「老人性色素斑」「肝斑(かんぱん)」の名前で広く知られるシミですが、その他に「日光黒子」と呼ばれることもあります。50歳以上の人や色白の人、日光や日焼けマシンで大量の紫外線を浴びる人に最もよく見られるもので、体に害はありません。シミが褐色をしているのは、肌の表皮で生成される色素である「メラニン」を含むためです。このメラニンが凝集するとシミになります。幸い、こうしたシミを目立たなくする家庭療法がいくつかあります。
ステップ
1レモン果汁を用いる
- 1レモン果汁をシミに直接、塗布しましょう。レモンの果汁にはメラニン色素の分解を促す酸が含まれるため、塗布後1、2カ月以内にはシミが目立たなくなります。レモンの成分であるビタミンCによる直接の美白効果も期待できます。レモン1個を薄切りにして直接、シミに乗せましょう。30分間ほど放置した後に流水で洗い流します。
- レモン果汁と直射日光の組み合わせには注意が必要です。肌にレモン果汁を塗布して直射日光を浴びると、重度の日焼け(やけど)を起こす恐れがあるという報告が複数あります。一方で、美白効果を上げるには直射日光が有効であるとの報告もなされています。レモン果汁を塗布した部位を直射日光に当てるのは、1回につき10分以内に留めたほうが無難でしょう。
- 2レモン果汁と砂糖を使用しましょう。ボウルにレモン1個の果汁を絞り、大さじ2~4杯の砂糖を加えます。レモン果汁とよく混ざり合ってペースト状になるまで、砂糖は少しずつ加えましょう。
- このペーストをハケや綿棒に取り、シミに一カ所ずつ塗布していきます。
- 30分間ほど放置した後に、冷水で洗い流します。
- このペーストは肌の乾燥を招く恐れがあります。処置後は毎回必ず、保湿液で肌を保湿しましょう。
- 3ハチミツと砂糖、レモン果汁でペーストを作りましょう。ボウルにレモン1個の果汁を絞ります。これに、最大で大さじ2杯(果汁の量によります)の砂糖と大さじ2杯のハチミツを加えて粘り気のあるペーストを作ります。
- このペーストをハケや綿棒に取り、シミに一カ所ずつ塗布していきます。
- 30分間放置した後に、冷水で洗い流します。
- ハチミツの水分が肌の乾燥を防ぎます。
2植物酵素を用いる
- 1酵素の効能を理解しましょう。あらゆる生体反応の担い手である酵素は、それ自体が消失することなくさまざまな物質を変換する、いわば自然の触媒コンバーターとして機能します。酵素によってメラニンが細かく分解され、シミが目立たなくなることがあります。
- ここで挙げる食品に含まれる酵素は種類こそ異なるものの、いずれもタンパク質を分解する酵素である「タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)」に分類されます。
- こうしたプロテアーゼには、パパイヤに含まれる「パパイン」やジャガイモに含まれる「アスパラギン酸プロテアーゼ」、パイナップル由来の「ブロメライン」などがあります。
- 2すりおろしたジャガイモにハチミツを加えます。中くらいの大きさのジャガイモ1個(内部が白色であれば種類は問いません)をボウルにすりおろします。ペースト状になるまでハチミツを加えましょう。
- このペーストをシミに塗布します。
- 15分間放置した後に、冷水で洗い流します。
- 3パパイヤパックを作りましょう。パパイヤの果肉をすべてボウルにすくい出して、全体をムラなく潰します。果肉をしっかりと潰すには、ハンドミキサーを使用するとよいかもしれません。
- このペーストを綿棒やメイク用ブラシに取り、シミが気になる部分や顔に塗布します。
- パックが乾燥した後に、冷水で洗い流しましょう。
- 4パイナップル果汁またはパイナップルパックを使用しましょう。パイナップルの果汁(必ず、無加糖かつ果汁100%のジュースまたはパイナップルの果実を絞ったものを使用します)をボウルに注ぎます。これを綿棒でシミに塗り、乾燥させた後に冷水で洗い流します。
- 薄切りにしたパイナップルをすり潰して、シミが気になる部分や顔に塗る方法もあります。パックが乾燥した後に、冷水で洗い流しましょう。
- 5ヒヨコ豆を試しましょう。調理後の容量が120 mlになるように、ヒヨコ豆(別名:ガルバンゾ)60 mlを水120 mlでゆでます。 豆が軟らかくなるまで(缶詰は15分間、乾燥豆は1時間程度)ゆでた後に、火から下ろして冷まします。
- 冷ましたヒヨコ豆をすり潰して、ペーストを作ります。
- このペーストをシミにすり込んで乾燥させた後に、冷水で洗い流します。
3その他
- 1プレーンヨーグルトを直接、顔に塗りましょう。乳製品であるヨーグルトには、シミの色を薄くする効果がある酸が含まれています。また、メラニンなどのタンパク質を分解する酵素として知られるヨーグルトの「善玉菌」にも、シミの緩和効果を期待できます。
- シミを薄くしたい部分にプレーンヨーグルトをすり込みます。
- ヨーグルトを乾燥させた後に、冷水で洗い流します。
- 2プレーンヨーグルトをハーブと混ぜましょう。ハーブの中には、ヨーグルトによるシミの除去効果を促進するものがあります。ヨーグルトにハーブを混ぜ合わせて、シミが気になる部分や顔に直接、塗布しましょう。ヨーグルトを乾燥させた後に、冷水で洗い流します。以下のハーブには、ヨーグルトと組み合わせることでシミの美白効果を発揮する抗酸化剤やバイオフラボノイドが含まれています。
- マスタードパウダー:大さじ1杯
- ターメリック(クルクミン)パウダー:大さじ1杯
- アロエベラジェル:大さじ1杯
- 3ひまし油を試しましょう。ひまし油には、肌の保護と美白に効果的な抗酸化剤が含まれています。ひまし油数滴を脱脂綿に含ませ、シミが気になる部分を軽く叩いて肌に十分に浸透させます。洗い流す必要はありません。
- 4ビタミンEを利用しましょう。ビタミンEには抗酸化作用や抗炎症作用、治癒効果があるため、シミの美白に効果的です。ビタミンEの液状カプセルを開けて(またはカプセルに穴を開けて)中身を取り出し、シミに直接塗布しましょう。ビタミンEを肌に十分に浸透させます。洗い流す必要はありません。
4がん検査を受診する
- 1皮膚科を受診しましょう。シミは無害ですが、皮膚がんと間違えられることもあります。どのようなシミであっても、皮膚科医による検査を受けるのが最善です。単なる表面的なシミであるとの診断が下された場合は、シミの美白方法を実践して構いません。
- 2「ABCDE」を理解しましょう。皮膚がんと良性(非がん性)の腫瘍とを見分ける方法について、皮膚科医はしばしば、皮膚がんの「ABCDE」という言葉を用いて説明します。皮膚がんには次のような傾向があります。
- Asymmetry:左右非対称である
- Border:輪郭が不均一(不鮮明)である
- Color:色が不均一(茶色や黒、黄褐色など、色がまだら)である
- Diameter:直径が大きい(6 mm以上)
- Evolving:大きさや形、色、盛り上がり方などに進行(変化)が見られる
- 3肌全体を定期的にチェックしましょう。一般に、がん性のシミには変化を伴う傾向があるため、肌の様子をこまめに確認すると、がんの早期発見につながります。紫外線に当たる時間の長さや、家族および親族の既往歴などによっては、皮膚科の専門医による定期検診を受ける必要があるかもしれません。
ポイント
- 最も効果的なシミ対策の一つに「予防」があります。シミは、日光や日焼けマシンによる過度の紫外線が原因で起こる皮膚損傷の一種です。したがって、紫外線を浴びすぎないように心掛けると、将来におけるシミの発生を抑制できます。
- ひまし油は、衣服に付着すると頑固なシミになることがあります。
- ここで紹介した方法を実践する際は、必ず事前に化粧を落としましょう。肌を清潔にして、処置の効果を阻害するオイルやローションをしっかりと除去します。
- 日光を浴びすぎないように心掛け、シミの発生を抑制しましょう。
- 上記の方法を2カ月間試しても効果が現れなければ、皮膚科医に相談して、以下のような他の対策を模索しましょう。
- 薬剤療法
- レーザー療法
- 凍結療法
- 皮膚切除術
- ケミカルピール(化学薬品を使用したピーリング)
注意事項
- 肌に異常が見られたときは、必ず記録しておきましょう。背中などの自分では確認しづらい部分については、パートナーや親しい友人に日頃から気に留めて見てもらうとよいでしょう。
- 上記で述べた皮膚がんの「ABCDE」に留意した上で、自分の肌に関して不明な点があれば、必ず皮膚科医に相談しましょう。