家庭菜園ってどんな肥料を使うの? 〜肥料の種類と使い方のポイント〜

趣味で家庭菜園を始めたものの、肥料選びに迷っていませんか?おいしい野菜をたくさん収穫するには、肥料をきちんと選ぶことが大切です。どんな種類を選べばいいの!?と迷っている方に向け、家庭菜園用の肥料の基礎知識をご紹介します。

目次

  1. 家庭菜園に向く肥料の三大要素
  2. 家庭菜園用に向く肥料の種類と性質
  3. 家庭菜園用肥料の使い方
  4. まとめ

1.家庭菜園に向く肥料の三大要素

自分で野菜を育てる楽しみ、収穫して食べる楽しみがある家庭菜園は最近人気を集めています。

家庭菜園でたくさん収穫するには、土とともに肥料選びが大切です。

しかしながら、市販の肥料にはいろいろな種類があって迷ってしまいますよね。

まずは、大切な肥料の基本を知っておきましょう。

1-1.肥料の三大要素とは

家庭菜園を始めようとしている人、もしくはもう始めた人なら、1度は耳にしたことがあるのが「肥料の三大要素」でしょう。

肥料の三大要素とは「チッ素(N)」・「リン酸(P)」・「カリ(K)」の3種類を指します。

それぞれどのような働きをするのでしょうか?

1-2.チッ素(N)

チッ素は「葉肥(はごえ)」とも呼ばれ、その名前のとおり植物や野菜の「葉」や「茎」の育成を助けます。

「からだ作りの基本材料」となるチッ素は、植物や野菜の細胞のタンパク質を構成することで、葉や茎の成長を促進するのです。

チッ素が欠乏すると以下のような症状が起こります。

  • 下の葉から全体にかけ色が薄くなり黄色っぽくなる。
  • 勢いが衰える。
  • 落ち葉が増える。

また、肥料を過剰にあげてもいけません。

チッ素が過剰になるとカルシウムが欠乏し、全体が軟弱になります。

1-3.リン酸(P)

リン酸は「実肥(みごえ)」とも呼ばれ、花が咲いたり実が実ったりする活力を与える成分です。

リン酸は、苗の発育・根や葉の成長促進・開花・実や種の育成をうながす大切な働きをします。

リン酸が欠乏すると以下のような症状が起こるでしょう。

  • 根が発育不全になるので全体も成長しない。
  • 葉の下部が暗緑色になる。
  • 落ち葉が過剰に多くなる。

リン酸の過剰による症状はほぼありません。

1-4.カリ(K)

カリは、「根肥(ねごえ)」とも呼ばれています。

カリウムを調節し、根や葉を丈夫にして病気に強い植物や野菜を育成する成分です。

カリは、葉緑素の育成を促進して植物細胞の強化し、水分の運搬やpHの調節をします。

また、病気に対する抵抗力を強め、花や実・種の質をあげて豊かな収穫へと導くのです。

カリが過剰になることによる症状はほぼありませんが、カルシウムやマグネシウムの欠乏を招くことがあります。

以上の三大要素は、肥料にバランスよく配合され「チッ素・リン酸・カリ」の分量は、肥料の袋に数字で表示されているようです。

配合の割合は、育てる野菜によって異なるので購入するときにチェックしてください。

2.家庭菜園用に向く肥料の種類と性質

家庭菜園にはどのような種類の肥料が向いているのでしょうか?

2-1.化成肥料

  • 複合化成肥料…チッ素・リン酸・カリの三大要素のうち、2種類以上を化学的に結合した肥料。
  • 普通化成肥料…三大要素がバランスよく含まれ即効性がある。
  • 高度化成肥料…三大要素の含有量が多いため、あげ過ぎに注意。
  • 穏効性(かんこうせい)肥料…ゆっくりと時間をかけて長く効く。
  • 液肥…300〜500倍に薄めて、「追肥(ついひ)」として使用する。
  • 面散布剤…育成不良などのときに、一時的に葉面に散布する。

2-2.有機質肥料

有機質肥料とは、自然素材を原材料とした肥料のことです。

植物性と動物性の2種類があります。

  • 植物性…油かす類・草木灰
  • 動物性…魚かす類・骨粉・鶏ふん・牛ふん

それぞれに特徴が異なります。

代表的な有機肥料の特徴をご紹介しましょう。

  • 油かす類…大豆やナタネなど、油の原材料から油を絞ったあとの「かす」です。チッ素が多く、リン酸とカリは少量になります。

ナタネかす肥料を使うときは、肥料を混ぜた直後に種や苗を植えると障害を起こす可能性があるので、2〜3週間前に土に混ぜてから苗を植えてください。

また、油かすを発酵した「発酵油かす」は、土に混ぜてからすぐ種まきや植え付けができます。

  • 牛ふん…牛のふんや「しきわら」を乾燥・発酵したものです。チッ素・リン酸・カリはほぼ同量で含まれます。
  •  鶏ふん…鶏のふんを乾燥・発酵・炭化して肥料にしたものです。リン酸が一番多く含まれてますがチッ素・カリも少量含まれます。
  •  骨粉…処理施設で廃棄される家畜の骨を砕き、か粒状にした肥料です。リン酸を多く含むため、チッ素・カリを補う肥料と混ぜて使いましょう。

有機質肥料は、化成肥料と比較すると三大要素の比率は少なく、野菜が吸収する速度も遅いようです。

ただし、野菜の成長には必須の微生物のエサとなる有機質がたっぷり含まれているのが特徴でしょう。

2-3.施肥(せひ)の種類

施肥(せひ)とは野菜に肥料をあげることを指します。

以下の名称を覚えておきましょう。

  • 元肥(もとごえ)…植物や野菜などを植えるときに前もって与える肥料です。

即効性は必要としないため、有機質肥料ベースの遅効性肥料か緩効性(かんこうせい)肥料を用います。

  • 追肥(ついひ)…植物や野菜の育成状態を見ながら、種類にあった肥料を追加で加えることです。

即効性のある化成肥料や液体肥料を使用します。

3.家庭菜園用肥料の使い方

家庭菜園で育てる野菜の種類は人それぞれでしょう。

そして、肥料の使い方は野菜によっても異なります。

自分の育てたい野菜に合った肥料を選んでください。

野菜は基本的に下記の3つのタイプに分かれます。

  • 生育初期に肥料を多く吸収する野菜(スタートダッシュ型)
  • 生育期間中コンスタントに肥料を吸収する野菜(コンスタント型)
  • 生育後期に肥料を多く吸収する野菜(ラストスパート型)

上記のそれぞれの中間に該当する野菜もあります。

3-1.生育初期に肥料を多く吸収する野菜(スタートダッシュ型)

ホウレンソウ・レタス・サツマイモ・サトイモ・ジャガイモ・小カブなどです。

また、スタートダッシュ型〜コンスタント型の中間に該当するのは、キャベツ・ハクサイ・タマネギ・ナガイモなどになります。

有機質肥料をベースにした肥料や、緩効性(かんこうせい)肥料を元肥にして、後半はチッ素を控えめにしましょう。

中間タイプの野菜は、緩効性(かんこうせい)肥料を元肥に、中期までは追肥を絶やさず後半は控えめにしてください。

3-2.生育期間中コンスタントに肥料を吸収する野菜(コンスタント型)

トマト・キュウリ・ピーマン・ナス・ネギ・エダマメ・ニンジン・セロリ・インゲンなどです。

緩効性(かんこうせい)肥料を元肥に、追肥は少しずつ回数を多く絶やさないように注意します。

3-3.生育後期に肥料を多く吸収する野菜(ラストスパート型)

カボチャ・トウガン・メロン・スイカ・ダイコン・ごぼうなどです。

コンスタント型〜ラストスパート型の中間に該当するのは、アスパラガス・エンドウ・イチゴ・スイートコーンなどになります。

元肥は控えめにして追肥を早めにあげましょう。

後半になったら様子を見ながら追肥をあげます。

4.まとめ

いかがでしたか?

家庭菜園は、自分で野菜を育てて成長を見守り、りっぱに実ったら収穫する楽しみがあります。

また、手塩にかけて育てた野菜を料理して味わう楽しみもあるでしょう。

最初は1〜2種類だったのに、どんどん野菜の種類が増えたという人も少なくありません。

家庭菜園を始めた人に向けて、今回は家庭菜園で使用する肥料についてまとめてみました。

  1. 家庭菜園に向く肥料の三大要素
  2. 家庭菜園用に向く肥料の種類と性質
  3. 家庭菜園用肥料の使い方

育てたい野菜の種類によって、最適な肥料やあげ方も異なります。

じっくりと調べて、ぴったりな肥料を手に入れてください。

収穫期までは、しっかりと追肥の配分に気をつけながら育ててましょう!