医薬品情報


添付文書情報


販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分

禁忌

次の患者には投与しないこと

有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者[症状を増悪するおそれがある。]

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

アレルギー性鼻炎

用法用量

通常、成人には1日1回、各鼻腔に1噴霧ずつ(1噴霧あたりデキサメタゾンシペシル酸エステルとして200μg)投与する。

用法用量に関連する使用上の注意

本剤の十分な臨床効果を得るためには継続的に使用すること。

使用上の注意

慎重投与

鼻咽喉感染症の患者[症状を増悪するおそれがある。]

反復性鼻出血の患者[出血を増悪するおそれがある。]

重要な基本的注意

重症な肥厚性鼻炎や鼻茸の患者では、本剤の鼻腔内での作用を確実にするため、これらの症状がある程度減少するよう他の療法を併用するとよい。

本剤の投与期間中に鼻症状の悪化がみられた場合には、抗ヒスタミン剤等の抗アレルギー剤あるいは、全身性ステロイド剤を短期間併用し、症状の軽減にあわせて併用薬剤を徐々に減量すること。

通年性の患者において長期に使用する場合は、症状の改善状態が持続するようであれば、本剤の減量又は休薬につとめること。

本剤投与後、全身性ステロイド剤を減量する場合は、本剤の噴霧開始後症状の安定をみて徐々に行う。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずる。

長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者では副腎皮質機能不全が考えられるので、本剤投与後、全身性ステロイド剤を減量あるいは離脱する場合、減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。

本剤投与後、全身性ステロイド剤を減量あるいは離脱する場合、気管支喘息、ときに湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、倦怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがある(このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと)。

副作用

副作用発現状況の概要

アレルギー性鼻炎患者を対象とした臨床試験において、総症例523例中34例(6.5%)に副作用が報告された。
主な副作用は、鼻部不快感3例(0.6%)、咽頭不快感3例(0.6%)であった。また、511例中に認められた副作用としての臨床検査値の異常変動は、ALT(GPT)上昇6例(1.2%)等であった。(エリザスカプセル外用400μg承認時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用 (類薬)

アナフィラキシー

他のコルチコステロイド点鼻薬の使用後に、アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 1〜5%未満1%未満
鼻腔 鼻部不快感
口腔並びに呼吸器 咽頭不快感
肝臓ALT(GPT)上昇AST(GOT)上昇、総ビリルビン上昇、直接ビリルビン上昇
血液 白血球数増加、白血球数減少、好中球数減少
その他 トリグリセリド上昇

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[本剤は動物実験で胚・胎児死亡率の増加(ウサギ)、生存胎児数減少(ウサギ)、生存胎児体重の低下(ラット、ウサギ)、骨化進行度への影響(ラット、ウサギ)及び流産(ウサギ)が報告されている。なお、本剤の動物実験では催奇形性は認められていないが、一般に、グルココルチコイドは動物に対して催奇形性を有するとされている。]

授乳中の婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[本剤は動物実験で乳汁中に移行することが報告されている(ラット)。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。[小児等に対しては、使用経験がない。]

適用上の注意

投与経路

本剤は鼻腔粘膜への噴霧のみに使用させること。

投与方法

使用説明書に従って、充填操作を行い、息を止めた状態でポンプ部を押して鼻腔内に噴霧させること。これら一連の操作を各鼻腔について行わせること。

投与時

鼻汁の多い場合は、十分鼻をかんだ後、噴霧させること。

その他の注意

レセルピン系製剤、α-メチルドパ製剤等の降圧剤には、副作用として鼻閉がみられることがある。このような降圧剤服用中のアレルギー性鼻炎の患者に、本剤を投与すると、鼻閉症状に対する本剤の効果が隠蔽されるおそれがあるので、臨床的観察を十分に行いながら投与すること。

薬物動態

健康成人にデキサメタゾンシペシル酸エステル400μgを単回又は1日1回14日間反復鼻腔内噴霧した場合、血漿中の未変化体及び主要活性代謝物である脱シクロヘキサンカルボン酸体濃度は、ともに定量下限(16pg/mL)未満であった。

健康成人にデキサメタゾンシペシル酸エステル800μg注1)を1日1回14日間反復鼻腔内噴霧した場合、6例中3例で血漿中に未変化体及び脱シクロヘキサンカルボン酸体が検出され、最高血漿中濃度(Cmax)は平均でそれぞれ35.9pg/mL及び28.0pg/mLであった。

ラットに3H標識したデキサメタゾンシペシル酸エステルを0.1mg/kg鼻腔内投与した場合、投与後30分では、投与部位を含む頭部に投与放射能の27.3%が存在したが、血液を含むその他の組織/器官では0.1%以下であった。大腸及び大脳を除くすべての組織の放射能濃度が投与後2時間にCmaxを示し、最も多く存在した肝臓で0.7%であった。

ヒト肝ミクロソーム及びヒト肝S9画分を用いたin vitro代謝試験において、デキサメタゾンシペシル酸エステルはカルボキシルエステラーゼ(CES)により主要活性代謝物である脱シクロヘキサンカルボン酸体に加水分解され、更にCYP3A4、CYP1A2及びCESにより代謝されることが確認された。

健康成人にデキサメタゾンシペシル酸エステル800μg注1)を1日1回14日間反復鼻腔内噴霧した場合、尿中には未変化体(6例中1例)及び主要活性代謝物である脱シクロヘキサンカルボン酸体(6例中5例)が検出されており、最終投与後72時間までの尿中累積排泄率はそれぞれ0.023%及び0.020%であった。

注1)本剤の承認された1日用量は400μgである。

臨床成績

通年性アレルギー性鼻炎患者406例を対象として、デキサメタゾンシペシル酸エステル400μg/日(分1)、フルチカゾンプロピオン酸エステル(FP)200μg/日(分2)又はプラセボ(分1)を2週間投与するランダム化二重盲検比較試験を実施した。主要評価項目である3鼻症状(くしゃみ発作、鼻汁及び鼻閉)合計スコアの変化量(最終投与時−投与前)を下表に記載した。その結果、デキサメタゾンシペシル酸エステルのFPに対する非劣性が検証された(非劣性限界値Δ=0.6)。また、デキサメタゾンシペシル酸エステルはプラセボ群に比し有意に優れていることが確認された(対応のないt検定、P<0.001)。

第III相試験における3鼻症状合計スコア

投与群例数投与前
(標準偏差)
変化量
(標準偏差)
群間差
(95%信頼区間)
デキサメタゾンシペシル酸エステル400μg/日
(分1)
1626.45
(1.41)
−2.03
(1.95)
デキサメタゾンシペシル酸エステルvsFP
0.07(−0.32〜0.46)
デキサメタゾンシペシル酸エステルvsプラセボ
−1.11(−1.58〜−0.64)
FP200μg/日
(分2)
1616.40
(1.51)
−2.10
(1.77)
プラセボ
(分1)
836.41
(1.67)
−0.93
(1.39)

健康成人に1日1回400μg及び1日1回800μg注2)を14日間、鼻腔内に反復噴霧した場合、下垂体・副腎皮質系機能の抑制は認められなかった。

注2)本剤の承認された1日用量は400μgである。

薬効薬理

感作モルモットのアレルギー性鼻炎モデルにおいて、点鼻投与により鼻炎誘発後30分間のくしゃみ発現回数を軽減し、誘発後3〜7時間の鼻閉(鼻腔抵抗値)を軽減した。その効果は、フルチカゾンプロピオン酸エステルと同程度であった。

有効成分に関する理化学的知見

一般名デキサメタゾンシペシル酸エステル
一般名(欧名)Dexamethasone cipecilate
化学名9-Fluoro-11β,17,21-trihydroxy-16α-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione 21-cyclohexanecarboxylate 17-cyclopropanecarboxylate
分子式C33H43FO7
分子量570.69
融点約269℃(分解)
性状白色の結晶性の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランにやや溶けやすく、アセトニトリル、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
KEGG DRUG

取扱い上の注意

定められた用法・用量を厳重に守るよう、患者に指示すること。

患者には添付の使用説明書を渡し、使用方法を指導すること。

アルミ袋開封後は、なるべく速やかに使用するよう指導すること。

使用期間中は、アルミ袋に入れてチャックを閉じ、高温、多湿を避けて保管させること。

包装

エリザス点鼻粉末200μg28噴霧用

2本、10本


奥田 稔,  耳鼻臨床,  103 (1),  85,  (2010) »J-STAGE
奥田 稔,  耳鼻臨床,  103 (3),  277,  (2010) »J-STAGE
デキサメタゾンシペシル酸エステルの薬物動態試験(1)ラットにおける吸収、分布及び代謝(日本新薬社内資料)
デキサメタゾンシペシル酸エステルの薬物動態試験(2)in vitro及びin vivoの代謝(日本新薬社内資料)
奥田 稔ほか,  耳鼻臨床,  補127,  1,  (2010)
Inoue N.,et al.,  J Pharmacol Sci,  112 (1),  73,  (2010) »PubMed

作業情報


改訂履歴

2012年1月 第1版 作成

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
日本新薬株式会社
601-8550
京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14
フリーダイヤル 0120-321-372
075-321-9064

業態及び業者名等

製造販売元
日本新薬株式会社
京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14