「手前味噌ですが…」
自分のことや自分が持ってきたものについて、へりくだって言う時に使う言葉ですが、最近本当にお味噌をもらうことが増えてきたような気がします。
そう、近ごろ「手前味噌ブーム!」
お味噌はよく使うけど、自分では作ったことがない。最近そんな人たちがこぞってこの時期味噌作りを始めているらしい。
東北の大震災の後から、より一層「食の安全」や「健康」へのこだわりが多くなっていることも、手前味噌が流行っている理由なのかもしれませんね。
そんなことを考えていたら、なんと私の古い友人がやっているお店でお味噌作りのワークショップを開催している、との噂!
そのお店は、週に一度しか開店しておらず、しかも1月~3月はお味噌づくりワークショップで、あちこち点々としているので、その間はお休み!というお店。なのですぐに予約が埋まってしまうため、予約が取れないお店として有名なんです。
「ちょっと、ワークショップにお邪魔してもいい?」
お店のオーナーである大野ひろみさんからOKをもらい、2月8日(月)新月の日に、お味噌づくりワークショップに潜入してきました♪
お店自体は4月~12月の間に週に一度しか、オープンしないのですが、基本はケータリングを主体でやっています。
ケータリングは、お客様の要望に合わせ料理の内容を考える。その一方で、お店は自分を表現する場。だから「アトリエ」なのですね。
そんなオーナーの考え方や思いにキュンとします♪
さて、今回のお味噌づくりには、総勢8名の方が参加されていました。驚いたのが、8名のうち初心者は3名だけ!それだけ、味噌づくりが浸透してきている??
味噌づくりのプロセスはいたってシンプル。
①大豆を柔らかく煮る
②すりつぶす
③麹(こうじ)と塩を混ぜる
あとは、保存容器に入れて10か月ほど寝かせてで出来上がり~~♪
まぁ、書くととっても簡単ですが、実は手間をちゃんとかけるんですよ~。大豆はコトコトとじっくり弱火で6~8時間ゆでる。大豆をすりつぶすのはフードプロセッサーではなく、すり鉢で。日ごろ文明の機器を使い慣れている方は、すり鉢を使ってすり潰すのに体力が必要なことに、きっと驚きますよ~。
今回はneshianさんが大豆を前日から薪ストーブの上でコトコトゆでてくれていて、すり潰すところからのスタートでした。
今回使用した大豆は、金沢の有機大豆。お豆のゆで加減は、お味噌の出来に響くので、ただ単に柔らかくゆでればいいってもんじゃないんですよ~。みんな、手でお豆の硬さを確認していたけど、いい塩梅は経験を積むとわかってくるんですよ~。
完全にペースト状にするのですが、今回一人2㎏の味噌をつくるので、ひたすらすりすり。実際2㎏のお味噌は作る量としてはす少ないのですが、日ごろやりなれないすり潰し作業はとっても大変。みなさん次の日は筋肉痛になったのでは?と心配してしまいました。
とにかくみなさん、ひたすらスリスリ~スリスリ~~
すり潰した大豆は、すでに白いお味噌のよう~。
次は、麹(こうじ)と塩を混ぜていくのですが、今回使ったのは生の黄麹菌で仕上げた米麹(こめこうじ)。
そもそもお味噌は、大きく分けて3種類。
米味噌=大豆と米麹
麦味噌=大豆と麦麹
豆味噌=大豆と豆麹
日本のお味噌の約8割が米麹を使ったお味噌。なので、今回作っているお味噌は一番ポピュラーなお味噌なんですよ。
さらに今回は、大豆も麹も塩(お塩は今回沖縄のシママース)もこだわっているので、かなり美味しくなりそうな予感です!
さて、お豆を完全にすり潰す肉体労働が終わった後に、米麹と塩と混ぜ合わせるのですが、生の米麹はこんな感じ。
米麹とは、お米に麹菌を繁殖させたもの。これを大豆に混ぜて発酵させるわけです。この麹の種類や状態でも発酵具合が変わるので、質の良い麹を手に入れることも重要なポイント。
今回は、静岡の黄色の米麹を使っていました。
米麹は、できる限り一粒ずつバラバラにします。固まっているとそこからカビが生えてくるんですよ~。
たまに、自宅で味噌を作ってカビが生えちゃった・・・、という話を聞きますが、実はこういった細かいポイントもカビが生えてこないためにもとっても重要。初めて作るときは、教えてもらいながらやるのが一番ですね。
さて、米麹がバラバラになったら、お塩を混ぜ混ぜ。
お塩が混ざったら、すり潰した大豆と混ぜ混ぜ練り練り。この時もすり潰した大豆の余熱をちゃんと確認することも重要。ちゃんと冷めていないと、麹菌が死んでしまうんですよ~。
ここは、パン生地をこねる感じ。
練り練り作業が終わったら、これを空気を抜いたボール状にします。
見た目パン生地状態!
これを、保存容器にたたきつけます。ここでも注意することは、空気を抜くこと。空気が入るとそこからカビが生えてくるんですよ。
更に、空気を抜くように押し付けます。
もうそろそろ、フィナーレに近づいてきました。
最後に、上にお塩を振って、ラップを敷き、中蓋(押し蓋)をして完成です!!!
みなさん、お疲れさまでしたぁ~~~(≧▽≦)
お味噌づくりが終わったら、美味しいおにぎりとお味噌汁をみんなでいただきました♪。このお味噌汁の味噌は、去年neshianさんが作った自家製のお味噌。
neshianさんはご姉妹で運営しています。この日、妹さん(本田ゆみさん)の末っ子(4人もお子さんいらっしゃるそうです!)の周(あまね)ちゃんも登場し一緒に「いただきまぁ~す♪」。大勢に囲まれてとってもご機嫌でした。
おにぎりの上に乗っているのは、ふき味噌とねぎ味噌。自家製のふき味噌はピリっとパンチが効いていてくせになりそう(≧▽≦)甘いねぎ味噌も美味しくて、おにぎり2つといえど、neshianさんの食に対する愛情をとっても感じる「ご馳走」でした!
食事のあとはこのねぎ味噌のつくり方も教えてもらいましたよ。
もう、至れりつくせりのワークショップで、時間もあっという間に過ぎていきました。
最後帰る時に、
「昨日、醤油を絞ったので、搾りかすよかったら持って行ってください♪」と。
醤油を絞った???
そう、こちらではお醤油も自家製なのです!!!
これがお醤油の搾りかす。見た目、チョコフレークのようですが、お醤油のようなお味噌のような香りがぷぅ~~んとして、このまま食べても美味しいのですが、普通の料理にお醤油を入れる感覚で使えばいいとのこと。
コロッケに混ぜたり、餃子に入れたりするのもいいみたいですし、ふりかけに使ってもよさそうですね♪
みなさんが帰ってから、オーナーの大野ひろみさんに少しお話を聞きました。この地(岐阜県揖斐川郡池田町)でお店を始めて3年。もともとケータリングをやっていたので、主はケータリングですが、ここができてからは、ケータリング、お店、レシピ開発、お味噌教室…など、多忙な大野さん(>_<)
お味噌教室はもう10年になるそうですが、近ごろはとっても人気で、いつもすぐに予約が埋まってしまうそうです。
これ以上教室は増やせないので、少しずつ学んだ生徒さんが巣立って、周りに味噌作りを広げていって欲しいですね。
と語っていました。
毎年、neshianさんで作りたい!と通ってくださる生徒さんもいらっしゃるそう。みんなでワイワイガヤガヤ楽しくお味噌を作れるこういう場があるなら、初めてさんでも挑戦しやすいですよね。
少し余談ですが、neshianさんで使っている素材は、基本お隣の畑で無農薬で作っているものを分けてもらっているそう。
帰り際に、ちょうど畑に農家の方がいたので少しお話をうかがえました。この方がつくるお野菜なら、心も元気になるだろうな~と思うほど、優しい素敵な方でした。
自家製の味噌や醤油と、近所でとれた無農薬の野菜を使い、心を込めて料理を作る。
昔は当たり前だったことが、今では特別なことになってしまいました。
様々なことが便利になり、お金さえ出せば何でも手に入ります。しかし、愛情や心はお金で買うことはできません。
全て手作りは難しい。でも、できる限り手作りや無農薬の野菜などよい素材を手に入れて、愛情込めて料理を作ることの大切さを、改めてお味噌づくりを通して再確認できた一日でした。
〒503-2407 岐阜県揖斐郡池田町般若畑171-1
TEL 0585-41-9011
毎週木曜 季節のお食事 11:30~
第3土曜 カレーランチ 一部 11:00~ / 二部 13:00~
(1~3月はお味噌教室のため休業)
※イベントや予約状況などはネシアンさんのFBページの方が最新情報を見ることができるみたいです。