糖尿病だけど脱毛できる?
こんにちは。現役ステティシャンのしおりんです。
今日は糖尿病のお話しです。脱毛サロンで実際に働いてみて、実際に脱毛に通われているお客様を参考に記事を書いておりますので、間違いなどありましたら、ご連絡いただければと思います。なお、基本的には、病気関連で脱毛できるかの最終判断はお医者様の判断になります。
糖尿病は、昔は、40代以上に多いといわれていましたが、最近では、20代、30代の女性の患者さんもふ増えているとか…
甘いものをたくさん食べたり、お酒を飲んだり、運動不足であったり、脂っこいものが好きだったり…と現代のストレス社会では、ついついやってしまっている行動が積み重なり、糖尿病の原因になります。働く女性が増え、ストレスを多く抱えてしまうと、チョコレートを異常に食べてしまったり、ドカ食いしてしまったりと食欲が止められなくなり、その結果、肥満→糖尿病へと進んで行ってしまうんですね。
糖尿病の初期症状は?
糖尿病の初期症状としては、 口の渇き、多飲、多尿、多食、体重減少、体力低下、 疲労感などがあります。尿に糖が多量に排泄され、その甘い匂いで発見されることもあります。
異常なのどの渇きと排尿
血糖が高くなると脳は脱水症状であると判断し、水を飲み血糖値を下げるように指令を出します。そのため、激しいのどの渇きを感じるようになります。
それに伴い頻尿、多尿、多飲をもたらします。また、尿中にタンパク質が多く含まれているため、尿に泡が立ちやすくなります。
食事をとったのに空腹感を感じる
正常の人であれば、経口摂取したブドウ糖は体内に取り込まれます。しかし糖尿病になるとブドウ糖は吸収されにくくなり、尿糖として摂取した栄養分が体外に出るため、カロリー不足になります。その結果、食事をとったにもかかわらず空腹感を感じるようになります。
3.食後数時間後にだるさや眠気を感じる
だるさや眠気は高血糖や低血糖の時に現れます。高血糖時のだるさは、インスリン不足で筋肉のエネルギー源であるブドウ糖が取り込めないことによるものです。
糖尿病は脱毛できる?
基本的には、脱毛機器メーカーから「糖尿病は脱毛できない」と指導されています。
サロンは病院ではありませんので、何かあってからの責任がとれません。トラブルの可能性が少しでもあるお客様は断ってください。というのがメーカーの考え方です。(最近では、日本でも裁判などの事例が増えてきているので、できるだけトラブルを避けるのは当然のことです。)
ただ、糖尿病には、進行の段階というものがあります。
実際に糖尿病でも脱毛をしているお客様はいらっしゃいます。
初期症状なら脱毛できる!ただし、自己責任!
初期症状の方でしたら、ほとんど問題なく脱毛できます。いままでも何人かの糖尿病のお客様を担当してきましたが、トラブルは起きていません。ただ、「何かあればお客様の自己責任」という話をご了承してからの脱毛になります。契約することは可能ですが、主治医の許可を得て、何かあれば自己責任という感じです。
サロンによっては、「糖尿病」というだけで脱毛を断られることがありますが、症状がどうとかではなく、マニュアルによって決められているので、あきらめてください。大手サロンは、断られることが多いみたいですね。ネットで見た情報によると、ミュゼは糖尿病NGみたいです。お店によって方針が違うので、この点は何ともいえません。
いずれにせよ、主治医の許可があるかどうかは必ず聞かれますので、カウンセリングの前に、主治医に脱毛できるかを確認していくといいです。
症状が進行していると脱毛は危険!
初期症状の場合は、医師の許可があれば脱毛できます(サロンによります)が、症状が進行している場合は脱毛はかなり難しくなります。
糖尿病が進行すると、感覚器官が麻痺する「糖尿病神経障害」という症状がでてきます。
糖尿病神経障害には「自律神経障害」と「末梢神経障害」の大きく2つに分けられます。
自律神経障害とは?
自律神経とは、自分の意志と関係なく、体のホメオスタシス(恒常性)を保つ神経のことです。例えば、意識しなくても呼吸をしたり、心臓が動いたり、排尿されたり…といった自分の意志とは無関係に行われている体の作用はすべて自律神経によって行われています。
「自律神経障害」とは、自律神経が正常に機能しなくなった状態のことで、胃もたれや、便秘、立ちくらみなどの様々な症状がでてきます。
末梢神経障害とは?
末梢神経には、痛みや温度を感ずる感覚神経と、手や足などを動かす運動神経があります。高血糖が持続すると、感覚神経系に影響が出て、手や足の指先がじんじんしたり、しびれや痛みを感じたりします。
末梢神経障害のために、怪我をしたり炬燵などで火傷をしても気付くのが遅れ、そこが化膿して壊疽を起こしてしまう重大な合併症を招くこともあります。
脱毛で問題になってくるのは、「末梢神経障害」です。
「けがをしたり、炬燵で火傷をしても気付くのが遅れ」とありますが、光脱毛は、光に毛根の細胞が機能できなくなるくらいの強い熱をのせて、お肌にあてます。
光の強さによっては、「あつい」と感じる方もいらっしゃり、施術中はずっと「熱くないですか?大丈夫ですか?」と声をかけながら脱毛していきます。
この「熱い」という感覚に乏しい、末梢神経障害の出ている糖尿病患者は、火傷のリスクがあるために脱毛することは困難です。火傷トラブルの起きる可能性が非常に高いので、末梢神経障害の糖尿病患者はお断りしています。
1型糖尿病・2型糖尿病は脱毛できるかに関係ある?
糖尿病には、1型と2型というものがあります。
1型糖尿病
1型糖尿病(インスリン依存型)は自己免疫疾患などが原因で発症します。インスリン分泌細胞が破壊されインスリンの産生が欠如してしまうため、発症すると継続的にインスリンの自己注射が必要となります。
2型糖尿病
糖尿病の98%以上を占めています。糖尿病の2型糖尿病(インスリン非依存型)は、遺伝的要因や過食・運動不足などの乱れた生活習慣など様々な要因が原因で発症します。発症初期の場合、生活習慣の改善等で軽快することもありますが、悪化するにつれ内服や、インスリン自己注射の治療が必要となります。しかし、日常から生活習慣に気をつければ予防できうる病気です。
この2つの型ですが、どちらの型であるかは脱毛にはほとんど関係ありません。脱毛できるかは、末梢神経に異常がなく、しっかりと感覚をとらえられるかによります。
脱毛の前に、まずはお医者様に相談!
糖尿病患者の脱毛は、初期症状であれば、ほとんどトラブルなく脱毛できます。かといって、病気を申告せずに、脱毛を開始するのは考え物です。糖尿病患者の98%を占める2型糖尿病は、「サイレントキラー」と呼ばれ、気づかないうちに思っている以上に病気が進行してしまうことが多々あるからです。カウンセリングでは、しっかりと、自分の病状を伝えてください。
カウンセリングの前に、お医者様に脱毛の許可を取っておくとスムーズです。許可がないと、許可がとれるまでに契約を保留にされてしまいます。2度手間にならないために、事前に主治医に相談してください。
症状のすすんでいる方は、まず、お医者様に相談してみてください。末梢神経障害と、書面では知っていても、実際にどんな症状でどの程度なのかは私たちエステティシャンにはわかりません。末梢神経障害の症状がでていても、軽度で、もしかしたら脱毛できるかもしれません。すべての判断はお医者様にしていただき、お医者様の指示に従ってください。