湿度や気温の低い冬はもちろん、紫外線や室内のエアコンにさらされた肌は乾燥状態に陥ります。化粧水や保湿クリームで入念に保湿ケアを頑張っている人もいると思いますが、それでも乾燥が改善されないのなら洗顔の見直しが必要かもしれませんよ!今回は、乾燥肌の方向けに洗顔に関するポイントをご紹介したいと思います。

乾燥肌とはどんな状態なのか?

乾燥肌は、肌の水分と油分が少なく、肌表面の細胞がスカスカとしてカサついた肌のことを指します。

乾燥している状態の肌は表面が整っていないため、メイクをした際に化粧品のノリが悪かったり、化粧品のなかに含まれる成分が、スカスカとした細胞の隙間を通って肌内部に直接ダメージを与えてしまうことがあります。

また、毛穴の周りの水分と油分がないために毛穴周りの肌がたるんでしまい、毛穴を広げてしまう原因にもなりかねません。

 

私たちの肌のうるおいは、肌の表面の角質層にある「皮脂」「天然保湿因子(NMF)」「細胞間脂質(セラミド)」の3つによって成立しています。

毛穴から肌表面に分泌する皮脂は、汗と混ざり合うことで〝肌表面のうるおいヴェール〟である「皮脂膜」を作ります。この皮脂膜が肌表面を覆い、乾燥から肌を守ってくれるのです。

また、天然保湿因子(NMF)と細胞間脂質(セラミド)においては、表皮のなかでも肌表面に近い場所にあるうるおい成分。健康な肌状態の場合、およそサランラップ1枚分(0.2mm)の薄さの中で、天然保湿因子を包み込んだ細胞がレンガ状のように感覚よく並んでいることで水分保持力が保たれ、外的要因から肌を守るバリア機能が正常になります。

しかし、ターンオーバーの乱れや加齢の影響で、皮脂・天然保湿因子・細胞間脂質が減少してしまうと、層の水分が失われてしまい、乾燥肌を招いてしまいます。また毎日のクレンジングや洗顔において、多少なりとも皮脂や細胞間脂質などの油分が失われてしまい、水分が蒸発しやすくなったり、天然保湿因子が流れ落ちてしまいます。

洗顔の際は、保湿剤を多く含んでいる洗顔料を使い、洗いすぎないように注意することが大切です。

乾燥肌にとって泡立ちの良い洗顔料は危険?

最近では、泡立ちの良い洗顔料が非常に増えてきましたし、大変人気です。テレビCMや化粧品販売店でも、モコモコに泡立った洗顔料をPRしている機会も多いですし、「泡立ちが良い洗顔料=肌に優しい」というイメージを消費者に刷り込んでいるようにも見えますよね。

確かに、乾燥肌はもちろん敏感肌や普通肌においても、肌への摩擦を軽減するために泡洗顔は必要ですが、実は泡立ちの良い洗顔料ほど肌に負担を与えやすいのです。その理由は、泡立ちをよくするために多量の界面活性剤が使われているから。

界面活性剤は、本来混ざり合わない水分と油分を融合させ、水洗顔では落とせない皮脂やメイク汚れを落としてくれるのですが、それだけに肌に与える負担が大きく、脱脂力も強いので肌に必要な皮脂を奪ってしまいます。これは、乾燥肌の方にとって非常に大きなダメージになりますよね。

また、泡立ちが良い洗顔料ほど泡切れが悪いというデメリットがあります。しっかり洗い流したつもりでも、汚れを包み込んだ泡や化学成分が肌に残ってしまうことも多く、結果的に肌トラブルを招きかねません。

脂性肌の方にとっては、脱脂力の強い洗顔料がぴったりなので問題なくお使いいただけますが、乾燥肌の方は泡立ちの良い洗顔料を使わないように注意しましょう。たとえ泡立ちがよくない洗顔料をチョイスしたとしても、洗顔ネットを使用すれば簡単にフワフワの泡を作ることができるので心配いりません。

水またはぬるま湯のみで洗顔は良いの?

「洗いすぎない洗顔」を実践するために、洗顔料を全く使わずに水やぬるま湯だけで洗顔する人も増えています。黒木瞳さんや石田ゆり子さん、梨花さんなど多くの芸能人 の中でも、これを「ノー洗顔」と称し独自の美容法を紹介している方もいますよね。

実際に、水やぬるま湯だけでも肌表面のホコリや汗を落とすことができます。しかし酸化した皮脂汚れを落とすのは難しく、毛穴詰まりやニキビトラブル、肌老化の原因になってしまいます。夜の洗顔時だけでも構わないので、乾燥肌においても洗顔料をきちんと使うようにしましょう。

 乾燥肌にぴったり合う洗顔料の選び方

では、乾燥肌にぴったりな洗顔料とはどんなものなのでしょうか。少し前にも触れましたが、保湿剤を多く含んでいる洗顔料を選ぶようにしましょう。

乾燥肌に不足している皮脂膜(皮脂)・天然保湿因子・細胞間脂質の3つの保湿因子に近い保湿剤が存在します。皮脂膜(皮脂)に近いのはスクワラン、天然保湿因子に近いのはアミノ酸、そして細胞間脂質はセラミドです。乾燥肌にはこれらの保湿剤を含み、かつ油分の多い洗顔料を使用することがおすすめです。

中には、「洗い流してしまえば保湿剤って肌に残らないのではないか?」という素朴な疑問が浮かんでくる人もいるでしょう。

たしかに、洗顔料は洗い流すものなので、一般的な保湿剤が入っていても効果が出にくいのは確かなのですが、油分やセラミドといった保湿剤を含む洗顔料は、水分を失いにくくするという調査結果 (※)があるので心配には及びません。(※三重大学皮膚科・花王株式会社研究所参照)

ちなみに、保湿剤やスキンケア成分が含まれている洗顔料の多くは合成の界面活性剤(保湿性洗浄成分)が使われているので肌への影響が心配されますが、一方でアルカリ性のような無添加石けんだと乾燥肌にとっては刺激性が強く、肌荒れを招く可能性があります。

皮脂量が少ない乾燥肌の場合、たとえ合成界面活性剤が使われていたとしても、肌に低刺激な弱酸性の洗顔料のほうがマイルドな使用感としっとりした洗い上がりで肌をいたわります。程よい洗浄力で、肌に必要な皮脂もきちんと残してくれるので、乾燥肌の人は〝泡立ちの良さを売りにしていない、弱酸性の洗顔料〟を選ぶようにしましょう。

乾燥肌の人必見!正しい洗顔のやり方

それでは、乾燥肌を予防・改善するためにも、基本的な洗顔のやり方を見直しましょう。あなたが普段どんな洗顔をしているのか、振り返りながらチェックしてみてくださいね。

  1. 手を清潔に洗う
  2. 顔をすすいでおく
  3. 洗顔ネットを使い、洗顔料をしっかり泡立てる
  4. 皮脂量の多いTゾーン、Uゾーンから泡をのせ、優しくなでるようにして洗う
  5. 頰や口元、目元は泡をのせるだけにとどめ、スピーディーに洗い流す
  6. 洗い流す際は手で顔をこすらないよう、水またはぬるま湯をジャブジャブと顔にかけるようにしてすすぐ
  7. 清潔なタオルで水滴を吸わせるように拭き取っていく

洗顔時に注意してほしい点は、水温です。水温が肌温度より高ければ、肌が急激に乾燥してしまいます。32℃前後のぬるま湯で洗うようにしましょう。感覚としては、顔に触れた時に「ちょっと冷たいかな?」と感じる程度です。

 洗顔後のスキンケア方法で工夫すべき点

洗顔料を使うことで、肌表面に付着したホコリや余分な皮脂、古い角質が取り除かれるため、洗顔後の肌は化粧水や美容液が浸透しやすい状態になっています。洗顔後は、時間を空けずにすぐにスキンケアに移りましょう。

洗顔後に使用するスキンケア用品は、現在多数存在していますが、スキンケア用品の種類に応じて配合成分が少しずつ違うため、使用するのに適した順番があり、化粧水→美容液→乳液→クリームの順番に使用するのが良いとされています。

主にスキンケア用品内に含まれる水分と油分に着目し、水分を多く含むスキンケア用品から使用して肌に美容成分を浸透させ、だんだんと油分を含むスキンケア用品で顔に膜を張っていくようなイメージです。

乾燥肌であることを気にして、化粧水をバシャバシャ使う人も中にはいるでしょうが、実は角層に浸透する水分の量は決まっているので、多量の化粧水や過度なパッティングはあまり意味がありません。洗顔料の選び方でも説明しましたが、保湿剤を多く含んでいるスキンケアアイテムを適量で使うことが一番の保湿ケアになります。

また、入浴後に洗顔・スキンケアを行う人も多いでしょう。入浴後は、湿度も気温も一気に下がってしまうため、肌が急激に乾燥してしまいます。そして、入浴後20〜30分経過すると、入浴前よりも肌が乾燥した「過乾燥」に。肌の潤いを守るためにも、入浴後は速やかに洗顔・スキンケアを行ってくださいね。

まとめ

いかがでしたか?たとえ念入りに保湿ケアをしていたとしても、洗顔料選びや洗顔方法を間違っていたら肌はますます乾燥してしまいます。洗顔から見直して肌の水分バランスをしかりキープしていきましょう。また、洗顔料やスキンケアアイテムに配合されている保湿剤や美容成分にも着目して、自分の肌に合ったものを選んでくださいね。