アトピーの症状が悪化すると、「象の皮膚」と呼ばれる状態になってしまいます。
まさに象肌のようにゴワゴワと乾燥してしまい、皮膚の病気といえます。
象の皮膚になってしまう原因の一つに、ステロイドの使用をやめる点があげられます。
ここでは原因とアトピーによる象の皮膚の改善対策をご紹介します。
アトピーでの象の皮膚とは?
アトピーでステロイド剤を使っていると、皮膚は薄くなってとても弱い感じになります。
でも、ステロイドを止めると急にかゆみが増してきます。さらに、チョットかきはじめると益々かゆくなります。
かいているうちに、皮膚が今度はデコボコ、ゴツゴツして、皮膚が厚くなってくるのです。
このような状態の皮膚を象の皮膚といいます。
ステロイドを使っていた時と全く逆の皮膚の状態になるのです。
皮膚は全体に赤みをおびたり、少し黒っぽい感じになってきます。
ステロイドを使っている時や止めた後はどちらかというと皮膚がジメジメして中のリンパ液が出てきたりしますが、徐々に皮膚が厚みをおびてごわごわしてくると象の皮膚になって、今度は皮膚が硬くなってピリッと割れたり、割れることで、またリンパ液が出てくることがあります。
アトピーではこのように、ジュクジュクとピリピリのサイクルを常に繰り返しますので、急激な状態の変化がないように治療をコントロールすることが大切です。
象の皮膚とは?
アトピー症状の人がステロイド剤を使い続けた後に急に使用を止めると、かきむしったりして炎症が悪化して、皮膚が赤く硬くなり、象の皮膚のように盛り上がりガサガサする状態をいいます。
アトピーを長期に患っている人では、通常このような経験があります。
体全体や、手、足、首、顔などあらゆるところが象の皮膚になります。
特に、首や手首、肘などの関節部分やシワが寄る部分の症状が悪くなる傾向があり、酷い状態になります。
顔では、まぶたの皮膚が硬くなり、皮膚が寄れて多くのしわが寄ることになります。
象の皮膚の正体
象の皮膚は、特に乾燥がひどい時におきやすいとされています。
つまり、かゆみのきっかけになりますので、かいてしまうのです。
また、ステロイドを止めるときにもきっかけとなることがあります。
そのような時にかいてしまうと、皮膚からリンパ液(浸出液)が出てきます。
さらにその後、かいたことがきっかけで皮膚が厚くなります。また、ひっかき傷がきっかけで皮膚が厚くなってくるのです。
象の皮膚の状態
象の皮膚になると、汁が出るだけでなく皮膚がガサガサした状態になりますので、常に突っ張った感じになりますので、いろいろな物触れるたびにとても不快感があります。
さらに、この状態が体全身にできれば、チョット動くたびにガサガサが気になりますし動くたびに痛みが出来ます。
さらに、ひっかいたりすれば汁が出てかさぶたができますので、かさぶたが取れればとてもつらいことになります。
特に、関節の周辺では関節を動かすたびに、皮膚が引っ張られたりして、ひび割れが起きやすいのです。
また、顔など、皮膚が良く動く部分でもひび割れが起きやすいのです。
それだけでなく、首などもよく動く場所ですので、ひび割れが出来やすい場所です。
さらに、手首や指の節々等もよく動く場所ですので、皮膚が引っ張られてひび割れをすぐに起してしまいます。
また、乾燥が続くと特にひび割れが起こりやすくなります。
象の皮膚で起こる臭い
象の皮膚になれば、身体中のさまざまな場所に亀裂が入り、すぐに汁が出ることになります。
汁が出ると、リンパ液特有の臭いが出てくるのです。
ワキガほどいやなものではありませんが、アトピー特有の臭いがいつもすることになり、とてもストレスになります。
臭いの抑制
それでもどうしても、アトピー症状が良くならないようであれば、デオドラント剤を含む保湿剤やスプレーで臭いを抑えることが可能です。
ただ、象の皮膚になれば、見た目や皮膚のツッパリだけでなく、素の臭い、かゆみなどとても不快な状況になりますので、そうならないように早め早めの対応が大切です。
応急処置で臭いを抑えるにはアトピー用の化粧水を優しく塗ることによって収まります。
臭いの予防
アトピー汁の予防にはさまざまな方法がありますが、手軽にできることは、なるべくひっかいて症状を悪化させるようなことを抑えることですし、汁が出たら頻繁に拭くことです。また、お風呂ではしっかり汗や汚れを落とすように石けん洗いをして、水洗いをすることです。
また、通常それでは十分な効果が出ないことがありますので、その場合は、乾燥肌にしないように、保湿剤を風呂上りに塗るようにするとさらに効果があがります。乾燥肌では、目に見えないほど皮膚の表面があれて、がさがさした状態になっています。いろいろな物に触れるたびにすぐにかゆみが出るのです。かゆみがきっかけになって、かきむしればまた、象のような皮膚になって、汁が出て、臭いが出るのです。
象の皮膚を防ぐ
象の皮膚は、皮膚が乾燥した時に起こることが多いとされていますので、まずは、保湿剤を塗って皮膚が乾燥しないようにケアすることが大切なのです。
一方で、オイルをつけたことによって、かゆみや赤みが増す場合もありますので、自分に合っているオイルは何なのかをしばらく試して見極めることが大切です。
特に、植物性オイルを選択することが無難です。
象の皮膚の治療
また、ステロイドをまた始めれば象の皮膚の状態は改善されますが、ひび割れなどに対しては別の対処が必要となります。
しかし、アトピーでの象の皮膚は、アトピーが治れば元の皮膚に戻りますので過剰に心配する必要はありません。
ステロイドを止めるときは、象の皮膚になる可能性もありますので、専門医に相談してから少しずつ治療方法を変えるなどの工夫が必要です。
また、皮膚の状態を変えるために漢方療法など自然治癒療法を摂り入れることも有効な場合があります。
手の象の皮膚状態
冬場などで強く乾燥する季節になると、ついついかき続けてしまって汁が出てきあすが、それがやがておさまり、皮膚が全体的に硬くなり、手首や指などの関節周辺の皮膚が厚くなり、よれてきます。
ステロイドの使用期間が長い場合は、ステロイドを止めた後に、象の皮膚の状態も長く続きます。
目のまわりのアトピー
目の周りのアトピーは身体のどこよりも少々厄介です。
顔の中では、目の周りにアトピーを患う方が多く、皮膚が薄いため、赤みも強くでやすいのです。
かゆみが強い時にがまんできなくて、たたく場合もありますが、網膜剥離などの目への影響がありますので、決してしてはいけません。
また、炎症がひどくて、皮膚の機能が正常でないときは、眉毛が抜けてしますこともありますし、生えてこないようなことも少なくありません。
特に抜け毛が多いのは、眉尻の眉毛の方です。
アトピーの象の皮膚の対策
まずはかゆみを抑えるためにアトピー対策クリームを塗ります。
入浴は、皮膚を清潔にする上に、皮膚代謝の促進にもつながりますので積極的に利用しましょう。
但し、身体が温まると、かゆみが増すことがありますので、お風呂上りに冷ためのお湯を浴びて、体表の温度を下げることが有効です。また、石けんは自分に合った自然素材を利用することが大切です。
そして体内から改善するためにサプリメントを、そして日々の摂取する水の質を上げるために水素水を飲んでみてはいかがでしょうか?