大きくなる良性腫瘍アテローム 除去するための手術と費用は?

監修:Doctors Me 医師

アテロームって聞いたことがあるでしょうか。皮膚科の疾患の一つであり、良性腫瘍の一種でもあります。

脂肪腫と勘違いされることも多いのですが、その違いや特徴、また治療法などについて詳しく見ていきたいと思います。

要チェック項目


□アテロームは皮下に出来る良性の腫瘍である
□脂肪腫とは根本的に異なるものである
□自然治癒しないので早期に手術で取り除くことが重要である

アテロームに関する基礎知識について教えてください!

アテロームとは


アテロームとは、アテローマとか粉瘤などとも言われており、皮下に出来る良性の腫瘍の一種です。

腫瘍なんて言うとすぐに癌を想起してしまいがちですが、腫瘍とは本来腫れたできもののことを言います。腫瘍=癌ではありません。

アテロームの種類について


アテロームは、そのほとんどが表皮嚢腫と呼ばれるものです。表皮の内側に表皮と同じ組織から成る袋ができて、その中に角質や皮膚が溜まっていくもののことを言います。

簡単にいうと、皮膚の下に皮膚でできた袋が出来るようなものです。

そのほかのアテロームとしては、頭部に生じることが多い外毛根鞘性嚢腫と言われるものがあり、表皮嚢腫よりも触った時に固い感じがするといった特徴があります。

また、多発性毛包嚢腫といって、首や腕、脇などにたくさんできるタイプのアテロームもあります。多発性毛包嚢腫の場合、内容物がマヨネーズのようにドロッとしていて黄色いのが特徴ですが、臭いはないと言うことです。

アテロームが出来やすい場所


アテロームは基本的に、皮膚がある場所であればどこにでもできる可能性があります。ただ、その中でも出来やすいと言われる場所があって、それは頭部や顔面、背部や臀部であると言われています。

アテロームと脂肪腫の違いについて教えてください!

脂肪腫とは


アテロームは一見したところ脂肪腫と似ているので、勘違いされやすい傾向があります。実際には、両者はまったく異なるものです。脂肪腫は皮膚の下に脂肪細胞が増殖してできた「脂肪の塊」のことをいいます。

アテロームとの違い


アテロームは脂肪の塊ではなくて、皮下に出来た袋にたまった皮脂や角質の塊のことを言います。脂肪腫が脂肪の塊だとすれば、アテロームは皮膚から出る脂の塊と言うことが出来ます。

どっちが多いの


脂肪腫とアテロームを比較した場合、アテロームの方がよく見られます。脂肪腫もアテロームも基本的に良性の腫瘍なので悪性化することはないと言われています。

ただ、稀にですがアテロームが癌化したというケースもあるそうです。その場合は、多くが中高年男性のお尻の部分に出来たものであるということです。

アテロームが出来る原因や症状について教えてください!

ウイルス感染


アテロームが出来る原因についてはさまざまなことがいわれていますが、一つにはウイルス感染によるものであると言う説があります。

原因となるウイルスとしてはHPVウイルス(ヒトパピローマウイルス)が挙げられており、この場合は足にアテロームが見られることが多いと言うことです。

外傷や先天的なもの


皮膚についた傷が原因でアテロームが出来るとする説もあります。また、ピアスを開けた部分にアテロームが出来ることもあるということです。

また、アテロームが耳たぶや脇の下、お尻などに多発するような場合は、生まれつきの体質によるということです。

症状


アテロームが小さいうちは小さなしこりで、ニキビと勘違いしてしまうこともあります。通常は特別な症状がありませんが、細菌感染を起こした場合、2倍から3倍に腫れあがり、痛みや発赤が生じたりします。

アテロームの治療法について教えてください!

くりぬき法


アテロームは基本的に自然治癒することがないので、治療は手術によってアテロームを取り除くことが行われます。現在主流となっているのがくりぬき法とかへそ抜き法とかいわれる手術法です。

アテロームがある場所を小さき切開し、中にたまってしまった皮脂や角質の塊を取り除きます。小さな切開線からでも大きな塊が取れるため、手術後の傷跡が目立たないという大きなメリットがあります。

切開法


アテロームがあまりにも大きくなった場合には、くりぬき方ではなく通常の切開しての手術が行われます。アテロームは放置していると徐々に大きくなり、大きいものだと30cmにもなるそうです。

そうなってしまった場合には、通常の切開でアテロームを摘出することとなります。

アテロームの手術費用の目安はどれくらいですか?

アテロームの手術費用は、病院によってそれぞれですが、東京の渋谷区にある、アテロームのくりぬき法で有名な病院の手術費用を目安としてご紹介しておきます。

非露出部の場合


アテロームの直径が3cm未満の場合…3,840円
アテロームの直径が3cmから6cmまで… 9,690円
アテロームの直径が6cm以上の場合…12,480円

露出部の場合


アテロームの直径が2㎝未満の場合…4,980円
アテロームの直径が2㎝から4cmの場合…11,010円
アテロームの直径が4cm以上の場合…13,080

上記の料金は、保険負担が3割の場合になります。また、手術代のほかに局所麻酔代や軟膏代、病理検査代金が別途かかります。

発見したらなるべく小さいうちに取りましょう

アテロームは基本的に自然になくなってしまうことがなく、むしろ放置するとだんだんと大きくなっていってしまいます。

大きくなると手術も大変ですしコストも増大するので、発見したらなるべく小さいうちに取っておくことが推奨されています。

(監修:Doctors Me 医師)
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