医薬品情報


総称名 デュオトラバ
一般名 トラボプロスト, チモロールマレイン酸塩
欧文一般名 Travoprost, Timolol Maleate
製剤名 トラボプロスト/チモロールマレイン酸塩配合点眼液
薬効分類名 プロスタグランジンF誘導体/β遮断薬配合緑内障・高眼圧症治療剤

添付文書情報


販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
DUOTRAV Combination Ophthalmic Solution ノバルティスファーマ 1319820Q1022 1210.5円/mL 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

気管支喘息、又はその既往歴のある患者、気管支痙攣、重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者[β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。]

コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック(II、III度)、心原性ショックのある患者[β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、これらの症状を増悪させるおそれがある。]

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

緑内障、高眼圧症

効能効果に関連する使用上の注意

原則として、単剤での治療を優先すること。

用法用量

1回1滴、1日1回点眼する。

用法用量に関連する使用上の注意

頻回投与により眼圧下降作用が減弱する可能性があるので、1日1回を超えて投与しないこと[1][2]

使用上の注意

慎重投与

肺高血圧による右心不全のある患者[β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、症状を増悪させるおそれがある。]

うっ血性心不全のある患者[β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、症状を増悪させるおそれがある。]

糖尿病性ケトアシドーシス及び代謝性アシドーシスのある患者[アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。]

コントロール不十分な糖尿病のある患者[低血糖症状をマスクすることがあるので血糖値に注意すること。]

無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者[のう胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下を起こすおそれがある。]

眼内炎(虹彩炎、ぶどう膜炎)のある患者[眼圧上昇を起こすおそれがある。]

妊婦、産婦、授乳婦等[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

重要な基本的注意

本剤は1mL中にトラボプロスト40μgとチモロールマレイン酸塩6.8mg(チモロールとして5mg)を含む配合点眼液であり、トラボプロストとチモロールマレイン酸塩双方の副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること。

本剤は全身的に吸収される可能性があり、β-遮断剤全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意すること。

本剤の投与により、虹彩や眼瞼への色素沈着(メラニンの増加)による色調変化、あるいは眼周囲の多毛化があらわれることがある。これらは投与の継続によって徐々に進行し、投与中止により停止する。眼瞼色調変化及び眼周囲の多毛化については、投与中止後徐々に消失、あるいは軽減する可能性があるが、虹彩色調変化については投与中止後も消失しないことが報告されている[3]。混合色虹彩の患者では虹彩の色調変化は明確に認められるが、暗褐色の単色虹彩の患者(日本人に多い)においても変化が認められている。特に片眼投与の場合、左右眼で虹彩の色調に差が生じる可能性がある。これらの症状については、長期的な情報が十分に得られていないので、患者を定期的に診察し、十分観察すること。投与に際しては、これらの症状について患者に十分説明し、また、眼瞼色調変化、眼周囲の多毛化の予防あるいは軽減のため[4]、投与の際に液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔するよう患者を指導すること。

本剤投与中に角膜上皮障害(点状角膜炎、角膜炎、角膜びらん)があらわれることがあるので、しみる、そう痒感、眼痛等の自覚症状が持続する場合には、直ちに受診するよう患者に十分指導すること。

本剤を閉塞隅角緑内障患者に投与する場合は、使用経験がないことから慎重に投与することが望ましい。

縮瞳薬からチモロールマレイン酸塩製剤に切り替えた場合、縮瞳作用の消失に伴い、屈折調整を必要とすることがあることから、本剤投与の際も注意すること。

本剤の点眼後、一時的に霧視があらわれることがあるため、症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。

併用注意

本剤はチモロールマレイン酸塩を配合するため以下の薬剤との併用に注意すること
アドレナリン
ジピベフリン塩酸塩
散瞳作用が助長されたとの報告がある。機序不明
カテコールアミン枯渇剤:
レセルピン等
交感神経系に対し、過剰の抑制を来すことがあり、低血圧、徐脈を生じ、眩暈、失神、起立性低血圧を起こすことがある。カテコールアミンの枯渇を起こす薬剤は、β-遮断作用を相加的に増強する可能性がある。
β-遮断剤(全身投与):
アテノロール
プロプラノロール塩酸塩
メトプロロール
眼圧下降あるいはβ-遮断剤の全身的な作用が増強されることがある。作用が相加的にあらわれることがある。
カルシウム拮抗剤:
ベラパミル塩酸塩
ジルチアゼム塩酸塩
房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こすおそれがある。相互に作用が増強される。
ジギタリス製剤:
ジゴキシン
ジギトキシン
心刺激伝導障害(徐脈、房室ブロック等)があらわれるおそれがあるので、心機能に注意する。相加的に作用(心刺激伝導抑制作用)を増強させる。
CYP2D6阻害作用を有する薬剤:
キニジン
選択的セロトニン再取り込み阻害剤
β-遮断作用(例えば心拍数減少、徐脈)の増強が報告されている。これらの薬剤はチモロールの代謝酵素であるP450(CYP2D6)を阻害し、チモロールの血中濃度が上昇する可能性がある。

副作用

副作用発現状況の概要

トラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)の副作用

承認時までに日本人患者を対象として実施された臨床試験において、副作用は30.9%(83/269)に認められ、主な副作用は、眼充血(11.2%)、眼刺激(4.5%)、眼瞼色素沈着(4.1%)、眼そう痒症(3.7%)、点状角膜炎(3.3%)、多毛症(2.6%)、霧視(2.6%)、眼の異常感(1.5%)、眼の異物感(1.5%)、角膜炎(1.1%)、乾性角結膜炎(1.1%)であった。

また、承認時までに外国人患者を対象として実施された臨床試験において、副作用は30.6%(216/706)に認められ、主な副作用は、眼充血(11.0%)、眼そう痒症(4.8%)、眼刺激(4.1%)、眼痛(3.4%)、結膜充血(2.8%)、眼の異物感(2.4%)、眼乾燥(1.8%)、睫毛の成長(1.4%)、羞明(1.3%)、霧視(1.1%)であった。

本剤(ベンザルコニウム塩化物非含有製剤)の副作用

承認時までに、生物学的同等性の検証を目的に日本人患者及び外国人患者を対象として実施された国際共同臨床試験において、日本人患者では、副作用は11.4%(5/44)に認められ、主な副作用は、眼充血(9.1%)、眼刺激(2.3%)、虹彩炎(2.3%)であった。外国人患者では、副作用は23.8%(36/151)に認められ、主な副作用は、眼充血(8.6%)、眼刺激(5.3%)、結膜充血(4.0%)、眼そう痒症(4.0%)、眼痛(2.6%)、眼の異物感(2.6%)、眼乾燥(1.3%)、羞明(1.3%)、点状角膜炎(1.3%)であった。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

虹彩色素沈着(頻度2.5%[5]

虹彩色素沈着があらわれることがあるため、患者を定期的に診察し、虹彩色素沈着があらわれた場合には臨床症状に応じて投与を中止すること。

眼類天疱瘡(頻度不明)

眼類天疱瘡があらわれることがあるため、結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全(いずれも頻度不明)

気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全があらわれることがあるため、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

心ブロック、うっ血性心不全、脳虚血、心停止、脳血管障害(いずれも頻度不明)

心ブロック、うっ血性心不全、脳虚血、心停止、脳血管障害があらわれることがあるため、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

全身性エリテマトーデス(頻度不明)

全身性エリテマトーデスがあらわれることがあるため、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 5%以上1〜5%未満0.1〜1%未満
充血(眼充血、結膜充血)眼そう痒症、眼刺激、眼痛、眼の異物感、睫毛の異常(睫毛の成長、多毛症、睫毛乱生)、角膜上皮障害(点状角膜炎、角膜炎、角膜びらん等)、眼瞼色素沈着、霧視、眼乾燥、羞明眼の異常感、眼部不快感、前房のフレア、角膜着色、眼瞼炎、前房内細胞、アレルギー性結膜炎、乾性角結膜炎、眼瞼紅斑、眼精疲労、眼部腫脹、流涙増加、結膜炎、視力低下、結膜出血
精神神経系  頭痛、浮動性めまい
循環器  高血圧、低血圧、徐脈等の不整脈
呼吸器  咳嗽、呼吸困難、気管支痙攣
その他  アレルギー性皮膚炎、接触性皮膚炎
 5%以上1〜5%未満0.1〜1%未満頻度不明2
充血(眼充血、結膜充血)眼そう痒症、眼刺激、眼痛、眼の異物感、点状角膜炎、眼乾燥、羞明眼瞼そう痒症、眼部不快感、虹彩炎、霧視、瞼板腺炎結膜炎(アレルギー性結膜炎を含む)、結膜浮腫、角膜上皮障害、角膜炎、角膜びらん、角膜知覚低下、ブドウ膜炎、虹彩毛様体炎、眼底黄斑部の浮腫・混濁3、眼脂、眼瞼色素沈着、眼瞼浮腫、眼瞼炎(アレルギー性眼瞼炎を含む)、眼瞼紅斑、眼瞼下垂、眼瞼溝深化注4)(上眼瞼がくぼむ、二重瞼になる等)、眼瞼縁痂皮、多毛症、複視、視力低下、黄斑浮腫、視力障害、眼精疲労
精神神経系   感覚異常、頭痛、めまい、重症筋無力症の増悪、抑うつ、悪夢、不眠、不安
循環器  徐脈レイノー現象、四肢冷感、低血圧、失神、浮腫、動悸
消化器   下痢、消化不良、悪心、口渇、腹痛
その他   脱力感、倦怠感、不快、胸部不快感、発疹、耳鳴、咳嗽、筋肉痛、過敏症、胸痛、味覚異常、喘息、呼吸困難、筋骨格痛、前立腺特異性抗原増加
注1)発現頻度は本剤(ベンザルコニウム塩化物非含有製剤)の承認時までの臨床試験の結果で算出した。注2)本剤の個々の成分であるトラボプロスト又はチモロールマレイン酸塩において報告された副作用を含む。注3)無水晶体眼又は眼底に病変のある患者等に長期連用した場合(定期的に視力測定、眼底検査を行うなど観察を十分に行うこと)。注4)頻度については、9.その他の注意参照。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。トラボプロストの動物実験において、妊娠ラットに10μg/kg/日(臨床用量※の250倍)を静脈内投与した場合に催奇形性が認められ、妊娠マウスに1μg/kg/日(臨床用量※の25倍)を皮下投与又は妊娠ラットに10μg/kg/日(臨床用量※の250倍)を静脈内投与した場合に着床後胚死亡率の増加及び胎児数の減少、妊娠ウサギに0.1μg/kg/日(臨床用量※の2.5倍)を静脈内投与又は0.003%点眼液(体重当りの投与量として臨床用量※の約10倍に相当)を投与した場合に全胚・胎児死亡、妊娠・授乳ラットに0.12μg/kg/日(臨床用量※の3倍)以上の用量を妊娠7日目から授乳21日目に皮下投与した場合に発育及び分化に対する影響(早期新生児の死亡率の増加、新生児の体重増加の抑制又は眼瞼開裂の遅延等)が認められ、トラボプロストの摘出ラット子宮を用いた実験では、日本人健康成人で認められた本剤の最高血漿中濃度(0.025ng/mL=0.05nmol/L)の約6倍以上の濃度(0.3nmol/L)で、用量依存的な子宮収縮作用が認められた。また、チモロールマレイン酸塩の動物実験において、器官形成期のラットに500mg/kg/日を経口投与した場合に化骨遅延、マウスに1,000mg/kg/日又はウサギに200mg/kg/日を経口投与した場合に死亡胎児数の増加が認められている。]

※)トラボプロスト0.004%を体重50kgの患者に1回1滴(25μL)を両眼に投与したと仮定して算出された投与量(0.04μg/kg/日)との比較

授乳婦

授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。

トラボプロスト

授乳ラットに皮下投与した場合に乳汁中へ移行することが報告されている[6]

チモロールマレイン酸塩

ヒト母乳中へ移行することがある。

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

適用上の注意

投与経路

点眼用にのみ使用すること。

投与時

患者に対し次の点に注意するよう指導すること。

点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。

点眼に際しては、原則として仰臥位をとり、患眼を開瞼して結膜のう内に点眼し、1〜5分間閉瞼して涙のう部を圧迫させた後、開瞼すること。

他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。

点眼のとき、液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔すること。

その他の注意

本剤の成分であるトラボプロストにおいて、高い頻度で眼瞼溝深化が発現することが文献等で報告されている[7]

薬物動態

日本人健常者(10例)にトラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)を両眼に反復点眼し、血漿中のトラボプロスト遊離酸※※及びチモロール濃度を測定した[8]

トラボプロスト

1例1サンプルを除いて定量限界(10pg/mL)未満であり、定量できた1サンプルは点眼30分後のもので、血漿中濃度は12pg/mLであった。〔参考:日本人健常者(23例)にトラボプロスト0.004%点眼液を両眼に反復投与し、血漿中のトラボプロスト遊離酸濃度を測定したとき、多くは定量限界(10pg/mL)未満であったが、定量限界以上であったものは、いずれも点眼後30分以内にCmaxに達し(平均Cmax:15±6pg/mL)、点眼1時間後には定量限界未満となった(半減期45分)。〕

※※トラボプロストはイソプロピルエステル型のプロドラッグであり、角膜通過の際にエステラーゼにより活性代謝物であるトラボプロスト遊離酸に加水分解される。

チモロール

チモロールの血漿中濃度は、点眼後2時間以内にCmaxに達し(平均Cmax:0.7±0.4ng/mL)、半減期は4.7時間であった。

臨床成績

国内で実施された第III相二重盲検比較試験(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)

原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者256例を対象とした第III相二重盲検比較試験(対照薬:トラボプロスト0.004%点眼液、投与期間:12週間)において、トラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)群の平均眼圧下降値は−7.1mmHgであり、トラボプロスト0.004%点眼液群に対する優越性が示された(p<0.001、対応のないt検定)[9]

表 眼圧下降値(mmHg)の比較(最小二乗平均値と95%信頼区間)

 ベースライン眼圧値(mmHg)眼圧下降値(mmHg)
配合点眼液群対照薬群配合点眼液群対照薬群群間差(配合剤群−対照薬群)
評価例数129127129127
測定時刻10時24.8[24.3,25.3]24.8[24.3,25.3]−7.3[−7.7,−6.8]−6.1[−6.5,−5.7]−1.1[−1.7,−0.5]
12時24.6[24.1,25.0]24.5[24.1,25.0]−7.1[−7.5,−6.7]−6.0[−6.4,−5.5]−1.1[−1.7,−0.6]
16時24.0[23.5,24.4]24.1[23.6,24.6]−7.0[−7.4,−6.6]−6.3[−6.7,−5.9]−0.7[−1.3,−0.1]
併合††−7.1[−7.5,−6.7]−6.1[−6.5,−5.7]−1.0[−1.6,−0.4]
配合点眼液:トラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)、対照薬:トラボプロスト0.004%点眼液†:測定時刻ごとに全観察日を併合、††:全観察日と測定時刻を併合

国内で実施された長期投与試験(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)

正常眼圧緑内障を含む原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者140例を対象とした第III相長期投与試験(投与期間:12ヵ月)において、トラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)群の平均眼圧下降値は−5.6〜−4.5mmHgであり、12ヵ月間を通して安定した眼圧下降効果が認められた[10]

米国と日本の国際共同臨床試験として実施された第III相二重盲検比較試験

トラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)と本剤(ベンザルコニウム塩化物非含有製剤)との生物学的同等性の検証を目的に実施された原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者372例(日本人患者87例、外国人患者285例)を対象とした二重盲検比較試験(投与期間:6週間)において、平均眼圧値は本剤群で17.1mmHg、ベンザルコニウム塩化物含有製剤群で16.7mmHgであり、両製剤の同等性が示された[11]

表 眼圧値(mmHg)の比較(最小二乗平均値と95%信頼区間)

 本剤群BAC含有製剤群群間差(本剤群−BAC含有製剤群)
全集団17.1[16.8,17.4](188)16.7[16.4,17.1](183)0.4[−0.1,0.8]
日本人16.9[16.2,17.5](44)16.5[15.9,17.2](43)0.3[−0.6,1.3]
外国人17.2[16.8,17.5](144)16.8[16.4,17.2](140)0.4[−0.1,0.9]
BAC含有製剤:トラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)( )内は評価例数、同等性マージン:±1.5mmHg

薬効薬理

トラボプロスト

眼圧下降作用

レーザー照射により眼圧を上昇させたカニクイザルに対し、トラボプロスト0.001%及び0.0033%点眼液を1日1回、9日ないし10日間点眼したところ、いずれの用量群とも測定したほとんどの時点で、ベースラインから有意な眼圧下降が認められた[12]

作用機序

トラボプロストは、FP受容体に対して選択的に作用するフルアゴニストであり、房水の流出経路のうち、ぶどう膜強膜流出経路からの房水の流出を促進することにより眼圧下降効果がもたらされると考えられている[13][14][15][16]

チモロールマレイン酸塩

眼圧下降作用

ウサギにおけるα-キモトリプシン惹起高眼圧及び水負荷による眼圧上昇試験において、チモロールマレイン酸塩の点眼は有意に眼圧上昇を抑制することが認められている[17]

β-受容体遮断作用

ラット、イヌ、ネコにおいてイソプロテレノール(イソプレナリン)による心拍数、心筋収縮力及び心拍出量の増加はチモロールマレイン酸塩の静注、経口投与により著明に抑制され、その効果はプロプラノロールより3倍及び10倍強い[18]

作用機序

サルにおけるチモロールマレイン酸塩の眼圧下降作用は主に房水産生の抑制によることが示唆されている[19]

有効成分に関する理化学的知見

一般名トラボプロスト
一般名(欧名)Travoprost
化学名Isopropyl(5Z)-7-((1R,2R,3R,5S)-3,5-dihydroxy-2-{(1E,3R)-3-hydroxy-4-[3-(trifluoromethyl)phenoxy]but-1-enyl}cyclopentyl)hept-5-enoate
分子式C26H35F3O6
分子量500.55
性状無色〜淡黄色の澄明又はわずかに混濁した液
アセトニトリル、メタノール、オクタノール又はクロロホルムに溶けやすく、水にほとんど溶けない。
KEGG DRUG

有効成分に関する理化学的知見

一般名チモロールマレイン酸塩
一般名(欧名)Timolol Maleate
化学名(2S)-1-[(1,1-Dimethylethyl)amino]-3-(4-morpholin-4-yl-1,2,5-thiadiazol-3-yloxy)propan-2-ol monomaleate
分子式C13H24N4O3S・C4H4O4
分子量432.49
融点約197℃(分解)
性状白色〜微黄白色の結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、水又はエタノール(99.5)にやや溶けやすい。0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
KEGG DRUG

包装

2.5mL×5本


社内資料:トラボプロスト点眼液0.0015%の点眼回数による臨床効果
Nagasubramanian S,et al.,  Ophthalmol.,  100 (9),  1305-1311,  (1993) »PubMed
Stjernschantz JW,et al.,  Surv.Ophthalmol.,  47 (Suppl.1),  S162-S175,  (2002) »PubMed
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社内資料:日本人患者及び外国人患者を対象とした第II相及び第III相臨床試験において認められた虹彩色素変化の発現率
社内資料:授乳ラットにおける乳汁への移行
Maruyama K,et al.,  J.Glaucoma,  23 (3),  160-163,  (2014) »PubMed
社内資料:日本人健康被験者を対象とした薬物動態試験
社内資料:日本人患者を対象とした第III相実薬対照(トラボプロスト単剤)比較試験
社内資料:日本人患者を対象とした第III相長期投与試験
社内資料:外国人患者及び日本人患者を対象とした第III相実薬対照(トラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤))比較試験
社内資料:高眼圧サルにおける眼圧下降作用
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作業情報


改訂履歴

2016年4月 改訂
2017年4月 第5版 改訂

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業態及び業者名等

販売提携
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製造販売(輸入)
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