[最終更新日]2016/06/23
医療レーザー脱毛の種類はさまざまあり、脱毛の文化が発展するほどに、使用される機械の種類も増えてきました。
今回は、その中から、シミの治療にも使われる、「ヤグレーザー」による 脱毛についてお話ししたいと思います。
ヤグレーザーとは?
レーザーは、もともと医療用として活用されていましたが、その特長を活かし、最近では美容や脱毛にも効果を発揮するようになってきました。脱毛においては、一般的に3種類のレーザー治療が行われています。
それは「アレキサンドライトレーザー」「ダイオードレーザー」「ヤグレーザー」の3つです。これらはそれぞれに特徴が異なり、治療を受ける人の肌質や症状等によってどれを用いるかが決められます。
その中でも今回は、ヤグレーザーに焦点をあてて調べていきます。まずヤグレーザーを用いた脱毛のしくみですが、レーザーが照射されると、その熱エネルギーが皮下にある発毛中枢や毛根に働きかけて破壊し、脱毛が行われます。
ヤグレーザーはメラニン色素への反応が薄いので、主に黒い部分、例えばビキニラインや肛門の周り等の脱毛に使われます。そのため、色黒の人にとっては最適な方法であると言えます。また、男性の髭など、毛が根深い部位の脱毛にも威力を発揮します。
どんな特徴があるの?
それでは、ヤグレーザーの特徴についてさらに掘り下げてみていきましょう。他の2つのレーザーと比較をすれば、その魅力も分かりやすくなります。
まず、「波長が長く、肌の深いところにまで届く」ことが大きな特徴です。
アレキサンドライトレーザーの波長が755nm、ダイオードレーザーが810nmです。これと比較しても、ヤグレーザーは1064nmと非常に長く、それだけ体の深い部分に届くということを意味しています。一般にメラニン色素は波長が短いものに反応し、逆に波長が長いものには反応しにくいと言われています。
つまり、ヤグレーザーはメラニン色素や表面の毛等に反応しにくいため、皮下浸透力が高く、他の2つのレーザー治療と比べて体の深部の脱毛に適しているのです。
また、先述の通りメラニン色素を始めとする、「黒いものに反応しにくい」ので、肌の黒い人や日焼けをした人、色が濃く大きなシミのある人等でも、治療を受けることができます。他のレーザーが黒いものに反応し、直接ムダ毛にだけ照射するのと比較すると、真逆の性質があることが分かります。
脱毛の効果について言えば、ヤグーレーザーは他の2つにはやや劣るようです。
また、脱毛後の再生率も高く、脱毛の痛みも強めであるので、表皮に近いムダ毛に対しては、アレキサンドライトレーザーやダイオードレーザーでの脱毛を行うのが一般的です。
しかし、治療を受ける人の肌質や、受ける部位、深さ等によってはヤグーレーザーの方が向いている場合もあるので、脱毛サロンや医療機関によっては3種類のレーザーを使い分けているところが多いようです。
メリット・デメリット
それぞれの特徴によって使い分けられている3種類のレーザーですが、そのメリットやデメリットを理解していると、より安全で効果の高い脱毛が期待できます。
他の2つのレーザーとは真逆とも言える特徴を持つヤグレーザーには、やはりそのメリットとデメリットがはっきりと出ています。
メリット
まずメリットですが、ヤグレーザーの波長が長く、肌の奥底まで届くという特徴から、根深いムダ毛の脱毛に適しています。代表的な部位は、男性の髭やVIO、ワキ等の太くて濃い毛です。他のレーザーは逆に波長が短いので、このような部位には届かず、効果が発揮できません。
また、色素、特に黒色に反応しにくいことも大きなメリットです。他のレーザーの場合は、黒色に反応しやすいので、メラニン色素や毛に対し、直接働きかけます。そのため、肌の黒い人や日焼けをした人、色素沈着している部位等に対しては治療が行えません。
しかし、ヤグレーザーは唯一そのような人でも脱毛が行える方法なのです。また、乳首や乳輪、肛門等のメラニン色素のある部分についても治療が可能です。
むしろ、このような部位は火傷の心配があり、ヤグレーザーでなければ安全な治療ができないので、脱毛サロンや医療機関でも断られるケースが多いようです。それほど、部位によっては利用価値の高い方法であると言えます。
そしてもう1点、他のレーザーとは異なるメリットがあります。それは、ジェルを使用せずに短時間での治療が可能であるということです。痛みを和らげる目的で使用されるジェルですが、施術する部位が広範囲にわたるほど、その使用回数は多くなります。
そして毎回ジェルを塗っていればそれだけ時間がかかるということになります。しかし、ヤグレーザーはジェルを使用しないのでその心配がありません。
また、施術する範囲がVIOラインや男性の髭、ワキ等の局所部分に限られるので施術時間が少なくて済むのです。
デメリット
次にデメリットですが、他の2つのレーザーと比較して、脱毛効果がやや弱いことが挙げられます。太くて濃い毛には有効ですが、肌の表面に近い産毛等にはあまり効果がないようです。
また、脱毛の持続性が低いので、すぐに再生してしまうという特徴があります。そして、肌の深部にまで浸透するために痛みが強く出るようです。特に髭を施術する場合には、麻酔のクリームを塗ることもあるほど強い痛みが伴うようです。
以上、それぞれにいくつか挙げてきましたが、メリットもデメリットも、他のレーザーと組み合わせることによって、お互いに補完しあうことができます。
ヤグレーザーは施術範囲が局所的で、使用されるケースも特殊な場合が多いため、どちらかと言えば他の2つのレーザーと比較して、補助的な使われ方をされていることの方が多いようです。
治療内容はどんな感じ?
ヤグレーザー脱毛は、治療時間が短いこともメリットの一つです。
具体的には、両ワキで約10分、ビキニラインでも約10分と非常に短時間で済みます。産毛の多い腕や足等、他の部位が40分から50分程度かかるのに比べてスピーディーな治療となります。
また、レーザー治療は、毛の生え変わるサイクルの中でも「活動期」と呼ばれる成長が著しい時期に照射します。そのため、「活動期」が終わって「退行期」「休止期」を経て、また活動期になるまで次の照射ができません。
つまり、およそ40日間隔で数回施術を繰り返す必要があります。
その回数は施術を受ける人の症状によりますが、最低数ヵ月はかかるようです。
こんな人は向いてない?
ヤグレーザーの特徴を見れば、その治療が向いている人と向いていない人が浮き彫りになってきます。
ヤグレーザー脱毛が向いていない人は、そのメリットを活かせる状態でない人です。
まず色白の人は、ヤグレーザーではなく、アレキサンドライトレーザーやダイオードレーザーを利用する方が随分と効果が上がります。
ヤグレーザーは肌が黒い場合や、メラニン色素の多い部位に関して威力を発揮するので、肌が白ければ使う必要はあまりないのです。
また、痛みに弱い人も向いていません。他のレーザー脱毛にはほとんど痛みが伴わないことに比べ、ヤグレーザーでの脱毛には麻酔をしなければならないほどの痛みが出るケースが多いようです。
そして、全身脱毛のように広範囲にわたる脱毛を考えている人にもおススメはできません。ヤグレーザーが得意とする部位は限られているため、脱毛範囲が広ければ、それをカバーできるほどの威力がありません。
また、脱毛効果もすべての範囲に出るわけではないので、的をしぼった脱毛の場合に利用するのがよいでしょう。