足の裏がカサカサ!もしかして水虫?
カサカサな足の裏やかかとのかゆみは、きっと乾燥しているからだろう!と決めつけてしまってはいませんか?
秋から冬の乾燥しているシーズンになると、足の指やかかとがカサカサとすることがありますが、実はその乾燥は水虫が原因となって起きているかもしれません。
水虫と言うと、ジュクジュクしているものを想像する方も多いようですが、意外にもカサカサとした状態になる水虫もあるのです。ただの乾燥肌と間違いがちな乾燥型の水虫について解説していきます。
乾燥型水虫(角質増殖型水虫)の症状
まずは乾燥型水虫の症状や、その特徴などをチェックしていきましょう。
足の裏(かかと)の角質が厚くなる
かさかさとした状態の乾燥型水虫は、一般的には角質増殖型水虫と呼ばれています。
角質増殖型水虫は足の指にできがちな水虫(趾間型水虫)とは違い、足の裏やかかとにできることが特徴です。特にかかとにできやすいとされていて、発症することで足の裏が白くカサカサとした状態になったり、粉を噴いたりするといった症状が現れます。
また、角質増殖という名前が付けられているように、角質がどんどんと厚くなっていってとても硬くなります。
こうした症状は一見ただの乾燥肌によるものにも見えるため、水虫によるものだとは見分けにくいことが角質増殖型水虫の厄介なポイントです。
足の裏がひび割れると痛い
角質が厚くなって硬くなったかかとは、衝撃に対して脆い状態なので時にはひび割れることがあります。特に空気が乾燥しやすい冬には乾燥によって一層脆い状態になるため、普通に歩いているだけでもひび割れる可能性が高いです。
こうして角質増殖型水虫によってひび割れてしまったかかとは、時には痛みを伴うことがあります。ひび割れた状態になってから心配になり病院を訪れ、水虫が発覚するケースが多いようです。
かゆみ・臭いは無い
角質増殖型水虫と趾間型水虫の大きな違いとしては、かゆみや臭いがほとんど無いことが挙げられます。個人差こそはありますが、かゆみを感じるケースの方が少ないようです。
かゆみが無いのはいいこと、と思ってしまうかもしれませんが実はこのかゆみが無い特徴こそが角質増殖型水虫の一番厄介な点と言えるかもしれないのです。
角質増殖型水虫はかゆみが無いことが多い上に、ひび割れるまでは痛みが無いことから放置しがちな方が多いです。そのため症状がかなり悪化してからでないと発見できないことが多いとされています。
そして、角質増殖型水虫も趾間型水虫と同じ原因から発病する水虫のため、放置することによって他の部位に感染する可能性が高いと言われています。
指先にかゆみを覚えて水虫だと思って病院を訪れたところ、かかとを見た医師からかかとが角質増殖型水虫となっていることを告げられることもあるようです。
そのため、角質増殖型水虫の原因や乾燥肌との違いなどを知っておき、自分である程度見分けることが大切と言えます。こういったポイントを下記でご紹介するので参考にしてみてください。
角質増殖型水虫。原因は何?
角質増殖型水虫の原因は趾間型水虫と同じだと説明しましたが、一体何が原因となっているのでしょうか。
まずは角質増殖型水虫の原因について知っておきましょう。
白癬菌の感染
角質増殖型水虫や趾間型水虫の原因となるのは、白癬菌の感染です。名前に「菌」とありますが、正確には細菌やウイルスの一種ではなく、カビの一種だとされています。
白癬菌がかかとの角質層へと侵入して発病し、さらに奥底へと侵入してしまうことでひび割れなどの重い症状を起こしてしまうのです。
こうした白癬菌の感染ルートは家族で既に水虫を患っている人や、犬や猫などのペットからの感染が多いと考えられています。水虫を患っている人の靴下を履いてしまったり、白癬菌を持っているペットと触れ合うことで感染することが多いようです。
これらに心当たりがあり、かかとがカサカサとしている方は角質増殖型水虫を患っている可能性を疑ってもいいかもしれません。
靴下の履きっぱなし
仕事で疲れて家に帰ったあと靴下を脱ぎ忘れたまま眠ってしまったり、何日も同じ靴下を履きっぱなしにしたりしてはいませんか?
水虫の原因となる白癬菌は温度が高く、湿気が多い環境を好む特徴があります。そのため同じ靴下を履いたままにしていると靴下の中で活動的で繁殖しやすくなり、水虫を患ったり水虫が悪化しやすくなったりすると考えられています。
特に靴下を履いたまま寝るのは、感染の危険性をさらに高める行為だと言われているので注意してください。人間は寝ている間にコップ一杯分ほど(200ml)の汗をかくと言われていて、特に靴下の中が高温多湿の状態になりやすいのです。
また、ただでさえ足の裏は身体の中でも汗腺(汗を分泌する腺)が多く、汗をかきやすい部位の1つでもあります。そのため、靴下は毎日洗いたてのものを履き、寝る前には必ず脱ぐようにしましょう。
じゃが、水虫のことを考えるとあまりそれはおすすめできんのう。
寒さが気になるのであれば湯たんぽなどを活用していきたいところじゃ。
足が不衛生
汚れた靴下を履き続けてしまったり、足を丁寧に洗わなかったりすると、足には皮脂などの汚れが溜まり不衛生な状況となります。そしてこの不衛生な状況も、白癬菌が活発となりやすい状況なのです。
また、こうした汚れが溜まった足は嫌な臭いを出すことがあります。よく「足が水虫で臭い」と言われていますが実はあの臭いは水虫によるものではなく、足の汚れによって起きているのです。
意外に思う方も多いかもしれませんが、水虫自体には臭いを起こす症状はありません。「水虫を発病しやすい環境」と「足が嫌な臭いを出しやすい環境」が似ているため、混同されるようになったと考えられます。
話を戻すと、白癬菌の繁殖を止めるためにも嫌な臭いを防ぐためにも、足はよく洗っておきたいところです。
角質増殖型水虫と乾燥肌の違いは?
先ほどもご紹介した通り、角質増殖型水虫でカサカサになったかかとと、乾燥肌によってカサカサになっているかかとは一見するだけでは違いが分かりにくいのが困るところです。
これらは一体どこで見分ければいいのでしょうか?次は、角質増殖型水虫と乾燥肌を見分けるポイントをいくつかご紹介します。
かかと以外にも乾燥が見られたら水虫かも?
角質増殖型水虫はかかとだけではなく、足の裏や指先にまで広がることもあります。反対に乾燥肌による酷い乾燥はかかとにのみ留まることが多く、足の裏全体に広がることは少ないことが特徴です。
そのため、カサカサとした状態になっている範囲は角質増殖型水虫か乾燥肌かを見分ける上で重要になるデータと言っても過言ではありません。足の裏全体を見て、全体や足の指にも皮剥けがあったり、触ったときに硬さを感じたりする場合は角質増殖型水虫の可能性を考慮しましょう。
とは言えもちろん、角質増殖型水虫がかかとにのみ感染している方も多いはずです。そういった方は以下のポイントから見分けてみてください。
一緒に暮らしている家族が水虫
先ほどもご紹介しましたが、共に生活している家族が水虫である場合も角質増殖型水虫を疑う理由の1つとなります。
白癬菌は湿度が高い環境を好むので家族からの主な感染経路としては、お風呂場のバスマットやバスタオル、夏場の汗が染み込みやすいスリッパの共用などが挙げられます。
家族に水虫を患っている方がいる場合、こうした感染経路に触れる機会が多い場合はただの乾燥肌ではなく角質増殖型水虫を患っている可能性が高いです。
さらなる繁殖を防ぐためにもバスマットはこまめに洗濯するか数枚用意し、バスタオルの使い回しは極力避け、スリッパは専用のものを使用するなどして対策していきましょう。
一番確実なのは皮膚科を受診すること
水虫か乾燥肌かを見分けるうえで、最も確実な方法はやはり皮膚科を受診して検査を受けることです。
皮膚科では水虫を患っている可能性のある皮膚の角質を一部採取し、それを顕微鏡で検査して白癬菌の有無を確かめます。白癬菌は顕微鏡を使用することで存在を容易にチェックすることができるので、自分で見分けるよりもはるかに確実な方法と言えるのです。
さらに、皮膚科を受診することで症状に合った適切な外用薬や内服薬を処方してもらえる点も見過ごせません。
誤った自己判断で「乾燥肌だ」と決めつけてしまうのは、更なる悪化を招いたり家族へ感染させたりするリスクが高いことを覚えておきましょう。確認・治療をしていくうえでも、大切な家族に感染させないためにもこれ以上無い方法なので、時間に余裕があれば皮膚科を受診しておきたいところです。
水虫で履いた靴下の洗濯はどうしたらいい?
角質増殖型水虫だと分かり、適切な対処ができるようになったものの、今度は靴下の扱いに困ってしまう方も多いようです。
履いた靴下を他の衣類と一緒に洗濯することで、菌が移ることは無いのでしょうか?また、特別な洗剤を使用しなくてもきちんと死滅させることはできるのでしょうか?次は、靴下の選択について解説していくので参考にしてみてください。
洗濯自体は他のものとまとめてOK
他の衣類と一緒に洗濯してもいいのかどうか気になるところですが、結論から言うと他のものとまとめてOKと言えます。その理由は、いつも通りに洗濯するだけでも白癬菌をほとんど落とすことができるからです。
洗濯する前に一緒の脱衣かごに入れることで他の衣服に移る可能性はありますが洗剤によってほとんど死滅させられるため、靴下だけ別で分けて洗濯する必要は無いと言えます。また、使う洗剤も普段使うものと同じもので構いません。
なんとなく気になる…という場合は温水で洗濯するのもおすすめです。
白癬菌は高温の環境に弱いため、温水で洗濯することで死滅させられる確率を高めることができると言われています。60度ほどの温度で洗濯するのが好ましいですが、洗濯機の機種によっては温水での洗濯が推奨されていないもあるので、その点だけ注意しましょう。
いつも表向きのまま洗濯していると、裏側の汚れまでしっかり落ちないこともあるのじゃ。
ちなみに、これは靴下だけじゃなくて他の衣類にも言えることじゃぞい。何度洗濯しても黄ばみや臭いが落ちないシャツなどがあれば試してみてはどうかのう。
乾燥器で高温乾燥がおすすめ
白癬菌は高温の環境に弱い、という点を考えると乾燥器で高温乾燥させるのも確実に死滅させる方法の1つと言えます。
乾燥器を使い60度前後の温度で乾燥させることによって高温・乾燥といった白癬菌の苦手な環境を2つ作ることができるので、試してみてはいかがでしょうか。普通に乾かすだけでは乾燥が難しい梅雨や冬場に特に試していきたい方法です。
また、自宅に乾燥器が無かったり、近場にコインランドリーが無い場合は、ドライヤーを使って乾燥させるのもおすすめです。ドライヤーを靴下の入り口に差し込み、乾燥するまで温風を流し続けてみましょう。ただし、ドライヤーの口を生地に近づけすぎたり長時間使用することで靴下が焦げる可能性があるため、その点にだけ注意してください。
しっかりと天日干しをする
気温が低く、すぐに乾かなさそうな冬場でも太陽が出ているのであればしっかりと天日干しすることも大切です。
白癬菌は高温・乾燥という弱点意外にもう1つ、紫外線にも弱いという特徴があります。そのため気温が低い時期でも天日干しすることで、さらなる死滅を期待できるのです。
もちろん乾燥器などで乾燥させたあとでも紫外線は有効なので、しっかりと乾燥していても天日干しするのもおすすめします。
また、乾燥が不十分であるのならば、長時間の天日干しで徹底的に乾燥させることも大切です。天気予報をチェックして、なるべく長時間の間天日干しできるように取り組んでみましょう。
乾燥タイプの水虫を治す方法
角質増殖型水虫はどのようにして治療していくのがいいのでしょうか?最後に、角質増殖型水虫を治す方法を4つご紹介するので試してみてください。
角質を柔らかくし、塗り薬を塗布する
まずは角質を柔らかくすることを徹底しましょう。
硬くなったかかとをそのままにしておくと、ひび割れる危険性が高まって余計な痛みをもたらすことがあるからです。また、硬くなった角質は水虫用の塗り薬が浸透しにくい状態でもあります。
柔らかい状態にしておくのは塗り薬の効果を高めることにも繋がるため、尿素配合のクリームなどを定期的に塗り、柔らかい角質をキープすることを意識しましょう。
水虫用の塗り薬は皮膚科で処方される以外にも、市販薬を購入する方法もあります。市販薬は処方箋が無くとも購入できるため、仕事などで忙しい方でもすぐに使用できるのが大きなメリットです。
しかし、基本的には市販薬ではなく処方薬を利用することを強くおすすめします。市販薬に配合されている成分は処方薬に比べると量に違いがあるため、効果が出ない可能性もあるのです。また、市販薬には時にアルコール成分が配合されていることがあるため、肌が弱い方の場合は思わぬ肌トラブルのきっかけとなることもあります。
安全・確実に角質増殖型水虫を治療するためにも、なるべく皮膚科を受診して処方薬をもらい、医師の正しい指示を仰いで使用するのが好ましいと言えるでしょう。
飲み薬で治療する
水虫の治療と言うと、塗り薬を塗布する治療をイメージする方も多いと思いますが、実は飲み薬で身体の内側から治療していくことも大切です。
角質増殖型水虫はクリームを使って角質を柔らかくしてもやはり通常に比べると硬い状態のため、塗り薬の成分が浸透しにくい状態と言えます。角質増殖型水虫が悪化し、特に角質が硬くなってしまっている方は尚更塗り薬の効果が少なくなってしまうとされています。
そのため、飲み薬で身体の内側から白癬菌に対処していくことが重要なのです。
角質増殖型水虫の治療に用いる基本的な飲み薬にはイトリゾールとラミシールの2種類のものがあります。どちらも白癬菌を殺菌させる「抗真菌薬」であることには変わりないのですが、服用方法に大きな違いがあるのでそこだけ注意しましょう。
イトリゾールは一定期間にのみ服用したらしばらくは服用しない期間を設け、その後また一定期間服用する、といった流れで服用していくのが正しい服用方法です。
反対にラミシールは一定の期間に定まらず、継続的に服用することで正しい効果を得ることができます。この2つの内服薬の服用方法が混同し、誤った方法で服用してしまうと副作用が強く出ることなどがあるので注意しましょう。
それぞれの主な副作用は、以下の表のようになっています。
| | ラミシール | イトリゾール |
|---|---|---|
| 副作用 |
|
|
大まかな副作用は似通っているのですがラミシールは胃に関する副作用、イトリゾールは肝臓に関する副作用が出やすいようです。
慢性胃炎などの胃の疾患を持ちながらもラミシールを処方された方、または脂肪肝などの肝臓の疾患を持ちながらもイトリゾールを処方された方は、重篤な副作用が現れないかを逐一チェックし、様子見しながら服用するようにしてください。
また、どちらも妊娠中の方や妊娠の可能性がある方は服用できない点にも注意しましょう。角質増殖型水虫の治療中に妊娠が発覚した際はすぐに服用をストップし、皮膚科を受診して医師に相談しましょう。
足を清潔に保つ
足が不衛生な状態だと白癬菌が繁殖しやすくなることを考えると、治療をスムーズにさせるためにはやはり、足は清潔に保っておきたいところです。
上述した通り足は汗腺が多く汗の分泌量が多い上に、靴を履いていると蒸れやすくなるため不衛生な状況になりやすい部位でもあります。
入浴の際には必ず、ボディソープや石鹸で足の裏を丁寧に洗うようにしましょう。かかとにのみ症状が現れている方でも、指の間まで念入りに汚れを落とすことを意識してください。指への感染を防ぐことができます。
白癬菌を殺すことを考えると、ゴシゴシと力強く洗ってしまいがちですが、これは控えておきましょう。肌に傷がつくとそこから白癬菌が侵入しやすくなってしまうからです。
また、治療中は入浴の際に軽石などでかかとの角質を落とすのは控えるべきと言われています。これは、軽石で無理やり角質を落とすことによってかかとはさらに強くなろうと以前よりも硬く、厚い状態で再生する可能性があるからです。
そのうえ、軽石で刺激したかかとは敏感な状態になるため白癬菌がより感染しやすい状態になってしまうようです。白く、硬くなったかかとの見た目が気になるかもしれませんが、治療のためにも我慢していきましょう。
入浴する際は温度を40度以上に設定し、足の裏までしっかりつけたいところじゃな。
靴の中に乾燥材を入れる
帰宅後などの靴を履かないタイミングでは、乾燥剤を入れておくことも有効な手段です。乾燥剤を入れておくことで白癬菌が苦手な乾燥している環境を作り出し、繁殖を食い止める効果が期待できると言われています。
乾燥剤にはさまざまな種類がありますが、シリカゲルという乾燥剤がおすすめです。こちらは乾燥材のなかでもかなりポピュラーな部類のため、ホームセンターで購入できることが多く、使いやすい個包装タイプのものも手に入りやすいことがポイント。価格もそれほど高くなく、1kg600円ほどで購入できるケースもあります。
特に靴が雨で濡れて蒸れやすい梅雨、汗をかきやすい夏場、雪国に住んでいる場合は冬に乾燥剤を活用していきたいところです。この時期は靴のバリエーションを増やし、こまめに履き分けるのもいいかもしれません。
水虫治療は根気よく続けましょう!
角質増殖型水虫の治療は薬を使用してすぐに終わるわけではなく、長期に渡って治療を行わなければ完治させられないと言われています。最短でも3カ月ほどの期間を必要とし、人によっては半年ほどかかることもあるようです。
治療を続けていると毎日薬を飲んだり、丁寧に足を洗ったりするのが億劫に感じることもあるかもしれません。しかし、完治させることができれば足の裏やかかとの見た目を気にしなくていいようになるうえに、大切な家族を水虫から守ることにも繋がります。根気よく治療を続け、完治を目指していきましょう。