一般的にしこりニキビは、傷口の回復とともに治まっていき、徐々に平らになっていきます。そのため、特別なケアをするよりも、ターンオーバー(肌の再生)を正常化するための基本的なニキビケアを継続することが効果的です。この場合、しこりニキビの予防にもなります。
しかし、長期間にわたってしこりニキビが治らない場合は、跡が残ったり、ケロイドに悪化したりするリスクを回避するために、皮膚科での専門的な治療が必要です。
ターンオーバーを正常化するための基本的なニキビケア
ターンオーバーを正常化するためには、以下の3つのニキビケアが推奨されています。
第一に、肌の調子を整えて、綺麗な肌をつくるビタミンCを含む野菜を毎日食べましょう。具体的にはピーマン、ブロッコリー、キャベツ、トマトなどです。果物の場合は柿、レモン、ゆず、グレープフルーツ、みかん、パインアップルなどです。最近はコンビニやスーパーで1食分のサラダを購入できるので、手間をかけたくない人にはお勧めです。また、究極的にはサプリメントで補ってもかまいません。
第二に、夜にしっかりと寝ることです。人間の体は太陽の光を浴びることを前提に体内時計が動きます。そして人の細胞の再生活動は夜の10時~深夜2時に最も活性化します。この時間帯は「お肌のゴールデンタイム」とも言われており、この時間に寝ていることでターンオーバーも正常に行われます。絶対に夜10時に寝ないといけないわけではありませんが、この時間帯前後に寝ていることが望ましいでしょう。また、睡眠時間は6~8時間ほどが最適であるとも言われています。
第三に、肌の乾燥を避け潤いを保つことです。肌が乾燥していると肌荒れやニキビができやすくなり、結果的にしこりニキビにもつながります。また、肌に潤いがないとターンオーバーが異常をきたして、綺麗な肌が生まれにくくなります。ニキビ跡ができやすい人、またはしこりニキビがある人はこの乾燥に注意するべきでしょう。
特にあごや首にしこりニキビができやすい人(乾燥しやすい人)は丁寧なスキンケアを行うと効果があります。無数にあるスキンケア商品の中で、私が使って最も効果が上がったものを二つ紹介しておきます。
ビーグレン『ニキビケアセット』
アメリカの化粧品メーカーであるビーグレンは「QuSome(キューソーム)」という新しいテクノロジーを応用したニキビケア商品を開発しました。「QuSome」とは、薬の成分を直径70~150ナノメートル(針の先に50個ほど収まる非常に小さなサイズ)にすることで、肌の深層まで浸透させることを可能にしたテクノロジーです。
「QuSome」技術によって高濃度ビタミンCを肌の深層に浸透させることで、ニキビの炎症を抑えて肌の修復を促し、綺麗な肌を目指します。
このビーグレンの『ニキビケアセット』には洗顔料・ローション・美容液・モイスチャージェルの4点が含まれています。この4点が1週間分試せるトライアルセットが1,800円で購入できます。
富士フィルム『ルナメアAC』
日本の老舗メーカー富士フィルムが開発したルナミアACの特徴はファイバースクラブという糸状の繊維です。ファイバースクラブは毛穴より細いため、毛穴上部にもぐりこんで角栓や毛穴を絡み取ります。毛穴内の皮脂を排除することでニキビの原因が減り、しこりニキビの予防につながります。
また、富士フィルムも独自のナノ技術を利用して、ニキビ有効成分を肌の奥まで浸透させることに成功しました。乾燥しやすい人もルナメアACの化粧水を使い、ジェルで蓋をすることでしっかりと潤いをキープすることが可能です。
このルナメアACの洗顔料・化粧水・ジェルクリームがセットになった「1週間お手入れキット」が1,000円で購入できます。
しこりニキビの場合は洗顔は重要ではありません。プロアクティブやクレアラシルで治ったという人もいますが、刺激が強いので肌の強さに自信がある人は試してもよいでしょう。
市販薬での対処法
上記以外にも、昔ながらの定番市販薬であるオロナインを使用してしこりニキビを治すことも可能です。またアクアチウム軟膏やテラコートリル軟膏、ペアアクネクリームなども有効です。飲み薬だとチョコラbbなどが有名ですね。ただしぜんそくなどのアレルギー疾患がある人や薬物に過剰な反応を示す人は逆に悪化することもあるので注意してください。
化学的に生成された薬がダメな人は漢方薬がおすすめです。漢方は種類がたくさんあるので、薬剤師や漢方薬局で必ず確認してください。
町田製薬の「たこの吸出し」というテープのような商品は面白いです。しこりニキビのように芯がないから潰せない患部に貼ってから寝ると、翌朝中の膿が出てくるらしいです笑。試したことがないので、確証はありません。
皮膚科での治療
皮膚科での治療は主に3つあります。
- 内服薬
- ステロイド軟膏
- ステロイド注射
内服薬(飲み薬)は「リザベン」という薬を用います。リザベンにはしこりニキビが悪化するのを防いだり、痛みを和らげる効果があります。一般的にはまず内服薬を使用して経過を見ます。また合わせて塗り薬であるステロイド軟膏を使用することもあります。
注射は患部に直接行うため痛みがひどく、複数回使用しなければなりません。また患部がへこんでしまう副作用があるため、使用の際には注意が必要です。
もし、しこりニキビが長期間にわたって治らない場合、または赤みがひどくなり周囲にも広がった場合は、「ケロイド」に悪化した可能性があります。この「ケロイド」は自然治癒の見込みはありませんので、できるだけ早めに皮膚科医での治療を受けてください。
また、にきびの痕ができた場合は、美容皮膚科でピーリング治療などで綺麗にすることができますが、自由診療のためかなり高額になる事を覚悟してください。他には炎症を抑える薬の局所注射、レーザー照射、切開手術で摘出する外科的処置などがあります。こんな大事にならないように丁寧にスキンケアすることが大事ですね。
ステロイドの他にも、炎症を鎮める薬として処方される可能性がある薬を列挙しておきます。保湿効果のあるヒルドイド軟膏、皮脂の分泌を抑えるトレチノイン、皮脂の分泌を抑えるディフェリン、抗生物質であるダラシン・ベピオゲル、強力な効果を持つリンデロン・ロコイド・ゲンタシン・ドルマイシンなどがあります。
邪道ですが、女性ホルモンを増加させるピルを服用することでニキビを治そうと考える人がいます。しかし、体調を崩す可能性があるので、必ず病院で診察を受けてから医師の指導のもとししてください。
すぐに治す方法は?
1日で早く治すことはできませんか?と聞かれることがあります。外科的治療を除いて、しこりニキビの即効性のある治療法はありません。治るまで時間がかかるのは仕方がありません。
どうしてもと言うならば、大きなマスクをつけておくのが良いでしょう。女性ならメイクでごまかすことができるかもしれませんが、膨らみがでかいのでかえって目立つかもしれません。また化粧がニキビを悪化させることもあるので、上手な隠し方を見つけられるといいですね。
稀に膿が出ないからと言って針などでしこりニキビを潰す人もいますが、非常に危険な行為です。うまく潰れない場合や、下手に潰れた時は悪化したり跡が残ったりします。
白や黄色の膿が貯まったしこりニキビの対処法もありますが、面ぽう圧出器などで丁寧に膿を出すことができれば早期解決につながりますが、失敗すると逆効果なので慎重に行ってください。指の先で絞るのは絶対失敗するのでやめてください。