除毛クリームの仕組みと、除毛クリームは皮膚を溶かすという噂の真相を解説します。
除毛クリームについてネットで検索してみると、「除毛クリームは毛だけではなく皮膚も溶かす」というショッキングな情報が見られます。
しかし、本当に皮膚を溶かしてしまうような恐ろしい製品なら、こんなにも世の中に普及しているのってちょっと不思議ですよね?
実はこの皮膚を溶かすという表現には大きな誤解が含まれているんです。
そこで今回は除毛クリームがムダ毛を処理する仕組みと、この除毛クリームが皮膚も溶かすという噂の真相を解説していきます。
除毛クリームって怖いのかな・・・と心配な方は参考にしてみてください。
除毛クリームのムダ毛を処理する仕組み
すべての除毛クリームはチオグリコール酸カルシウムが主成分です。
私たちの毛はタンパク質でできているのですが、チオグリコール酸カルシウムがタンパク質を構成しているアミノ酸の結合をほどいて、毛を柔らかくします。
拭き取ったり洗い流したりできるレベルまで毛の結合をほどくことで簡単にムダ毛処理ができるという仕組みになっているというわけですね。
脱毛とどう違う?
脱毛というのは「毛根ごと毛を取り除くこと」です。
除毛クリームはあくまでも毛だけに成分が作用するので、毛根は残ったままになります。
脱毛には効果の持続時間が長いというメリットがありますが、一度に脱毛できる毛が限られていて即効性に乏しかったり、きちんとした脱毛をするのには高額が費用がかかったりと、デメリットも少なからずあります。
「除毛クリームは皮膚も溶かす」の誤解
除毛クリームの主成分であるチオグリコール酸カルシウムはたしかに多少の刺激を含んでいます。
しかし、「皮膚も溶かす」というのは少し大げさな気がしますよね?
除毛クリームは「医薬部外品」の厳しい基準をクリアして認定されないと発売することはできませんので、ちゃんと私たちの体を考慮した作り込みがされています。
医薬部外品(いやくぶがいひん、quasi drug)とは、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に定められた、医薬品と化粧品の中間的な分類で、人体に対する作用の緩やかなもので機械器具でないものである。-wikipediaより引用
では、どのようにして皮膚へのダメージが抑えられた作りになっているのかを具体的にみていきましょう。
「毛」や「肌」は何からできている?
私たちの毛というのは「アミノ酸」がたくさんつながってできる、「タンパク質」によって作られているのはご存じの方も多いとおもいます。
しかし、正確には毛は「硬ケラチン」という脂質の少ない硬質のタンパク質でできています。一方で皮膚は「軟ケラチン」と呼ばれる脂質の多いタンパク質でできており、毛とは少し異なる物質でできていることは頭に入れておいてください。
同じく硬ケラチンで作られいるものに爪があり、動物のツノや鳥のクチバシや魚のウロコなんかもこの硬ケラチンで作られています。
硬ケラチンが硬い理由というのは、アミノ酸の結びつきが固いためです。
「ペプチド結合・シスチン結合・イオン結合・水素結合(結合力の強い順)」という4つの結合によって固められているので毛や爪は硬くなるというわけです。
除毛クリームは「毛」に特化して作用するように工夫されている
私たちの毛は硬ケラチンからできており、硬ケラチンはアミノ酸が4つの種類の結合の仕方をすることで構成されていることは分かっていただいたとおもいます。
除毛クリームは、この硬ケラチンに特化して作用するように工夫することで、皮膚へのダメージを最小限に抑えているんです。
硬ケラチンを構成するペプチド結合・シスチン結合・イオン結合・水素結合の4つアミノ酸の結合のうち、他のタンパク質にくらべて硬ケラチンに特に多い結合が「シスチン結合」です。
シスチン結合というのは酸性に寄せることで再び結合するという特性があります。
美容室でも、
- チオグリコール酸カルシウムで毛を変形しやすくして
- 酸化剤で再結合して固める
という手順でパーマをかけていることからもわかるように、シスチン結合の切断は致命的なダメージを与えるモノではないということです。
そして、除毛クリームの主成分であるチオグリコール酸カルシウムはまさにこのシスチン結合をほどくための成分なんです。
このような特性を活かしているので、除毛クリームは皮膚のタンパク質への作用を最小限にして、毛のみに特化して作用するというわけです。
もちろん肌への刺激が全くないというわけではありませんが、「皮膚が溶ける」というようなショッキングな言い回しは大げさすぎます。
もし本当に皮膚が溶けたりする恐ろしいトラブルが頻発しているなら、除毛クリームは発売を禁止されますし、そもそも発売の認可がおりませんよね。
除毛クリームは最初の販売からもう何年もたっていて、皮膚が溶けて重大なトラブルになったというケースはまだ報告されていないので、重大な副作用なども心配しなくて大丈夫だとおもいます。
まとめ
以上が除毛クリームでムダ毛を処理する仕組みと、肌への影響に関する噂の真相の解説でした!
除毛クリームは毛のみに特化して作用し、肌への刺激が最小限になるように工夫して作られています。
もちろん刺激がまったくないというわけではないのですが、それはカミソリ・シェーバー・脱毛器などにも共通していることで、特別除毛クリームだけが肌に悪いということはありません。
どんなムダ毛処理方法でも多少の肌の刺激は避けられませんので、処理前や処理後のケアをしっかりして、お肌を健康に整えましょう。