放射線の復習
β線は遮断できますがγ線の遮蔽は難しい
β線、α線は大気中を長い距離を飛ぶ事ができません。外部被曝では直接皮膚に放射性物質が触れた場合以外では問題となりません。内部被曝では問題となります。
放射線の害は実は活性酸素
放射線には電離作用があります。電離作用は水の中に活性酸素を生じさせます。細胞外と細胞内では影響の程度に差はあります。活性酸素を消去する抗酸化作用は細胞外液と細胞内にあります。抗酸化作用が乏しいのは核膜の中にある核内です。放射線により生じた活性酸素により核にある遺伝情報が傷つきます。自然放射線がある地球上に生きて行くためには傷ついた遺伝情報を修復する機能が必要です。非常に強い放射線は別として、遺伝情報の修復速度と細胞分裂速度の関係で修復速度が早ければ大きな問題はありません。体の表面を被っている上皮は分裂速度が早い細胞です。骨髄の造血細胞も分裂が早い細胞です。上皮と骨髄が放射線の影響を受けやすい事になります。上皮は皮膚だけなくては内臓の表面も被っています。活性酸素の消去、抗酸化が放射能(放射線)対策に繋がります。安全宣言は難しい
放射能汚染、時間経つと問題はセシウム
セシウムは人が必要な元素ではありません。放射性セシウムの体の中での動きは放射性カリウムと同等と考えて良いとされています。放射性カリウムは内部被曝に一番大きく関係する天然の放射性物質です。カリウムについて考えてみましょう。
カリウムは細胞の中へ
口から入ったカリウムは小腸から吸収されて血液中へ行きます。血液から毛細血管を経由して細胞内へ入って行きます。細胞内液のカリウム濃度の方が細胞外液の20倍から30倍高くなっています。天然に存在する放射性カリウムと同様に放射性セシウムの害は細胞内が大きい可能性があります。人が生存できるカリウムの血中濃度の範囲は非常に狭くて、余ったカリウムを腎臓から排泄しています。腎臓からの排泄量は副腎(副腎皮質)からのホルモン(ミネラルコルチコイド)が調節しています。脳下垂体からのホルモンは尿量を減らす作用があります。飲酒後に尿量が増加するのはホルモン(抗利尿ホルモン)の分泌が減るのが理由です。カリウムのうち唾液、胃液、膵液、腸液などから消化管に出たものは、大部分(90%以上)は回収されています。汗に排泄される量は発汗量が増加した場合は増加します。発汗はセシウム対策に役立ちます。
放射性セシウムは二度変身する
放射性カリウムはβ線を出します。一方、放射性セシウムはβ線とγ線を出します。同時に出すのではなくてβ線を出して別の元素になってからγ線を放出します。β線を出すから内部被曝が問題なのは間違いありませんが単純ではありません。環境の放射線セシウムはγ線が問題となります。筋肉マンは放射線セシウムが怖くない?
放射線セシウムはカリウムと同じに細胞内へ入って行きます。細胞内液が多く一番カリウムが入って行く臓器は筋肉です。トレーニングすると筋肉は太くなります。細胞数が増加したわけではありません。筋肉は収縮するための蛋白質量を増やしますが細胞分裂はしません。体重に対しての筋肉率と筋肉中の水分率から体全体の水分のどれくらいが筋肉中にあるか計算してみましょう。筋肉率(体重に対して25~40%)×水分率(筋肉中では約75%)=20-30%です。体水分率は60%、細胞外液20%、細胞内液は約40%です。細胞内液と細胞外液が同じ濃度の成分の場合、どれくらい筋肉中にあるでしょうか? 50%(20%/40%)~75%(30%/40%)が筋肉中にある事になります。カリウムは細胞内と細胞外の濃度差が20倍から30倍あります。計算式は省きますが体全体のカリウムのうち筋肉中に95%から98%あります。カリウムと同じ動きのセシウムの大部分は放射線の影響を受けにくい筋肉へ向かう事になります。デトックスとも関係しますが筋肉が放射線対策の鍵となります。
サウナ風呂でデトックス
サウナで汗を流すとセシウムにはデトックス
運動は面倒という人もいるはず。若い頃に運動し過ぎて膝を痛めて(例:半月板損傷)今はもう運動は無理という人もいるはず。筋肉からの水を発汗で出す方法で運動より楽なのがサウナ風呂です。サウナ風呂でセシウムの排泄を早めて生物学的半減期を減らす事が可能です。実はサウナ風呂とビールの組み合わせがセシウム対策になります。