ニキビを治すのに、サウナって効果あるの?



1,000年以上前に北欧で生まれたサウナは、東京オリンピックによって日本に伝わり、現代では多くの日本人がサウナを習慣にしています。そのサウナが健康だけでなくニキビにも良い、という説がありますが、これは本当なのでしょうか?

サウナがニキビに効果的とされる理由について今一度検証し、サウナをどのように利用すればよいのか、サウナの入り方や注意点、その他の効果についても合わせて見てみましょう。


サウナがニキビに良いって本当?


サウナで毛穴の老廃物除去は期待できない

サウナがニキビに良い理由として、「サウナに入ることで汗と一緒に毛穴の老廃物が排出される」という説がありますが、これは正確な情報とは言えません。

そのそも、ニキビができる毛穴と汗が出る汗腺とは、別の器官です。汗腺は、顔のほか全身に存在するエクリン腺と、腋の下や乳首の周囲、陰部などにあるアポクリン腺の2種類に分かれます。


アポクリン腺の管は毛穴とつながっていますが、エクリン腺は毛穴から独立しています。そのため汗をかいたとしても、大部分の毛穴の老廃物には関係がありません。

特にニキビが気になる顔の毛穴はエクリン腺であるために、サウナでかく汗と一緒に顔の毛穴の老廃物を効率的に排出できるとは言えないのです。


また、近年幅広い意味で使用されている「デトックス」で、「汗と一緒に身体の老廃物を排出できる」という考え方があります。しかし老廃物の大部分は尿や便といった排泄により排出されていて、汗で老廃物の排出を効率化できるとは考えにくいのです。

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サウナによるニキビ改善効果は間接的

しかし、サウナによるニキビ改善は全く期待できない、ということではありません。サウナのような高温状態のところにいると、真皮層の立毛筋部分が伸び切って毛穴が広がります。

これは毛穴の開口部の面積を拡大して体内の熱を放出するための動きですが、これによってニキビの元になる「毛穴に詰まった皮脂」を洗い流しやすくなります。


さらに、体温が上がって血管が広がると、血行が良くなり老廃物の排出促進が期待できる可能性はあります。

これらの効果はあくまで間接的で、直接ニキビの原因に働きかけるものではありません。また、例えサウナで毛穴が開いたとしても、生活習慣が改善されず自律神経がきちんと働かなければ、毛穴は閉じずに開いたままになりさらに汚れてしまう、ということもあり得ます。


サウナはニキビを悪化させるものではありませんが、「ニキビ治療にサウナが効果的」と見ることは難しいでしょう。ニキビ治療では、生活習慣の改善や洗顔、化粧水の見直しなどに重点を置きます。


サウナの正しい入り方・注意点


サウナに入る準備

サウナは食後1~2時間経過してから入るようにします。満腹時ではサウナの爽快感が得られず、また消化のために胃腸へ回るべき血液が分散してしまい、健康にもよくありません。ただし少しつまむぐらいの食事であれば大丈夫です。

サウナで汗をかくことで大量の水分やミネラルが失われるため、脱水症状を起こさないように十分に水分補給をしておきましょう。

飲酒後のサウナは避けます。お酒を飲むと喉が渇きますが、そのまま汗をかけば脱水症状になりやすく、脱水により血管が詰まれってしまうと急性心筋梗塞や脳卒中のリスクがあります。


酔いにより体の不調に気づくのが遅れ、命に関わる事態となる可能性があり、実際にサウナで起こる事故の多くに飲酒が関連していると言われるのです。

入浴時の掛け湯のように、サウナの前にも掛け湯をするかシャワーを浴びて体をきれいにしてから入ります。これには体を清潔にするほか、体を温めて高温に適応しやすくする意味もあります。ただし濡れたままでは汗が出にくくなるので、水分を拭きとってから入りましょう。

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サウナ室内では

バスタオルを腰に巻いて入ります。出来れば体の下全体にタオルを広げて、自分の汗は自分のタオルに吸わせるのが理想的です。

混んでいるときは椅子に腰掛けますが、空いていてスペースがあれば横になったり、ベンチに足を置いても良いでしょう。


サウナに入る時間は個人差や体調もありますが10~15分が良いとされとされ、15分以上入るとかえって疲れてしまいます。初めてサウナに入る方は、まずは下段の温度の低いところから体を慣らすのがおすすめです。

体が慣れてくれば、上段の高温になる場所で短時間で汗を出したほうが、体への負担が少ないとされています。

水風呂~再入室

北欧ではサウナ室から出たらゆっくり外気浴をするものですが、日本の一般的なサウナではこれは難しいですね。足や手など先端部分から心臓へ向かってゆっくりと水をかけて、最後に頭部に水をかぶって汗を流し、その後ゆっくりと水風呂に浸かります。

水風呂の温度はだいたい17度くらいです。サウナの後にお湯に浸かることは心臓の負担になるので止めましょう。気持ちよく体が冷えたところで水風呂を出て体を拭き、再びサウナ室に入ります。サウナ室~水風呂を3回ほど繰り返すのが一般的です。

休憩、水分補給

最後に石鹸できれいに体を洗ってから、休憩室でゆっくり休みます。発汗で大量の水分やナトリウムなどが失われているため、フレッシュジュースなどでの水分補給がおすすめです。

よりたくさんの汗をかこうと入浴中に水を飲む方がいますが、この方法では内臓からの老廃物が排出されにくくなります。水分補給は必ずサウナ室を出た後にしましょう。喉が渇いた状態でビールを飲むと、渇きが逆に増してしまうので、まずは水を一杯飲むようにします。

体がほてっている状態で帰ると、汗が冷えて風邪をひいてしまうので、ほてりを冷ましてから服を着てください。体への負担や効果を考慮し、サウナは毎日入るよりも週に1回程度が適切です。

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その他のサウナによる美容・健康効果



サウナに入ることで様々な健康・美容効果が期待でき、なかにはニキビの改善に間接的につながるものも見られます。

・デトックスに
デトックス効果が期待できるのが「塩サウナ」です。40~50度の低温のサウナの中で、全身もしくは特定の部位に大量の塩を塗ります。溶け出した塩は毛穴に浸透し、老廃物の除去効果、そして殺菌作用を高めます。

先述のように老廃物除去はさほど期待できないかもしれませんが、塩を使用することで副作用の心配がなく、ニキビなどで毛穴が気になる方が実践しています。

・ダイエットに
ダイエットを目指しているときには、サウナ室に10分~体を冷ますことを4~5回繰り返すと効果的です。水風呂は使わず冷ましすぎないようにすることでより代謝が高まり、ダイエット効果を期待できます。

サウナ内だけでなく日常的にも代謝が活性化すれば、太りにくい体質になることができます。大量に汗をかくので、サウナ後の水分補給には十分に気をつけましょう。

・ストレス発散、不眠症に
ストレスが気になるときにおすすめの入り方は、70度ぐらいの比較的低温のサウナに、少し長めに15~20分程度入る方法です。副交感神経が刺激されて体がリラックスし、入眠しやすくなります。

・疲労回復に
日常の中で溜まってしまった疲れをとりたいときは、10分程度のサウナ~水風呂を4~5回繰り返す「温冷交代浴」にします。血流量がより増加し、乳酸などの疲労物質の排出が促されます。


ただし、激しい運動や肉体労働の後など極度に疲労した状態で行うと、負担が増えすぎて体によくありません。交感神経と副交感神経の両方が活性化するため、自律神経失調症、生理不順などに薦められることもある利用法です。

<ニキビを治すのに、サウナって効果あるの?・まとめ>

  • サウナの汗で毛穴の老廃物を排出できるとは言えない
  • サウナによるニキビ改善はあくまで間接的効果
  • 満腹時や飲酒後を避け、入室前後に十分水分をとる
  • 1回15分程度の入室~水風呂を3回繰り返す
  • 入り方によって色々な健康、美容効果を期待できる

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