こんにちは! 洗濯アドバイザーの中村祐一です。今回は、1秒間に50,000回という超音波振動により、頑固な汚れも弾き飛ばすという「ソニック・エリーナ UC-900S」(以下「UC-900S」)をレビューしたいと思います。


「UC-900S」は衣類以外にも、時計やアクセサリーなども超音波の力でキレイにできるようですが、今回は洗濯の専門家として、衣類のシミの落ち具合をレビュー。衿汚れ、食べこぼし、ボールペンのインク、口紅をそれぞれ落としてみました!

届いたらすぐに使える! でも、取扱説明書はちょっとわかりづらい?

セットには洗浄トレイなど、必要なものがすべて入っているので、手元に届いたらすぐに使用できるのがうれしいです。ただ、取扱説明書がちょっとわかりづらく感じました。汚れに適した洗剤に関して、やや説明不足感が否めません。
たとえば付属の「シミ落としガイドブック」にはスポット洗剤というものがしばしば出てきますが、スポット洗剤には様々な種類があり、汚れに合わない種類を使用してしまうと、落ちるはずのシミも落ちにくくなってしまうのです。
超音波に適した汚れに使った場合には、効果を実感する人多くがいる反面、効果が出にくい汚れに使った場合には「思ったような汚れ落ちを実感できない」なんてことになる可能性もあるので、それぞれの汚れに適した使用法がわかりやすく説明されていると、もっとよいのではと思いました。

セット内容は、本体、洗浄ケース、時計用スタンド、貴金属用ハンガー×2、洗浄トレイ、ACアダプタ、取扱説明書、簡単シミ落としガイドブック

使い方は、汚れ部分を水に浸してなぞるだけ

衣類の汚れ落としに使用できるものは、洗濯機や手で洗えるもの。水につけると縮んだり型崩れしたり、色落ちしてしまうもの、また、水を通さない防水性のあるものには使用不可とのこと。
汚れに水を十分に含ませた状態で「UC-900S」を当てると、超音波振動により先端部分に誘電圧が発生。液体の中の電圧の低い部分が気化して無数の微小真空泡ができ、これらの泡が破裂する時、破裂力によって頑固な汚れを弾き飛ばしてくれるという原理なのだとか。使い方の手順は以下の通りです。

1、汚れのある部分に水を十分に含ませる(付属のトレイを利用するとやりやすいです)
2、「UC-900S」で汚れ部分を軽くなぞる
3、汚れの種類や経過時間によっては洗剤を使用。再び「UC-900S」で汚れ部分を軽くなぞる
4、使用後は、他の洗濯物と一緒に通常通り洗濯

本体のサイズは215(幅)×42(奥行き)×70(高さ)mm。重量は240g。充電して使用する場合はボタンを押している間だけ動作します。4時間の充電で1時間(弱モードの場合)使用可。
ACアダプタに接続して使用する場合は、使用したいモードのボタンを1回押すと、3分間連続して動作した後、1分間動作を停止。1分以上停止した後にボタンを押すと再度動作します。

重量も軽く、握りやすいハンドガン型なので、扱いやすいです

使用モードは弱と強の2種類で、運転時には弱の場合左側の緑色のランプが、強の場合は右側の赤いランプが点灯します

“「UC-900S」× それぞれの汚れと相性のよいアイテム”で効果UP!

今回は、「衿汚れ」「食べこぼし」「ボールペンのインク」「口紅」という代表的なシミに対して、僕が効果的だと思う方法と一緒に、使った感想をまとめてみました。
超音波での洗浄で効果が出やすい汚れと、それほど効果が出ない汚れがあります。超音波だけでは弾き飛ばせない汚れには、「UC-900S」と洗剤・漂白剤などを組み合わせて使用するとより効果的です。

【衿汚れ】 超音波洗浄だけでキレイに落ちる。石けんを使うとさらに◎。

衿汚れは超音波洗浄と非常に相性がよい汚れなので、超音波だけでもキレイに落ちました。さらに、固形石けんを一緒に使うとより汚れ落ちが良くなります。ただし、時間が経ってしまったものや黄ばみとなってしまったものには汚れ落ちの効果が出にくいので、超音波での洗浄の後、漂白剤に漬け込むなどするとよいでしょう。他に、ドロ汚れや墨汁なども同じ方法で落とすことができます

気が付くと付いている衿汚れ。向かって左半分の汚れに石けんを付けておきます

洗浄トレイに水を張り、汚れ部分を水に浸しながら、「UC-900S」の強モードでなぞります。「UC-900S」でなぞっただけの右半分も十分きれいですが、石けんを使った左半分はよりきれいになっています

【食べこぼし】 食器用洗剤とあわせて使うとより効果的!

食べこぼしの汚れ。今回は汚れが付いてからドライヤーで完全に乾かしたものを使用しました

洗浄ケースに水を張り、汚れ部分に水を含ませながら、汚れ部分を「UC-900S」でなぞります

片方の汚れには食器用洗剤を数滴たらし、両方の汚れを「UC-900S」の強モードでなぞります

それぞれ水に浸しながら汚れを「UC-900S」でなぞります。左が「UC-900S」のみ、右が食器用洗剤をたらしてから「UC-900S」を使用したものです。左側は汚れがほとんど目立たなくなりました

【ボールペンのインク】 超音波だけでは落としにくい。アルコールジェルで徐々に溶かす!

ボールペンのインクは、水と超音波だけでは落としにくかったです。赤色のインク以外はほぼ動きませんでした。そこで登場するのが、消毒用のアルコール。超音波で使う場合はジェルタイプのアルコールがよいと思います。アルコールジェルをインクの部分に乗せた状態で振動を加えます。するとインクがアルコールによって徐々に溶けてくるので、溶けた後、水の上ですすぎます。

汚れが付いてからドライヤーで完全に乾かしたボールペンのインク。今回は黒、赤、青の3色の汚れ落としに挑戦します

水を浸した状態で「UC-900S」の強モードでなぞります

赤以外の色はほとんど落ちません、そこでアルコールジェルを汚れにたらします

アルコールジェルの上から「UC-900S」の強モードでなぞると、きれいになりました。左が「UC-900S」のみ、右がジェルアルコールをたらしてから「UC-900S」を使用したものです。右側は初めから何もなかったかのようにきれいになりました

【口紅】 超音波、クレンジングオイル、食器用洗剤のトリプル使いですっきり!

口紅も、水と超音波だけでは汚れが落ちません。そこでクレンジングオイルを使います。クレンジングオイルを汚れ部分に付けて、「UC-900S」でなぞります。口紅が溶けてきたら食器用洗剤をたらし、さらになじませます。その後、水ですすぎますが、裏側から超音波を当てるとより効果的です。他の化粧品や機械油汚れなどもこの方法で落とすことができます。

ドライヤーで完全に乾かした口紅の汚れ。最近は落ちにくい口紅が増えているので、洋服に付いてしまった場合の落とし方は、覚えておくと安心です

試しに水に浸した状態で「UC-900S」でなぞってみましたが、やはり水と「UC-900S」だけで落とすのは難しいようです

そこで、クレンジングオイルを汚れに数滴たらし、「UC-900S」でなぞる。うーん。もう少し!

さらに食器用洗剤をたらして「UC-900S」でなぞると……きれいになってきました! 裏側から超音波を当てるとより効果的です

左が「UC-900S」のみ、右がクレンジングオイルと食器用洗剤と合わせて「UC-900S」を使用したものです。よく見てもほぼわからないくらい、きれいに落ちました!

まとめ 「UC-900Sが、シミ抜きの楽しさに気づかせてくれるかも」

「UC-900S」は「シミは気づかない間に付いていて、気づいても放置してしまう……」という人に向いている製品だと思います。正直なところ、コレ1つがシミ抜きの救世主になるかというと、今まで落ちなかったシミが劇的に落ちる可能性はちょっと少ない気がします。ただ、シミに無頓着な方が、「UC-900S」を持つようになると「シミを抜いてみたくなる」ので、必然的にシミを見つけやすくなります。「UC-900S」を持つことによって、シミへの意識が高まると思うのです。
僕自身もそうだったのですが、汚れが落ちてキレイになる様を見るのはとても楽しく、やりがいを感じます。間違いなくシミ抜きは、洗濯の楽しさを実感しやすい作業です。そんな洗濯の面白い部分に気づくきっかけとなってくれたらいいな。「UC-900S」は、そんな風に思わせてくれる製品でした。

中村祐一

国家資格のクリーニング師で、洗濯アドバイザー。“洗濯王子”の愛称で呼ばれ、テレビや雑誌などの各種メディアでも活躍中。自身のホームページでも、洗濯に関する相談などを受け付けている。