フランスの脱毛って日本とは全然違う?フランスの脱毛事情について
日本で脱毛といえばまずイメージされるのは、広告をしっかりと行っている大手の脱毛専門エステサロンだと思います。
今回は、私がエステを学んだフランスでは一体どのようになっているかについてお伝えします。
フランスはEsthétique(エステティック、通称エステ)と言う言葉の発祥となった国で、数十年前からエステティシャンには国家資格制度が設けられている国です。
コスメに対する規約も非常に厳しく、現在ではEU全体で決められた制度の中で(例:動物実験禁止、パラベン禁止など)全ての会社が化粧品の開発なども行なっています。
これだけ美容やコスメに対しては発展しているフランスではエステサロンは街中に多く存在しており、日本の整骨院、歯医者さん並みに見かけるほどです。
フランスのエステサロンでは、フェイシャルやボディエステ、脱毛、コスメの販売、メイク、ネイルなど美容に関するサービスを行っています。
また、日焼けマシンを完備しているところもあり、エステティシャンの資格を持っている人は数年に一度、日焼けやマシンについての基礎知識に関する研修を受けることを推奨されています。
フランスでは小麦肌であることがバカンスをイメージさせるため、焼けている方が良いという考えがまだまだ根強いです。
フランスではレーザー脱毛は一般的でない?!
日本では脱毛といえばレーザーや光脱毛が主流ですが、フランスでは一般的ではありません。
なぜなら、1962年に決められた、(レーザー)脱毛は医師しか行えないという法律が既にあるからです。
最近になり痛みが少ない光脱毛がようやく導入されましたが、2016年1月頃から議論され3月に、こちらも医師のみの使用が認められると決まりました。
機械はメラニン色素に作用して脱毛を行うのですが、例えば皮膚ガンによる色素沈着がある場合には危険とみなされ、その診断は医師が行うためです。
un arrêté ministériel du 16 janvier 1962, “ne peuvent être pratiqués que par les docteurs en médecine […] les actes médicaux suivants : […] tout mode d’épilation, sauf les épilations à la pince ou à la cire”
(省令:1962年1月6日より抜粋)
すべての脱毛は医療行為とみなされるため…医師のみが使用可能…ただし、ピンセットによる脱毛とワックス脱毛は除く。
フランスのエステサロンでの脱毛
街中にあるエステサロンなどで受けられるのはワックス脱毛が中心です。こちらは一時的な脱毛となるため、必要に応じて継続的に通い続ける必要があります。
方法は温めたワックスをお肌にのせて、ペーパーを上から押さえて一気にはがす!という原始的なもの。このほかに、お肌に優しいキャラメルワックスという砂糖とお水、レモン水を使用した脱毛方法もあります。
料金はサロンによって差はありますが、眉は10ユーロ前後(1500円)、ひざ下が25ユーロ、脇下が25ユーロ(3000円)など。一か月に1度ほど通う人が多いですが、バカンス前にだけ脱毛を行うというフランス人も多いです。
ちなみにフランス人はなぜか、腕の脱毛を行いません。
よって、腕の毛はうっすら生えている人が殆どです。この辺りの文化の違いは非常に面白いところです。
また、エステサロンでもローン制度というのはありません。サロンによっては、馴染みのお客様に向けて回数券のようなものや、先払いの制度を使用しているところもあります。(例:合計50ユーロ支払い、1度あたり10ユーロ。都度払いなら1度で11ユーロなど)
フランスのレーザー、光脱毛はどこで受けられる?
レーザー、光脱毛などの機器を使用する脱毛では、クリニックで医師か、医師からの指示を受けた看護師のみが施術を行っています。
そのため、高い、通いにくいというイメージが浸透しており一般的ではありません。
インターネットでクリニックを探すことはあまりなく、知り合いから聞いて行ったというような紹介が多いです。
また、施設は日本の総合病院や設備の整った医療機関をイメージするかもしれませんが、パリなどの都市部ではアパルトマンの小さな1室というクリニックが主流です。
少しずつ日本のクリニックのような雰囲気も見かけられるようになりましたが、大規模なチェーン店はありません。Googleに登録されているパリのレーザー脱毛を受けられるクリニックはわずか46軒…20区ありますので1区に2軒ほどしかありません。世界的大都市にしては非常に少ない数です。
また、最近になり、ようやく光脱毛も受けられるようになりました。
法の範囲外だったことからエステサロンでの導入も始まったのですが、法規制により、医師のみの使用となりました。保守的なフランスですが法律の議論から施行までは非常にスピーディーなところは日本と全く違っています。
料金に関しては日本と違い、個人経営となるため幅がありますが、例えば脇50ユーロ、膝下100ユーロが最低ラインの相場です。
施術する箇所にもよりますが、1〜3部位施術するとして、1度の料金が100-300ユーロ(1万円から3万円)ほどのところが多いです。ローン制度は存在せず、都度払いが主流です。
しっかりと脱毛をするためには一回だけでは終わりませんので、日本と同じように2-3か月ごとに1度、トータルで1年半から2年間、10回以上通う必要があります。
そのため膝下と脇の合計6回で900ユーロ(10万円)ほど、12回では1800ユーロ(20万)ほどが相場でしょうか。
日本ではフルタイムであれば手取り20万前後という女性も多いと思いますが、フランスは1200-1300ユーロ(13-14万円)が平均的です。その金銭感覚で考えると、給料の1〜2ヶ月分が2部位の脱毛完了までにかかることになります。
機器は、アレキサンドライト、ダイオードレーザー、シミなどの除去にも使われているヤグレーザーが使用されています。
脱毛や美容に関するメディカルエステ※を行う施設も増えてきていますが、エステサロンというカテゴリーではなくあくまでクリニックとなります。
(※メディカルエステは皮膚科に美容のサービスを付加した施設となっており、皮膚や爪の病、ニキビの治療、アートメイク(タトゥー)の除去、シミのレーザー治療、レーザー脱毛などを行っています。
こちらは脱毛の料金はやや高めに設定されていて、例えば脇で80ユーロ、脚全体で160ユーロなどとなっています。)
セルフで行う脱毛方法
カミソリやシェーバー、日本でもドラッグストアなどで買えるVeetの簡易なワックス脱毛や、除毛剤を使用する人もいますが、日本以上に乾燥しているフランスではお肌には良くなく、トラブルが起きることも多いです。
フランスで人気の脱毛方法とは?
フランスでは、クリニック(メディカルエステ)での脱毛、エステサロンでのワックス脱毛、セルフで行う脱毛方法の3パターンがあります。クリニックでのレーザーや光脱毛は主流ではなくおよそ5-10%以下です。
もともと毛が濃い目で、定期的にエステサロンに通うのが面倒である人や、金銭的に余裕のある人が選ぶ傾向にあります。
約20%はエステサロンでの定期的なワックス脱毛、残りの70%はセルフ脱毛を行う人、全く脱毛を行わない人に分かれています。
日本と違ってフランスは、多民族国家で色々な人種の女性が住んでおり毛質も様々です。ブロンドヘアーの人は脱毛の必要性が低く、逆にチュニジアやモロッコ、トルコ系のフランス人は積極的に行っています。
日本の脱毛サロン事情と比較してみて
日本では気軽に行えるレーザー脱毛ですが、医師の施術が受けられるフランスでは敷居が高く気軽に行えない反面、非常に安全です。
日本でも一時期、エステティシャンに国家資格制度を導入しようという動きがありましたが、現状進んでおりません。日本でも、お客様とエステティシャン双方が安心できるよう、公的で統一された基準が設けられたらより良くなるのでは、と感じています。
それでも、世界ナンバーワンのおもてなし大国の日本では、エステティシャンの質は高いと思っています。その環境のもと、安価で脱毛を受けられる日本人は恵まれており、様々な選択肢の中から選ぶことができることをフランスの脱毛事情を通して感じます。