医薬品情報
添付文書情報
| 販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
|---|---|---|---|---|---|
| Cylocide N Injection 400mg | 日本新薬 | 4224401A6037 | 4949円/管 | 劇薬 , 処方箋医薬品 | |
| Cylocide N Injection 1g | 日本新薬 | 4224401A7025 | 10701円/瓶 | 劇薬 , 処方箋医薬品 |
警告
シタラビン大量療法
シタラビン大量療法(以下、本療法)は高度の危険性を伴うので、投与中及び投与後の一定期間は患者を入院環境で医師の管理下に置くこと。
また、緊急医療体制の整備された医療機関においてがん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師のもとで本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。他の抗腫瘍剤と併用する場合、適応患者の選択にあたっては、各併用薬剤の添付文書を参照して十分注意すること。
本療法施行にあたっては、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
本療法は強い骨髄機能抑制作用を有する療法であり、本療法に関連したと考えられる死亡例が確認されている。
本療法を施行したすべての患者に強い骨髄機能抑制が起こり、その結果致命的な感染症及び出血等を惹起することがあるので、本療法施行にあたっては、感染予防として無菌状態に近い状況下(無菌室、簡易無菌室等)で治療を行うなど、十分注意すること(「重要な基本的注意」の項参照)。
感染症あるいは出血傾向が発現又は増悪し、致命的となることがあるので、本療法施行時に骨髄が低形成あるいは前治療又は他の薬剤による骨髄機能抑制を起こしている患者では、治療上の有益性が危険性を上回ると判断されるとき以外は施行しないこと。
本療法により白血球(好中球)数が減少しているとき、38℃以上あるいはそれ未満でも悪寒・戦慄を伴う発熱をみた場合には感染症を疑い、血液培養により感染菌の同定を試みるとともに、直ちに十分な種類・量の広域抗菌剤を投与すること(「重要な基本的注意」の項参照)。
本療法施行にあたっては、「禁忌」、「慎重投与」、「重要な基本的注意」の項を参照し、慎重に患者を選択すること。
なお、本療法施行時には、添付文書を熟読すること。
禁忌
次の患者には投与しないこと
本剤に対する重篤な過敏症の既往歴のある患者
重篤な感染症を合併している患者[感染症が増悪し致命的となることがある。]
原則禁忌
次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合は慎重に投与すること
骨髄機能抑制のある患者(「警告」の項参照)
効能・効果及び用法・用量
効能効果
シタラビン大量療法
再発又は難治性の下記疾患
急性白血病(急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病)
悪性リンパ腫
ただし、急性リンパ性白血病及び悪性リンパ腫については他の抗腫瘍剤と併用する場合に限る。
用法用量
シタラビン大量療法
急性骨髄性白血病
通常、成人には、シタラビンとして1回2g/m2を5%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して300〜500mLとし、12時間毎に3時間かけて点滴で最大6日間連日静脈内投与する。
小児に投与する場合には、シタラビンとして1回3g/m2を12時間毎に3時間かけて点滴で3日間連日静脈内投与する。
急性リンパ性白血病
通常、成人には、他の抗腫瘍剤と併用し、シタラビンとして1回2g/m2を5%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して300〜500mLとし、12時間毎に3時間かけて点滴で最大6日間連日静脈内投与する。
小児に投与する場合には、他の抗腫瘍剤と併用し、シタラビンとして1回2g/m2を12時間毎に3時間かけて点滴で3日間連日静脈内投与する。
悪性リンパ腫
通常、成人には、他の抗腫瘍剤と併用し、シタラビンとして1回2g/m2を5%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して300〜500mLとし、1日1〜2回3時間かけて点滴で1〜2日間(最大2回)連日静脈内投与する。
小児に投与する場合には、他の抗腫瘍剤と併用し、シタラビンとして1回2g/m2を12時間毎に3時間かけて点滴で3日間連日静脈内投与する。
なお、患者の年齢、末梢血及び骨髄の状態等により適宜減量する。
用法用量に関連する使用上の注意
点滴時間は本剤の有効性及び安全性に関与しており、時間の短縮は血中濃度の上昇により中枢神経系毒性の増加につながるおそれがあり、時間の延長は患者の負担も大きく、薬剤の暴露時間増加により骨髄抑制の遷延に伴う感染症・敗血症の増加につながるおそれがある。
急性リンパ性白血病及び悪性リンパ腫に対する他の抗腫瘍剤との併用療法においては、併用薬剤の添付文書も参照すること。
使用上の注意
慎重投与
肝障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
腎障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。](「重要な基本的注意」の項参照)
感染症を合併している患者[骨髄機能抑制により、感染症を増悪させるおそれがある。](「警告」、「重要な基本的注意」の項参照)
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
小児(「重要な基本的注意」の項参照)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
重要な基本的注意
本療法施行にあたっては、患者の状態を十分観察し、以下の事項について特に注意すること。
本療法の強い骨髄機能抑制作用により、白血球数減少及び免疫能が低下し、易感染状態になるので、感染予防として無菌状態に近い状況下(無菌室、簡易無菌室等)で治療を行うこと。また、必ず感染予防処置(消化管殺菌、真菌予防等)を行うこと。
38℃以上あるいはそれ未満でも悪寒・戦慄を伴う発熱をみた場合、感染症を疑い、血液培養による感染菌の同定を試みるとともに、直ちに十分な種類・量の広域抗菌剤を投与する。
また、抗菌剤が無効の場合は、好中球減少時にも有効な抗真菌剤を早期より併用する。
G-CSFは、承認されている範囲内で、積極的に投与する。
他の抗腫瘍剤と併用する場合には、併用する薬剤の組合せ、用量等に注意すること(「相互作用」の項参照)。
本療法中に急激に白血球数が減少し、高度の骨髄機能抑制が予想される場合は、効果と副作用を評価し、休薬、減量、中止等、適切な処置を行うこと。
本療法開始後は、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査、心機能検査、肺機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察し、白血球数や血小板数の減少により重篤な感染症又は出血等を引き起こした場合は、投与を中止すること。また、必要に応じて抗菌剤の投与又は血小板輸血等、適切な処置を行うこと。
本療法の継続に際しては、末梢血液及び骨髄の検査を行うなど、患者の状態を十分観察し、効果と副作用を評価し、減量、休薬、中止等、適切な処置を行うこと。
本療法に特有な副作用として眼症状、皮膚症状が知られている。
眼症状は結膜炎、眼痛、羞明、眼脂、結膜充血、角膜潰瘍等が発現する。これらの症状は副腎皮質ホルモン点眼剤により予防及び軽減することができる。
皮膚症状は四肢末端に発疹、発赤、紅斑(しばしば高度の痛みを伴う)等が発現する。これらの症状は副腎皮質ホルモン剤により軽減することができる。
腎障害のある患者では、中枢神経系障害が多く発生するとの報告があるので、減量を考慮するなど注意して投与すること。
本療法によって高度な肝障害が引き起こされることがあり、また肝障害が遷延する傾向がある。このため、肝障害出現時には、肝機能の回復が認められるまで、適切な間隔にて肝機能検査を行うこと。肝障害出現時、肝機能の悪化や回復の遷延を引き起こす可能性のある薬剤は慎重に投与すること。
小児に投与する場合には、副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。
小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
併用注意
| 他の抗腫瘍剤 | 併用により骨髄機能抑制等の副作用が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には患者の状態を観察しながら、減量するなど慎重に行うこと。 | 骨髄機能抑制等の予想される副作用項目が重複している薬剤及び放射線照射。 |
| 放射線照射 | 併用により骨髄機能抑制等の副作用が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には患者の状態を観察しながら、減量するなど慎重に行うこと。 | 骨髄機能抑制等の予想される副作用項目が重複している薬剤及び放射線照射。 |
| フルシトシン | 骨髄機能抑制の副作用が増強することがあるので、併用する場合には患者の状態を観察しながら、減量するなど慎重に投与すること。 | 骨髄機能抑制の相加・相乗作用による。 |
| フルシトシン | フルシトシンの効果を減弱させるとの報告がある。 | フルシトシンの血中濃度の低下による。 |
| フルダラビン | 骨髄機能抑制等の副作用が増強するおそれがある。 | in vivo試験及びin vitro試験において、シタラビンの活性代謝物であるAra-CTPの細胞内濃度の上昇が認められている。 |
副作用
副作用発現状況の概要
シタラビン大量療法
<キロサイドN注400mg承認時>
再発又は難治性急性白血病を対象とした臨床第II相試験において、本療法との因果関係が否定できない死亡例が5例(感染症、真菌性肺炎・敗血症、心不全、成人呼吸窮迫症候群、肝不全)認められた。
安全性評価対象症例41例中、発現した主な副作用は食欲不振(95.1%)、嘔気(90.2%)、嘔吐(80.5%)、下痢(58.5%)等の消化器症状、その他発熱(90.2%)、全身倦怠感(92.7%)であった。
<再審査終了時>
再発又は難治性急性白血病を対象とした使用成績調査において、安全性評価対象症例979例中777例(79.4%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、主な副作用はCRP上昇(42.6%)、発熱(32.3%)、食欲不振(27.1%)、嘔気(26.9%)、嘔吐(26.0%)、敗血症(22.1%)であった。
再発又は難治性悪性リンパ腫を対象とした使用成績調査において、安全性評価対象症例320例中262例(81.9%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、主な副作用はCRP上昇(51.0%)、感染(30.0%)、食欲不振(25.6%)、脱毛(症)(23.8%)、発熱(21.6%)、嘔気(21.6%)、嘔吐(21.3%)であった。
再発又は難治性の小児急性白血病患児を対象とした特定使用成績調査において、安全性評価対象症例6例中6例(100.0%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、主な副作用は、ALT(GPT)上昇(50.0%)、AST(GOT)上昇(50.0%)、CRP上昇(50.0%)であった。
再発又は難治性の小児急性白血病患児を対象とした製造販売後臨床試験において、安全性評価対象症例20例中20例(100.0%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、主な副作用は、嘔吐(80.0%)、ALT(GPT)上昇(75.0%)、AST(GOT)上昇(65.0%)、CRP上昇(65.0%)であった。
重大な副作用及び副作用用語
重大な副作用
骨髄機能抑制に伴う血液障害
汎血球減少(1.7%)、白血球減少(12.4%)、血小板減少(4.1%)、貧血(2.9%)、網赤血球減少(頻度不明*)、巨赤芽球様細胞の発現(頻度不明*)等の副作用が強くあらわれるので、頻回に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
なお、高度な骨髄機能抑制の持続により、重篤な感染症、敗血症、出血等を併発し、死亡した症例も報告されている(「警告」の項参照)。
ショック(頻度不明*)
ショックを起こすことがある。呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等のアナフィラキシー様症状を伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められる場合は投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
シタラビン症候群(0.2%)
シタラビン症候群として発熱、筋肉痛、骨痛、ときに斑状丘疹性皮疹、胸痛、結膜炎及び倦怠感があらわれることがあるので、十分観察を行うこと。この症候群は通常薬剤投与後6〜12時間で発現する。なお、このような症状があらわれた場合には副腎皮質ホルモン剤の投与等、適切な処置を行うこと。
急性呼吸促迫症候群、間質性肺炎
急性呼吸促迫症候群(0.5%)、間質性肺炎(0.2%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、急速に進行する呼吸困難、低酸素血症、両側性びまん性肺浸潤影・間質性陰影等の胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、呼吸管理等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(13.2%)
AST(GOT)、ALT(GPT)、ビリルビンの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
不整脈(0.4%)、心不全(0.5%)
完全房室ブロック(0.1%)や徐脈(0.3%)あるいは心筋障害(0.1%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
消化管障害(頻度不明*)
消化管潰瘍、出血、好中球減少性腸炎等の消化管障害があらわれたとの報告があるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中枢神経系障害
一般に可逆的である言語障害(0.4%)、運動失調(0.4%)、傾眠(0.4%)、昏睡(頻度不明*)、白質脳症(0.1%)等の中枢神経系障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝膿瘍(0.1%)
肝膿瘍があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性膵炎、肺浮腫、有痛性紅斑
急性膵炎(頻度不明*)、肺浮腫(頻度不明*)、有痛性紅斑(0.1%)があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
*:海外文献で報告された副作用又は自発報告による副作用等のため頻度不明。
その他の副作用
| 10%以上 | 1〜10%未満 | 1%未満 | 頻度不明* | |
| 皮膚 | 脱毛(症)、 発疹 | |||
| 精神神経系 | 頭痛 | 活動低下、 傾眠、 言語障害、 めまい、 知覚不全 | 末梢神経障害 | |
| 消化器 | 食欲不振、 嘔気、 嘔吐、 下痢 | 口内炎、腹痛 | 血便、 イレウス、 しゃっくり、 舌痛、 肛門周囲炎 | |
| 肝臓 | ALT(GPT)上昇、 AST(GOT)上昇、 肝機能異常 | LDH上昇、 ビリルビン上昇、 Al-P上昇、 γ-GTP上昇 | ||
| 代謝異常 | 電解質異常、 血中尿酸上昇・低下 | |||
| 循環器 | 頻脈、 低血圧、 ECG異常、 高血圧、 心膜炎 | |||
| 血液凝固系 | フィブリノーゲン増加、 凝固時間延長・短縮、 出血、FDP増加 | 播種性血管内凝固症候群、 血痰 | ||
| 腎臓 | BUN上昇・低下、 クレアチニン上昇、 尿蛋白陽性 | 尿糖陽性、 尿潜血、 尿円柱、 尿中結晶、 腎機能異常 | ||
| その他 | 倦怠(感)、 発熱、 CRP上昇、 感染、 敗血症、 低蛋白血症 | 結膜炎、 体重増加・減少、 CK(CPK)上昇・低下、 浮腫(末梢性、顔面、頚部等) | ウロビリノーゲン陽性、 薬物性発熱、筋(肉)痛、 胸膜炎、 腹水、 IgG減少、 出血性膀胱炎 | 血栓性静脈炎 |
高齢者への投与
60歳以上の高齢者には、中枢神経系障害があらわれやすいので十分注意し、1回投与量1.5g/m2までの減量投与も考慮し、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
また、一般に高齢者では生理機能が低下しているので、用量並びに投与間隔に留意するなど、患者の状況を観察しながら慎重に投与すること。
地固め療法においても、支持療法を積極的に行い、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
なお、本療法を高齢者に施行するにあたっては、患者の全身状態等を考慮し、慎重に患者を選択すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[催奇形性を疑う症例報告があり、また、動物実験(マウス、ラット)で催奇形作用が報告されている。]
授乳婦
授乳婦に投与する場合には、授乳を中止させること。[授乳中の投与に関する安全性は確立していない。]
過量投与
外国において、4.5g/m2を1時間かけて静脈内注入し、12時間毎に12回投与した結果、不可逆的な中枢神経系障害があらわれたとの報告がある。
適用上の注意
細菌汚染に注意して用時調製し、未使用の残液は適切に廃棄すること。
キロサイドN注400mgには「一点カットアンプル」を採用しているが、異物の混入を避けるため、カット部をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。
その他の注意
薬物動態
注)
注):日本人のデータでない。
注):本剤の承認された1回用量は2g/m2である。
血漿中濃度
3H-シタラビンの3g/m2を癌患者に単回静脈内投与した場合、血漿中のシタラビン濃度は二相性を示し、第一相10〜20分、第二相2〜3時間の半減期で消失した。
急性白血病患者4例にシタラビン3g/m2/回を12時間毎に3時間持続点滴静脈内投与して得られた薬動学的パラメータを用いてシミュレートした血漿中シタラビン濃度推移を示す。
シタラビン3g/m2を12時間毎に3時間持続点滴静脈内注射後の血漿中シタラビン濃度経時推移(シミュレーション)
シタラビン(Ara-C)を癌患者に静脈内投与あるいは持続点滴静脈内投与すると90%以上が肝臓、血液中等でuracil arabinoside(Ara-U)に代謝され、その大部分が24時間以内に尿中に排泄された。
シタラビンの尿中排泄率
| 投与経路 | 投与量 (mg/m2) | 患者数 | 24時間累積尿中排泄 (%of用量、平均値) | ||
| 合計 | Ara-C | Ara-U | |||
| 静脈内投与 | 47〜3000 | 8 | 78.0 | 7.1 | 70.9 |
| 持続点滴静脈内投与 | 100〜400 | 4 | 83.8 | 7.8 | 76.0 |
臨床成績
再発・難治性急性白血病に対する効果[3]
国内43施設において再発あるいは難治性急性白血病を対象にキロサイドN注400mgの臨床試験を実施した。
| 完全寛解率 | 部分寛解率 | 寛解率 (「部分寛解」以上) |
| 46.2%(18/39) | 5.1%(2/39) | 51.3%(20/39) |
注):日本人のデータでない。
注):本剤の承認された1回用量は2g/m2である。
外国において再発・難治性急性リンパ性白血病を対象に実施されたシタラビン大量療法(2〜3g/m2/12時間×4〜10回)を組み入れた併用療法では、ミトキサントロンとの併用で完全寛解率64%(7/11例)及び50%(12/24例)。L-アスパラギナーゼとの併用で完全寛解率45%(10/22例)。エトポシドとの併用で完全寛解率56%(10/18例)であった。
注):日本人のデータでない。
注):本剤の承認された1回用量は2g/m2である。
外国において再発・難治性悪性リンパ腫を対象に実施されたシタラビン大量療法を組み入れた併用療法における完全寛解率はそれぞれ、DHAP(シタラビン2g/m2×2+デキサメタゾン+シスプラチン)で31%(28/90例)、ESHAP(シタラビン2g/m2×1+エトポシド+メチルプレドニゾロン+シスプラチン)で37%(45/122例)、NOAC(シタラビン3g/m2×2+ミトキサントロン)で23%(7/31例)であった。
薬効薬理
シタラビン大量療法における薬理学的特徴は以下のとおりである。
シタラビン大量投与によりヌクレオシド細胞膜透過能の低下を克服する細胞外シタラビン濃度を得る[8]。
再発・難治性白血病患者では白血病細胞におけるヌクレオシド細胞膜透過能が低下していると考えられている[19]。シタラビン大量療法で細胞外のシタラビン濃度を高めることにより、細胞内外の濃度差が大きくなり、トランスポーターを介する膜透過が亢進し、細胞内シタラビン濃度が上昇する。そのため、リン酸化の基質であるシタラビンの量が増加し、結果的に細胞内Ara-CTP濃度の上昇をもたらし、抗腫瘍効果に結びつくものと考えられる[20]。
シタラビン大量投与により細胞内Ara-CTP濃度を高め、薬剤耐性を克服する[10][21]。
シタラビン大量投与時に生成するAra-Uがシタラビンの殺細胞作用及び抗腫瘍効果を増強させる[9][10][11]。
生成物の競合阻害を介しデオキシシチジンデアミナーゼによるシタラビン不活性化を抑制する。
細胞周期をS期に滞留させ、このS期細胞の蓄積が、デオキシシチジンキナーゼ等のS期に特異的な酵素の相対的増加を引き起こし、シタラビン→Ara-CMP→Ara-CTP→シタラビン-DNAの代謝を促進する。
シタラビン大量投与により到達する最高血漿中濃度以下の濃度で、細胞周期のS期に特異的にアポトーシスを誘導する[12][13]。
有効成分に関する理化学的知見
取扱い上の注意
本剤は細胞毒性を有するため、調製時には手袋を着用することが望ましい。皮膚に薬液が付着した場合には、直ちに多量の流水でよく洗い流すこと。
包装
キロサイドN注400mg
10管
キロサイドN注1g
1バイアル
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作業情報
| 改訂履歴 | 2012年11月 改訂 |
| 文献請求先 | 日本新薬株式会社 |
| 業態及び業者名等 | 製造販売元 |