悪玉コレステロールが低い原因と対策
血液検査で、悪玉コレステロール(LDL)値が、基準値より低い人がいます。
多くの人は、悪玉コレステロール値が、「高い」と指摘されることが多く、悪玉コレステロールを下げる為に、食生活や生活習慣の改善を指導されます。
実は、悪玉コレステロール値が、基準値以下で低い場合も、体に異変が出ているサインです。
今回は、悪玉コレステロール値が、低すぎる原因とその対策について解説します。
もし、悪玉コレステロール値が低すぎるならば、早急になんらかの対処が必要です。
コレステロールは「悪玉」と「善玉」がバランスよく存在するコトが大事
コレステロールとは、細胞膜の構成成分であり、脂質の仲間です。
骨粗鬆症の予防にもなるビタミンDや、男性ホルモンや女性ホルモンなど各種ホルモンの原料になります。
コレステロールは口から体内に入っていくだけでなく、肝臓でも生成されています。
ヒトの場合、一日に1000~15mg必要で、その割合は食事から1/3、体内から2/3と言われています。
コレステロールには、悪玉コレステロールと善玉コレステルールがありますが、それらは、バランスよく存在することがとても大事です。
悪玉(LDL)コレステロールは肝臓から体へコレステロールを運ぶ
悪玉コレステロールは悪玉、悪玉と言われ、生体には必要ないゴミのような扱いを受けていますが、体内にとって大変重要な働きをしています。
悪玉コレステロールは、体内の各部位にコレステロールを血液を介して運ぶ役目をもっています。
ただ、たくさん運びすぎると、過剰な悪玉コレステロールが血管壁に付着してしまい、動脈硬化が発生し始めます。
そのため、血管の内腔が狭くなり、更には閉鎖となって心筋梗塞や脳梗塞を発症する危険性が高まります。
このような事が、悪玉と呼ばれる原因になっています。
悪玉コレステロールが低い人は、コレステロールを肝臓から体へ十分に届けることが出来ていない事になります
善玉(HDL)コレステロールは体から余分なコレステロールを回収
善玉コレステロールは、悪玉コレステロールとは逆の役割をもっています。
過剰に運ばれてしまったコレステロールを体から回収する役割を持っています。
コレステロールの基準値
コレステロールの正常値
- 総コレステロール値 140~219mg/dl
- 悪玉コレステロール値 70~140mg/dl
- 善玉コレステロール値 40mg以上
悪玉コレステロール値の詳細
- 高・悪玉コレステロール値 140mg/dl以上
- 境界域悪玉コレステロール値 120~139mg/dl
- 正常悪玉コレステロール値 60~119mg/dl
- 低・悪玉コレステロール値 60mg/dl以下
(上記は日本動脈硬化学会の基準値です。検査の基準値は検査を行う機関、検査方法、データの収集方法で、差違が出る場合があります)
悪玉コレステロール値が低いと体の機能に影響する
悪玉コレステロ―ル値が低いと、体に十分に、コレステロールを運ぶことが出来ずに、体にさまざまな、影響を引き起こします。
ホルモンが作られなくなる
コレステロールは、副腎皮質ホルモン、男性ホルモン、女性ホルモンなどの材料です。
悪玉コレステロール値が低すぎると、コレステロールが十分に体に運ばれずに、ホルモンが作られにくくなり、それぞれのホルモンを分泌する臓器の活動が低下します。
細胞膜がしっかり作られずに血管壁が薄くなり異物が侵入しやすくなる
皮膚、内臓など私たちの体は細胞の集合体です。コレステロールはその一つ一つの細胞膜の構成成分の一つです。
悪玉コレステロール値が低すぎると、コレステロールが十分に体に運ばれずに、コレステロールが不足すると細胞膜を脆弱にし、ウイルスなどの侵入を容易にします。
そのため、免疫力低下、がんの発症率が高くなると言われています。
また、細胞壁が薄くなるため、脳出血の危険性も考えなくてはいけません。
消化吸収力が低下する
肝臓で作られる物質に胆汁酸があります。
胆汁酸は、脂質の消化吸収に重要な働きをしていますが、コレステロールが胆汁酸の材料になっています。
そのため、悪玉コレステロール値が低すぎると、コレステロールが十分に体に運ばれずに、脂質の消化吸収が円滑にできなくなります。
悪玉コレステロール値が低い原因
悪玉コレステロールが基準値以下に低くなってしまう主な原因を紹介します。
生活や生活習慣が原因で悪玉コレステロール値が低くなる
次のような食生活や生活習慣が悪玉コレステロール値を低くする原因として考えられます。
- 元々、食が細い人
- ダイエットを長期間、続けている人
- 摂取カロリーよりも消費カロリーの方が大きい人
- ベジタリアンの傾向が強い人
- 甲状腺機能亢進症などコレステロールが低値になってしまう病気に罹った人
悪玉コレステロールは、ダイエットなどで食事をバランスよく食べていない人に多い傾向にあります。
病気が原因で悪玉コレステロール値が低くなる
食生活や生活習慣で悪玉コレステロール値が低下したのではなく、病気が原因で悪玉コレステロール値が低くなってしまう事があります。
※総コレステロールが減ると、悪玉コレステロールも同時に少なくなります。
甲状腺機能亢進症
甲状腺から甲状腺ホルモンが過剰に分必され、新陳代謝が異常に高まるため、色んな症状をひき起こす病気です。
過剰な新陳代謝は脂質代謝も促進するため。コレステロール値も低くなっていきます。
20~40歳代の女性に多く、コレステロール値が低いと診断されると、医師は甲状腺機能亢進症の有無の検査も行います。
肝硬変
肝臓はコレステロールが生成される場所です。
そのため、肝硬変が進行すると、肝臓のダメージが高度になり、コレステロールができにくくなります。
低栄養(末期がんなど)
健康時にはコレステロール値が低くなくても「がん」に栄養をとられてしまう末期がんになると、当然、脂質の仲間であるコレステロール値も低くなります。
その他に特殊な遺伝疾患などもコレステロール値が低くなる可能性が有ります。
低すぎる悪玉コレステロール値を上昇させる対策
低すぎる悪玉コレステロール値を上げるには、食生活の見直しが肝心です。
コレステロールが多い食品を摂る
コレステロールを多く含む主な食品を紹介します。
- 卵黄 1400
- 焼たらこ 410
- たたみいわし 710
- するめ 980
- ウナギの肝 430
- 鶏肉レバー 370
- 煮干し 550
- フォアグラ 650
- いかの塩辛 230
- シュークリーム 250
- ショートケーキ 120
※単位mg/100g
栄養価の高い食品など摂取カロリーを増やす
悪玉コレステロール値が低めの人は栄養が不足している人が多いです。
栄養価の高い「肉類」や「魚類」、「乳製品」などの食品を積極的に食べるようにしましょう。
太ってしまうと心配な人もいるかもしれませんが、体の健康には代えられません。
バランスのとれた食事を心がける
体内のコレステロール量は少な過ぎても多すぎてもいけません。
悪玉コレステロールは低いからいって、高カロリーな食事ばかりでは、逆に、悪玉コレステロールが高くなることだってあります。
食事は、なによりバランスが大事なので、極端な偏りのある食生活はさけて、栄養をバランスよく摂るのがなにより大事になります。
まとめ)
悪玉コレステロール(LDL)が、低い原因と対策について解説しましたが、いかがだったでしょうか?
悪玉コレステロール値は低すぎても、体には良くありません。
紹介した「低すぎる悪玉コレステロール値を上昇させる対策」を実践してみてください。
また、数値が改善しない人や、特数値が低すぎる方は、病気が原因の可能性があるので医療機関での診察、治療を受けるようにしてください。
身体に、特別変化を感じない場合でも、静かにあなたの体を蝕んでいるかもしれません。
甘く見ると大変なことになるかもしれませんよ。