真空管アンプヘッドでレコーディング!宅録にオススメしたいダミーロード特集
みなさんの中で、楽曲制作している時に「自前のアンプヘッドで宅録できればいいのに…」と思っている方は多いのではないでしょうか。自宅でエレキギターあるいはエレキベースをレコーディングする場合、多くの方々がアンプシミュレーターを使っているかと思います。
アンプシミュレーターは本格的なサウンドが手軽に得られる反面、音の厚みや空気感は本物と比べるとイマイチなことが多いです。ラインアウト端子搭載のギターアンプもありますが、これも録り音に満足できるレベルではありません。かといって、自宅でギターアンプをマイキングし、大音量のサウンドをレコーディングできる環境のある人は少ないでしょう。
そこでオススメしたいのが真空管アンプヘッドに「ダミーロード」と「キャビネットシミュレーター」を組み合わせた自宅レコーディングです。大音量で鳴らす必要もなくアンプシミュレーターよりも生々しいサウンドをレコーディングでき、深夜でも「より本物の真空管ギターサウンド」でレコーディングすることができます。
真空管アンプヘッドを使ってレコーディングをする方法
まずは真空管アンプヘッドを使って自宅レコーディングする方法を見ていきましょう。基本的には以下の方法が考えられます。
- アンプのラインアウトを利用してレコーディング
- スピーカーにマイクを立ててレコーディング
- ダミーロードとキャビネットシミュレーターを組み合わせたライン録り
スピーカーにマイクを立ててレコーディング、ダミーロードとキャビネットシミュレーターを組み合わせたライン録り、それぞれの接続順は以下となります。
通常のレコーディング方法、ダミーロード + キャビネットシミュレーターを用いたレコーディング方法
マイクを立ててギターの音を録る場合、真っ先に問題となるのが音量です。良い音を録るためにはそれなりの音量が必要となり(防音設備を導入しているとしても)、日本の住宅事情を考えると難しいところです。そのため、音を出す必要の無いダミーロードを用いたレコーディングを選ぶのがベターと言えます。
そもそもダミーロードって何?
ダミーロードは「スピーカーと同じ抵抗値を持つ疑似抵抗」のことで、この抵抗を搭載した機材そのものをダミーロードあるいはダミーボックスと呼びます。アンプのスピーカーアウトからダミーロードに接続することで「擬似的にスピーカーと接続されている状態」になり、ミキサーやオーディオインターフェースなどの機材と「ライン接続」ができるようになります。
通常、真空管アンプヘッドのスピーカーアウトからミキサーなどに直接接続すると、アンプ側に負荷が掛かりすぎて破損してしまいます。これはギターアンプに搭載されているパワーアンプが専用のスピーカーと接続することを前提に作られており、インピーダンス(8Ωなど)が合わないために起こるものです。
アンプの破損を回避するためには、アンプと接続したい機材の間にダミーロードを挟み、ライン接続ができる状態にする必要があります。ダミーロードは技術と知識さえあれば自作することができますが、市販されている物を購入する方が確実です。
※余談ですが、ダミーロードは仕様上、サウンドの高音域が削られる「ハイ落ち」が起こりやすいです。使用するギターやアンプにもよりますが、アンプのトレブルを上げたり、センド/リターンにイコライザーを繋げるなどして対策することをオススメします。
キャビネットシミュレーターについて
ダミーロードを使用する上で欠かせないのが「キャビネットシミュレーター」です。アンプから送られてきた信号はキャビネットシミュレーターを通ってはじめて、本格的なギターサウンドに変化します。キャビネットシミュレーターは以下の方法で使用するのが一般的です。
- ダミーロード本体に搭載されているシミュレーターを使う
- ハードタイプのシミュレーターをダミーロードの後段に接続して使う
- DAW側でプラグインタイプのシミュレーターを使用する
ダミーロードはモデルによっては予めキャビネットシミュレーターを搭載しているものがあります。シミュレーター機能をオンにするだけなので手軽な反面、細かい音作りができないといったデメリットもあります。
キャビネットの種類やマイクの種類、位置などを細かく設定したい場合はハード(実機)あるいはPCプラグインタイプのキャビネットシミュレーターを別途導入することをオススメします。ハードの場合はダミーロードと接続したい機材(オーディオインターフェースなど)の間に繋ぎ、プラグインはDAWのトラックにインサートして使用します。
オススメのダミーロード
KOCH Dummybox DB60-HOME
オランダのアンプメーカーであるKOCHのアッテネータ/ダミーロードです。平均最大入力 は60W、瞬間最大入力は100Wとなっています。キャビネット (1×12″/4×12″)とマイク(エッジ/センター)のシミュレーターを搭載しており、本体のスイッチを切り替えるだけでサウンドを変化させることができます。一時期売り切れが続出し、世界中で入手が困難になった人気モデルでもあります。8Ωのスピーカーアウトに対応しています。
Mesa Boogie CAB CLONE
レクチシリーズでお馴染み、Mesa Boogieのダミーロードです。4Ω、8Ω、16Ωの3タイプをラインナップしています。CLOSE BACK、OPEN BACK、VINTAGE CABINETといった3種類のキャビネットシミュレーターを搭載し、ヘッドフォンアウトもあるので、夜間での練習およびレコーディングにも対応します。
CREWS GB-VI
国産ブランドであるCREWSのモデルです。8Ωあるいは16Ωのスピーカーアウトに対応。瞬間最大入力は150Wとなっており、100Wクラスの大型アンプヘッドでも使用することができます。キャビネットシミュレーターなどは搭載されていませんが、シンプルな操作性と優れた音質が魅力のモデルです。
RIVERA Rock Crusher
RIVERAの多機能パワーアッテネーター/ダミーロードです。最大120Wのアンプで使用することができ、8Ωあるいは16Ωのスピーカーアウトに対応。最大の特徴は減衰時に失われる高音や低音を補正するイコライザー的な役割を果たすスイッチを搭載していることです。EDGEスイッチは高域を、WARMスイッチは低域を補正します。原音に忠実な音質特性を持ち、実用的な機能を多数備えたモデルです。
オススメのキャビネットシミュレーター
AMT ELECTRONICS CHAMELEON CAB CN-1
アナログ回路を採用したコンパクトエフェクターサイズのキャビネットシミュレーターです。ギターアンプ用スピーカーの音質特性を完全にエミュレートし、あたかも本物のキャビネットで鳴らしているかのような、空気感のあるサウンドが特徴です。AUX INも用意されているので、ギターとオーディオファイルを同時に出力することもできます。宅録はもちろん、ライブでも活躍することでしょう。
TWO NOTES Torpedo C.A.B.
ハイエンドキャビネットシミュレーターのコンパクトモデルです。各メーカーの定番キャビネットを45種類と、定番のマイクを8種類収録。アンプとマイクの距離を細かく設定することができ、音作りに徹底的に拘ることが可能です。
同時に8種類の真空管パワーアンプをエミュレートしており、本機にプリアンプを接続するだけで、アンプシミュレーター的な使い方もできます。ちなみに、Wall of SoundⅢというソフトウェア版もラインナップしています。
LePou Plugins
LePou Plugins がリリースする無料ギター・アンプシミュレーター・プラグイン。Windows/Mac両対応、5つのモデリング・アンプとキャビネット・シミュレーターが同梱されておりキャビネット・シミュレーターを無料で手にいれることができます。
今回のまとめ
いかがだったでしょうか。ダミーロードと聞いてピンと来る人はそう多くないでしょう。宅録で重宝する機材なのは間違いないものの、その知名度は決して高いものではありません。しかしながら、昨今の小型真空管アンプブームをきっかけに、その需要は高まりつつあると言われています。真空管アンプヘッドをお持ちの方は、これを機にダミーロードの導入を検討してみてはいかがでしょうか。