■ホームホワイトニング中に歯がしみて痛いと感じたら…
自宅で気軽におこなえる「ホームホワイトニング」。
しかし施術中にもしも歯がしみて痛みを感じるようなことになってしまったら、あなたならどうしますか?
なぜそんなことになってしまうのか、また起こってしまった場合の対処法などを詳しくご紹介します。
ホームホワイトニングに興味をお持ちの方が安心しておこなえるよう、是非参考にご覧ください。
〇まずはすぐに施術を中止しましょう!
施術中、「歯がしみる」「歯が痛い」というような違和感を感じたら、すぐにマウスピースを外して施術を中断してください。
うがいをして、歯に残った薬剤をよく洗い流しましょう。
〇中断後の対処法はある?
痛みが落ち着くようでしたら、まずは特に何もせず様子をみて構いません。
しみたり痛みはほとんどの場合が一時的なもので落ち着いてくることがほとんどです。
ただしその後、落ち着いたからといって、すぐにホワイトニングを再開することはやめましょう。
〇歯科医院を受診しましょう
歯がしみたり痛みを感じるということは、歯の表面に何らかの原因がある場合もあります。
ただ、何が原因でしみているのかを自己判断することは難しいでしょう。
そのまま自宅での施術を続けることはトラブルにつながる恐れもあるため、一度念のためにも歯科医院を受診してご相談されることをおすすめします。
■ホームホワイトニングで歯がしみる?!
〇歯に影響を及ぼす可能性があるの?
ホームホワイトニングは、自宅で安心・安全に取り扱いできるよう、ホワイトニング剤の濃度が低く安全なものとなっています。
しかし歯に何らかのトラブルを抱えていたり、用法・容量を守らないホームケアを行ったりした場合には、歯がしみるというようなことにつながるかもしれません。
〇歯がしみるかもしれない「トラブル」とは?
もしも歯の表面を守るべきエナメル質に何らかの損傷がある場合、下の層の象牙質にホワイトニング剤が浸透してしみて痛いということになるかもしれません。
虫歯や歯のヒビ、部分的な破損などが原因として考えられます。
また、歯ぐきが下がって知覚過敏症がある場合や、歯肉炎などの炎症がある場合も症状を悪化させることにつながる可能性もあります。
〇用法・容量を守らないと危険!
ホームホワイトニングをおこなっていると、「もっと白くしたい!」「1日でも早く白くなりたい!」というような願望が出てくることもあるでしょう。
決められた薬剤量よりも多く使用したり、1日の回数を増やしたりというような使用方法でおこなうと、歯の表面への作用が強すぎて歯がしみるというトラブルにつながる恐れもあります。
量や回数を増やしても、歯が白くなるスピードが速くなるわけではありません。
ホームホワイトニングは徐々に薬剤を浸透させることで白くしていく方法ですから、毎日コツコツとおこなうことが大切なのです。
■なぜ「歯がしみる」というようなことが起こるのか
〇歯がしみるメカニズム
歯の表面は「エナメル質」という体の中で最も硬いといわれる組織で覆われ守られています。
そしてその下には「象牙質(ぞうげしつ)」という組織があり、真ん中に痛みなどの刺激を感知する「歯髄(しずい)」という組織があります。いわゆる「神経」とよばれている部分です。
本来はエナメル質が象牙質や歯髄へ刺激が伝わらないように守っているのですが、エナメル質表面に何らかの損傷が起こることで象牙質へ外部からの刺激が伝わり、「しみる」「痛い」という感覚として感じてしまうという仕組みです。
〇ホワイトニング術によって歯が白く見える理由が関係している
歯を白くする「ホワイトニング」という施術は、エナメル質の構造を一時的に変化させることによって生み出しています。
エナメル質は通常透明感があり、下の層である象牙質の色が透けて見えるようになっています。
この象牙質の色というのが、自身の本来の歯の色を決定づける色とも言えるのです。
そして、エナメル質の表面はツルッとして見えていますが、実は柱状の物質の集合体です。
その表面に過酸化物を作用させることによって、表面が凸凹になります。
この構造変化でによって、すりガラスのような作用が生まれ、下の層にある象牙質の色が透けなくなり白く見えるという仕組みなのです。
〇歯の「修復機能」が働かない
このように、ホワイトニング術をおこなうと、一時的に歯の表面の構造が変化します。
これは初期虫歯で歯が「脱灰(だっかい)」という溶け始めの状態に近いものがあるのです。
そこで、ホワイトニングをおこなってすぐは歯の表面が刺激を受けやすい時期ともいえます。
健康な歯であれば、一定の時間が経過することによりこの脱灰状態は回復されます。
フッ素や唾液が持つ修復機能が働き、表面構造がもとに戻ってくれる作用があるのです。(再石灰化(さいせっかいか)といいます。)
しかしもともと歯がトラブルを抱えていたり、過度なホワイトニングなどがあれば、この修復機能が働かずにしみたり痛みを感じることに繋がってしまうと思われます。
■ホームホワイトニングで歯がしみないようにできる予防策
〇事前に歯科医院を受診しておきましょう
ホームホワイトニングは手軽に始められるものでもありますが、それだけに自己管理がとても大切です。
お口の中に虫歯があったり歯周病に罹っていると、ホワイトニングの作用で症状を悪化させてしまうことにつながる恐れもあります。
また、歯にヒビや欠けた部分、傷や亀裂などがあると、そこからホワイトニング剤が浸透して刺激が象牙質へと伝わって痛みにつながる可能性もあります。
ケアを行う前には、必ず自身のお口の健康状態を整えてから始められることをおすすめします。
〇用法・容量をしっかり守りましょう
先にもお話ししましたが、薬剤を多くしたり回数を増やしても白くなる度合いや速さには影響しません。
誤った使用方法で歯を傷つけてしまい、しみたり痛みを感じることに繋がってしまう恐れがあります。
特にホームホワイトニングは毎日コツコツと続けることが、安定して歯の白さを長く保つことにもつながります。
ホームホワイトニングの使用方法や容量は規定通りに使用することを守っていただきたいと思います。
〇お口の持つ「修復機能」を発揮できる努力をする
ホワイトニングすることによって起こる、歯の表面構造の変化が落ち着くようにするためには、お口の中で自然に起こる「修復機能」が効果的に働くようにしてあげるとよいでしょう。
フッ素には歯の再石灰化を促す機能があり、歯の質を強くする効果につながります。
日々の歯みがきで使用する歯磨き粉はフッ素配合のものを使用したり、フッ素ジェルなどを塗るのも良いでしょう。
また、唾液にも修復機能が備わっています。
唾液の分泌を促すために、顔の顎の下や耳の下あたりを触って軽くマッサージしてあげて唾液腺を刺激してみたりするのも良いでしょう。
〇歯磨きの圧力に気をつける
一見虫歯も無く健康に見える歯でも、実はエナメル質表面に細かい傷がある場合が多いのです。
市販されている歯みがき粉には「研磨剤」が入っているものがほとんど。
これは歯に付着した汚れを落とすためには効果的ですが、歯の表面を傷つける原因にもなってしまいます。
普段の歯みがき圧が強いと、さらに研磨剤を押し付けてしまい歯の表面が少しずつ薄くなったり傷が入るなどのデメリットがあります。
これがホワイトニング薬剤がしみる原因につながることにもなりかねませんので、毎日の歯みがきであまりゴシゴシと力いっぱい磨かないようにしましょう。
■まとめ
もしも、ホームホワイトニング中に歯がしみて痛みを感じるようなことが起こった場合、まずはすぐに施術を中断しましょう。
そして、なぜはがしみてしまったのか原因が判明するのであれば対処しなければなりません。
また、ホワイトニングの作用を知り、しみたりしないような予防策を取ることも大切です。
事前に自分のお口の状態を確認したり、施術についての相談がいつでもできるように歯科医院に相談しておかれるのもよいでしょう。