保湿がされていないと乾燥肌に
肌が保湿をされていないと、肌はどんどん乾燥していきます。通常皮膚の中の角質層には、約20%以上の水分が含まれています。
保湿ができていない状態になると角質層の水分は外へ蒸発していきます。水分が蒸発して20%以下になっている状態、これがいわゆる「乾燥肌」なのです。
肌が乾燥していると、
・肌にツヤがなくなる。
・バリア機能が低下する。
・肌老化や肌荒れの原因になる。
保湿のカギとなる角質細胞間脂質とは?
保湿には、「角質細胞間脂質」という、水分を保持するのに重要な役割を持った脂質が必要です。
この角質細胞間脂質は、セラミド、コレステロール、脂肪酸で構成されていて、表皮の角質細胞どうしをくっつけ、水分を逃さないよう働いています。
セラミドはこの中でも潤いを守るためにとても重要な役割を持っていますが、年を重ねていくと共に、どんどん減少。
大事なのは水分よりも保湿成分
セラミドは最強の保湿成分
角質細胞間脂質の主成分である「セラミド」。保湿の貢献度はなんと80%と言われています。
このセラミドは保湿成分の中の一つであり、細胞同士を繋ぎ止め、さらに水分を抱え込んでくれる重要な役割を持っています。
このセラミドを含む保湿成分が肌に足りていない為に、水分の蒸発を防ぐ事ができず乾燥を招いてしまいます。
保湿成分の種類4つ
保湿成分と一概に言っても、その種類や効果の大きさはそれぞれ違います。
種類1、水分をサンドして挟み込む成分
保湿力 ★★★★
特徴:湿度がどんなに下がっても水分を保持してくれる。
最強の保湿成分。
セラミドが増える事でバリア機能が高まり、肌トラブルになりにくい。
化粧品の美容液やクリームによく使われている。
セラミドにも種類があり、石油などで化学合成して作られた「擬似セラミド」や酵母を利用して作られ、体内のセラミドと形が近い「ヒト型セラミド」などがある。
擬似セラミドは安価な分、効果は薄くなりがち。ヒト型セラミドは高価ですが、体内のセラミドの形と同じため、効果は高い。
ヒト型セラミドは裏の成分表にセラミド1、2、3など、セラミドの後ろに数字が書かれているのが目印。
セラミドと同じ角質細胞間脂質の成分。セラミドと同様の効果があるものとして使われている。
セラミドほどの保湿力は期待できないものの、セラミドと似たような効果がある。
種類2、水分保有力があり、水分をしっかり抱え込む成分
保湿力 ★★★☆
特徴:真皮が元々もつ成分がよく使われ、湿度が下がっても威力を発揮する。ボディ用品やハンドクリームにも使われる。
真皮にある。水分保持能力が高い。肌のハリや弾力に関係しているコラーゲンやエラスチンといった線維成分のすきまを埋めるゼリー状の物質。真皮の水分を保持している。
真皮では、弾力を保つ働きをしているが、化粧品に配合されている場合は、保湿成分として使われる。
保湿成分となるが、この場合のコラーゲンは真皮までは吸収されない。
真皮内の物質。保湿成分が高いため、化粧品に配合されている。
高い保湿力を持つ。血液中にあるヘパリンという成分から応用して作られた。保湿や血行促進を目的とした医薬品としても使われている。
種類3、吸湿性のある、水分を掴む成分
保湿力 ★★☆☆
特徴:水分を吸湿する力はあるが、空気中の温度が下がると保湿力も低下する。
アミノ酸、尿素、PCA(ピロリドンカルボン酸)など、約20種類の成分で構成されている。保湿力は高くないが、サラッとして使用感が良く、化粧水によく配合されている。
多価アルコール(分子量が大きく揮発しないアルコール)。多価アルコールは水に親しみやすい性質があり、さっぱりした保湿効果のある保湿剤として使われる。化粧品に多用されている。
種類4、油分
保湿力 ★☆☆☆
特徴:いわゆる「油分でフタ」という考え方の保湿成分。オイルやクリームなど、油分の高い化粧品のベースになっている。
石油から不純物を取り除いた純度の高い無色透明の液状オイル。低刺激で、クリームや乳液用のオイルとして広く使われている。
角層で水分が逃さないように保護し、柔軟な肌に整える。
クレンジングに使われることも多い。
ミンクオイル、スクワランオイル等
アボカドオイル、オリーブオイル、ホホバオイル、米ぬかオイル等
石油から出た精密度の高い炭化水素(オイル)の混合物。ロウのような質感。
これらの成分を配合して作られた化粧水やクリームは、肌の水分を保持し、潤いのあるしっとりとした状態を作る為に、重要な役割を持っています。
【保湿成分の役割のまとめ】
・皮膚が本来持っているバリア機能を補ったり強化したりする。
・皮膚を柔軟にして水分を吸収しやすくする。
・角層中の水分を逃さないよう保持して、キメを整えたりしっとりさせる。
保湿で与えるのは「水分」ではなく「保湿成分」
化粧品を選ぶ時も上記の保湿成分を意識し、保湿機能のより高いものを選別して使用してあげることで、同時に「アンチエイジング」にも繋がります。
保湿成分を与え、肌内部の保湿機能をサポートしてあげることが、肌保湿への一番の近道なのです。
正しいエイジングケア事典(吉木伸子・岡部美代治・小田真規子)
スキンケア美容医学事典(よしき皮膚科クリニック銀座院長)
朝田 康夫 「美容の医学 美容皮膚科学事典」中央書院 2002