カブトムシとは?

国産カブトムシは日本全土に広く分布しており、クヌギやコナラがある雑木林があれば、普通に見られます。
一言で国産カブトムシと言っても、カブトムシの仲間は国内に5種が生息しており、亜種も含めると10種類になります。

■日本産カブトムシの仲間
学名和名分布
Trypoxylus dichotoma septentrionalisカブトムシ北海道,本州,四国,九州
Trypoxylus dichotoma takaraiオキナワカブト沖縄
Trypoxylus dichotoma inchachinaクメジマカブト久米島
T.dichotoma tsuchiyaiツチヤカブト口永良部島
Eophileurus chinensis chinensisコカブトムシ北海道,本州,四国,九州
Eophileurus chinensis irregularisアマミコカブトムシ奄美大島
Eophileurus chinensis okinawanusオキナワコカブトムシ沖縄諸島,八重山諸島
Oryctes rhinocerosタイワンサイカブトムシ八重山諸島
Oryctes hisamatuiヒサマツサイカブトムシ大東島
Alissonotum pauperクロマルコガネトカラ諸島(宝島),喜界島,沖永良部島,粟国島

カブトムシの飼育方法

飼育マットを使う前の処理
念のため、マットは殺虫処理をした方が良い。ビニール袋に入れて電子レンジ、または熱湯につけて加熱し、殺虫する。 ダニやコバエの殺虫ができれば良いので、あまり長時間加熱する必要はない。
熱処理をしたマットは十分に冷まし、適度に加水して使用する。

飼育数
飼育容器の大きさにもよるが、安全に飼育するなら、プラスチックの大ケースでも♂1匹、♀1~2匹位で飼育するのが適当である。 ♂を2匹以上入れると激しくケンカをし、弱い♂はエサを取ることができず体力を消耗し、最悪の場合は死んでしまうこともあるので好ましくない。 ♂と♀では基本的にケンカはしないが、空腹時はエサを確保するため、相手が♀であっても投げ飛ばそうとする♂もいる。

○ 止まり木、樹皮、木片等
カブトムシは地上よりも樹木を中心とした活動をするため、できるなら大きな止まり木を用意したい。
樹皮や木片は隠れ場所であると同時に、転倒した時に起き上がるための足場にもなる。 転倒したままだと体力を消耗し、最悪の場合は死亡してしまう。特に夜間は飛ぼうとして転倒する事が多いので注意が必要。

飼育セット手順
飼育ケースにマットを5~10cm程入れる。
止まり木、樹皮、エサ皿等を配置する。
霧吹きで適度に加湿する。あまり加湿し過ぎないよう注意する。
エサ皿にエサを置く。
カブトムシを入れる。
保湿シートを挟んでフタを締める。

○ マット
腐葉土
広葉樹使用の腐葉土マット
良質クヌギ原木使用のマット
カブトムシは昼間はマットに潜って休むため、ケースに敷くマットを必ず用意する。
市販されている昆虫マットで、クヌギ、コナラ等の広葉樹を原料とした発酵マットであれば、産卵した場合にそのまま幼虫飼育に移行できる。 また、園芸用の腐葉土を使用しても構わないが、農薬や化学肥料などが入っていない物を選ぶようにする。
繁殖を目的としないのであれば特にマットの種類にこだわる必要はなく、未発酵マットや針葉樹タイプの物を使用しても問題ない。

カブトムシの飼育ケースは、たて20センチ、横30センチ、高さ20センチ以上の出来るだけ大きなケースが良いでしょう

注意すること                   
1.直射日光と雨が当たらない涼しい場所に置こう
(40度以上の高温、直射日光は厳禁!半日で死んでしまうよ。)

2.アリなど他の昆虫が入ってこない場所に置こう

3.1つのケースにはオス1匹、メス1~2匹で飼おう
オスを2匹以上入れるとケンカをして傷が絶えない。 寿命が短くなる。
ケンカを見るのは観察としては非常におもしろいが、ケンカをさせた後はオス1匹にしておく。

4.カブトムシは夜行性なので昼間はほとんどもぐっている。
夜になるとやかましいほど活発に動き回るので、食事や交尾を観察できる。

5.ダニや線虫(2~10mmぐらいの糸のような生き物)が大量発生した場合

カブトムシの温度管理

【飼育温度】だいたい25℃~30℃。30℃を超えた状態が長く続くと危険。
寒さには弱く、15℃以下は危険。越冬は不可能。(もちろん温室が
あれば別ですが・・・)

温度管理
30℃以上の高温では弱りやすいので、25~30℃位で飼育するのが良い。
基本的に常温で問題ないが、20℃以下の低い温度では活動が鈍くなる。

湿度調整
マットが乾燥してきたら、霧吹きで適度に加湿する。
あまり湿度が高いと、ダニの発生原因にもなるので加湿し過ぎないよう注意する。
マット表面が乾燥していても内部は比較的湿度を保っているため、表面を軽く湿らす程度で良い。

飼育場所
なるべく温度変化の少ない、涼しい場所(室内)が良い。
直射日光の当たる場所は、高温により死亡してしまうので絶対に避けること。

成虫の飼育

寿命
8月終わり頃から9月になると寿命のため死亡するが、飼育方法によっては10月以降まで延命させることができる。
一般的に♂の方が長生きである。

幼虫の飼育

【飼育温度】
1℃~30℃。室内であれば特に気にしなくても平気です。
室外でもマイナスになったりしなければ割と平気です。成長は鈍化する。

【卵~初令】
割り出しの際は、できれば幼虫で回収した方が良い。でも卵を回収
してしまったら、適度に加水した微粒子マットをプリンカップに軽く詰め、
ボールペン等で側面に卵を入れる穴を明け、丁寧に卵を入れる。
あとは、暗く静かなところで保管する。
1~2週間くらいで、孵化しますので、孵化後の初令幼虫を回収します。
初令幼虫は、1頭ずつプリンカップで管理します。その際のマットは微粒子
発酵マットが適しています。私の場合は、購入するとけっこうな値がする
ので、普通の発酵マットをザルでふるいにかけて細かいものをプリンカ
ップに詰めます。水分は、やや少なめ。

【初令~2令】
プリンカップで管理すること2~3週間もすると、2令幼虫になっています。
プリンカップでは、ちょっと手狭な感じがしてくるぐらい大きくなってい
ます。800cc~1,000ccのポリボトル(ビンでもOK)に、発酵マットをふわっ
と詰める。2/3ほど入れたら幼虫を入れ、プリンカップの残っている糞入り
マットをも入れる。環境変化は幼虫にはダメージを与える可能性あり。
そのまま温度変化のない暗い場所で保管してください。

【2令~3令】
約2ヵ月後(マットの劣化具合にもよる)、すでに大きな3令幼虫になって
いるはずです。♀の場合は、そのままの大きさボトルを使う。♂の場合
も、1,000ccのポリボトル(ビンでもOK)であれば十分です。底の部分から
1/3ほど残し、新しいマットをふわっとした感じで詰めていく。
最後に幼虫を投入する。温度変化の少ない暗い場所で保管する。
あとは、2~3ヶ月に一度か糞でいっぱいになった際に、同じ工程でマット
交換すれば良いです。

卵の産ませ方

ペアリング
カブトムシの場合、普通に♂♀を一緒に飼育していれば、まず確実に交尾を行うので、特にペアリングに気を使わなくても良く、 多少の音や振動を与えても、交尾・産卵を止めることもほとんどない。
大きめの容器で♂1匹♀2匹位で飼育するとペアリングが成功する確率が高く、♂を複数入れると♀をめぐって激しくケンカをするのであまり良くない。
野外で採集した♀であれば、ほとんどの個体が交尾済みなので、♀だけで飼育していても産卵することが多い。

交尾が済んだ♀はマットに深く潜り、移動を繰り返しながら産卵する。 クワガタ飼育に使用する産卵木は不要で、マット内にそのまま産卵するので、マットを10cm以上、深めに入れておく。 また、マットの底5cm位は多少押し固めるようにしておいた方が良い。
特に♂♀を別々にしなくても問題ないが、♂は何度でも交尾しようと♀を追いかけ回すので、 落ち着いて産卵させるためには、別々にした方が良い。 また、飼育容器が小さい場合は、産卵場所を確保するため♀同士でもケンカをするので、大きめの容器にするか、♀を個別に分けるようにする。

♀がマットに潜ったまま出て来ないようになると、産卵が始まった可能性が高い。 マット内に卵が見られるようになったら、定期的に卵を回収するようにする。
数日に一回マットを全部掘り返し、白い楕円形の卵が見つかれば、周りのマットごとスプーン等ですくって、別の容器に入れておく。 卵を回収し終わったら、そのままマットを元に戻し、次の産卵を続けさせる。
卵を回収しないと産卵の際に♀が卵や幼虫を潰してしまう可能性が高くなるので、あまり数が増えない。