生理前、生理中の頭痛の症状と対処法とは?
生理前や生理中になると、頭痛があります。生理期間の頭痛にはどのような原因が考えられるのでしょうか?また、生理前や生理中の頭痛の対処法について教えてください。
- 専門家からの回答
- まずは頭痛の種類を見極めることから始めましょう。
- 3行でまとめると?
- 排卵期と月経(生理)直前から月経(生理)初日は頭痛が起きやすい時期
- ベースに片頭痛がある人は月経(生理)直前に頭痛が悪化する場合も
- 月経周期(生理周期)に伴う頭痛が出る人はホルモン剤をうまく活用しましょう
月経周期(生理周期)に伴う頭痛の原因とは?
月経周期の特定の時期に頭痛が出やすい場合、ホルモンの「波」によって頭痛が引き起こされていることがあります。月経周期に連動した頭痛には、主に3種類あります。
片頭痛が月経周期で悪化するタイプの頭痛
もともと片頭痛があり常に頭痛が起きやすく、月経直前から初日にかけて頭痛がひどくなるという人は、月経に無関係に出現する片頭痛が、月経周期に伴ってひどくなっていることが考えられます。
卵胞ホルモンの低下で起こる頭痛
月経と月経のちょうど真ん中あたり、もしくは生理直前に頭痛が出るという人は、卵胞ホルモンの低下で頭痛が起きていることが考えられます。排卵期と月経直前に一度増えた卵胞ホルモンが下がるタイミングがあり、この「卵胞ホルモンの減少」が頭痛を引き起こすことがあります。
月経困難症の症状の1つとしての頭痛
月経期に腹痛や腰痛と一緒に頭痛も出現するという人は、月経困難症により頭痛が起こっていることが考えられます。子宮内膜から出る「プロスタグランジン」は血管や腸の壁を収縮させる作用も持っているため、血管の収縮によって頭痛が引き起こされていることがあります。
月経周期(生理周期)に伴う頭痛への対処法とは?
片頭痛が月経周期で悪化する場合の対処法
片頭痛が月経周期で悪化する場合の対処法片頭痛が月経周期でひどくなっている場合は、片頭痛のコントロールが治療の中心になります。
生活習慣の改善
片頭痛を悪化させる要因となる、ストレスや寝不足・カフェインや甘いもののとり過ぎを避けて、バランスのいい食事と規則正しい生活を心がけることが重要です。痛み止めの使い方は、普通の頭痛と異なりますので、頭痛専門外来できちんと処方してもらいましょう。
卵胞ホルモンの低下で起こる頭痛の対処法
卵胞ホルモンの波によって起きている頭痛の場合は、ピルなどのホルモン剤で波を小さくすることで痛みを軽くできる場合があります。特に、月経困難症による腹痛や腰痛もひどいという場合は、両方の治療を兼ねてピルを試してみるのもおすすめです。
また、月経前だけに少量の卵胞ホルモンを補うことで、症状が出にくくなる場合もあります。ピルとは異なり、月経前から月経初日の1週間程度卵胞ホルモンの飲み薬や貼り薬を使うだけなので、ピルによる副作用が心配という方は、まずこの方法を試してみてもいいでしょう。
卵胞ホルモンの波によって起きている頭痛は、片頭痛とは異なり普通の痛み止めが効く場合がほとんどです。頭痛で日常生活に支障が出るようであれば、早めに痛み止めを飲むといいでしょう。また、片頭痛がある場合、基本的にピルは服用できません。
他のホルモン剤も片頭痛を悪化させてしまう可能性があるため、服用する時は必ず片頭痛の主治医と相談が必要です。
私がお答えしました
- 産婦人科医 清水なほみ
- ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~院長。女性特有の病気を中心に日頃の不調を改善するためのアドバイスをいたします。
その他の頭痛対処法について
生理周期とは
生理周期に伴った頭痛には複数の種類があることがわかりましたね。
生理周期は以下の4つの時期に分かれます。
月経期(生理1~7日目頃)
生理中と呼ばれる時期です。この時期に頭痛が出る人は月経困難症によるものが考えられます。黄体ホルモンが減少し、生理が終わりに近づくと徐々に卵胞ホルモンが増加します。
卵胞期(生理後1~7日頃)
心身ともに安定して過ごせる時期です。卵胞ホルモンが増加し、妊娠に向けて準備が進みます。
排卵期(生理後8~15日頃)
黄体ホルモンが増加し排卵が促されます。
黄体期(生理後16~25日頃)
生理前と呼ばれる時期で、片頭痛がひどくなる人もいる時期です。黄体ホルモン、卵胞ホルモンともに減少します。この卵胞ホルモンの低下によって頭痛が起こる人もいます。
生理周期に伴って、体に変化が現れます。生理周期に伴った頭痛には、自分の生理周期を把握して事前に対処していきたいですね。
片頭痛など日頃から頭痛がある場合の対策
睡眠による頭痛対策
日頃から睡眠時間が短い人は頭痛が引き起こされやすくなります。これは、体が休まらないために緊張状態が続き、血行が悪くなることが原因になっていると言われています。
睡眠時間は毎日決まった時間にしっかりと確保するようにしましょう。
睡眠の質を高めるには、眠りを誘う物質、メラトニンが正常に分泌される必要があります。そのためには就寝1時間ほど前から間接照明などに切り替えて部屋を暗くしたり、パソコンやスマホ画面を見ないようにしたりして、光を浴びるのを避けましょう。
ストレス解消による頭痛対策
過度なストレスは頭痛が引き起こされやすくなります。これは、精神的・物質的にストレスがかかると筋肉が緊張し、血行が悪くなることが原因になっていると考えられています。
頭痛対策のためには、気を緩め肩の力を抜いてリラックスできる方法や時間を見つけるようにしましょう。
リラックスには入浴やアロマ、ヨガなどが効果的です。こちらではストレス解消におすすめのヨガポーズを紹介しています。
食事による頭痛対策
また、頭痛がある時はカフェインや甘いものの摂りすぎに注意した方がよいとのことでしたね。
[カフェイン]
カフェインには血管を収縮させる働きがあるため、血管の拡張が原因で起こるタイプの頭痛を緩和する働きがあるとされています。
一方で、血管の収縮が原因で起こるタイプの頭痛には、カフェインをとり過ぎることで頭痛が悪化する可能性があります。
[甘いもの]
甘いものには急激に血糖値を上げる働きがありますが、その後急激に血糖値が下がると頭痛が発生することがあると言われています。糖質の多いものを食べる場合は、先に食物繊維が多い食べ物をお腹に入れると、血糖値の急上昇を抑えることができます。
カフェインや甘いものの摂りすぎは自律神経の乱れを招くこともあり、これが頭痛の原因になる可能性もあります。普段から頭痛がある人は摂取量に注意しましょう。
卵胞ホルモンの低下で起こる頭痛への対策
清水先生の解説によると、卵胞ホルモンの低下によって起こる頭痛には、ピルによって症状を緩和できる場合があるとのことでした。
ピルは副作用が心配という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ピルは生理痛や肌荒れ、生理前の情緒不安定などPMSの治療にも使われており、副作用がみられる人は1~2割程度で、ほとんどの場合ピルを飲み続けているうちに症状はおさまっていくそうです。
ピルが飲めない人
また、ピルによる重篤な副作用である血栓症が起こるのは10万人に5人程度だそうですが、この可能性が高くなる要因としては以下のものが挙げられます。
・喫煙している
・肥満
・高血圧などの生活習慣病を患っている
・片頭痛がある
・40歳以上
このため、普段から片頭痛がある人はピルを服用できないということなのですね。ピルを試してみたい方は産婦人科で相談してみましょう。
頭痛には正しい対策を
生理期間中に頭痛が悪化するようなら、まずは生活習慣を振り返ってみて、できるところから正していきましょう。
また、生理前や生理中にひどい頭痛が起きてしまった場合は、痛み止めを飲むのも一つの手です。痛み止めは、痛みがひどくなってから飲むよりも、痛みが始まったら早めに飲む方が効果的だそう。つらい生理周期による頭痛は我慢しすぎずに、一度病院で相談すると安心ですね。
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