髪の毛は、栄養素の余りにより構成されている部位で、全てを失ったとしても健康に対しての直接的な影響はありません。しかし、病気が原因で抜け毛が増加している場合には、注意が必要です。今回は、バセドウ病という疾患と髪の毛との関係についてご説明します。
バセドウ病とは?
バセドウ病は、甲状腺に異常をきたすことで甲状腺ホルモンが大量に生産されてしまい、心身に様々な種類の不調が発症するという病気です。ちなみに、バセドウとはこの病気を発見したドイツ人医師カール・フォン・バセドウ(Carl von Basedow)の名前で、かってはバセドウ氏病とも呼ばれていました。
なお、バセドウ病は美人病とも呼ばれているように、20代から30代の若い女性が発症しやすいという特徴があります。絶世の美女として知られている古代エジプトのファラオクレオパトラ7世や女優の夏目雅子さんも、この疾患を発症していたと伝えられています。
バセドウ病の症状1.眼球突出
バセドウ病になると、眼球を動かす外眼筋(がいがんきん)が厚くなるとともに、眼球の奥の脂肪(後眼窩脂肪組織:こうがんかしぼうそしき)の体積が増えてくる場合があります。これにより、眼球の後ろ側の圧力が高まり、眼球が押し出されてくるのです。
バセドウ病の症状2.首の腫れ
なお、このような大きな首の腫れに対しては、薬による治療は難しいので、放射性ヨード治療(アイソトープ)や手術療法が選択されます。
バセドウ病の症状3.頻脈
なお、頻脈になるのは、代謝が亢進するために大量の酸素が必要となるためで、動悸が気になって眠れないというケースも報告されています。これは、常に走っているような状態になるからで、通常であれば1分間で60~80回程度の脈拍数が、100を超えるほど多くなります。ちなみに、頻脈が現れるのは全体の60%で、高齢になると増えない場合もあります。
バセドウ病の症状4.若年性更年期障害
メルゼブルク三徴以外のバセドウ病で多く見られる症状は、手足の震えや情緒不安、のぼせ、息切れ、大量の発汗などです。これらは、エストロゲンの分泌量の低下に伴う更年期障害の症状と共通しているので、発見が遅れてしまう原因となってしまいます。
ただし、両者の原因は異なるので、甲状腺ホルモンや自己抗体の数値を血液検査で調べることにより、バセドウ病かどうかは判明します。ちなみに、若年性更年期障害とは20代や30代の若い世代に発症する更年期障害と類似した症状のことで、正式な医学用語ではありません。
バセドウ病と抜け毛
抜け毛もバセドウ病で良く見られる症状ですが、他との違いは治療が原因の場合があるということです。この節では、それぞれについて説明いたします。
バセドウ病で抜け毛が増える理由
バセドウ病で抜け毛が増える理由は、甲状腺ホルモンの分泌量が過剰化するためです。この物質は、髪の毛の成長にも深く関与しているので、ヘアサイクルが狂わされてしまうことになります。これにより、充分に成長しきる前の段階で抜けるケースが多くなります。
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さらに、バセドウ病により生成されたTRAbという自己抗体が毛根部分の自己抗原を攻撃した場合は、円形脱毛症が発症する場合もあります。
バセドウ病治療で抜け毛が増える理由
バセドウ病で使用するメルカゾールは、甲状腺ホルモンの合成を抑制する抗甲状腺薬です。これにより、代謝の状態が安定するので、症状が鎮静化するという結果につながります。ただし、一方で脱毛などの副作用が報告されています。ちなみに、実際に髪の毛が抜けてしまったという体験談では、このような内容が記されています。
私は、バセドウ病だと診断されてから半年が経ちました、ranといいます。今は、1日にメルカゾールを3錠飲んでいます。最近、抜け毛がひどくなってきたように思えるのです…。夏になったら毛は抜けやすいとかよく言いますが、まだバセドウ病だと判断されておらず、メルカゾールも飲んでいなかった去年の夏とは比べ物にならないほど抜けているように感じるのです。メルカゾールを飲み始めて、何ヶ月か経った後も特に抜け毛がすごいとかは感じなかったのですが、ここ1ヶ月前ぐらいからなんか髪の毛がすごく抜けるし、落ちているなぁ…と思い始めました。
バセドウ病と診断され半年。現在の数値はFT3:2.33 FT4:0.88 TSH:7.114、メルカゾール1錠/朝服用しています。最初は2錠服用していたのですが、TSHが下がらないので1錠に変わりました。ここ1ヶ月で急に抜け毛が始まり、毎日排水溝が詰まるくらい抜けます。髪の量も毛半分くらいになってしまい、特に後頭部は地肌が殆ど見えてしまってます。このまま脱毛が止まらなかったら…と思うと憂鬱な気持ちになってしまいます。
なお、副作用が発生するのは、服用をスタートして2週間~3ヶ月程度が多いようです。この期間を過ぎれば大丈夫というわけではありませんが、飲み始めには十分な注意が必要です。
バセドウ病の抜け毛への対策
バセドウ病による抜け毛の増加は、甲状腺ホルモンの増加・自己免疫疾患・治療薬メルカゾールの3種類のパターンが考えられますが、いずれも病気自体を治すことにより改善されます。このために、抜け毛予防の方法は、治療のマイナスとならないものに限定されます。この節では、その具体的な対策をご紹介します。
亜鉛を摂取する
亜鉛は、甲状腺機能のバランスを安定させる効果を発揮する栄養素で、バセドウ病自体に対して有効です。しかも、摂取したタンパク質を髪の毛の材料となるケラチンに再構築するという作用があるので、育毛効果を期待できます。ちなみに、亜鉛を多く含んでいる食品は、牡蛎、大豆性食品、牛肉、チーズなどです。
良質な睡眠
バセドウ病は、寝ている間もジョギングしているような状態となるので、寝付きにくいうえにすぐに目が覚めてしまいます。これでは十分な休息をとれないので、ホルモンバランスの不安定な状態が改善されることはなく、健康状態も良くなりません。また、髪の毛は睡眠中に成長するので、育毛という観点からもマイナスとなります。
つまり逆に言うと、しっかりとした睡眠をとることにより、病気と髪の毛の両方に対して良い効果を得られるということです。具体的には、リラックス効果が高いローズマリーやラベンダー、カモミールティーなどのハーブティーを摂取するのが有効です。これらには、治療の妨げになるような副作用はないので、安心して利用できます。
禁煙
タバコを吸うと眼球突出が発生する確率が高くなるうえに、バセドウ病自体も治りにくくなるというデータがあります。また、タバコの煙には、髪の毛の成長の妨げとなる数百種類以上の化学物質が含まれています。さらに、老化の原因物質活性酸素を増加させるので、毛乳頭細胞や毛母細胞などの機能が低下することになります。
なお、現在ではチャンピックスという内服薬が開発されており、禁断症状に苦しむことなく禁煙することが可能です。ちなみに、この治療薬は禁煙外来を実施している医療機関で購入できます。バセドウ病の治療中のチャンピックスの使用の是非は、担当の医師の指示に従うのが適当です。
まとめ
バセドウ病による抜け毛の増加は、甲状腺ホルモンの増加とメルカゾールの作用によるもので、毛根が機能を喪失するような状態にはなりません。このために、病気を治すことにより、髪の毛も自然に回復することになります。つまり、病気を治すことに集中するのが適切ということで、早ければ1年程度で治癒するケースもあります。辛いかもしれませんが、前向きに過ごすようにしましょう。今回の記事が何かのお役に立てれば幸いです。
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若ハゲは、確実に人生を狂わせる病気です。
筆者は高校・大学と遺伝やストレスの抜け毛に悩み続け、結局20代後半まで対策を講じることができませんでした。AGAクリニックに通うのは平均月2万円はかかるし、恥ずかしいのでとても勇気が要ることです。。。育毛剤なら自宅で1万円もかからずに育毛体験がスタートできるのに、なぜ10年も何もできなかったのか。その間にも毛根は死んでいくのです。手遅れになるのです。
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