セタノール(セチルアルコール)とは…成分効果と毒性を解説
セタノールは、セチルアルコールやパルミチルアルコールとも呼ばれ、ヤシ油やパーム油や牛脂などを還元後に分留する方法でつくられる白色の光沢のあるロウ様の固体です。
クリームや乳液に配合することで乳化の安定性が飛躍的に高まり、ベタつきがなくサラッとした質感なので、乳液やクリームの質感を改良する目的で広く使用されます。、
また、肌なじみがよく、強力な皮膜をつくって水分蒸発を防止するエモリエント効果が高いため、乾燥から肌を守る目的の化粧品への配合に適しています。
セタノールの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について
結論からいうと、化粧品にたいする基準量において、セタノールに毒性や刺激性はほとんどなく、安全性の高い成分であると考えられます(アレルギーに関しては後述)。
セチルアルコールという別名があるためエタノールのようなアルコールと思われるかもしれませんが、アルコールではないのでアルコールアレルギーの方も安全に使用できます。
ネットを調べていると、アルコールに対するアレルギーがある方の中で、ごくまれにセタノールでかゆくなったり赤くなったという記事を見かけますが、記事を読む限りセタノールだけでパッチテストをしたわけではなく、セタノールが原因というよりは他の成分が原因である可能性が高いと思われるものがほとんどだったためアルコールアレルギーの方がセタノールでアレルギー反応がでるという情報の信憑性は薄いと考えられます。
旧表示指定成分なので危険性の憶測がでるのは理解できますが、旧表示指定成分に指定されている成分はその安全性やアレルギー性がいち早く分析されていた成分とも言うことができ、現在ではヒトに安全な配合量が明らかになっていることもあって安全性が高い成分であると考えられます。
化粧品だけでなく、外用医薬部外品や外用医薬品の製剤成分として使用されている現状も安全性の高さを裏付けていると考えられます。
ただし、皮膚には個人差があり、原因が不確かなこともあるので、セタノールでアレルギー反応がでると思われる場合は、皮膚科やアレルギー科で相談し、パッチテストでセタノールが原因か調べることができると思います。
参考までに化粧品毒性判定事典によると、セタノールは毒性なし(∗1)となっており、毒性に関しては心配する必要はありません。
∗1 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。
セタノールとセットで使用される成分と効果
- ・ヘアコンディショニング剤として、以下の成分表示順で使用されます。キューティクルの損傷修復。毛髪への高い吸着性。髪の毛の脂質表面を補充。滑らかさと輝きを付与。
- ベヘントリモニウムメトサルフェート、イソアルキル(C10-40)アミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート、セタノール
- ・温度や湿度変化にも対応した保湿系プレミックスとして、以下の成分表示順で使用されます。肌表⾯の脂質構造を合理的に整え肌保湿を最適にする。皮膚本来のバリア機能を強化することにより肌内部からの水分蒸散量を制御する。
- セタノール、イソステアリン酸イソステアリル、セチルリン酸K、ステアリン酸セチル、ステアリン酸、リン酸ジセチル
- ・アニオン性自己乳化型ワックスとして、以下の成分表示順で使用されます。5〜10%配合で、乳液状~クリーム状のエマルションを形成。
- [化粧品表示] セタノール、ラウリル硫酸Na、セテス-2、水
- [医薬部外品表示] セタノール、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテル、精製水
- ・アニオン性自己乳化型ワックスとして、以下の成分表示順で使用されます。5〜10%配合で、乳液状~クリーム状のエマルションを形成。
- セタノール、セチル硫酸Na
- ・非イオン自己乳化型ワックスとして、以下の成分表示順で使用されます。5〜10%配合で、乳液状~クリーム状のエマルションを形成。
- [化粧品表示] セテス-25、セタノール
- [医薬部外品表示] ポリオキシエチレンセチルエーテル、セタノール
- ・スキンケア効果のある複合O/W乳化剤として、以下の成分表示順で使用されます。皮膚上で細胞間脂質と類似の安定なラメラ型液晶構造を形成、バリア機能を発揮、エステル油や植物油、炭化水素油などさまざまな油性成分を乳化可能。
- [化粧品表示] ベヘニルアルコール、ステアリルアルコール、PEG-20フィトステロール、セタノール、フィトステロールズ、ステアリン酸グリセリル、水添レシチン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル
- [医薬部外品表示] ベヘニルアルコール、ステアリルアルコール、ポリオキシエチレンフィトステロール、セタノール、フィトステロール、親油型モノステアリン酸グリセリル、水素添加大豆リン脂質、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル
- ・水を40%含有するW/Oワックスとして、以下の成分表示順で使用されます。油性製品に水分を容易に配合、うるおい感・保湿性を賦与。
- 水、セタノール、ヘプタヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-10
- ・自己乳化型ワックスとして、以下の成分表示順で使用されます。
- [化粧品表示] セタノール、ステアリン酸PEG-23
- [医薬部外品表示] セタノール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール
- ・O/W型ラメラ液晶乳化剤、保湿剤として、以下の成分表示順で使用されます。皮膚にサンスクリーン剤をムラなく分布し、疎水性ネットワークで皮膚をカバーします。
- ステアリン酸グリセリル、ベヘニルアルコール、パルミチン酸、ステアリン酸、レシチン、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール
- ・マルチラメラ構造を有する脂質濃縮プレミックスとして、以下の成分表示順で使用されます。表皮の水分量管理システムを最適化し、乾燥した老化皮膚を回復。皮膚本来の保水バリアー機能を修復する。
- セテアレス-25、グリセリン、セタノール、ベヘン酸、コレステロール、セラミドNP、セラミドNS、セラミドEOS、セラミドAP、カプロオイルフィトスフィンゴシン、カプロオイルスフィンゴシン
- ・液晶構造を形成する為、比較的乳化が難しい活性成分、広範囲のpH(3~13)で使用可能なO/W型乳化剤として、以下の成分表示順で使用されます。種々の油剤と相溶性良好。経時安定性良好。単独乳化、ゲル化剤(増粘剤)との併用により感触の微調整可能。
- [化粧品表示] セタノール、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸PEG-75、セテス-20、ステアレス-20
- [医薬部外品表示] セタノール、親油型モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル
- ・水を40%含有するW/Oワックスとして、以下の成分表示順で使用されます。油性製品に水分を容易に配合、うるおい感・保湿性を賦与。
- [化粧品表示] セタノール、セテス-20、ステアレス-20
- [医薬部外品表示] セタノール、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル
- ・ヘアコンディショニング剤として、以下の成分表示順で使用されます。キューティクルの損傷修復。毛髪への高い吸着性。髪の毛の脂質表面を補充。滑らかさと輝きを付与。
- ベヘントリモニウムメトサルフェート、イソアルキル(C10-40)アミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート、セタノール
- ・ヘアリンス、ヘアコンディショナー用基剤として、以下の成分表示順で使用されます。油脂やワックスと併用することでトリートメント効果がアップします。
- BG、イソプロパノール、オリーブ油、コカミドMEA、ステアルトリモニウムクロリド、セタノール、水添パーム油、水
- ・ヘアコンディショニング剤として、以下の成分表示順で使用されます。低刺激。感触改良剤。増粘剤。優れた吸着性。毛髪にコシ、弾力を付与。毛髪表面疎水性にする。
- ベヘントリモニウムメトサルフェート、セタノール、BG
- ・ヘアケア用のO/W型乳化剤として、以下の成分表示順で使用されます。様々な原料(チオグリコール酸アンモニウム、過酸化水素水など)も配合でき、幅広い用途で配合可能。
- [化粧品表示] セタノール、ステアリン酸グリセリル、セテス-20、ステアレス-20
- [医薬部外品表示] セタノール、親油型モノステアリン酸グリセリル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル
基本的な配合量の多い成分表示順は上記の通りですが、1%以下の成分は順不同に表示されるので、製品によっては表示順が異なっている場合があります。
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セタノールはベース成分、エモリエント成分にカテゴライズされています。
それぞれの成分一覧は以下からお読みください。