顔全体がニキビで覆われていると、小難しい事を考えずにトレチノインを顔全体に塗り、いっきに治してしまいたくなっているのではないでしょうか?
しかし、トレチノインを顔全体に塗るのはハイリスクでもあります。特に初心者がいきなり顔全体に使う場合は、一層注意する必要があると思います。
それでも顔全体に使いたい!という強い気持ちがある人は、これから説明する事によく注意しながら実践してみて下さい。
トレチノインを顔全体に使うのは初心者には少しリスキーですが、初心者でも堅実に治療をすすめれば必ず上手く治療できる筈です。
トレチノインを顔全体に使うメリットとデメリット
まずは、トレチノインを顔全体に使うことの何がそんなに危険なのか?そのことを理解しない事には危機感が生まれる事はないいと思います。
メリットに関しては言うまでもないかもしれませんが、理解を深めるために改めて説明します。
トレチノインを顔全体に使うメリット
- 顔全体を一度に生まれ変わらせる事ができる
- 顔全体の皮脂分泌が適切になり、ニキビの再発リスクが減る
- 細かく塗らなくていいから楽
顔全体がニキビ、色素沈着、ニキビ跡だらけだとしても、一度にそれ等を解消できるのが、トレチノインを顔全体に塗る最大のメリットだと思います。
また、顔全体の皮脂腺の働きが適切なレベルになる事で、皮脂分泌が過剰な部分がなくなり、その過剰な部分からの余波でニキビが発生しにくくなるのもメリットの1つだと言えます。
これはメリットというほどの事ではないかもしれませんが、本来トレチノインは細かく塗る必要がある為、塗るのに時間をとられがちですが、顔全体に塗るならば大雑把に塗るため時間短縮になります。
トレチノインを顔全体に使うデメリット
- 顔全体が真っ赤になるリスクがある
- ↑に伴い炎症性色素沈着のリスクがある
- ニキビが顔全体に発生するリスクがある
トレチノインを顔全体に使う場合の最大のデメリットは、トレチノイン特有の炎症で顔全体が真っ赤になる可能性が高いという事です。
使うトレチノインの濃度や頻度によって炎症の具合はコントロールできますが、それでも顔全体がほのかに赤くなる事は避けられないと思います。
顔全体が赤くなる事で、目立つから嫌だという事以外にも、炎症による色素沈着ができる可能性も高くなります。それを防ぐためのハイドロキノンですが、顔全体に使うと消費量が多くなるので、なるべく多く(1クール3本)は準備しておくべきだと思います。
また、トレチノインの皮剥けがはじまると、肌のバリア機能が一時的に壊れ始め、ニキビができやすくなります。(initial breakout)
顔全体にトレチノインを塗ると、新しいニキビの発生が顔全体で起こる可能性があるという事になります。その時の精神的ダメージはキツいものがあるでしょう。
トレチノイン治療の症例として紹介したJane_Eyre氏も、顔全体にトレチノインを使い、劇的にニキビ肌を改善させています。しかし、その治療中は、新規ニキビの発生にとても悩んでいます。
私の最初のトレチノイン治療時のように、全ての人に新規ニキビが発生しやすくなるわけではないですが、ある程度そのリスクは高まるので、顔全体にトレチノインを使う場合はより重点的に保湿を心がけるべきだと思います。
一度、部分的に使い、その後に顔全体に使う
上述したメリット、デメリットをふまえ、トレチノインを顔全体に使う場合は一度部分的に使用してみる事をおすすめします。
- 顔の一部分のニキビ・ニキビ跡にトレチノインを塗る
- 3日間塗り続け、炎症・皮剥けを起こす
- その炎症が顔全体に起こっても大丈夫か確認する
- 大丈夫であれば、顔全体に塗る(又は炎症を弱くなるよう調節して塗る)
- ダメなら、部分的に塗っていく
以上のような使い方をすれば、いきなり顔全体に塗って、顔が真っ赤になりすぎてヤバイ!という事態を避けられます。
トレチノイン治療経験者は、自分がどのくらいの濃度でどれくらい赤くなるかが分かっていると思います。
しかし、初心者の場合、どのレベルの赤みが出てくるのか想像もつきません。だから、炎症が強すぎるという最悪のパターンを回避する為に、顔全体に使いたい人でも一度部分的にトレチノインを塗り、反応をテストしてみて下さい。
面倒くさがっていきなり顔全体にトレチノインを塗れば、後悔する事になるかもしれません。トレチノイン治療で大事なのは「焦らず・堅実に」行うことです。
顔全体に使うなら炎症コントロールに注意する
顔全体に使うことを決めたら、その後に重要になるのは炎症のコントロールです。
トレチノインを顔全体に塗るという事は、先述したデメリットである「赤み」「炎症性色素沈着」「新規ニキビの発生」が顔全体という広範囲で起こる可能性が高くなるという事です。
炎症が強くなりすぎないようにコントロールし、顔全体が真っ赤になるのを防げれば、それは炎症性色素沈着を予防する事にも繋がります。
炎症のコントロールは、顔全体のトレチノイン治療を行う上では、より重要になるので、以下の工夫で炎症が赤くなり過ぎないように適切にコントロールして下さい。
適切な濃度で行う
早く治したいからもっと高い濃度でやりたい、と思うかもしれませんが、そう思うのであれば高い濃度も一緒に購入しておいて下さい。ただし、一番最初に使うのはBIHAKUENの0.025%にするべきです。
BIHAKUEN0.025%を部分的に使い3~7日経っても炎症、皮剥けが起きないようであれば、更に上の濃度に変更して下さい。
1日に塗る回数を減らす
セオリーでは、トレチノインは1日2回(朝・夜)に塗ることになっています。
しかし、1日2回塗っていて赤みが強すぎる場合は、1日1回(夜のみ)にして赤みを抑えて下さい。
1週間に塗る回数を減らす
また、1日置き、2日置きに塗るという方法もあります。間が空けば、その分炎症は緩和されるので、これ等は炎症をコントロールする有効な手段です。
1日の内に塗る回数を減らすのと、1週間の内に塗る回数を減らすのをうまく組み合わせて、赤くなりすぎず適切な反応になるようなスパンを見つけて下さい。
トレチノインを顔全体に使う時の注意点
ハイドロキノン・日焼け止め・保湿製品を切らさないようにする
顔全体にトレチノインを塗る場合、ハイドロキノン、日焼け止め、保湿製品を通常よりも多い頻度で使う事になります。
特にハイドロキノンと日焼け止めの使用頻度は高いので、これ等を切らさないように常にストックを確認しておいて下さい。
ハイドロキノンがない状態で顔全体にトレチノインを使っていると、炎症性色素沈着ができるリスクが格段に高くなるので、ハイドロキノンだけは最初から3本くらいは準備しておくべきだと思います。
目と口のまわりは皮膚が薄く、出血しやすい
目と口の周りは皮膚が薄く、トレチノインが浸透しやすいです。そのため、他の部分よりも皮剥けが起こりやすく、濃度が強すぎる場合は出血する可能性もあります。
顔全体に塗る時は、なるべく目と口周りは避けて塗るように注意して下さい。
まとめ
トレチノインを顔全体に使うのは初心者には少しリスキーですが、要点を守り、堅実に治療を行えば、リスクは軽減して治療も成功します。
私が考える「要点」は、以下の3つです。
- いきなり顔全体に塗るのではなく、最初は部分的に塗る
- 焦らず適切なレベルの炎症になるようコントロールする
- ハイドロキノンや日焼け止め、保湿製品をストックしておく
特に、最初から顔全体に塗るのではなく、一度部分的に塗って反応をテストすることが重要です。
トレチノイン治療はリスクのある治療ですが、堅実に行えばそのリスクは格段に下げる事ができます。堅実に行う為には、先述したような細かい所に注意しておく事が大切だと思っています。
トレチノインで顔全体を治療し、肌をきれいにできる事を祈っています。
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