1.皮膚の痒みの原因とは?皮膚掻痒症の原因の解説
2.皮膚掻痒症の症状
3.皮膚掻痒症と皮膚の痒みが出る他の代表疾患との違い

皮膚掻痒症とは、明らかな皮膚の異常が無いのに皮膚の痒みを訴える疾患です。痒みの原因には、皮膚の乾燥や薬の影響、基礎疾患が潜んでいる可能性などがあります。原因や症状、間違えやすい他の病気との違いについて解説します。

◆皮膚のかゆみの原因とは?皮膚掻痒症の原因の解説

皮膚の痒みを症状とする疾患は非常に多くあります。よく知られている疾患としては、蕁麻疹アトピー性皮膚炎疥癬などが挙げられます。皮膚掻痒症も皮膚の痒みを症状とする疾患のひとつです。これらの痒みが出る疾患と、皮膚掻痒症は何が異なるのでしょうか?

他の痒みを伴う皮膚疾患と異なり、明らかな皮疹皮膚に起こる、何かしらの目に見える変化の総称などの皮膚異常がないにもかかわらず、皮膚の痒みを訴える疾患をと言います。皮膚掻痒症は、痒みの出る範囲をもとに二つに分類されます。

一つ目が全身にかゆみが現れる「汎発性皮膚掻痒症」で、二つ目が局所的にかゆみが現れる「限局性皮膚掻痒症」です。それぞれの主な原因について解説します。

【汎発性掻痒症の原因】

汎発性掻痒症の原因は、主に3つ挙げられます。

  1. ドライスキン:汎発性皮膚掻痒症の原因として、老人性乾皮症、皮脂欠乏症などのドライスキン(肌の乾燥)が最も多い。
  2. 内服薬飲み薬のことなどの影響:薬剤や食物、サプリメントや健康食品などの摂取が痒みを誘発する場合もある。
  3. 何らかの基礎疾患新たな病気を発症・悪化させる原因となる、慢性的な持病のことの影響:汎発性皮膚掻痒症の原因として、以下のような基礎疾患を伴う場合がある。 
  • 内分泌障害(糖尿病尿崩症甲状腺のどぼとけのすぐ下にある、人体で最大の内分泌腺(ホルモンを出す臓器)。甲状腺ホルモンを分泌する機能異常など)
  • 肝障害(肝炎、肝硬変、胆道閉塞性疾患など)
  • 腎障害(慢性腎不全尿毒症血液透析血液の中から不要な物質を取り除く治療のこと。腎不全の場合が主だが、その他の病気でも、血液中に異常に溜まった物質を取り除く必要があるときに行われるなど)
  • 悪性腫瘍無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがある(内臓悪性腫瘍、多発性骨髄腫悪性リンパ腫など)
  • 神経疾患(多発性硬化症脊髄脳から脊椎の中へ向かって通っている太い神経。脳と体の各部位を行き来する指令を伝える役割をもつ癆など)

痒いけど明らかな皮疹がない=ドライスキンと簡単に紐付ける事は危険で、重要な基礎疾患や薬剤の影響などが潜んでいる可能性があるため、皮膚の痒み以外の症状が合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることしてい無いかを検査してスクリーニング病気の原因や程度ではなく、病気が有るか無いかをまず調べるための検査する事が重要です。

【限局性掻痒症の原因】

  1. 陰部掻痒症:男性では陰嚢、女性では大・小陰唇に発症症状や病気が発生する、または発生し始めることしやすい。原因としては前立腺男性の尿道の奥の部分を取り囲むようにある臓器。前立腺液と呼ばれる液体を分泌したり、尿の排泄をコントロールしたりしている肥大、膣カンジダ症、膣トリコモナス肉眼では見分けることが困難な、大きさ0.1mm程度の小さな原虫。性行為により感染し、性器内に入り込んで炎症を起こす症、糖尿病などが挙げられる。
  2. :男性に多く、痔や脱肛などの肛門疾患、また 便や衛生用品などの刺激、細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつ真菌病気の原因となる微生物のうち、かびの仲間のこと。細菌に対する薬である抗菌薬は効果がなく、真菌感染症には抗真菌薬が用いられるなどの感染症何らかの病原体が引き起こす病気。細菌、ウイルス、真菌などが原因となることが多い。人から人へ直接うつらないものも含めた総称などが痒みを引き起こしていると考えられている。

 

◆皮膚掻痒症の症状とは?

「皮疹などの皮膚異常が無いのに体が痒い」という症状が診断のポイントになります。痒みは持続性または発作比較的急激に、症状が一定時間あらわれること。その後の時間経過や適切な治療によって、症状が無くなりやすいものを指すことが多い性で、痒みで夜間の眠りが妨げられることもあります。痒みの性状や強さ、症状の訴え方は原因によって様々です。

見た目で観察できる項目としては、ドライスキンによる皮膚掻痒症の場合、皮脂の欠乏による皮膚の乾燥が見られます。また、掻き壊すことによって掻破痕(そうはこん:引っ掻いた痕)や紫斑皮膚の中で出血したことによる、赤〜紫色の斑点。皮膚が衝撃を受けてできる以外に、血管の病気でも生じる(しはん)を認めることも多くあります。また、掻き壊すことによって、二次的に皮疹や苔癬化が見られたり、色素沈着生体内に色素が病的に出現し、皮膚または組織の色調が変化すること。沈着という場合には、一時的ではないものを指すことが多いが生じる場合もあります。

 

◆皮膚掻痒症と皮膚のかゆみが出る他の代表疾患の違い

皮膚掻痒症以外の、皮膚の痒みを主訴とする疾患は他にもたくさんありますが、皮膚症状に乏しい時に鑑別似た別の病気と区別すること。また、その病気以外に可能性のある病気そのもののことが難しくなる疾患が幾つかあります。それらの疾患と皮膚掻痒症の違いについて解説します。

  • :小さな皮疹や、複数の膨疹表皮の下にある真皮上層の一時的な浮腫みのこと。見た目は皮膚が盛り上がった状態になり、かゆみを伴うことも多いが融合して体表の大部分を地図状におおうほどの膨疹と紅斑皮膚にできる発疹を表す言葉の一種で、赤く、平坦な状態のものを指すが出没し、多くの場合が強い痒みを伴う。
  • :だにが皮膚の角質層に寄生して起こす、痒みを伴う感炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出る。感染してから約一ヶ月ほどの無症状の潜伏期間感染症において、病原体に感染してから症状が発症するまでの期間を経て発症する。胸腹部や大腿の内側に点在する紅斑性小丘疹皮膚にできる発疹を表す言葉の一種で、しこりやできもののように盛り上がったもののうち、通常1cm以下のものを指す、手や指に後発する数ミリの線状の皮疹、外陰部「陰部」とほぼ同義。人間の外性器がある部位のこと。狭義では女性の同部位のことを指すの小結節(小さいしこりのようなもの)などが特徴となる。
  • :シラミがヒトに寄生して吸血する事でアレルギー免疫反応によって、体が過剰な防御反応を起こして悪影響が生じてしまう状態反応が出現し、激しい痒みが出る疾患である。頭皮に寄生するアタマジラミ、衣服に寄生するコロモジラミ、陰毛に寄生するケジラミの3種類が存在する。シラミに接触して1〜2ヶ月後に激しい痒みが出現する。皮疹ができない場合が多い。
  • 慢性的ある病気や症状が、完全に治癒しないまま長期的に持続している状態のこと湿疹皮膚炎を繰り返す(乳児期で約2ヶ月以上その他では約6ヶ月以上)。年齢によって皮疹に特徴があるが、いずれも強い痒みを伴う。季節によって良くなったり悪くなったりを繰り返す。

皮膚掻痒症は、もともとは皮疹等の皮膚異常が見られないことが特徴です。しかし、皮膚を掻き壊して二次的に出現する湿疹や紫斑などの症状が、他の痒みを伴う皮膚疾患と類似する場合があります。また、上記疾患の皮膚症状が軽度であった場合、皮膚掻痒症と状況が類似します。そのため、その時の一時的な状況のみで判断するのではなく、かゆみや皮膚症状の出現からその後の経過と、症状の推移を確認することが鑑別に必要です。

 

今回は、皮膚掻痒症の原因や皮膚のかゆみが見られるその他の病気との違いについて解説してきました。当てはまる症状が見られましたら、お近くの医療機関を受診することをおすすめします。

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。 [執筆者一覧]