(2006年9月15日配信)
第25回 『便秘について デルデル呼吸法のご紹介』
こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。
先日、札幌で講演会がありました。そのついでに、最近オープンしたAPPLECOMPUTERの『APPLESTORESAPPORO』を覗いてきました。ここは昨年10月で閉店になった『丸善』の書店跡だった所です。
閉店間際だったのでゆっくり見ることはできませんでしたが、iPodやデスクトップPCなど多くの製品がゆったりとしたスペースに並べられ、店員さんにいろいろなことを聞けました。各種イベントも開催されているそうでマックユーザーとしては嬉しい限りです。
一時、APPLECOMPUTERは非常に厳しい時期がありました。10年以上前、家電量販店の隅っこで、本来は20万円以上するPerformaというPCが8万円位で投げ売りされていたのを見たことがあります。
iPodに代表されるデジタル音楽プレーヤーなど、APPLECOMPUTERの最近の躍進ぶりは素晴らしく、私も見習いたいと思います。
とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を毎月発行しております。そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条[改訂版](4決め!)』というものを載せています。(改訂にいたる経緯は 第23回のコラムを参考にして下さい。)
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)
『ニキビ治療の4ヶ条[改訂版](4決め!)』
今日から私は以下の4つを良く守り、ニキビ改善を目指すことに決めました!
- (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
- (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
- (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
- (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。
これは私が皮膚科診療を15年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。
ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。このコラムでは、昨年まで『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて解説してきました。
第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連したこと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。
『4決め!』の『(3)規則正しい生活を送ることに決めました。』と関連して、『ニキビの改善には便秘の解消が重要である』ことを以前お話しさせていただきました。
第9回から11回までの3回に渡って長々と解説しました。今読み返しても『ちょっと難しかったかな?』と思いますが、重要なエッセンスは殆ど盛り込んでいますので、便秘がちの方は是非御一読下さい。
第11回のコラムで、「腹横筋」を使ったお通じ改善法として、荒木隆次 先生(松尾病院副院長)の提唱されている方法をご紹介させていただきました。
(参考文献 『おなかすっきり 心すっきり』 荒木隆次 著 二瓶社)
先日、荒木先生の提唱されている方法が、『デルデル呼吸(深腹式呼吸)』とネーミングされ、反響を呼んでいるということを知りました。
そこで、今回はこれをご紹介させていただきます。
(参考文献 『安心 2006年8月号』
魔法のおなかペタンコダイエット マキノ出版)
1.『デルデル呼吸』とは?
『デルデル呼吸』は、腹式呼吸で息を吐き、更にもう一息深く吐くという呼吸法です。
腹式呼吸とは、横隔膜(胸部と腹部を隔てている筋膜)を上下に動かしながら行う呼吸法です。
息を吸う時は横隔膜が下がり、吐く時は横隔膜が上がります。それによりお腹がふくらんだりへこんだりするのです。
『デルデル呼吸』は、この腹式呼吸よりさらに深く、ゆっくり長めに吐くことで、「腹横筋」を収縮させます。
「腹横筋」はお腹の一番深いところにある筋肉で、腹膜と筋膜の外から大腸などの内臓を帯のようにグルリと包んでいます。
この腹横筋の収縮によって大腸が刺激され、排便が促される訳です。
2.『デルデル呼吸』の実際
(1)お腹をふくらませながら鼻で息を吸う(2秒)
→横隔膜が下がる
(2)フーッと軽く息を吐いて(1秒)お腹を戻す
→横隔膜が元に戻る
(3)更に深くフーーッとゆっくり息を吐いて(3~4秒)お腹をしぼる
→腹横筋がしぼみ、横隔膜が更に上がる
この時、
(*)吐くのは鼻でも口でもよく
(**)力を抜いてゆっくりとらくに行う
ことが重要です。
この呼吸では、めいっぱい息を吸う必要はなく、吐くほうを長くするのがポイントです。
吸ったら自然にお腹がふくらみ、吐いたら自然にお腹がしぼむ。その感覚を味わいながら、長く息を吐いて下さい。
『デルデル呼吸』ができるようになったら、排便時にこの呼吸をしながら息んでみましょう。
何回も繰り返すうちに、自然に便意をもよおしてくるはずです。
3.『デルデル呼吸』の医学的メカニズム
(1)ゆっくり長めに息を吐くことで副交感神経が優位になる
息を吐く時は、自律神経のうちの副交感神経(体を休息状態にさせる神経)が優位になります。
この神経が優位になると大腸の蠕動運動が活発になり、便の移動が促されます。
(2)腹横筋を使って息を吐くことで、大腸に適切な圧(刺激)が加わる
腹横筋の収縮によって大腸に適切な圧がかかり、大腸が動きやすくなり便が直腸まで運ばれやすくなります。
(3)息を吐くとともに腹横筋を使って息むことにより、肛門の緊張がゆるみ、腸に腹圧がしぼるようにかかる
息を吐くことで、便の出口(肛門)の緊張がゆるみ便は出やすくなります。更に、腹横筋が収縮することで上からしぼるように圧がかかるので、その効果は大きくなります。
ここでは触れませんが、この呼吸法は「メタボリックシンドローム」にも効果があるそうで、内臓脂肪が気になる方も試してはいかがでしょうか。
私は、便秘がちではありませんが、薬をのんで便秘気味の時に「骨盤体操」と併用すると調子がよいみたいです。
お金も器具もいらないこの方法はお勧めです。
今回のポイントは以下の通りです。
【今回の4決め!落ち穂拾い】 「落ち穂 その9」
【 便秘を改善する呼吸法 デルデル呼吸(深腹式呼吸) 】
- •ニキビの改善には便秘の解消が重要です。
- •『デルデル呼吸』は、腹式呼吸で息を吐き、更にもう一息深く吐くという呼吸法です。便秘に効果があります。
- •腹式呼吸よりさらに深く、ゆっくり長めに吐くことで、「腹横筋」を収縮させます。
- • (1)お腹をふくらませながら鼻で息を吸う(2秒)
→横隔膜が下がる - • (2)フーッと軽く息を吐いて(1秒)お腹を戻す
→横隔膜が元に戻る - • (3)更に深くフーーッとゆっくり息を吐いて(3~4秒)お腹をしぼる
→腹横筋がしぼみ、横隔膜が更に上がる - •この時、
(*)吐くのは鼻でも口でもよく
(**)力を抜いてゆっくりとらくに行う
ことが重要です。 - •排便時にこの呼吸をしながら息んでみましょう。
何回も繰り返すうちに、自然に便意をもよおしてくるはずです。 - •お金も器具もいらないこの方法はお勧めです。
かなり涼しくなってきましたね。早いもので今年もあと3ヶ月あまり。便秘を解消して、すっきりとした気持ちで計画を立て、前に進みたいですね。
それでは。
おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)