突然ですが、あなたの耳垢は湿っていますか?
私たちの耳垢は「乾いた人」と「湿った人」に分かれています。
一般的に乾いた耳垢は「こな耳」、湿った耳垢は「べた耳」や「あめ耳」と言われます。
ちなみに私の耳垢も湿っていますが、私は「じる耳」と呼んでいます。
なぜ、2種類の耳垢に分かれているかというと、それは私達の祖先にかかわってきます。
- 日本での先住民族であった縄文人の耳垢は湿っており、ワキガ体質
- 朝鮮半島から渡来した弥生人の耳垢は乾いていて、無臭
現代の日本人は、ほとんどが縄文人と弥生人の遺伝子を受け継いでいるので、耳垢や体臭からどちらの血筋が強いかわかるのです。
また、時代と人類の進化とともに弥生人が勢力を拡大していったので、ワキガ体質の縄文人が減り、現代ではワキガ体質の人は約10%にまで減少していきました。
約10%ということは、100人中10人というわずかな確率なので、無臭である90%の人たちは、自分たちとは違うニオイに敏感になり、10%の人たちはワキガに深く悩んでいるのです。
他にも縄文人と弥生人には色々な差があります。
縄文人と弥生人の特徴
| 縄文人 | 弥生人 | |
|---|---|---|
| 似顔絵 | ||
| 頭の形 | 長頭(前後に長い) | 丸頭(丸い) |
| 髪の毛 | くせ毛 | 直毛 |
| まぶた | 二重 | 一重 |
| 唇 | 厚い | 薄い |
| 体毛 | 濃い | 薄い |
ワキガがにおう原因はコレです
人間にはエクリン腺とアポクリン腺いう汗を出す汗腺があります。
このアポクリン腺から出る汗がワキガの大きな原因になっています。
また、お肌を守る役割をしてくれている皮膚常在菌という細菌が生息しています。
アポクリン腺から出る汗自体にニオイはありませんが、汗に含まれるタンパク質や脂質、アンモニアなどの成分は、皮膚常在菌の大好物なんです!
皮膚常在菌が子孫を残すためにエサ(アポクリン腺から出る汗)をモリモリ食べ、どんどん数を増やしていく時に出しているニオイが、ワキガのニオイです。
耳垢が湿っている人の9割がワキガ体質です
アポクリン腺は脇や耳の中、乳首周辺や陰部にしかありません。
耳垢が湿っているということは、耳の中にアポクリン腺があり、分泌物が出ているということです。
すなわち、一般的に体の中で最もアポクリン腺が多いのは「脇」なので、脇にもアポクリン腺があり、ワキガ体質の可能性があるだろうということになるのです。
実際、病院でもこのように耳垢をみて診察していて、高い確率でワキガと診断されているようです。
ワキガの自己診断の中でも「耳垢」の状態が最も信頼度の高い指標となりますので、ここで詳しく説明します。
~略~
この判定法はかなり精度が高くわたしのクリニックでの統計ではほぼ9割以上の確率でした。
しかし、100%「湿った耳垢=ワキガ」ではありません
耳垢は信頼度の高い判断基準といいましたが、決して絶対的なものではありません。
耳の中にはアポクリン腺の他に皮脂腺があり、皮脂の分泌が活発になると、耳垢を湿らせることがあります。
また、中耳炎や外耳道炎などの症状から耳だれが出て、耳垢を湿らせることもありますが、ワキガとは全く関係ないので、そのような時はすぐに病院で診てもらいましょう。
また、アポクリン腺は全ての人にありますが、アポクリン腺の数や大きさ、どこにあるかは人それぞれ違います。
なので、まれに耳にはアポクリン腺がなく、耳垢は乾いているけど、脇にはアポクリン腺があり、ニオイがあるという人もいます。
また、ワキガ体質ではない人も、不規則な生活や食生活、ストレスを溜めていると、アポクリン腺が刺激されて大きくなり、耳垢が湿ったり、ニオイを感じたりすることもあります。
耳垢以外でわかるワキガのセルフチェク
耳垢以外にも、セルフチェクをする方法があります。
もし、心配な方がいればチェックしてみてくださいね。
- 両親もしくはどちらかがワキガ体質である
- 鼻をつくようなニオイがする
- 衣類が黄ばむ
- 脇毛が多い
両親もしくはどちらかがワキガ体質である
両親がワキガ体質の場合80%の確率で子どもに遺伝し、片方の親がワキガ体質の場合50%の確率で遺伝します。
また、両親がワキガ体質ではなくても、おじいちゃん、おばあちゃんがワキガ体質であれば、「隔世遺伝」する可能性もあります。
※隔世遺伝とは・・・おじいちゃん、おばあちゃん、またそれ以前の人が持っている体質などが、親の世代では表れず、子供世代に表れることです。
鼻をつくようなニオイがする
一般的に玉ねぎやグレープフルーツなどのように、ツーンとするニオイがワキガのニオイといわれています。
逆に雑巾のニオイや、半乾きの洗濯のようなニオイは、汗臭いニオイの可能性が高いといえます。
一番わかりやすいのは、お風呂上がりににおってみることです。
汗臭さはお風呂に入ってきれいに洗うことでなくなりますが、ワキガのニオイはお風呂の後でもにおいます。
衣類が黄ばむ
ワキガの原因であるアポクリン腺からは、タンパク質や脂質、アンモニアなどの成分が汗として分泌されています。
この中に「リポフスチン」という色素も入っているのですが、それが「黄ばみ」をつくる原因の一つになっています。
ワキガの程度が強くなると、リポフスチンの分泌も多くなるため、黄ばみの度合いも強くなります。
脇毛が多い
ワキガの原因であるアポクリン腺は、毛穴と繋がっています。
そのため、毛が多いということは、アポクリン腺もたくさんあるかもしれないということです。
その毛が太く、濃い毛であれば、毛穴が発達しているということなので、毛穴と繋がっているアポクリン腺も発達している可能性があります。
「毛深い=ワキガ」ではありませんが、判断材料の一つになります。
※セルフチェックはあくまでも自己診断なので、正確な診断を受けたい人は、専門の病院で詳しく調べてもらいましょう。
きちんと対策をすれば大丈夫!
中にはセルフチェックをして、ショックを受けている方がいるかもしれませんが、落ち込むことはありません。
病院で治療をしたり、デオドラント商品で対策をすると、ニオイを抑えることができます。
思春期のワキガ治療は要注意!
あなたの年齢はいくつですか?
耳の中のアポクリン腺は年齢に関係なく活動していますが、脇のアポクリン腺は「第二次性徴」といわれている思春期から活発に活動を始めます。
- 男子・・・11歳~18歳頃
- 女子・・・10歳~18歳頃
個人差はありますが、この位の年齢からワキガのニオイを気にする方が多いんです。
最近では食生活などの変化により、もう少し早い年齢から第二次性徴を迎え、ニオイを気にする方もいます。
しかし、あまり早い段階で病院へ行って治療を受けても、アポクリン腺はこの時期に活動を始めて増えていくので、治療後に再発するおそれがあります。
なので、この時期は病院での治療より体を清潔にすることや、デオドラント商品で対策する事をオススメします。
子供に遺伝していないか不安な方へ
なかには、両親のどちらかがワキガ体質で、子供に遺伝していないか心配されている方もいると思います。
子供たちには自分のように、辛い思いをさせたくありませんよね。
なので、子供が小さい時から耳垢をチェックしたり、早めに治療をした方が良いと考えている方もいるでしょう。
しかし、耳垢や毛深さは判断材料の一つになりますが、ワキガかどうかは思春期がこないとはっきりわかりません。
また、ワキガを治療するのはとても勇気がいることで、痛みをともないます。
本人が「やりたい」と思えないと、無理やりはできません。
親としては子供がいじめられないか、深く悩まないか、とても心配です。
しかし、子供が自分で悩む前に親があれこれ口出しをすると、「自分はクサイんだ」っと、心の中にトラウマを残してしまう恐れがあります。
あなたのお子様が、まだ悩んでいない時期なのであれば、今はそっと見守り、清潔を心がけ、食事内容に気をつけてあげましょう。
そして、時期をみて、お子様と十分に話し合い、対策方法を考えていきましょう。