その三  ダイエットのセオリー2

食魔君:方針は決まったかい? 僕が出したヒントは『断食』だったよね。調べてみて何が分かった?

ちい:うん。断食って、古くは禅寺とかでもやっているけど、そのほかにも断食を専門に行っている施設もあるみたいね。ここでは、1週間ほど、三食を代替えの野菜ジュースのみで過ごして(水分は好きなだけ摂取可能)、1週間たったらお粥から始める復食を行っていくらしいけど、どこかに行かなくても、おうちでできる2日間からの『ゆる断食』もあるとわかった。

食魔君:わりと断食の本もたくさん出ているだろう。 断食のいいところは、食を断っている間に、体の中の老廃物や重金属、宿便などが取り除かれる可能性が大きいということかな。胃も活動を停止しているから休まるし、1週間すれば胃が小さくなるというメリットはあるな。いいことずくめだけど、人によっては断食がつらいこともあるよね。ところで、君の今の体重はいくらになったんだい。少しは減ったかな。

ちい:今日、測ったら72.3キロだった。食べるのを控えているので少しは減ってきたんだけど、夜、体重を測定するのと、朝に測るのとでは1キロg以上も違うことがあるんだよね。朝晩、測るとメンタルに悪いから、朝だけ測るようにしようと思うの。それと、毎日、体重は専用用紙に記入して、意識にインプットさせるようにすれば、ブレーキが自然と生まれると書いてあった本もあるから、それをするね。さすがに、『食べたものを全部書き出す方式ダイエット』は、効果があったとしてもものぐさな私には、負担が高いのでやらないことにしました。

食魔君:まあ、少しは、小食の結果が出てきたようで。君が頭の中で、『インスタント塩ラーメン』を食べている妄想をしているのを見ると、笑っちゃうけどね。まあ、食べられないなら、食べているところを想像するしかないもんな(笑)。

ちい:言わないでくれる、塩ラーメンのこと。いま、無性に食べたいんだからね。でも、実際に食べるには、カロリーが高すぎて勇気でません。それと麺類は糖質が多いから、NG食品になってしまうのよね。

食魔君:今はやりの糖質制限ダイエットだな。最近はコンビニにも、糖質制限ダイエットの本が置いてあるよな。

ちい:本だけじゃないの。一部のコンビニでは、糖質の少ないパンや食材をそろえたコーナーもあるし、もちろんそのような食品には糖質量とカロリー量が明記されているから。働きながらの糖質制限って大変だから、うまくブームに対応した形で品ぞろえをしているみたいね。糖質制限って、基本、気にしなくていけないのは食事内の糖質量で、一方カロリーについてはまったく問題にしない。いままでのダイエットは、カロリー制限が主だったけれど、考え方が逆だから、お肉(赤身)とか制限なしで食べられるという、『食べられない』つらさはないよね。

食魔君:そういえば、以前、挑戦していたよな。

ちい:うん。あの時は、順調に2か月かけて4キロぐらい減ったんだけど、いくらお肉が食べられるといっても、ご飯大好き人間には糖質制限はつらかったなぁ。ホカホカの炊きたてご飯が食べたくなる人には向かないかも。それに男性は、比較的糖質制限で結果が出やすいけど、脂肪の蓄積量が多くて基礎代謝量の低い女性は、体重の減少が目に見えてということはないようね。

食魔君:で、結局、どんなカリキュラムにするんだい。もう1か月しかないよ。昨日読んでいた本は何だった。しばらく悩んでいたようだけど…。

ちい:もう数か月前になるんだけど、ディブ・アスプリーの『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』を読んで、感動して実践することにしたのね。まあ、アメリカのIT長者が書いた体験本なんだけど、体重増加により頭の回転が落ちてきたディブは脳の性能を上げるために、また健康を取り戻すために自分がやってみて効果があったことを書いているの。例えば、朝は、上質なコーヒーに、グラスフェッドバター(牧草で育てた牛の牛乳から作った無塩バター)にMCTオイルを入れて、それだけを飲んでおけばお腹もすかないし、脳の回転数も上がるということが書いてあったの。そのほかにも、グルテンフリーも行ったりするんだけど、朝のコーヒーバターは好評で、それを実行した人たちがどんどんアマゾンの書評などに「順調です。実行してみたら2週間で〇キロも体重が減少しました」と、熱いコメントを書き込みしていたから、私も実行してみたの。 ところがね、うっかりしていたんだけど、私はコーヒーが苦手で、普段から飲む習慣がなかったのね。だから一週間ぐらいで、朝のコーヒーで胃が荒れちゃって、止めました。輸入品のグラスフェッドバターはおいしかったんだけど。

食魔君:アメリカ人と日本人とでは、体型も体質も違う。そして個人でも、異なるから、何人かに効果があったとしても、その方法が君に役立つとは限らない。

ちい:そうなんだけど、試してみないとわからないじゃない。合うか合わないかは。でね、そのシリコンバレー式を始める時に、ずいぶんスーパーを回って本に書かれていた『MCTオイル』を探したんだけど、見つからなかったの。日本じゃ、まだ一般には売られていなかったみたい。 そこで、あきらめていたんだけど、今年1月中旬に特番でダイエット番組があって、その中でMCTオイルが使われていることを知り、またMCTオイルについて調べてみたの。すると、日本人でMCTオイルを使って減量を薦めている整形外科医の畠山昌樹先生の著書『「糖質制限+中鎖脂肪酸」で確実にやせる! 驚異のMCTオイルダイエット』の本があったので、探して読んでみたの。初めは、タイトルからしてかなり怪しそうだし、売らんがなの方式かなと感じたんだけど、中身は非常にきちんと書かれてあったのね。がんとか成人病などの難病をなくしたいという思いから、短期間で、糖依存からケトン体体質に変えていく手法として、中鎖脂肪酸であるMCTオイルを使うことを考えたらしいの。ご自分でも試してみて、10キロの減量に成功しているし、そのやり方も書いてあった。実は、2月初めにMCTオイルで体質改善する本を読んでから、先日思い切ってMCTオイルをネットで探し出して通販で購入したの。それが小旅行から帰ってきたら、キッチンのテーブルの上にすでに到着していた。

食魔君:君が説明したら「オイル飲んで痩せられるのか!」って、止められたんだよな。

ちい:うん。だから、まだ届いていなかったので帰ったら注文もキャンセルしようと思っていたんだけど、すでに家に配送されていた。そして、昨日読んでいたのは、畠山先生の別の著書で『ぼくはアスペルガーなお医者さん 「発達障害」を改善した3つの方法』なのね。本から読み取れる人柄は、まことに誠実なお医者さんとしての姿勢なの。

食魔君:それで?

ちい:前回、偶然はないって言ったよね。昨日一晩考えたんだけど、一週間だけ、畠山先生は信用できそうなのでこの方法を試してもいいかなと。最初の2日間は、MCTオイルを使った『断食』、あとの5日間は糖質制限+MCTオイル。今回も私の体質に合わなかったらすぐに止めるけれど、断食も入っているし、ちょっとだけ試してみたい。大社で引いたおみくじも「自分の意見を信じて吉」みたいな内容だったし。

食魔君:ほんと、人間って物事を自分に都合よく解釈していく生きものだよな。好奇心も強いし、欲も深い。まあ、だから僕がいられるんだけど。止めてもやるだろうから、見ているよ。君のブログを見ている人にもきちんと推移がわかるように、この一週間は、朝に測った体重を公開していくのを忘れないようにね。

ちい:はーい。了解です。

●2月14日 72.3キロg