ダイエットのウソや勘違い-食事編

食事内容の見直しやカロリーコントロールはダイエットの基本であることから、テレビや書籍、インターネットにはダイエットに役立つ食品や食べ方が数多く紹介されています。

その多くは有用な知識として活用できますが、中には誤った情報も混じっており、場合によってはダイエットや健康に悪影響を与える可能性があるので注意が必要です。

ここでは、ダイエットでよくある食事のウソ・勘違いと、その真偽についてまとめてみました。

果物は食べても太らない?

果物には各種ビタミンやミネラル、食物繊維がたっぷり含まれていることから、美容に役立つ食べ物として知られています。

実際、これまでにも「朝バナナダイエット」や「リンゴダイエット」など、果物をメインとしたダイエット方法が数多く考案され、注目を集めてきました。

これらのダイエットでは基本的にバナナやリンゴは好きなだけ食べてもいいことになっているため、いつしか果物=食べても太らないという考えが浸透するようになりました。

確かに果物は栄養価が高い分、お菓子に比べればダイエットに適していると言えますが、果物には果糖と呼ばれる糖分が含まれているため、食べ過ぎると糖質過多となり、太りやすい体になってしまいます。

もちろん、適度に食べる分にはダイエットに役立ちますが、くれぐれも食べ過ぎには注意するようにしましょう。

辛いものを食べると痩せる?

辛いものを食べると、体がぽかぽかと温かくなり、発汗作用が促進されることから、痩せやすくなると言われています。

中でも唐辛子に含まれる辛み成分「カプサイシン」には脂肪の分解を促す作用があり、セルライトの解消にも役立つとして一躍注目を集めています。

確かにカプサイシンには脂肪分解を促進する作用がありますが、あくまで分解するだけであり、脂肪そのものを燃焼させるはたらきはありません。

そのため、カプサイシンによるダイエット効果を期待するのであれば、脂肪燃焼を促すための有酸素運動を組み合わせる必要があります。

また、カプサイシンのダイエット効果を体感するには、1日あたりかなりの量を摂取する必要がありますが、刺激の強いトウガラシを大量に食べると胃腸を痛めてしまう可能性があるので、あまり現実的ではないと言えるでしょう。

炭水化物を抜けば、他は何をどれだけ食べても太らない?

炭水化物は糖質と食物繊維を組み合わせたものなので、摂取しすぎると糖質過多となり、余ったエネルギーが脂肪となって蓄積されてしまいます。

そのため、最近は食事から糖質を抜く糖質制限ダイエットが注目を集めており、一般人はもちろん、芸能人でも実践している人が増えています。

糖質制限ダイエットのやり方については、3度の食事から完全に糖質を抜く方法から、夜だけ炭水化物を抜くゆるいダイエットまで多種多様に存在しますが、中には極端な例として、「炭水化物さえ抜けば、あとは何をどれだけ食べてもOK」としているダイエット法もあります。

脂肪の源となるエネルギー源は糖質=ブドウ糖から作られるので、糖質さえ抜いてしまえば他は何を食べても太らないだろうという考えに基づいたダイエット法なのですが、実際はそんなことはなく、たとえ糖質を制限していたとしても、必要以上のカロリーを摂取すればそのぶん脂肪は蓄積されてしまいます。

正しい方法で糖質制限すればダイエットに成功するのは事実ですが、効率よく痩せるためには糖質だけでなく、カロリー制限もしなければいけないことを覚えておきましょう。

カロリーゼロ食品は太らない?

近年、ダイエットをサポートするアイテムとして、カロリーゼロ食品やカロリーゼロ飲料が流通するようになりました。

「カロリーゼロなんだからいくら食べても飲んでも太らない」というイメージがあることから、ダイエット中の空腹を満たすためにカロリーゼロ食品を活用している人は非常に多く、ダイエットの強い味方として好調な売上げを見せています。

しかし、カロリーゼロ食品と言っても、実際にはカロリーゼロではない商品も数多く存在します。

というのも、食品の栄養表示基準制度では、100g(ml)あたりのエネルギーが5kcal未満であれば、カロリーゼロと表記しても良いと認められているためです。

5kcalと言うとごく少量というイメージがありますが、これは100g(ml)あたりのエネルギーなので、一般的な500mlのペットボトル飲料であれば、5~20kcalのエネルギーを摂取することになります。

さらに、カロリーゼロ食品には砂糖は使われていないものの、代わりに人工甘味料が添加されているケースがほとんどです。

人工甘味料は一般的な砂糖よりもヘルシーで、カロリーは少ない傾向にありますが、実は糖質を摂取したときに分泌されるインスリンは砂糖だけでなく、人工甘味料にも反応して分泌されることが研究によって明らかとなりました。

インスリンは血糖値を下げるはたらきをもっていますが、同時に脂肪を蓄積する作用もあるため、別名「肥満ホルモン」と呼ばれており、過剰分泌されると太りやすい体になってしまいます。

実際、とある研究では、カロリーゼロ飲料を飲んでいる人のウエストは、飲まない人に比べてサイズが5~6倍大きいというデータも報告されているので、カロリーゼロ食品だからといって安心はできないと言えるでしょう。

「ご飯」の代わりにスイーツ?

ご飯とスイーツはどちらも栄養素としては「糖質」に分類されるため、ご飯の代わりにスイーツを食べても問題ないのでは?という人もいます。

確かにどちらも糖質という点では共通していますが、お菓子に含まれる糖質は単糖類であるのに対し、ご飯は単糖類が複数結びついた多糖類に分類されるため、それぞれ種類が異なります。

単糖類とはこれ以上分解することができない最小単位の糖のことで、そのぶん消化吸収が早く、血糖値が上がりやすい傾向にあります。

血糖値が急上昇すると、それを下げるためのインスリンが大量に分泌されるため、太りやすい体になってしまうのです。

一方、単糖類が複数結合した多糖類は、消化吸収が遅いぶん、血糖値が緩やかに上昇するので、スイーツに比べると体脂肪がつきにくいと言えます。

以上のことから、たとえカロリー計算したとしても、ご飯の代わりにスイーツを食べると太りやすくなるので要注意です。

肉は太るから食べない方がいい?

焼き肉やステーキは高カロリー、高脂肪食というイメージがあり、昔から太りやすい食材と言われてきました。

そのため、ダイエット中はお肉を控えるという人が多いのですが、実は肉に含まれるタンパク質は筋肉の原料となる栄養素なので、極端に肉を制限してしまうと、筋肉量が落ちてしまいます。

筋肉が減少すると脂肪燃焼率も下がってしまい、結果的に痩せにくい体になってしまうので、ダイエットにはむしろ逆効果と言えます。

ただ、肉などの脂質と一緒にご飯などの炭水化物を摂取すると、脂肪を取り込みやすい状態になってしまうので、肉を食べるときはなるべく炭水化物と一緒に摂取しないよう注意しましょう。

また、肉がタンパク質が豊富な反面、脂質も多く含まれており、食べ過ぎると中性脂肪やコレステロール値が高くなる原因となるので、食べ過ぎないよう注意するのはもちろん、なるべく脂身の少ない赤身の肉を選ぶなど、食べ方にも十分配慮することが大切です。

ビール腹(アルコール太り)の正体とは

ビールなどのアルコールを摂取するとお腹がぽっこり出てしまうことから、アルコール太りは別名「ビール腹」と呼ばれています。

しかし、アルコール自体は肝臓で解毒された後、汗や尿となって体外に排出されてしまうため、脂肪となって体に蓄積されることはありません。

ただ、肝臓は脂肪の代謝も行っているため、アルコールの分解にかかりきりになってしまうと脂肪の代謝率が低下し、ぜい肉がつきやすい状態になってしまいます。

さらにおつまみとして揚げ物などの高カロリー&高脂肪食を食べてしまうと、ほとんど代謝されずに脂肪として蓄積されてしまい、やがてビール腹になってしまうのです。

また、ビールなどの飲料には糖質が含まれており、血糖値が上がりやすい状態になってしまうので、お酒を飲むときは糖質ゼロの蒸留酒を飲んだり、おつまみを控えたりすると、ダイエット中でもお酒を楽しむことができます。