイエットもある?
世の中でまことしやかに語られるダイエット法は色々とありますが、下痢で痩せるというのもその1つです。即効性の高い方法として語られることが多いようです。
しかし、ネットや口コミの情報をうのみにして、下痢をするために下剤を飲むようになると、食べたものの大半が吸収されず体の水分とともに排出されてしまいます。
そうなることによって一時的な体重減はあるかもしれませんが、その効果は長続きしないばかりか、予想もしなかった悪い影響が体に出ることもあります。
下痢で痩せるというのはまったくのデタラメで、絶対やってはいけない間違ったダイエット法なのです。
下痢で痩せる理由とは?
下痢で痩せるのは水分を多く含むから
なぜ下痢をすると一時的に痩せるのかというと、2つ大きな理由があります。
まず1つ目の理由は、食べたものが体内で消化される過程で、本来得られるはずの栄養が排出されてしまうからです。栄養の吸収が不十分となりますので、結果として一時的に体重が減ります。
次に2つ目の理由としては、体の中の水分も一緒に排出されるということが挙げられます。取り除きたい脂肪などではなく、体が必要とする水分までも外に出してしまうのです。
下痢は、腸の運動が過剰になることから生じます。その結果、食べたものが腸の中を早く通り過ぎてしまい、体が水分を十分に吸収できなくなります。その吸収しきれなかった水分と便が混ざって、水分量の多い便となることから、下痢になります。
下痢のときの水っぽい便というのは、本来体に吸収されるはずだった水分が混ざっているのです。
体から水分が失われるとどうなるの?
下剤を飲まなくても我々は下痢をします。例えば夏の暑い日に冷たいものを食べ過ぎてしまったり、水分を摂り過ぎてしまったり、あるいは体質に合わないものを食べたときなどもお腹の調子が悪くなることは珍しいことではありません。
そういった自然なかたち(下剤を飲まない状態)での下痢であっても、人間の体は脱水症状を起こすことがあります。子どもの頃下痢をしたときに、母親などから「水分をたくさん摂りなさい」といわれたことがありませんか?下痢を止めたいからといって水分摂取を控えると、体の水分が足りなくなるのです。
痩せるのは一時的!サウナ痩せと同じ効果だった・・・
過剰な腸の運動によって、体に必要な水分までも体外に排出されてしまうことが問題なのです。
サウナに入ってたくさん汗をかき、体重が少し減るのと同じことで、一時的に痩せたとしても決して長続きはしません。
それに、体に必要な水分を吸収するという腸の本来の役割が果たせていないのですから、汗をかいて痩せるよりも体に悪影響が出ます。
下痢をすると痩せるのは病気?
下痢が続くときは要注意!早めに病院へ
下痢が長く続くと脱水症状になる危険が増します。脱水症状はめまいや頭痛を引き起こし、症状が重くなれば、意識障害やけいれん、幻覚などの精神障害が起こることもあります。もうこうなっては命の危険にも直結する病気といえます。
また、栄養不足に関しても、脱水症状を引き起こす要因ともなりますし、なにより体の代謝機能が衰え、太りやすい体質となってしまうということがあります。
下痢をすると痩せるどころか太る!?
ホルモンバランスと腸の不調には密接な関係が
長い間下痢が続くのは、ホルモンバランスの乱れが原因となっているからかもしれません。
近年では、若い人が便秘や下痢などの更年期障害のような症状が出ることが多いようです。それらは「若年性更年期障害」と呼ばれます。
原因として考えられているのは、生活習慣の乱れやストレスなどにより、ホルモンバランスが乱れることです。
ホルモンバランスと腸内環境には密接な関係があり、腸が正常に働いているからこそ、体が健康に保たれ、女性ホルモンも適切に分泌されるのです。
そう考えると、下痢が続いて腸内環境が悪い状態のままだと、ホルモンバランスの乱れにつながり、さらにそれが体に悪い影響をもたらす可能性が高まります。
代謝機能が低下してしまい、太りやすい体質に
人間の体は、栄養を摂ることで各器官が十分に働くようにできています。栄養不足がかえって太りやすい体質をつくってしまうというのは、代謝機能の低下が大きな要因です。
代謝機能とは、食べたものから栄養物を摂取し老廃物を排出する新陳代謝のこと。この機能が衰えるときちんと栄養を摂取することができません。栄養が足りないから代謝機能が衰え、さらに栄養が摂取できなくなるという悪循環となります。
その結果、体は代謝機能を通常よりも落として、エネルギーの消費量を抑えようとします。エネルギーの消費量が低くなれば太りやすくなるのは当然です。また、代謝に必要な栄養素が不足している状態のため、体内に蓄積される脂肪の割合も増えてしまいます。
下痢をして痩せてもすぐリバウンドしちゃうの?
脂肪を減らしたわけではないから!
体に吸収される栄養を減らしても、一時的な体重減に留まり、長い期間で見た場合には太りやすい体質となってしまいます。
無理なダイエットの後、すぐにリバウンドで体重が増えてしまう理由はここにあります。
また下痢による一時的な体重減は、水分が体外に出ていったことが大きな理由ですので、体重が元に戻りやすいということもあります。
正しいダイエットは、栄養をしっかりと摂り、体の代謝機能を高めることで、太りにくい体をつくっていくことです。下痢をすることで栄養や水分を体外に出してしまうというのは、体を太りやすい体質にしてしまう、まったく間違ったダイエット法です。
下痢で痩せるのは体に毒!
日常的に下剤を飲むことで痩せようとする下剤ダイエットなるものがあるようですが、そういったやり方は体に毒ですので、絶対に止めるべきです。
下剤ダイエットの危険性
- 使わないと便秘になる→下剤が手放せなくなる
- 水分やビタミン・ミネラルの不足→脱水症状
- 腸に負担がかかる→腸の機能低下・病気のリスクが増す
下剤というのは強制的に腸を動かすことで便秘の解消を促します。そのため日常的に下剤を飲んでいると、腸の機能が低下し、下剤を使わないとすぐに便秘になることが多いようです。こうなってしまうと下剤が手放せなくなり、腸の機能回復は望めなくなってしまいます。
それに加えて、下痢によって水分が体外に排出されますが、その水分には体に必要なビタミンやミネラルが含まれています。食べたものも十分な消化がされないまま排出されているのに、ビタミンやミネラルまで失われてしまっては、体が不調となって当然です。
弱った体は脱水症状になりやすくなりますし、栄養や水分の不足から肌荒れがひどくなることもあるようです。体の中だけでなく、見た目においても、老けが進行してしまうなどの悪影響があります。
また、強制的に腸を動かしているわけですから、腸に負担がかかっていることも忘れてはなりません。栄養吸収にとって大切な器官である腸の機能が低下し、病気のリスクも増します。
そもそも下痢が長く続くというのは病気
下痢が長く続くようならば、病院で診察をしてもらうのが一番良い方法です。下痢を引き起こしているのが、ガンなどの重い病気の場合もありますし、先に紹介した若年性更年期障害や、これも近年若い人に多いといわれている過敏性腸症候群などかもしれません。
下痢が、体の不調を訴えるシグナルの役割を果たしているのです。下剤を日常的に飲んで下痢を起こすのは、こういった体のシグナルを見過ごしてしまう可能性を高めることでもあります。
王道はやはり健康的なダイエット
ダイエットの王道はやはり適度な食事・運動・睡眠、そして規則正しい生活によって体が健康となることです。しっかりと栄養を摂ることで代謝機能を上げ、太りにくい体をつくることを目的とするのが良いでしょう。
こういったことを実践するのはなかなか難しいことではありますが、間違ったダイエットによって健康を損ねてしまっては元も子もありません。下痢で痩せるというウソに翻弄されないように、その肝心なところを外さないようにしたいですね。