甲状腺ホルモンについて

 

甲状腺ホルモンの働き

  バセドウ病になる以前、甲状腺のことはまったく知らなかった私ですが、
 なんとなく喉のあたりにあることは知っていたので、

  「甲状腺は声を出すのに関係がある器官やろ?」

 などと考えていました。
 全く違うんですね、これが。 馬鹿丸出しのオッサンですね。(笑)

 実は、甲状腺という器官は、人間の身体の中で最も大きな内分泌器官なのです。
 それだけ甲状腺ホルモンの働きも重要なのですね。 

 

■甲状腺ホルモンはどのようにして作られるのか? その働きは? 

 甲状腺ホルモンは、食物や飲み物から取り込まれた「ヨード」という栄養素を原料として作られるのだそうです。

ヨードは微量栄養素の一つで、海藻類に多く含まれています。
例えば、昆布とかワカメ、ひじきや海苔などですね。

日本は海に囲まれた国なので、豊富な海草に恵まれていて、
普通に食事を取っていればまずヨードが不足するということはないようです。

考えてみると私などは、毎日のように海苔やワカメを口にしてますなぁ。

このヨードが体外から取り入れられると、消化管から血液に吸収され、
やがては甲状腺に集められて、甲状腺ホルモンが作られるということなのですね。

ですから、甲状腺とは、ヨードを原料として甲状腺ホルモンを作り出す工場なのだと言えます。

 

こうして作られた甲状腺ホルモンは、血液を通して体中に流れてゆくのですが、
では、甲状腺ホルモンとはどのような働きをするのでしょうか?

簡単に一言でいいますと、甲状腺ホルモンとは、

「新陳代謝を活発に促進させるホルモン。」

だそうな。
ど素人の私は、難しいことはよくわからないので、なんとなくですが、

 「人間の体の細胞が常に新しく生まれ変わるために、必要なエネルギーを与えてくれるもの」

というふうに理解しています。
ですので人間の成長促進には欠かせないホルモンと言えそうです。

実は、この甲状腺ホルモンは人間以外の生物にも存在していて、
例えば、

  「甲状腺ホルモンのないオタマジャクシはカエルにはなれない」

というから驚きです。

甲状腺ホルモンがないと、新陳代謝が促進されないために
新しく生まれ変われないのですね。

芋虫と蝶の関係もそうなのかなぁ???

とにもかくにも、人間が生命を維持してゆくために絶対必要な重要な役割を果たす物質と言えそうです。


 

■甲状腺ホルモンが不足すると? 逆に過剰になると?

 血液中の甲状腺ホルモンの濃度は、体の絶妙な機能によってバランスよく保たれています。

ところが、甲状腺の機能に異常が生じると、
血液中の甲状腺ホルモンが過剰になってしまったり、
その逆に低下してしまうことがおこるのです。

過剰になってしまった場合、どういうことがおこるのか?

甲状腺ホルモンが過剰になるということは、
新陳代謝が活発になりすぎるということですから、心臓の動きも活発になります。

そのため心拍数が異常に上がり、動悸や息切れがおきやすく、
ちょっと動いただけすぐ疲れてしまいます。

エネルギーの消費が早まるので食欲が増すのですが、体重は減りやすくなります。

消化管にもはたらいて腸の動きを活発にするため下痢をしやすく便の回数が増えたりします。

さらにさらに、
それに付随してその他さまざまな恐ろしい症状が出てきます。

バセドウ病の方はもうおわかりと思いますが、バセドウ病の症状はこれなんですね。
(バセドウ病の症状については、一般的なバセドウ病の症状のページに記してます。)

 

一方、血液中の甲状腺ホルモンが不足すると、
エネルギーが足りない状況になるので、
無気力状態になり、何をやってもだるくなるそうです。

体の熱が失われてくるので寒がりになり、
便秘がちになったり、体がむくんできたりすることもあるのだそうです。

これが発育盛りの子供に出た場合、
成長ホルモンの分泌が鈍くなり、身長の伸びなどに影響するそうです。

ひどい場合は、精神や知能の発達に影響を与えてしまうそうですから一大事です。

以上のように血液中の甲状腺ホルモンが過剰になることを、
「甲状腺機能亢進症」
といい、

血液中の甲状腺ホルモンが不足することを、
「甲状腺機能低下症」
といいます。

バセドウ病は、
「甲状腺機能亢進症」
のひとつなのですね。


 

■甲状腺ホルモンT3、T4

 甲状腺では食物として取り込まれたヨードを原料として、
2種類の甲状腺ホルモンが作られます。

T3とT4と呼ばれるものです。
T3は、triiodothyronine(トリヨードサイロニン)
T4は、thyroxine(サイロキシン)

Tは頭文字で、数字はヨードの数なんだそうです。
T3というのは3つのヨードがら、T4は4つのヨードから作られているのだとか・・・

このT3とT4、
実際にはT4の方がはるかに多いらしく、
T3は血液中の甲状腺ホルモン全体の2パーセントほどなんだそうです。
甲状腺でもT3の方はほとんど作られないのだそうな。

が、しかし、
T3の方が10倍強力らしいのですね。
ですからT3の方がよく働くのですね。

「じゃぁ、全部T3にしちぇばいいじゃ~ん!」

などと私のようなド素人は思ってしまうのですが、
やはり劇薬はあまり多すぎてもいけないのでしょう、
ちょうどいい割合に調整されているようなのですね。

どうやって調整されているのかというと、
ここで賢い肝臓君と腎臓君が登場します。

T4は肝臓や腎臓で、酵素という強力な武器によって、
四個のヨードのうち一つが外されてT3に変わります。

この変化は、体のエネルギー消費の状況を見ながら調整されているのだそうです。

つまりエネルギーが多いとき(飽食状態の時)は、T3を増加させて活発に働き、
エネルギーが少ないとき(飢餓状態の時)はT3を抑制して省エネ体制になるということなのです。

肝臓君や腎臓君は状況をよ~く観察して、T3の必要量を調整してるんですね。

賢いなぁ。

ですので、T4は、T3を安定的に供給するための役割も果たしているのですね。
実に絶妙な機能ですね。

ちょっとややこしいですが、
とにもかくにも、
このT3とT4という二つの甲状腺ホルモンが我々の血液の中を流れていて、
その働きは、新陳代謝を活発に促進する、と理解していればいいと思います。


 

■遊離型甲状腺ホルモンFT3、FT4

 血液中を循環している甲状腺ホルモンT3、T4は、
ふつうはTBGと呼ばれるたんぱく質と結合しているのだそうです。

ところが、
実際に細胞の中に入り込んで甲状腺ホルモンとしての働きをしているのは、
TBG(たんぱく質)と結びついていないT3、T4なのですね。

この、たんぱく質と結びついていないT3、T4のことを遊離型甲状腺ホルモンといい、

FT3(フリーT3)、
FT4(フリーT4)

と表現します。

血液検査すると、どのくらい甲状腺ホルモンが血液中に分泌しているのかわかります。

その数値によって、甲状腺機能亢進症であるか、
甲状腺機能低下症であるか判断するのですが、
そのときには、FT3とFT4の数値で判断しているようです。

それだけFT3とFT4の数値の方がT3、T4のよりも重要なのですね。

 

血液検査をすると、検査結果表がもらえると思いますが、
ズラ~っと並んだ項目をよく見ると、その中にこのFT3、FT4という欄があります。

私がもらっている検査結果表の中にはT3、T4という欄はありませんでした。
ですので、FT3、FT4の数値で判断するのでしょう。

その数値が基準値よりも多ければ、甲状腺機能亢進症。
基準値よりも低ければ甲状腺機能低下症と判断できるのですね。

基準値もちゃんと同じ欄に記述されておりますので、素人が見てもわかります。