火傷治療

火傷治療保険診療初診は約1,500円前後

最近低温火傷(ヤケド)の患者様が増えております。
通常、火傷(ヤケド)をおこさない温度でも接触時間が長くなると火傷(ヤケド)を引きおこします。
低温火傷(ヤケド)も保険診療でおこなっております。
跡(痕)を残さないためにも診療をおすすめします。

火傷(ヤケド)=熱傷 とは?

火傷(ヤケド)は医学的には熱傷とよばれ、熱による皮膚や粘膜の損傷をいいます。
高い温度の液体や、固体に皮膚が一定時間以上接するとおこります。

火傷(ヤケド)ではほかの外傷と異なり、出血したりすることはないのですが火傷(ヤケド)した部位に直後から赤み(発赤・紅斑)や腫れ(腫脹)が出ます。
浅い火傷(ヤケド)赤くなるだけですが、深く火傷(ヤケド)すると腫れやみずぶくれ(水疱)が1~2日進行する点が異なります。
そのため深い火傷(ヤケド)や広範囲のものでは、広い範囲に火傷(ヤケド)すると創傷の治療に加えて熱傷によるショックを治療するために点滴などの全身治療が必要となります。

火傷の応急処置

火傷(ヤケド)すると本人はもとより周りの人たちもあわててしまいますが、何よりもすぐに流水で冷やす(火傷した部位を冷却する)ことが重要です。
炎がついているようなときに火を消すためにはもちろんですが、 熱湯や油などの火傷(ヤケド)でも水道水で衣服の上から冷やすことがとても大切です。
あわてて衣服を脱がせると熱の作用が持続して、より深い火傷(ヤケド)になったり、水疱が破れたりして、痛みが強くなったり治るのに時間がかかったりしてしまうことになります。とくに幼児の場合は衣服の外の火傷(ヤケド)に目をとられてしまって衣服の下にもっと広い火傷(ヤケド)をしているのを見逃してしまいがちですので注意が必要です。
また、火傷(ヤケド)をするとその部位が腫れてきますので、たとえば手の火傷(ヤケド)などの場合、指輪やブレスレットなどの装身具は早めにとるようにしてください。

冷却する時間は火傷(ヤケド)した部位や時間などで一概にはいえませんが 15~30分くらいの間をひとつの目安とするとよいでしょう。
指先の火傷(ヤケド)のような場合は、 1時間くらい冷やすことが症状を軽くする上で効果的です。

患部を充分流水で冷やしたあとは、出来るだけ早めに皮膚科医の診察を受けることが早く火傷(ヤケド)を治して傷跡を最低限にするために大切です。
また、火傷(ヤケド)をした部位には医師の診察治療を受けるまでアロエ軟膏など自分の判断でつけるのはよくないです。すぐに皮膚科を受診できない場合は、市販のステロイド軟膏を塗布することはとても有用です。

治療の特徴

必要に応じて湿潤療法での治療をおこなっております。

I度と浅達性II度熱傷(SDB)はとくに治療をしなくとも傷跡をのこすことはありませんが当院では炎症後色素沈着を可能な限り残さないよう治療をすすめていきます。

必要に応じて、外用薬、内服薬が処方されます。

気になる方はこちらへどうぞ

湿潤療法とは

湿潤療法は、体が本来持っている“自然治癒力”を生かす治療法です。

傷を直すためには、何よりも“傷を乾かさない”ことが大切です。湿潤療法は傷を乾燥させずに潤った状態を保つ方法で、痛みも少なく、傷跡が残りにくく、早く治ると言われております。傷口から出る浸出液には、傷の治りを早める成分が含まれております。
患部の浸出液を保ち、適度な潤環境を維持することで皮膚の自然治癒力を高めます。
火傷(やけど)の他にも、擦り傷や開いた傷、治りにくい傷などの治療にも効果を発揮します。

火傷(ヤケド)の種類

火傷(ヤケド)はその深さによってI度熱傷からIII度熱傷にまで分類されます。

日本熱傷学会米国障害組織外見症状治療期間
I 度epidermal burn表皮
(角質層)
紅斑
(血管の拡張・充血)
疼痛、熱感数日
浅達性 II 度superficail dermal burn (SDB)表皮
(有棘層)
(基底層)
水疱
(血管壁の透過性の亢進、
血漿の血管外への浸出)
強い疼痛
灼熱感
知覚鈍麻
約10日間
深達性 II 度deep dermal burn (DDB)真皮
(乳頭層)
(乳頭下層)
3週間
III 度deep burn真皮全層
皮下組織
壊死
(血管の破戒、血管内の 
血球破壊、血流の途絶)
無痛性自然治癒なし
瘢痕拘縮

(日本熱傷学会用語委員会編:熱傷の分類と深度、熱傷用語集1996)

I度熱傷は表皮熱傷(皮膚の表面だけのヤケド)ともよばれるもので火傷(ヤケド)をした部位に赤みがある状態のものをいいます。
この火傷(ヤケド)は、厚さがおよそ0.3mmの表皮の更にごく表面だけの熱影響だけですから、とくに治療をしなくとも瘢痕をのこすことはありませんが、市販のステロイドでも充分効果的です。
後にも述べますが、一般的な火傷(ヤケド)に加えて、近年はシミ・そばかすに対する治療が発達してきました。
皮膚科のみならず美容外科でも最新のレーザーや光治療でいろんな皮膚の老化による悩みが解決できるようになってきたのですが、その反面副作用による火傷(ヤケド)も見られるようになってきました。
しかしながら、レーザーやいわゆるIPL(光脱毛・光美顔)での火傷(ヤケド)はこのI度であるケースであることがおおく、その場合は瘢痕や長期間の色素沈着を残すことはまず皆無といっていいです。

II度熱傷は水疱(みずぶくれ)ができる火傷(ヤケド)ですが大きく2つに分類されます。
II度熱傷のうち浅いものを浅達性II度熱傷といいます。
こちらも瘢痕を残すことは皆無です。
短期的な色素沈着を残すことはまれにありますが、先にも述べたように充分冷却した後に水疱を潰さないように、市販のステロイドを塗布していただくと効果的です。昔は水疱を潰したほうがよいというような意見があったり、現在でも一部の民間療法でもそのように言われていたりする場合がありますが、それは間違いです。理由としては、火傷(ヤケド)の患部と水疱膜が早く治癒をするための「湿潤環境」を保ってくれることと、外部からの雑菌による二次感染を防ぐという意味があるからです。

可能な場合は当院にお越しいただくか、お近くの医療機関を受診して下さい。
水疱が破れて雑菌が入ると、すり傷のような状態(びらん)になり若干治癒が遅れる事がありますが、その場合でも通常は1~2 週間で治り、瘢痕を残さない火傷(ヤケド)です。
一部のレーザー機器による火傷(ヤケド)の場合、まれにこのケースが散見されますが、痕が残る、すなわち瘢痕が問題になる、ということは皆無です。
表にありますように、浅達性II度熱傷もほとんどの場合は表皮にとどまる熱傷ですから、皮脂腺や毛細血管が存在する真皮に影響をあたえることはありません。

それに対してそれよりも深い深達性II度熱傷の場合には適切な治療を受けても治るのに3週間以上かかり瘢痕(きずあと)や瘢痕拘縮(ひきつれ)を残すことが多い火傷(ヤケド)です。
表にありますように、真皮の上部にまで影響が及んでいますので、血管や神経、皮脂腺などにも影響をおよぼす可能性が高いです。
表に知覚鈍麻とあるのはこのためです。
この場合も範囲が狭ければ当院でも治療可能ですが、一定の範囲を超えると大きな病院にご紹介させていただくことになります。

最後に、皮膚の全層が熱による損傷を受けるIII度熱傷では自然治癒にはとても時間がかかりますので基本的に入院して植皮術などの外科的治療が必要になることが多いです。
当院を受診していただき、III度熱傷の診断になった場合は、専門病院への転院手続きをとらせていただきます。

急性期の火傷(ヤケド)の治療

繰り返し述べていますが、火傷(ヤケド)を起こした場合はまず、流水で15~30分しっかり冷却することが大切です。
そして、I度と浅達性II度熱傷(SDB)はとくに治療をしなくとも傷跡をのこすことはありませんが、炎症後色素沈着を残さないようより早く治癒させるためには、市販のステロイドでも充分効果的です。

深達性II度熱傷とIII度熱傷の場合には適切な治療を受けても治るのに3週間以上かかり瘢痕(きずあと)や瘢痕拘縮(ひきつれ)をのこすことが多い火傷(ヤケド)です。
入院の上、植皮術を中心とした外科的治療が必要になることも多く、火傷(ヤケド)の深さや広さで適宜治療法が変わってきます。