しゅさ様皮膚炎の治療は脱ステロイドから。プロトピックもNGなの?

しゅさ様皮膚炎にお悩みの方は必見です。改善の難しい皮膚炎ですが、具体的な治療法から、自宅でできるケアまでさまざまな知識をお届けします。今どうしたらいいのか分からなくなっている方はぜひ最後まで読んでみてください。

​しゅさ様皮膚炎はステロイドと密接な関係​

なかなか引かない頬の赤みにお悩みではありませんか?それは、もしかするとしゅさ様皮膚炎かもしれません。いろいろなスキンケアアイテムの使用や治療薬を試してみても、改善が難しいと言われる皮膚炎の一つです。そもそも、その原因は何なのか?改善方法はあるのか?その疑問に私、はるこ先生が詳しく答えていきます。

しゅさ様皮膚炎とは

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原因はステロイド

しゅさ様皮膚炎の主な原因は、ステロイド剤(副腎皮質ホルモン剤)だといわれています。もともとは、アトピーやアレルギーなどが原因で皮膚にカブレなどのトラブルが起こり、症状を抑えるためにステロイド剤の使用を始めた方が多いと思います。早い段階でステロイドから非ステロイド系の軟膏などに切り替えられればいいのですが、高頻度でステロイドを使用しているうちにしゅさ様皮膚炎を引き起こしてしまうことがあるようです。

なぜ、そのようなことが起こるのかというと、ステロイドは血管を収縮させる作用をもっており、使用すると一時的に肌が白くきれいになったように感じるのですが、長期的に使用すると皮膚が薄くなり次第に毛細血管が浮き出し、赤みをおびてきてしまうのです。症状が進行すると、顔全体が赤くなり、ニキビ様の発疹を伴うこともあると言われます。これが、しゅさ様皮膚炎です。

症状は酒さと酷似

鼻から頬にかけての赤みや、ニキビ様の発疹などだけを見ると、酒さの症状ととてもよく似ています。酒さとはどういったものかというと、これは血液循環にかかわる疾患であり、毛細血管が部分的に拡張して顔に赤みが出たり、気温の上昇などに伴い、顔がほてるような感じがあって紅斑ができるものを紅斑性酒さといいます。ニキビ状の丘疹(赤みのある発疹など)や膿疱を伴うものを酒さ性痤瘡(ざそう)といい、さらに進行すると鼻の頭が高く盛り上がってかたまりとなります。

こうなったものを鼻瘤(びりゅう)といいます。酒さの場合、毛細血管が拡張してしまう原因は、体質的なもの、胃腸障害、脂漏(しろう:皮脂の分泌が過剰な状態)、飲酒やコーヒーなどの刺激物の摂取が考えられますが明確ではありません。

体質的に気温差などで毛細血管の拡張を起こしやすいなど、酒さになる要因を持っている場合、ステロイドの長期使用により皮膚が薄くなると、通常の肌の人と比べてしゅさ様皮膚炎になりやすいともいえるでしょう。 また、しゅさ様皮膚炎はひどいニキビの症状や脂漏性湿疹、またはただの赤みと思われることもあります。しかし、皮膚自体が薄くなり、毛細血管がみえている状態なので、ニキビや湿疹が治っても赤みはおさまらず、一時的な赤みではなく常に現れているのも特徴です。

アッキー
しゅさ様皮膚炎と酒さは症状が非常に似ているので、治療を始める前にどちらの症状なのか判断する必要がありそうですね。

完治した!のブログの経過は信用できる?

しゅさ様皮膚炎の原因や、他の症状との違いをお話してきましたが、実際に改善することはできるのか?ということが一番気になるところだと思います。そこで、インターネット上で紹介されている記事から信憑性の高そうなものをご紹介したいと思います。

もともと赤みやひどい大人ニキビで悩まれていた方が、ニキビ治療で使用したステロイドをきっかっけにしゅさ様皮膚炎を発症し、様々な治療法やスキンケアを試しながら経過を綴っています。写真付きで皮膚科での治療やサプリメントの服用など細かく掲載されているので、とても参考になるのではないでしょうか。

ステロイドの長期使用と出産を機にしゅさ様皮膚炎を発症された方のブログです。脱ステロイド後に起こる副作用(リバウンド)についても詳しく書かれています。今はとても落ち着いた肌状態なので、現在ひどい症状に悩まされている方は勇気づけられると思います。

ブログを参考にするときの注意点

  • すぐに効果が出なくてもあせらないこと
  • 肌質には個人差があるので、必ず効果が得られるわけではない

 しゅさ様皮膚炎の治療には年単位の時間を要します。​化粧品やサプリメントの効果も人それぞれです。​すべてが自分に当てはまるわけではないと心得ておいてください。

しゅさ様皮膚炎の治療法

ステロイドの使用中止

しゅさ様皮膚炎の原因はステロイドの長期使用であろうということはすでに述べています。そのため、しゅさ様皮膚炎の治療において、まずはステロイドの使用を中止する必要があると言われます。しかし、ステロイドの使用を止めると、リバウンドと呼ばれる症状と戦う必要が出てくるでしょう。今までステロイドのおかげで抑えられていたアトピーなどのアレルギー症状や湿疹、カブレなどが、治療前より悪化する可能性もあります。

しゅさ様皮膚炎を治療するためには避けて通れない道なのですが、赤みや角質の剥がれが目立つなど外見にも大きな影響が出るため、精神的にもつらい思いをすることが多く、痛みやかゆみなどの症状が酷くなることもあります。よって、ステロイドの使用中止は医師との相談のもと、タイミングなど慎重に進める必要があると考えられます。

はるこ先生
インターネットの情報には、すぐにステロイドの使用を止めるべき!というものもあったりするけど、自己判断で急に中断しないように気を付けましょう!

 抗菌剤などの内服薬

しゅさ様皮膚炎の治療には、一般的に内服薬と外用薬を併用します。内服薬には、テトラサイクリン系抗菌薬やビタミン剤などを使用するようです。抗菌薬は抗生物質というほうがなじみがある方もいるかもしれませんね。この代表的な2つの内服薬について紹介していきます。

抗菌薬

​​​具体的には、ミノマイシンやビブラマイシンなどという飲み薬で、ニキビの治療によく使われる薬です。ニキビの場合、炎症ニキビ(赤ニキビ)の炎症を抑えるために処方されるのですが、しゅさ様皮膚炎も免疫力の低下によって肌の細菌が活性化して炎症を起こしているので効果が期待できます。また、ニキビ様の発疹を伴うことが多いため、そういった症状の治療目的に処方されると考えることもできます。

しかし、顔の赤みだけの症状にはあまり効果がないという意見も多くあります。さらに、この抗菌薬も長期使用には向いていません。それは、​耐性菌が作られ薬が効かなくなることが懸念されることと、副作用があることからです。特に副作用として生じる胃腸障害は腸内フローラを乱し、かえって免疫力を低下させることに繋がってしまうため、肌のコンディションを悪化させるようです。

ビタミン剤​

​抗菌薬だけでなく、肌のコンディションを整えるためにビタミン剤が処方されることもあります。ビタミンB群は肌の再生を助け、ビタミンCは抗酸化作用や消炎作用、皮脂抑制作用が治療に効果的とされています。​

ワセリンなどの外用薬

外用薬は、ステロイド軟こうが使用できないため処方されないこともあります。しかし、脱ステロイドによるリバウンドや、しゅさ様皮膚炎によって炎症を起こし、ほてりや皮膚の突っ張り、角質がガサガサになることもあるため保湿剤が処方されることがあります。皮膚科ではワセリンやヒルドイドの2種類がよく用いられるようです。それでは、この2つの外用薬をご紹介します。

ワセリン​

安全性は非常に高く、医療現場でも傷口の保護に使用されるほどです。舐めても無害とされています。ワセリンが安全な理由は、皮膚や粘膜に浸透しないため、肌に悪い反応が起こりにくいからだと言われています。それでも、ワセリンの種類によって純度が違い、不純物が多いものは肌が反応する確率は高くなります。純度が高い順にサンホワイト>プロペト>白色ワセリン>黄色ワセリンです。

ただし、サンホワイトは病院では外用薬として処方してもらえない可能性が高いので、プロペトの処方をお願いするのがいいと思います。傷口にも塗れることから、しゅさ様皮膚炎の初期段階で、傷や水にしみるような状態でも使用することができまするでしょう。

ヒルドイド

​安全性は高いのですが、ワセリンほどではなく、あくまでも保湿剤です。もともとは、血行障害改善のための薬品として使用されていました。保湿剤としては20年ほど前から認可されており、ヒルドイド自体が医薬品として使用されてきた歴史は長く60年ほどになります。それだけでも、信頼性があるといえるでしょう。

ヒルドイドは傷の治りを良くする作用がありますが、傷口やただれ、出血している部分には使用してはいけません。よって、しゅさ様皮膚炎の症状で使用する場合は、初期の炎症期の使用はおすすめしません。​水にしみるときや、ヒルドイドを塗ってヒリつきや赤みが出るときは使用を止めましょう。炎症が引いてきて使用できる状態になれば、保湿作用や血行促進作用がいい働きをしてくれるでしょう。​

プロトピックの使用は賛否両論

ステロイドによる副作用が懸念される場合に、プロトピックが処方されることがあります。ステロイドの副作用の特徴として、皮膚の萎縮と毛細血管の拡張がありますが、プロトピックはこれを持ちません。ただし、使用には注意点が多く簡単に使用していものではありません。そこで、メリットとデメリットに分けて解説していきます。

​メリット​・ステロイドより副作用が少ない
・皮膚の赤みに効果的
デメリット・ほてりなどの灼熱感がある​
・​傷口や浸出液が出ていたら塗れない​
・紫外線に気を付けなければならない​
・​新薬のため検証結果が少ない​
・​副作用にしゅさ様皮膚炎の発症例がある​

このように、やはり万能薬とはいかないのが現状のようです。ステロイドの代用の形で処方されることがある薬にも関わらず、しゅさ様皮膚炎の発症例があるというのが驚きです。しかし、ステロイドの使用により発症するしゅさ様皮膚炎と比べると赤みが軽度であったり、皮膚の萎縮や毛細血管の拡張が少ない分、回復が早いという報告もあります。そのため、プロトピックの使用ではしゅさ様皮膚炎にならない!と言う医師もいらっしゃいます。

医師によっても意見の分かれる薬なので、現段階ではどの意見も間違いとも正解とも言えないようです。

漢方

​しゅさ様皮膚炎の治療には漢方治療を取り入れる方も多くいらっしゃいます。飲み薬や塗り薬を長期的に使用できないことも多いので、漢方で体質改善をして症状を抑えるというやり方が合っているようです。しゅさ様皮膚炎の場合、毛細血管の拡張など血管の異常を抱えている状態なので、血液循環を良くする漢方が処方されたり、ニキビ様の発疹が膿を持つときは、膿を抑えるもの。ほてりを感じるときはのぼせに効果があるものなどが処方されます。

処方されやすい漢方をまとめてみました。

​漢方名​効果
​黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)のぼせやほてり、イライラを抑える。体の熱や炎症を鎮める。​
​加味逍遙散(カミショウヨウサン)手足の冷えや冷えのぼせに効果的。血液循環を良くして、上半身の熱を冷ます。​
​荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)血行が悪く、顔色が悪い人や、炎症ニキビに効果的。体の熱や腫れを鎮める。​
​桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)血行を良くして、熱のバランスを整える。そのため、冷えのぼせに効果的。​
​十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)皮膚の赤みやかゆみを鎮め、腫れや化膿を抑える。赤ら顔や化膿したニキビ様の湿疹に効果的。​
​清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)ニキビや顔などの皮膚炎に効果的。酒さの赤鼻にも。赤ら顔などの炎症を鎮める。​
​白虎加人参湯(ビャッコカニンジントウ)ほてりや灼熱感、赤ら顔、かゆみなどに効果的。体の熱を冷まし、喉の渇きを癒す。​

血管異常の改善に効果的な漢方が多いので、しゅさ様皮膚炎の症状だけでなく、肩こりや頭痛、生理痛、PMSなどの症状が改善することもあるようです。ただし、漢方にはほとんどの場合、即効性はありません。一週間で効果を感じる人もいれば、2か月たってようやく分かる人もいます。2、3ヶ月飲み続けても症状の改善がない場合は、違う漢方を処方してもらうなど、漢方治療には時間がかかることを覚悟しておきましょう。漢方医がいる病院だと、長年の経験からあなたにぴったりの漢方を処方してくれることもあります。その場合は、比較的早く効果が見られるかもしれません。

また、漢方は完治よりも寛解(しゅさ様皮膚炎の症状が落ち着いている状態)させるものという見方もあります。しゅさ様皮膚炎は完治させるのが難しいものではありますが、漢方での体質改善により症状が出なくなった例もあるようので、取り入れてみるのもいいでしょう​。

しゅさ様皮膚炎の治療は長い期間が必要

様々な治療薬や方法をお伝えしてきましたが、どの方法によってもしゅさ様皮膚炎の治療には長い時間を要します。症状も一定ではなく、真っ赤になり皮が剥け、ニキビ様の湿疹が出て、浸出液が出て、また皮が剥けて…など、しゅさ様皮膚炎の症状から脱ステロイドからのリバウンドなどの過程を経ていくようです。

ただ、そういった症状をできるだけ抑えながら過ごすことも可能だと思います。その手助けができる考えられるのが、一つは先ほどご紹介した漢方での体質改善。そして、もう一つはこれからご紹介するセルフケアです。

酒さ様皮膚炎のセルフケア方法

​しゅさ様皮膚炎の症状をお持ちの方は、敏感肌やアトピー肌の方と同じように、細心の注意を払ってスキンケアをする必要があるでしょう。まずは、超敏感肌であるという自覚を持たなければなりません。少しの刺激で赤みが増したり、場合によっては痛みが出ることもあります。そこで、具体的に気を付ける点や、おすすめのスキンケア方法についてご紹介していきます。

顔への刺激を避ける

​まず、基本として刺激を避けることです。しゅさ様皮膚炎の初期の炎症が強く、ほてりや灼熱感がある状態ではファンデーションはもちろん、日焼け止めを塗ることさえ中止せざるを得ません。ファンデーションを塗ることは紫外線対策にもなると考える方もいますが、些細なことでも傷ついてしまう肌です。その成分に反応してしまったり、塗るときやクレンジングのときの摩擦が悪影響になることは容易に考えられます。また、日焼け止めの成分も肌を乾燥させたり、負担をかけるものです。紫外線対策については後ほど詳しく説明します。

そして、一番悩まれるのが洗顔ではないかと思います。多くのインターネットなどの記事では、炎症期は水洗顔を勧めています。これは汚れを落とすことよりも、肌に刺激を与えないことを重視しているためです。そのため、洗顔方法も水(ぬるま湯)でバシャバシャするのではなく、手にすくった水に顔をつけるように洗う方法が良いとされています。


その後、炎症が落ち着き、水にしみるなどの状態を抜け出したら、水洗顔が物足りなくなると思います。そのときは、徐々にクリーム洗顔→石けん洗顔のように移行していくのが良いでしょう。しかしながら、これも全てのしゅさ様皮膚炎の方に合う方法とは言い切れないため、慎重に行ってください。

紫外線ケアも慎重に

​しゅさ様皮膚炎の方にとって紫外線はとても強い刺激になります。しかし、安易に「日焼け止めを塗りましょう!」と言えないのです。それは、日焼け止めの成分がしゅさ様皮膚炎を悪化させる恐れがあるからです。塗ることによって、乾燥や炎症を引き起こしてしまっては元も子もありません。では、どうしたらいいのか?方法としては、物理的な防御と飲む日焼け止めがいいでしょう。これは併用して行うことをおすすめします。

飲む日焼け止めは一部の美容皮膚科でも取り入れられており、海外セレブにも注目されています。物理的な防御方法としては次のものがあります。

屋外​​帽子、日傘、マスク、フェイスカバー、サンバイザー、サングラス
​屋内​UVカットカーテン、紫外線防止フィルム

また、紫外線に負けない肌を作るということもとても重要なことであり、そのために体質改善や普段のスキンケアを正しく行うことも意識するべきです。化粧水などで肌を整え、少しでも潤いを持った肌作りができれば、それだけで紫外線の肌への侵入を防ぐこともでできるでしょう。​

化粧水

​では、しゅさ様皮膚炎の方が選ぶべき化粧水とはどういうものか?ということですが、しゅさ様皮膚炎の症状別に選ぶことをおすすめします。チェックするポイントはこちらを参考にしてください。

あなたはどのタイプ?

  • 毛細血管が拡張しているかどうか
  • 肌が薄くなっているかどうか
  • 肌のバイア機能が低下しているかどうか
  • 血行が悪くなっているかどうか

肌のタイプが分かったらそれに対応したアイテムを選びましょう。赤ら顔用の化粧水なども販売されており、毛細血管の拡張にアプローチしたものや肌のバイア機能を強化するものなど様々です。

保湿

健康的な肌を保つには、保湿は基本ですが、しゅさ様皮膚炎の場合、保湿と脱保湿で迷われる方も多いようです。化粧水にしても、ワセリンやヒルドイドにしてもあまりにもほてりや腫れが酷い時や、浸出液が出ていたり、皮剥けが酷いときなど、何かを塗ることで悪影響が出る場合もあるでしょう。症状の段階に合わせて医師と相談し、自分でもしっかり見極めて判断できるように、普段からしっかりと自分の肌と向き合ってください。

しゅさ様皮膚炎と上手に付き合っていこう

しゅさ様皮膚炎には様々な段階や症状があり、一様にこうしましょう!と言えない部分があります。治療も長期に及ぶため、大切なのは自分自身が自分の肌を良く知り変化に敏感になること。そして、その時にうまく対応できるように知識を身に付けることに他ならないと思います。医師に相談することも重要ですが、毎日側で見ていてくれるわけではありません。症状が酷い時にはお化粧もできず、外に出ることも億劫になることと思います。でも、正しい治療とスキンケアを続ければきっと症状が落ち着き、本来の肌が戻ってくるでしょう。諦めずに頑張っていきましょう。