ピルは、基本的には飲み合わせに気をつけるべき市販薬はありません。ピル服用中でも風邪薬や胃腸薬などが服用できます。
しかしながら、ピルとの飲み合わせでピルの効果が弱まってしまったり、薬物相互作用がでる可能性がある薬やサプリメントがあるため、注意が必要です。
薬物相互作用とは、複数の薬を同時に服用した場合、単独で用いた場合と較べて、作用が低下したり、増強したりすることです。
薬やサプリメントだけでなく、注意すべき食べ物もあります。
この記事では、ピルと薬やサプリメント、栄養剤などとの食べ合わせや飲み合わせで気をつけておきたいものを解説します!
ピルの効果を弱めてしまったり、ピルの効果へ影響を与える可能性のあるサプリメントをご紹介します。
セントジョーンズワート
セントジョーンズワートはピルの避妊効果を下げてしまうため、併用は控えることが望ましいです。
セントジョーンズワートとはセイヨウオトギリソウという黄色の花を咲かせるハーブの一種です。根茎性の多年草のハーブです。抗うつ作用や、止血作用があり、さまざまなサプリメントやダイエット用の飲料などに含まれていることが多くあります。
また、ハーブティーに含まれていることもあるため、ハーブティーを飲むときは成分を確認しましょう。
ピル以外でも多くの薬との併用が不可の成分なので、覚えておくと便利です。
バストアップサプリ
プエラリアやピンキープラスなどのバストアップサプリは、ピルの効果に影響を及ぼす可能性があるため、併用は避けたほうが良いとされています。
プエラリアの成分であるプエラリアミリフィカに含まれるミロエステロールやデオキシミロエステロールなどは、大豆イソフラボンの1000倍程の活性力を持っているとされるエストロゲン様の成分です。ピンキープラスも同様です。
ピルと併用することで女性ホルモンの過剰摂取となってしまうので、女性ホルモンが含まれているサプリメントは、基本的に避けたほうが良いでしょう。
プラセンタ
プラセンタなどの美容サプリは、市販で購入できるサプリメントであればピルとの併用は問題ありません。
ただし、病院や美容クリニックなどで処方されるプラセンタとピルの併用は避けたほうが良いとされています。プラセンタも女性ホルモンの活性化を良くし、調整する作用があり、病院で処方されるプラセンタは市販品より効果が大きいためです。
ピルの効果に影響を及ぼす可能性があるため、基本的に併用は避けるようにしてください。
チェストベリー・チェストツリー
チェストベリーはチェストツリーの実で、女性ホルモンの分泌を促すといわれ、月経前症候群の症状を抑える働きがあります。
チェストベリーのジュースやチェストツリーのサプリメントは、ピルとの併用でピルの効果に影響を及ぼす可能性があるため、避けるようにしましょう。
メリロート
メリロートはむくみをすっきりさせる天然ハーブ由来の成分を含んだサプリメントですが、健康被害が報告されたことから積極的に摂取をおすすめできないため、ピルとの併用は医師に相談するようにしてください。
大豆イソフラボン
市販されている大豆イソフラボンのサプリメントとピルを併用する場合は、医師に相談してください。イソフラボンは女性ホルモンをサポートします。そのため、過剰摂取するとピルの効果に影響を及ぼす恐れがあります。
ダイエットサプリ
カロリミットやフォースコリーなどのダイエットサプリメントは、ピルとの併用に問題はありません。
マカ・葉酸
マカや葉酸など、妊娠前後に効果的なサプリメントもピルとの併用に問題ありません。使用する際は摂取量を守りましょう。
風邪薬、便秘薬、酔い止めの薬などの市販薬は、ピルと一緒に飲んでも、ピルの効果がなくなったり影響をうけることはないといわれています。
しかしながら解熱鎮痛剤の中でも、「アセトアミノフェン」を含む薬には気を付けましょう。
タイレノールに要注意
解熱鎮痛剤には多くの種類がありますが、その中で「アセトアミノフェン」を鎮痛成分としたタイレノールは、気をつけておきたい薬です。
アセトアミノフェンは風邪薬などにもよく含まれていて、どうしても避けるべき成分ではありません。
しかしながらピルと併用すると、ピルの効果とアセトアミノフェンの効果のどちらにも影響を及ぼす可能性があります。
そのため持病がある場合や健康状態が不安な場合は、医師に確認してから服用するようにしてください。もしくは、イブやロキソニンなどのアセトアミノフェン以外の鎮痛成分の薬を使うようにしましょう。
薬が処方されるとき、医師や薬剤師にピルの服用を必ず伝えるようにしてください。
処方薬の場合、ピルとの相互作用がある薬があります。ピルの効果に影響を与える恐れがある薬を紹介します。
テトラサイクリン系・ペニシリン系抗生剤(抗生物質)
テトラサイクリン系抗生物質(テトラサイクリン・アクロマイシンなど)、ペニシリン系抗生物質(アンピシリン水和物・ビクシリンなど)病原菌(細菌)を殺すいわゆる抗生剤は、ピルとの飲み合わせや併用には注意が必要とされています。
これらの抗生物質は、避妊効果が落ちたり不正性器出血が発生しやすくなる可能性が報告されています。
上記グループ以外の抗生物質もあるので、医療機関を受診した際にはピルを服用していることをしっかり医師に伝えましょう。
よく処方される抗生物質のクラシッド、メイアクト、クラリス、クラビットなどはピルとの飲み合わせに問題はありません。
ステロイド(抗炎症薬)
ピルは、副腎皮質ホルモンであるステロイドの代謝を抑えると考えられているため、ピルの服用でステロイドの作用が強まる可能性が報告されています。どうしても避けるべき成分ではありませんが、服用の際は医師に相談してください。
なお塗り薬のステロイドは使用しても問題ありません。
セレスタミン(花粉症の薬)
市販されているアレグラなどの花粉症の薬や抗ヒスタミン薬と、ピルとの飲み合わせは問題ありません。
しかしながら、アレルギーの薬としてよく処方される「セレスタミン」は、ステロイドの作用があるので、花粉症の治療薬を処方してもらうときは必ず医師にピルの服用を伝えてください。
ベゲタミン錠(睡眠薬)
バルビツール酸系の睡眠薬である「ベゲタミン錠」とピルの併用は避けますが、現在ではほとんど用いられていない薬なので、睡眠薬とピルの併用に過度な心配は不要です。
マイスリーやレンドルミンなどの睡眠薬とピルの飲み合わせは問題ありません。
イミプラミン・トフラニール(抗うつ剤)
三環系抗うつ剤である「イミプラミン」や「トフラニール」などとの併用には注意が必要とされています。
ピルは三環系抗うつ剤の代謝を抑えると考えられていて、三環系抗うつ剤の作用が強まる可能性が報告されています。
睡眠薬の処方と合わせてうつの治療薬が処方されるときは、必ず医師にピルの服用を伝えてください。
サプリメントや市販薬、処方薬以外でもピルの作用に栄養を及ぼす可能性があるものがあります。
漢方薬
ピルと漢方薬の飲み合わせは問題ありません。漢方には多くの婦人科疾患に有効なものがあるので、ピルと併用して症状を緩和させていくことも多くあります。
プロテイン・チョコラBBなどの栄養食品
市販されている栄養食品や栄養剤と、ピルとの併用は問題ありません。
グレープフルーツやビタミンC
ビタミンCについては、イギリスの論文でピルの作用を高めてしまう恐れがあるとの報告もあり、過剰摂取には注意が必要です。またグレープフルーツはピルの効果を強めてしまうため、ピルの服用時間の前後に食べるのは避けましょう。
豆乳・ザクロ
豆乳やザクロなど女性ホルモンに影響を及ぼす恐れはありますが、日常の食事では問題になるほど量を摂取できないので、普通に食べる分には問題ありません。豆腐・納豆・薄揚げなどの大豆製品も同様です。
まとめ:持病がある場合は必ず医師へ伝えること!
基本的には、市販薬には避妊効果を妨げる成分は含まれていないのでご安心ください。
処方薬の抗生物質などには注意が必要なため、事前に医師にピルを服用していることを伝えましょう。また、てんかんやけいれん、結核などの症状がある場合、特筆すべき持病がある場合などは、診察時に必ず医師にピルの服用が可能か確認するようにしてください。
普段飲んでいる薬やサプリメントがある場合は、ピルの処方前に必ず医師に申し出て、飲んでも大丈夫かを確認することをおすすめします。